……だいぶ遅くなってしまいましたが、2018年6月のランキング発表です!
上半期ランキングで、すっかり満足していたの
カエルくん(以下カエル)
「6月ももう半分過ぎている上に、上半期ランキングも発表しているのに、このランキングを発表する必要があるのか? という意見もありそうだけれど……」
亀爺(以下亀)
「備忘録も兼ねておるから、とても大切なんじゃよ。
では、早速記事を始めるとするぞ」
対象作品
記事にした作品
『それいけ! アンパンマン かがやけ! クルンといのちの星』
Netflix作品
以上12作品
記事にしていないが鑑賞した作品(公開3ヶ月以内)
『PEACE MEKER 鐵〜想道〜』
『ワンダー 君は太陽』
『アンダー・ザ・ドック/ジャンブル』
以上15作品がノミネートです。
……思ったよりも鑑賞していた。
色々と私用がゴタゴタしていて更新頻度が下がりがちですが、6月はまだ頑張っていたんだなぁ……
鑑賞していない中での注目作品は
『レディ・バード』
『Vision ビジョン』
『少女邂逅』
の3作品は特に注目していますが……DVDスルーかなぁ?
第5位
ニンジャバットマン
作品紹介
世界的に有名なバットマンを、日本の神風動画がアニメ映画化した作品。設定からバットマンが戦国時代にタイムスリップするなど、過去のバットマン作品にとらわれない斬新な発想がありながらも、バットマンとジョーカーの戦いなどファンにおなじみの描写も多く取り入れており、斬新でありながらもバットマンらしい作品となっている。
第5位にニンジャバットマンが入ります!
賛否がはっきり分かれるが、面白い作品じゃったの
カエル「記事では『バットマンファンがどう反応するか?』みたいなことを書いたけれど、頂いたコメントや他のサイトを見る限りだと、アニメファン、バットマンファンを問わずにはっきりと賛否が割れていて……
まあ、あれだけ好き勝手やっていたら、当然といえば当然だよねぇ」
亀「びっくりするくらい、制作した神風動画が攻めた作品じゃからの。
バットマンらしい大切なことを間違えなければ、何をしてもいいという夢のような環境だからこそ生まれた作品じゃな」
カエル「作中ではコロコロと表現手法が変わったり、あるいは終盤のはっちゃけた展開がとても見ごたえがあったね」
亀「合うか合わないかは人を選ぶが、是非とも試して欲しいアニメ映画の1つじゃな。
残念ながらあまり興行自体は振るわなかったようじゃが……一見の価値は大いにある作品じゃよ」
第4位
生きのびるために
作品紹介・あらすじ
『ブレンダンとケルズの書』 や『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』などで高い評価を受けるアニメーションスタジオ、カートゥーン・サルーンの新作。
アカデミー長編アニメーション賞にノミネートされるなど、今作でも国際的に高い評価を獲得した。
イスラム過激派組織タリバンが支配下に置かれた環境では、女性だけで買い物に出かけても誰も物を売ってくれないような社会が続いていた。
元教師の父が文字を読んだり、物を売ったりして生計を立てていたが、ある日タリバンによって連れ去られてしまう。大人の男を失ってしまって一家は生計を立てるどころか、買い物に出かけることもできなくなってしまう。
そんな家族を救うために、主人公の少女パヴァーナは長い髪を切り、男装をして町へと出て行くことなったのだが……
今月の第4位は国際的に高く評価されるアニメーション映画です
Netflix限定の作品じゃな
カエル「世界最大のアニメーション映画祭と言われるアヌシーでも高い評価を受けた作品であり、世界中から称賛の声が相次いでいる作品です!」
亀「それもそのはず、本作の舞台は2000年前後のタリバン政権下におけるアフガニスタンであり、過激なイスラム指導者によって、超男尊女卑の世の中で、女性だけで暮らすことになった少女の物語じゃからの。
これほど社会性の優れた映画も、そうそうないの」
カエル「今、世界でリアルに起きていることを映画化しているわけだからね……女性の社会進出が世界的に大きな話題だけれど、本作はそのレベルじゃなくて……本当に生きるか死ぬかのお話なわけだし……」
亀「それほどの物語を世界的なアニメーション制作会社でであるスタジオサルーンは作り上げてしまった。これはサルーンの今後も含めて注目していきたい作品じゃな」
第3位
モリのいる場所
作品紹介・あらすじ
『南極料理人』『横道世之介』などの日常を扱ったコメディタッチのドラマで観客を魅了する沖田修一監督作品。今作では実在した画家、熊谷守一夫妻のある1日をじっくりと描いている。
山崎努が熊谷守一、その妻である秀子を樹木希林という、日本映画界屈指のベテランの演技にも要注目。また、加瀬亮、光石研、きたろうなどの個性豊かなキャストがお話を静かに盛り上げていく。
30年間もの間、自宅の庭でじっと虫や魚をはじめとした自然について見つめ続けてきた熊谷守一。その庭は東京都内にあるにも関わらず、豊かな自然が残っていた。
熊谷の元には毎日様々な来客が訪れる……
地味ながらもしっかりと魅せる傑作!
