久々の月間ランキング記事です
結局昨年の12月は作らなかったからの
カエルくん(以下カエル)
「年末のランキングにはTOP30にも12月公開ランキング作品がノミネートしなかったことでご察しください」
亀爺(以下亀)
「まあ、多くの人と同じように『ROMA』が一択かの」
カエル「というわけで、早速ですが久々のランキング記事のスタートです!」
ノミネート作品
記事にした作品
『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』
以上10作品
(メイドインアビスは前後編のため2作品で換算)
記事にしていないが鑑賞した作品(公開3ヶ月以内)
『蜘蛛の巣を払う女』
『あした世界が終わるとしても』
『PHICHO-PASS サイコパス 第1章 罪と罰』
『天才作家の妻~40年目の真実~』
以上4作品
計14作品がノミネート
1月はほぼ月平均並みか、少なめのスタートでしたが、とにかく傑作が相次いでいた1ヶ月でした。
観ていない中で気になるのは
『ライ麦畑に反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』
『バハールの涙』
『闇の歯車』
『サスペリア』
あたりですが、多分DVDスルーになると思います。
第5位
映画刀剣乱舞
作品紹介・あらすじ
日本の歴史上の武将などが使っていた刀剣を擬人化したシュミレーションゲーム『刀剣乱舞』を実写映画化した作品。アニメ版やミュージカル、2.5次元と呼ばれる舞台も大きな話題を呼んでいる。
監督は『暗黒女子』などを手がけた耶雲哉治、脚本は『GARO』シリーズなどの特撮やアニメ作品を中心に活躍する小林靖子が務める。
舞台版でも三日月宗近を演じた鈴木拡樹のほか、荒牧慶彦、和田雅成ら2.5次元舞台を中心に活躍する若手俳優に加えて、山本耕史が織田信長、八嶋智人が羽柴秀吉を演じることも話題に。
歴史の流れを変えようと企む時間遡行軍と戦いを繰り広げている刀剣男子たち。今回は本能寺の変で散るはずの織田信長の生存し、歴史を変えようとする計画を阻止するために奮闘する。
本能寺の変の歴史改変を阻止し終えたが『織田信長の生存』の一報が届く。歴史をもとに戻すために奮闘する刀剣男子たちだったが、そこに明智光秀、羽柴秀吉の野望が絡み合う……
1月の5位は刀剣乱舞の実写劇場版です!
カエル「最初は半分怖いもの見たさで行ったところもあるけれど、これが意外なほどと言ったら失礼かもしれないけれど、しっかりとした時代劇で!
ネオ時代劇ともいうらしいけれど、コスプレ感もどうしてもあるはずなのに、戦国武将と合わさると逆に違和感がなくなるというかさ!」
亀「時代劇としても、また『仮面ライダー』や戦隊モノなどの特撮作品のノリとしても楽しめる作品じゃったの。
また、刀剣乱舞初心者にもわかりやすい描写も多くて、非常に助かったわい。ファン向けながらも、一見さんにも配慮されているような形じゃったな」
カエル「それから何と言っても役者の魅力が素晴らしくて!
今作では主演になるのだろうけれど、三日月宗近を演じた鈴木拡樹の存在感と、その神楽を取り入れているようだけれど華麗な動き、そして声にすごく痺れたね!」
亀「まだ始まって1ヶ月ではあるが、2019年最大の収穫と言ってもいいかもしれん。
もちろん他の役者も魅力的であり、日本号の岩永洋昭の男臭いかっこよさなど、多くの役者が印象に残った。
特に時代劇サイドの登場人物として出演した山本耕史、八嶋智人の演技も見応えがあるものであり、役者の味を活かした映画にもなっておったの」
第4位
メイドインアビス 前後編
作品紹介・あらすじ
つくしあきひとが手がける同名の原作コミックをテレビアニメ化した作品の劇場総集編作品。
(前編の『旅たちの夜明け』と後編の『放浪する黄昏』の2作品をここではセットで評価しています)
また、本作では完全新作となる続編映画『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』につながる新規カットも追加されている。
世界に唯一残された秘境、アビス。その深く底がどこまで続くのかもわからない大穴には奇怪な生物が多数生息する他、人類の生活を一変させる品々が眠っていた。
アビスを冒険する者たち、通称『探窟家』に憧れる少女リコは、ある日アビスの浅い場所を探窟中に謎の少年レグと出会う。レグは全身が機械でできているロボットだったのだが、その記憶はなくアビスのどこから来たのかもわからない状況だった。
そして2人は一度入ると2度と戻れないというアビスの深淵を目指して冒険を始める……
こちらは変則的ながら、前後編合わせてのこの順位の評価となるぞ
カエル「もともとテレビアニメの劇場版作品だから、評価としては映画からとは外れた甘いものになるかなぁ……と思っていたら、これがしっかりと劇場クオリティだったから驚いた!
