物語る亀

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物語愛好者の雑文

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『ちはやふる 下の句』感想 上の句の良さを考えると……

公開初日に『ちはやふる下の句』を観てきたのでその感想を。 前回の上の句はこの手の漫画原作の大きなプロジェクトの作品としては、それなりに良かったので本作も期待していったのだが…… ちはやふるという作品の難しさに引っかかってしまった格好なのかな? …

甲鉄城のカバネリ 3話までの感想と分析と今後の展望への期待

今期のノイタミナ枠であり、今期1絵が動くとも称される『甲鉄城のカバネリ』を3話まで見たのでその感想や構成などを書いていきたい。 熊本地震の影響で1話とんだ分、制作期間が長いとはいえ、ここまで一切ダレることなくここまであの絵を維持しているのは驚…

火ノ丸相撲はなぜ面白いのか、ちはやふると対比して研究と考察した

週刊少年ジャンプで連載中の火ノ丸相撲にあまりにもハマりすぎて、なぜこれほどもまでに面白いのかという考察をしているうちに、ちはやふるとの関連性に気がついた。 今回はそのことについて書いていきながらも、少年漫画的な面白さとは何かということに注目…

ズートピアと響けユーフォニアムから見る、日米のアニメの現状と未来

今週はズートピアと響けユーフォニアという年間ランキング(アニメ部門、映画部門の両方)でも屈指の作品が同時公開された。いい機会なので日米のアニメ分野における現状とこれからについて、考えていきたい。 当然のことながらバリバリの私感なので、突っ込…

映画『ずっと前から好きでした。〜告白実行委員会』感想 悪い作品ではないけれど……

この日は映画が安い日だったのでアニメ映画を3本鑑賞。本作は興味はあったものの、明らかに私を対象としていない作品だったので、少なくともDVD化するまでは見ないだろうと思っていたのだが、60分という短さもあって時間つぶしにとりあえず鑑賞。 なので本作…

映画『ズートピア』感想 完成度の高い脚本に打ちのめされた

映画ズートピアを見てきたのでその感想を。 元々はレヴェナントを見に行ったのだですが、160分近い上映時間に慄きあえなく断念。そんなに長い時間を映画館でじっと見続けるのは私には難しいので体力を整えることにして、偶然映画館が安い日だったのでたくさ…

通勤途中に小説を〜短編小説 『築地物語』〜

夜勤明けのいつも以上に重くなった体を揺すり、その体以上に重い瞼を擦りながら、地下鉄から一歩踏み出してホームへと降り立つと、独特の生臭い匂いが鼻孔をくすぐる。漁場だったら潮の香りと共にそれは運ばれて来るのだろうが、海に近い筈にも関わらず全く…

迷家-マヨイガ- 3話までの感想と分析

迷い家が3話まで放送されたのでその感想と分析をしてみる。 それにしても先週2話が震災特別編成によってテレビ放映されていないはずだが、そこはどうなるのだろうか? ニコニコ動画で無料放映されていたから良かったものの、テレビしか見てない人は2話は見れ…

クレイジージャーニー〜藤沢秀行を見たので個人的に好きな無頼派をまとめてみた

4月22日に放送された久々のクレイジージャーニーが藤沢秀行を紹介していた。 破天荒な無頼派ということで、個人的に好きな無頼派の志士をまとめてみた。ちなみに私は無頼派の人間というだけで非常に魅力的に感じるタイプなので、今週の藤沢秀行はツボだった…

物語の作り方〜漫画のメリット、デメリット〜

物語の作り方シリーズの更新。 今回は漫画のメリット、デメリットについて考えていく。 1 漫画のメリット 2 デメリット 3 これからの漫画 前回の小説の記事はこちら。 blog.monogatarukame.net

チャップリン『街の灯』の本当の主題は何か?〜作品考察と評論〜

久々にチャップリンの『街の灯』を鑑賞したので、その感想と考察をしていきたい。 チャップリンは私の少ない映画鑑賞歴でも特に好きな映画監督の1人であり、数あるチャップリン映画の中でも街の灯はやはり代表作だけあって非常に上手く作られている。 映画監…

群青にサイレン2巻 感想(レビュー) 

かつて週刊少年ジャンプにて青少年たちのハートと何かを握った桃栗みかんが、まさかの少女漫画誌で野球漫画を連載ということで当然のようにチェックしてみた。 ちなみに私は東西南北ならば北派。普通に良い娘だし、東はそういう対象というよりは同じような道…

修羅の刻17巻 昭和編最終巻を簡単に感想(レビュー)

修羅の刻の最新刊が発売されたので簡単に、短めにその感想を書いていく。 一応タイトルは17巻のみのレビューとなっているが、昭和編ということで16巻も対象に入っている。 しかし、山田さん(不破現)というキャラクター、本当に美味しいよなぁ。不破の名前…

映画『孤独のススメ』感想と考察 ※ネタバレあり ミニシアター系掘り出し作品

孤独のススメを見てきたのでその感想などを。 ちなみに本作を某漫画原作ドラマと同じような作品だと思い、おじさんが一人旅をしながら様々な人との交流を独り言交じりに描く映画だと思ったら大間違いなのでお気をつけて。(そんな人間は私だけ?) だって、…

機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096 3話までの(UC Eepisode 1) 感想と簡単な解説