5月のランキングならばトップも狙えた作品じゃな
カエル「沖田修一監督らしい、静かで日常の物語の中でもしっかりと魅了してくる作品だったね!」
亀「今作はモリのたった1日の、しかも決して広いとは言い難い一軒家を舞台とした静かな物語であり……地味な印象は拭えない部分もあるが、そんなことを関係ない作品じゃったの。
各役者の魅力がとても発揮されており、わしは退屈しない作品じゃった」
カエル「地味だからと決してドラマがないというわけではなくて……むしろ、作中では大きな事件が発生する。だけれど、その対処法も本当に素晴らしくて!」
亀「明確で単純な悪役に頼らない姿勢などがとてもよかったの。
他にも様々な見所があり、けして派手な展開や演出が必ずしも映画に必要というわけではないということが、はっきりとした作品でもある。もちろん、地味ながらもキラリと光る演出も多い。
ぜひ鑑賞してほしい1作じゃな」
第2位
羊と鋼の森
作品紹介・あらすじ
2016年に本屋大賞も受賞した宮下奈緒の同名小説を『orenge オレンジ』の監督を務めた橋本光二郎が映画化した作品。脚本は『となりの怪物くん』などの金子ありさ。
『orenge オレンジ』でも監督とタッグを組んだ山崎賢人がピアノの調律師の青年を演じる。また、上白石萌音と上白石萌歌の姉妹が、作中でも姉妹で演じることも話題に。
その他三浦友和、鈴木亮平、堀内敬子などが脇を固める。
高校で暗い日常を送っていた外村は学校に訪れたピアノの調律師、板鳥の仕事に惹かれて調律の世界を志す。専門学校に通い2年で早朝したのに、調律師として板鳥の元で働くことに。
先輩である柳の指導のもと、少しずつ調律を学んでいく外村。そんな中、ピアノが好きな高校生の姉妹、和音と由仁らと知り合い、時には挫折を経験しながらも成長をしていくのだった。
これは正直、なめてました!