こんな作品がテレビアニメで放送されていたとは……最近のクオリティの高さに改めて震撼するよ」
亀「テレビアニメも作画や演出のレベルの高さが話題になっておったが、劇場クオリティになってもそれは健在。
むしろ、ファンタジー作品としてみたら、一部の劇場アニメよりもレベルが高いと言えるかもしれん」
カエル「正直なところ前編は『お話があまり進まないなぁ』と思って退屈していた部分もあるけれど、後編はあの展開を知っていてもとてつもない迫力があって、あまりの表現にドン引きしたというか!」
亀「深淵を目指すというのもどことなく人生訓を思わせる部分もあり、面白かったの。
単なる総集編のようでもあるが、映画としての1つの物語としてもレベルが高いように感じた作品じゃったの」
第3位
クリード 炎の宿敵
作品紹介・あらすじ
世界的な人気ボクシングシリーズである『ロッキー』を新たな主人公、アグニスの物語として復活させた『クリード チャンプを継ぐ男』の続編となる作品。
本作ではロッキ−4にて大きな禍根の残る2人の息子たちが対戦する姿を、多くの映画ファンが固唾を飲んで見守る。
主人公のアグニス・クリード役には前作に引き続いてマイケル・B・ジョーダンが演じているほか、ロッキー役にシルベスター・スタローン、ロッキー4にて宿敵イワン・ドラゴを演じたドルフ・ラングレンなどの起用もファンに高評価を受けている。
前作にてロッキーの指導を仰いだアグニスはついに世界チャンピオンにまで上り詰めた。そんなチャンピオンに挑戦してきたのは、かつて父を奪ったソ連のボクサー、イワン・ドラゴの息子のヴィクターだった。
因縁の対決、父とコーチであるロッキーの影、婚約者のビアンカの妊娠、出産などの様々なことが重なりナイーブになるアグニス。そんな彼が下した決意とは……
新たなる偉大なチャンプの誕生です!
カエル「今作はロッキーシリーズで最大の因縁となってしまったロッキー4を基に作られているけれど、これがまた涙が止まらなくなるんだよね……
ずっとロッキーを追いかけてきたおじさん達にしてみれば、何十年もの思い出も積み重なった結果、これ以上の作品はそうそうないってレベルなんじゃないかな?」
亀「今作の主役は当然アグニスであるが、老いてしまったロッキーやかつての最強の敵イワン・ドラゴ、そしてヴィクターの親子に感情移入してしまった方も多いのではないじゃろうか?
特にロッキーはスタローンの自伝のような要素もふんだんにあるが、その境遇を思うと今作の描いたことにより涙が流れるかもしれんの」
カエル「今回はちょっと長めで、かつてのロッキーシリーズ……特にスタローンが監督を果たしたロッキー2以降の幾つかの作品と比べると、エンタメ性は少なくなっている印象もあるけれど、だからこそ胸にくる作品にもなっているよね……」
亀「おそらく年末のランキング入りする方も多いのではないじゃろうか?
ロッキーを追いかけてきたファンであればあるほど、劇場で観なければ人生を損していること間違いないというレベルの作品じゃったの」
第2位
劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅱ.lost butterfly
作品紹介・あらすじ
TYPE-MOON原作でアプリゲームなどでも高い人気を誇る『Fate/stay night』シリーズの『Heaven's Feel』ルートを劇場映画化した作品。
全3部作であり、2017年に公開された作品に続き2作目となる。
10年ぶりに始まった聖杯戦争は混迷を極めていた。
主人公、衛宮士郎は壮絶な戦闘の末、相棒に当たる英霊(サーヴァント)であるセイバーを失ってしまう。それでも桜を守るために戦う意思を強くする士郎。しかし、士郎の家で待つ桜の身にも魔術師としての宿命にとらわれてしまう……
日本のアニメの魅力を凝縮した1作!
