カエルくん(以下カエル)
「いや〜……今月は観たね! 劇場にすごく通ったね!」
亀爺(以下亀)
「作品本数の発表は後ほどするとして、鑑賞した作品の数だけでいうと過去最高なのではないかの?」
カエル「やっぱりさ、7月って見たい映画が異常に多いんだよ!
もちろんこのブログが力を入れているアニメ映画が多いこともあるんだけれど、夏休みを迎えた大規模な映画がすごく多くて!
小規模も公開映画が多いし、興味がある映画は尽きないし、しかも特別上映もあったりして……もう全く手が回っていないというね」
亀「そして予習も兼ねた過去作のDVDなどを見たりしていると、今月は相当の本数を見ておるからの。この調子だと年間365本も達成できるかもしれんかもしれんの」
カエル「それにどれだけの価値があるのかわからないけれどね……
まあ、でも面白い映画も多いし、それだけたくさん観たいものも多いし、これまであまり映画を見てこなかった分、カバーしていきたいよね」
亀「特に白黒映画や昔の映画になると見ていて当たり前のように言われる映画も見ておらんかったりするからの。
まあ、意外と映画好きでも白黒作品をたくさん見ておるファンはそこまで多くなかったりするものじゃが」
カエル「本数が多すぎるもんね。せめて『午前10時の映画祭』で公開された作品は観たいものだけれど……
あとはちょいちょい追いかけていくしかないねぇ……」
亀「これでブログを書く時間や小説、アニメを見る時間も削られるがの。いよいよ映画ブログに特化していくことになるのかもしれん。まあ、以前からその傾向はあったが……」
カエル「……まあ、車やギャンブルに比べたら、そんなにお金がかかる趣味じゃないし、多少はね?
じゃあ7月度の映画ランキングを始めるよ」
対象作品
7月公開で記事にした作品
『メアリと魔女の花』
『ライフ』
『銀魂』
『歓びのトスカーナ』
『逆光の頃』
『パワーレンジャー』
『ヒトラーへの285枚の手紙』(歓びのトスカーナと同記事にまとめてます)
以上20作品
3ヶ月以内に公開で記事にしなかった作品
『ウィッチ』
『空の味』
以上の22作品がノミネート
……あれ? 意外といつもよりちょっと多いくらいだった?
ちなみに7月公開では
『ブレンダンとケルズの秘密』
『ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密』
『ボン・ボヤ〜ジュ 家族旅行は大暴走』
『狂覗』
『ダンサー、セルゲイ・ボルーニン 世界一優雅な野獣』
『さよなら 僕のモンスター』
などを鑑賞する予定
他にも『トニ・エルドマン』やエドワード・ヤン作品も見たいなぁ
第5位
メアリと魔女の花
カエル「賛否が割れてしまった印象もあるメアリが5位で本当にいいの?
確かに絶賛したけれど、それって作品の評価ではなくて『ポストジブリ』や現在のアニメーション界に対するメッセージ性を高く評価したのであって、作品自体に高い評価を下したわけではなかった気がするけれど……課題も多いし、新しいスタジオを立ち上げての1作目という意味で甘い評価なのもあったはずだし……」
亀「そのメッセージ性などというものを非常に高く評価しているということじゃな。
メアリの記事はそれなりに長い記事になってしまったがの、あれでも語りたいことの……そうじゃな、2/3くらいじゃからな。
作品単体としてはいろいろ言われるのも納得じゃ」
カエル「確かに映像の豪華さなどは素晴らしいけれど……」
亀「今のアニメ界、特に40代、50代のアニメ監督というのは先人の築き上げたものをいかに守り、いかに壊して自分の色を作るかという宿命が与えられておると思っておる。まあ、これは創造する者たち、クリエイターの基本の1つでもあるんじゃがな。
宮崎駿はもちろん、高畑勲、押井守、富野由悠季といった今のアニメ界の隆盛を築いた監督たちの影響はファンはもちろん、クリエイターにも非常に大きい。
しかしそれに縛られてもいかんし、自分の色を出さんとクリエイターとしての味も出すことができん。求められておるのはコピーではないからの」
カエル「確かに、今のアニメブームってそういう人たちの力が非常に大きいのはもちろんだけれど……」
亀「特に米林監督はその根幹にあるのが『スタジオジブリ』である監督じゃろう。その自分の中に深く根付くスタジオジブリをどう継承し、どう壊していくか……それは自分との戦いでもあり、同時に日本中がジブリを知るからこそ大変な世間との勝負になってくる。
そこから逃げずに自分の味を作ろうという、その1歩目としての心意気を評価しておる」
第4位
歓びのトスカーナ
カエル「イタリアで高い評価を受けた映画がここできたね!」
亀「正直に言うと、わしの趣味ではない。見終わった後の感想も『まあ、良作だしテーマを考えても評価されるじゃろうな』というようなものであった。
しかしその背後にあった世界的な精神病院への動きであったり、精神病患者への偏見などへの思いを知ると……本作はトンデモナイ傑作に思えてきたのじゃな」
カエル「後からじわじわと効いてくるタイプの映画ってことだね」
亀「この映画に出てくる女性2人は確かにおかしなところがあるかもしれん。少なくとも映画を見始めた時に『うわぁ、これは……』とわしが思った。しかし、その裏にある思い……家族を思う彼女らの思いなどを知ることにより、実はそれが『異常』ではなくて『普通』の変化であるということがわかる。
どんなに異常であると思ったことでも、その背景やそれぞれの思いを知ると、それは正常になるということじゃな」
第3位
カーズ クロスロード
カエル「カーズ3はむしろは3位というのが信じられない評価だよ!