間違いなく今期1動くアニメ、ガンダム UCの3話までが終わったのでそのレビュー感想を書いていく。 まあ、この作品と勝負するっていうのが本来おかしな話なのは重々承知しているが。何年もかけてお金もかけたアニメと、1クールテレビアニメでは初めから勝負に…

映画『スポットライト 世紀のスクープ』感想(レビュー) 神との戦い

アカデミー賞作品賞、脚本賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』を鑑賞したのでその感想などを。 とりあえず、いつもの一言感想を 日本人にはわかりにくい感覚だよなぁ…… 1 マスコミと教会 2 主人公不在の作品 3 地味な作品 4 日本人向けではない…

物語の作り方〜小説のメリット、デメリットと電子書籍〜

物語の作り方、今回は小説というものについて考えていきたい。 この媒体による物語形態のメリット、デメリットって非常に重要なことなので、これから各媒体に関するものを書いていこうと思っている。 前回の記事はこちら blog.monogatarukame.net

2016年春アニメ 24作品の1話のオススメ度をレビュー!!

2016年春アニメの1話だけで作品を簡単に解説とオススメ度をつけていく。 まず全体的な印象としては今季は非常に豊作! 始まる前の記事はこちら blog.monogatarukame.net

本多孝好 FINE DAYSの考察

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE たまには小説についても語ってみようかなと思い立って何の本にしようか迷っていたが、私が特に好きな現代作家の1人である本多孝好の青春小説について語ってみようと思う。 ちなみに本作品は短編であり、FINE DAYS…

ブログ開設3か月記念! ここまでを振り返りながら将来的な目標も語る

おかげさまで当ブログも開設してから、3ヶ月を超えました。 これも普段から読んでいただける皆さまの御愛好によるものであり、大変ありがたく感じております。 今回はここまで3ヶ月を書くにあたり、どのようなPV数の変化をしていたのかということを開示して…

映画『ルーム(ROOM)』感想 あなたも『部屋』を飛び出そう ※ネタバレあり(レビュー)

フリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を獲得した作品であるルームを鑑賞したのでその感想を。 今話題の誘拐のお話なので、少しだけ言葉を選ばないといけないかなぁ…… 以下ネタバレあり まずは一言感想 世界はかくも広いものか

2015年度アニメランキング TOP15発表!!

2015年度も終わり昨年度のアニメランキングを今回は作っていきたい。 なぜ年ではなく年度なのかというと、多くの作品は春(4月)、秋(10月)にスタートすることも多く、2クール作品の場合冬に2クール目に突入するものも多い。例えば最近だとガンダム、ルパ…

和田光司さん逝去

突然の訃報に信じられないという気持ちで一杯です。 私の子供時代というのは、デジモンやポケモンが大人気で子供であれば誰でも一度は遊んでいたものでした。学校に行けばその話題で持ちきりとなり、テレビアニメも非常に重要な回が運動会と重なり、日曜日の…

火ノ丸相撲 9巻感想 あまりにも熱い少年漫画

今1番面白い少年漫画は? と聞かれたら、私は『火ノ丸相撲』と答えることにしている。何でって1番面白いからに決まってんだろ! という久保帯人ばりの帯ネタは冗談としても、この意見には結構同意している。少なくとも、ジャンプの中では今1番面白い漫画だと…

RiN 最終話掲載と感想 ネタバレあるよ

ハロルド作石の『RiN』の最終話が掲載された。 私は毎月、月マガを楽しみに買っているのだが、その中でもRiNは特に好きな作品の1つで、『ましろの音』や『ポールルームへようこそ』が休載ぎみの中、毎月毎月相当な量の原稿を掲載して一定のクオリティを保っ…

へうげもの 21巻 感想 マンガ表現の可能性を広げる旅 ネタバレ注意

このブログを書いている現在からするとへうげものの21巻の発売はもう4か月ほど前であり、今更感想記事をあげるのもなんなのだが、やはり何度も考えてどうしても書きたいことがあるので、今回あげることにした。 ちなみに2015年ではNo,1の衝撃を受けたのはこ…

映画『蜜のあわれ』感想 作家の幻想的な妄想映画

久々に文芸映画を見たいなと思い、鑑賞したのが室生犀星原作の『蜜のあわれ』。室生犀星は『或る少女の死まで』を読んでいるのだが、特に印象には残っていないのでそこまで取り立てて思い入れの深い作家ではない。 文芸映画自体も太宰治原作の『ヴィヨンの妻…

昭和元禄落語心中 最終話感想と考察 中々練られた作品だった

2015年冬期ではおそらく1番遅い終了となったのが、この昭和元禄落語心中である。 今回は本作をまとめて全体の構成や、感想、そして映画『祇園の姉妹』を引用しながらこの作品を紐解いていこう。 そして何より、2期決定!! そりゃ、あんな形で終わったら2期…

物語の作り方〜言葉の本質とは何か?〜

物語の作り方、この記事で当ブログ記事は100を超える結果になりました。 日頃の皆さまの御愛好に深く感謝いたします。 今回は、物語の作り方の中でも大切な、小説や漫画、映画など多くの表現に活用できる『言葉の本質とは何か?』ということを書いていく。 …

クレイジージャーニー〜伊藤大輔 ブラジルのスラム街『ファベーラ撮影』〜 3月31日放送

なんだかここ最近、この番組のクレイジーさが一層上がっているような気がしてならない。感想を書かなかったが、前回の八幡晄のシーカヤックもとんでもない内容だったが、今週も過去最高のクレイジー度を誇る気がしている。 去年の正月に放送されていた特別番…