カエル「震えたよねぇ……
まさか年明け早々から、2019年No1かもしれないアクションや作画を誇るアニメが登場するなんて……」
亀「あのエロティックであり、グロテスクな表現がとても良かったの。
この辺りは世界を見回しても日本のアニメ映画でしかできない魅力に満ちておった。まさしく、日本のアングラなオタク的アニメ文化の結晶とも言える作品になっておったの」
カエル「だけれど、そこだけが魅力ではなくて……ヒロインである桜の抱える複雑な思いであったり、過去2つのルートではあれだけ正義の味方に憧れてそのために精進してきた主人公である士郎が、その全てを捨ててまで桜を守ると誓うシーンなんて涙が出てきそうなほどで……
あるシーンでは前作の主題歌である『花の唄』のメロディが流れるけれど『悪い事をしたらきっとあなたが〜』あたりの歌詞を考えると、さらに涙が出てくるほどで!」
亀「今作におけるAimerのまた素晴らしい味わいを発揮しておる。
FateシリーズやTYPE-MOON作品といえば梶浦由記サウンドを象徴する別のユニットもいたが、大人に事情によって複雑な状況にあるのが残念ではあるが……その欠点を全く感じさせないのは本当に素晴らしい。
2019年のアニメ映画の中でも、特に評価されるべき作品になるであろう作品じゃな」
第1位
バジュランギおじさんと小さな迷子
作品紹介・あらすじ
インドに迷い込んだパキスタン人の少女を助けるという、至極単純でハートルフなストーリーながらも、戦争に勃発する可能性のある危機を抱える印パ関係の複雑な状況を描き、インド・バキスタン両国を中心に世界中で大ヒットを記録しているインド映画
主人公のパワンはインド映画界のアクションスターであり、絶大な人気を誇るサルマーン・カーンが演じているほか、制作にも名を連ねている。
声が出せないシャヒーダはパキスタンのある村から母親とともにインドの寺院にお参りに来ていた。しかし、夜の電車の中で母親が眠りについた時、ひょんなことから外に飛び出してしまい、列車に乗れずにインドに取り残されてしまう。
たどり着いたインドの村で出会ったのは、正直者でヒンドゥー教のハヌマーン神の熱烈な信者であるパワンだった。
インドとパキスタンは深い対立関係にありながらも、パワンはシャヒーダを帰すために奮闘するのだった……
1月の1位はいまの国際情勢を考える上で、最も大切なインド映画じゃ!
カエル「この作品を語る上で欠かせないのは印パ関係を始めとする対立が世界各国で起きていることで……
それこそトランプの壁や、イギリスのEU離脱、イスラエル問題にチベット問題、シリアの問題、日本でいえば韓国との微妙な関係などがあるわけじゃない?
どこの国も隣国とは難しい関係にあって……それは現実問題としてしょうがない部分もありつつ、だけれど悲しいと思ってしまうことも多いね」
亀「そんな宗教、歴史、文化、確執……そんな様々な壁を乗り越えていくのがこの映画じゃ。
調べれば調べるほどに、今作が描いたことの1つ1つの重みが伝わってくる作品になっておる」
カエル「だけれど、この映画はエンタメなんです!
インド映画らしい歌って踊るシーンは豪華絢爛、特にバジュランギおじさんことポワンが登場するミュージカルシーンは見事という他にない!
そして何も知らないで見に行っても、感動すること間違いありません!」
亀「エンタメとして完成されており、とてもわかりやすい作品じゃからの。
だからと言って浅いということはなく……そう考えると完璧な作品と言えるかもしれん。
2019年のベスト10入りもほぼ確定しているような作品じゃ、ぜひ見てほしいの」
総評
では1月の総評としてはどうだった?
オタク映画を中心にレベルの高い作品が相次いだの
カエル「ランキングには入ってきませんでしたが『がっこうぐらし!』なども満足度が高い作品です!」
亀「一般の映画好きからするとそこまで観るものがないとも言われておったが、蓋を開けてみれば豊作の一ヶ月だったと言えるのではないかの?
特にアニメ系やオタク系コンテンツが強く、ランキング入りしていない中でも『ラブライブ』の物語はともかくとして、楽曲やダンスシーンのエモーショナルな快感はとても強くて何度も見たくなった。
キャラクターが可愛らしい作品でもあったの」
カエル「それでいうと『あした世界が終わるとしても』も物語性は別としても、キャラクター描写やCGと音楽の合わせ方は良かったよね」
亀「他にもアカデミー賞関連では『天才作家の妻』がおとなしい印象もあるものの、複雑な夫婦関係と創作にスポットライトを浴びせておった。
こちらもいい作品なので、ぜひとも注目してほしい。
一方で大作一般向け邦画があまり良くなかった印象もあり……この流れはしばらく続いてしまうかもしれんな」
2月の注目作品について
では、最後に2月の注目作について語りましょう!
と言っても2月はそこまで多くないかもしれん
カエル「大作ものやアカデミー賞関連が続きますが、アニメ映画は注目作が少ない印象かな?」
亀「2月は大作アニメは3月4月に固まってしまうから、どうしてもオタク向けが増えがちな印象もあるかの。
その中でもわしは『コードギアス』に注目しておる。
あれだけの大ヒット作の続編、しかもテレビシリーズで最高の締め方をしたのに再びどのように描くのか……楽しみ半分、怖いもの見たさ半分、といったところかの」
カエル「あとは大作邦画の中でも『サムライマラソン』や『翔んで埼玉』あたりが面白そうなので注目です!
洋画は……うちは『アクアマン』って感じでもないからなぁ」
亀「すでに試写会で鑑賞したが『ちいさな独裁者』はオススメしたい作品じゃ。
公開規模は少ないが、是非鑑賞してほしいの」