カーズ1がすっっっっっごく大好きで、その……最終章と言ってもいいカーズ3への期待はすごく大きかった。しかもさ、近年はちょっと思うところもあるけれどクオリティは世界一の物語を作れる集団であるピクサーの最新作だったわけだし……」
亀「うまく着地できておれば年間TOP10も確定していたと言っても過言ではない作品じゃった。
それだけに終盤が非常に惜しい! あの流れがどうにも受け入れることができなくての……」
カエル「やりたいことはわかるし、確かにカーズの持つ継承の物語というテーマにも一致しているけれど……でもあのやり方はちょっとなぁ、という思いがある。
でも新しい挑戦として泥のCGに挑戦したらしいけれど、この挑戦もまたカーズ3の作品で重要な意味になっていたよね。泥だらけになりながらも走り抜くというのはカーズが表現してきたことの1つだし」
亀「着地には失敗した感もあるが、それでもカーズはやはりカーズであったということでもあるの。そのうまさも感じることができただけに……つくづく惜しい作品じゃなぁ」
第2位
東京喰種 トーキョーグール
カエル「今年の大作邦画ではトップクラスに傑作だったと評価した東京グールがここでランクイン!
アクションも派手だったし、映画としてのテーマ性もしっかりしていて、つい先日見たばかりだから感動が新しいということもあるけれど、満足できる1作だったよ!」
亀「面白い作品じゃったの。
特に邦画のアクションでここまでちゃんとできるのか、と感心した部分が非常に大きい。松竹制作の漫画原作アクション映画となると、嫌な予感しかしなかったというのが正直なところではあったが……そんな偏見を吹き飛ばしてくれた快作じゃの」
カエル「特に役者陣の演技もまた素晴らしくて!
窪田正孝、清水富美加、大泉洋、蒼井優……誰もが熱演していたよね! だからこそ、誰もが口にする清水富美加がこの先こういう映画に出ないというのは本当にもったいない……」
亀「アクションもできる女優としての存在感を発揮し始めたばかりじゃったのにの、本来であれば『今後の活躍にも期待!』といえたのじゃが……もう出家していていろいろ難しいのじゃろうが、ぜひともこういう役をまた演じてほしいというのが本音じゃの」
第1位
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ
カエル「今月の1位はまさかのダークホース!
誰もがオタク向けアニメだと思って、原作ファン以外はほとんど見に行かないであろうラノベ原作アニメが今月の1位だ!」
亀「いやー、圧巻の作品であった。結局3回見に行ったが、3回目ですらも鳥肌がずっと立っておって……劇場内でも涙を拭く観客の姿も目立った作品じゃったな」
カエル「何がすごいって、初見なんだよ! 原作についてほとんど知らないで見に行って『またラノベ原作アニメかぁ』なんて思ったらド級の名作だったという、この衝撃!
圧倒的な光の洪水に巻き込まれながら、役者陣の熱演によってこちらも涙腺を刺激されて……もしかしたら、楽しんだという意味では今年1番かもしれない!」
亀「まあ、楽しいだけが映画の魅力ではないからの。初見には優しい物語ではないし、ある程度オタクアニメに見慣れていないと辛い作品ということもできるかもしれん。
しかしそれでも本作の持つ魅力をたっぷりと用いながら、ファンならより感動できるように制作し、そしてチェスやゲームという遊びに基づいた物語でありながらも、それがいかに尊いことなのか? ということを示した1作……
文句なしの1位じゃ!
今年の夏、1番の興奮はこの映画かもしれん!」
カエル「えー、オタクアニメか……と思わずにぜひ劇場で見て欲しい1作です!」
最後に
カエル「というわけで今月は大作映画が多かった月だけれど、こうやってみるとやっぱりアニメ映画が強かった印象かなぁ?」
亀「ぶっちゃけるとメアリはランキングには入れたいと思っておったからの。むしろ4位を選ぶ方が難しかった。しかしアニメ作品が多いのはこのブログの癖が出た形じゃの」
カエル「ちなみに先月の記事に入れたけれど、一応7月1日に見た『人生フルーツ』と『私はダニエル・ブレイク』を入れたら何位相当なの?」
亀「そうじゃな……ダニエル・ブレイクが4位相当、人生フルーツは2位じゃの。
特に人生フルーツは今年あまり見れておらんが、ドキュメンタリー部門では年間1位もあるかもしれん。
本作が2017年のスタート、1月の頭に公開しておったとは……見逃しておったら公開したかもしれんの」
カエル「いい作品もすべて観られるわけではないからね」
亀「それすらも上回ってしまう『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』の圧倒的エンタメとしての爆発力はトンデモナイものがあったがの!」
カエル「年間ランキングのダークホースにもなるか、注目だね! まあ、選ぶのは僕たちなんだけれど!」
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