色々な印象が一気に変わった作品じゃな
カエル「やっぱりさ、本作ってちょっと下に見られていたところもあると思うんだよ。山崎賢人も人気俳優だけれど、正直漫画原作の実写化作品ばかりで、恵まれていたとは言い難いし……」
亀「役者の、そして邦画の印象が一気に変わる作品じゃったの。
これだけ静謐で人を引き付ける音を描き出すために、構図や光の明暗、そして何よりも音楽の魅力に満ちている作品じゃった」
カエル「これは音楽の力を信じている作品だよねぇ。邦画でも、しかも公開規模の大きな作品でもここまで静かな映画ができるんだ……ってちょっとびっくりしてしまったよ」
亀「興行的には少しばかり苦しい思いもしたようじゃが、これは特にオススメしていきたい作品じゃったの」
第1位
万引き家族
作品紹介・あらすじ
『誰も知らない』『三度目の殺人』など数多くの作品が国内外から高く評価されてきた、是枝裕和監督作品最新作。
本作はカンヌ国際映画祭にてパルムドールを日本人では21年ぶりに獲得し、大きな話題を呼んだ。今作でも是枝は監督の他、脚本・原案・編集まで多くの作業を手がけている。
主演は是枝作品でも常連であり、多くの作品で存在感を発揮するリリーフランキー。樹木希林などの是枝常連組から、安藤サクラ、松岡茉優などは是枝作品初参加となる。また、子役の城桧吏、佐々木みゆの演技に高い評価が集まっている。
東京下町のマンションの影に建つ古びた1軒の家屋に暮らす一家がいた。父である治(リリーフランキー)や信代(安藤サクラ)などは働く傍ら、足りない生活費を子供も含めた万引きや、年老いた初枝の年金で生計を立てていた。
そんなある日、近所の団地で外に寒空の下外に放り出されている幼い少女を見つけた治は、思わず拾ってきてしまう。
そして奇妙な家族の波乱に満ちていながらも、笑顔の絶えない生活はいつまでも続かと思われたが……
もちろん6月の1位は是枝監督の最新作です!
日本人全員が観るべき1作といっても過言ではないの
カエル「色々あったし、色々いった作品だけれど……それだけ多くの人に突き刺さるテーマだったし、物語だったということでもあって……ここまでレベルの高い作品はそうそうお目にかかれないよね」
亀「もちろん賞レースで勝ち抜いたこと、そして名のある是枝監督の最新作ということもオススメしたいポイントであるが、この骨太なストーリーを1番に推したい作品じゃな」
カエル「もちろんリリーフランキー、安藤サクラ、松岡茉優などの各世代でも最高の俳優を集めたというのも納得できるほどの役者の演技力も魅力の1つだけれど、何と言っても子役の演技が素晴らしい!」
亀「さすがは是枝監督と唸らされる部分も多々あったの。
色々な意見もあるじゃろうし、どのような立場にたつかによって評価も変わるかもしれないが、ぜひ日本人全員に1度は見てほしい傑作じゃった」
総評
では、6月の総評と参りましょうか
かなりハイレベルな1ヶ月じゃった
カエル「上半期ランキングにもここにある作品はベスト20以内に絡んできていて、もちろん最近見たばっかりだから印象に強く残っているというのもあるんだろうけれど……それを差し引いてもレベルの高い1ヶ月だったね」
亀「色々なタイプの作品があり、娯楽作から社会派まで幅広い映画が公開された1ヶ月じゃったの。また、この月は邦画が多く、大作洋画もいくつかあるものの、どれもイマイチハマらなかった形じゃな」
カエル「特にデットプール2は期待も大きかっただけに、ちょっとだけショックがあるかも……でも、その代わり思わぬ掘り出し物もあって、結果としては楽しい月になったけれどさ」
亀「やはりW杯もあって洋画はあまり勝負をしたがらなかったということかもしれんの。その代わりに邦画が次々と公開して、より強く印象に残った形になったかもしれん」
まとめ〜7月の映画について〜
カエル「じゃあ、最後に7月の映画について語ろうか ……とはいっても、これを書いている時には半ばも過ぎているんですけれど!」
亀「やはり『ポケモン』と『ジュラシックワールド2』に注目であるのは間違いないの。
大作もいくつか出てきており、とても楽しみな1ヶ月でもある」
カエル「あとは……もちろん要注目作品の『未来のミライ』もあるし、それから良くも悪くも注目なのは『BLEACE』かなぁ。佐藤監督だから、なんとなくそこまで悪い作品にはならないような印象もあるけれど」
亀「ふむ……こうして観ると、そこまで観たいと思う作品も少ない月かもしれんの」
カエル「夏休み入りにしては、超ビックタイトル以外はそこまで惹かれない印象だねぇ。
でも、なんだかんだ言って映画館には行くんだろうけれど……ちょっとお休みしていた分、更新頻度をもとに戻して行くことが優先だね」
亀「怠け癖がついてしまっておるからの。
ここいらで1つ、気合を入れていきたいところじゃな」