物語る亀

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物語愛好者の雑文

2017年上半期の映画各部門賞発表! 印象に残った演技、脚本、音楽などが多かった!

ざわざわ……

  ざわざわ……

 

カエル『えー、みなさま、大変長らくお待たせいたしました。

 これより、物語る亀で賞、2017年上半期の映画部門の発表を始めます。それでは、まずは審査委員長であるブログ主からの挨拶と参ります』

 

登壇

 

ブログ主『えー、先日は台風に見舞われる地域の方も多い中、わざわざご足労いただきまして誠にありがとうございます。

 みなさまのご協力もありまして、このブログも2017年の上半期も映画を見続けて参ることができました。ここに感謝の念をお伝えしたく存じます。

 

 えー…上半期で劇場で鑑賞した映画の数は数え間違いがなければ101本になり、約2/3の作品を記事にしていると思います。なお、今回は2016年末公開であり、鑑賞は2017年の作品も数作品(『アイ・イン・ザ・スカイ』『WIRD~私の中のけもの〜』『MILES AHEAD/マイケル・デイヴィス 空白の5年間』)含まれていますことをご了承ください。

 他にも様々ないい映画もありましたが、7月に鑑賞した『私はダニエル・ブレイク』『人生フルーツ』は2017年公開ですが、鑑賞した時にはすでにランキング、各部門賞を決定していたので除外させていただきます。

 2017年に劇場で鑑賞した小規模公開映画といたしましては『無垢の祈り』『イノセント15』『退屈な日々にさようならを』は好評価でランキングを塗り替えるほどの作品ではありますが、公開時期を考慮してこの記事からは除外とさせていただきます。

 

 なお、上半期でこのような各部門賞を発表させていただく意図としましては、年末ですとどうしても上半期、特に1〜3月度の作品は印象に残りにくく、不利なのでは? という思いがあったためであります。

 2017年もいい映画がたくさんあり……(以下略)』

 

 

カエル『それではこれより、各部門賞を発表していきます。

 なお、このブログの最大の特徴はアニメ映画に特化している点ではありますが、アニメ、実写、ドキュメンタリー、洋画、邦画関係なく選んでいきますので、他の映画ランキングとはまた違うものになると思います。

 そちらも楽しみながら読んでいっていただければ嬉しいです。

 それでは、部門賞の発表に入ります』

 

 

 

 

 

最優秀音楽賞

 

カエル『こちらは映画としてのBGMを中心とした楽曲の良さ、先進性などを評価するものです。

 なお、主はそこまで音楽に詳しくない上に、よくわかっていないので、素人選出の中でもさらに素人くさい選出になります。逆に言えば、この賞に選出された作品は素人でもわかる音楽性を獲得したという意味でもあります。

 では長々と言い訳をしていてもしょうがないので、亀爺から発表していただきます』

 

亀爺『それではまず、ノミネート作品から発表させてもらおうかの』

 

ノミネート作品

 

 

夜明け告げるルーのうた

(音楽をテーマにした作品だけあり、サントラが公開時期に発売されていないことが悔やまれるほど)

 

タレン・タイム

(音楽が各民族の特徴を表しており、ミックスされた時、民族的融和を感じさせる使い方も見事)

 

劇場版  ソード・アート・オンライン オディーナル・スケール

(抜群のBGMに加えて神田沙也加の劇中歌も評価が高い)

 

SING

(音楽映画としてラストの長い尺での演奏に加え、オリジナルだけでなく日本語吹き替え版のクオリティも高い)

 

 

これらの作品を抑えて最優秀音楽賞に輝いたのは……

 

ラ・ラ・ランド (オリジナル・サウンドトラック)

 

ラ・ラ・ランド!!

 

 

主「上半期は音楽映画に良作、傑作が多かった印象があります。

 これ以外にも大ヒット映画『美女と野獣』をはじめとして、賛否はあるものの『ハルチカ』『PARKS』『PとJK』なども音楽映画としての側面も抱えており、また『真白の恋』などサウンドトラックの優れた映画も多くありました。

 しかし改めて考えてみたら、何度も何度も繰り返してサウンドトラックを聞き込み、中毒的な症状まで巻き起こしたのは、やはり本作であった印象があります。

 どれも素晴らしい音楽性を獲得していましたが、やはりこの作品が1番かなぁという思いです」

 

 

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最優秀脚本賞 

 

カエル「それでは最優秀脚本賞の発表に移ります。

 こちらはこのブログでも数多く語っている部分であり、1番重要視している部分でもありますので、慎重に選出させていただきました』

 

亀『それでは発表させてもらうかの』

 

ノミネート作品

 

 

真白の恋

(邦画ではハードルの高いテーマを扱い、細かい箇所にまで配慮の行き届きながらもしっかりとしたメッセージを抱えた作品)

 

SING

(流れなどには賛否はあるもののアニメの強みを最大限生かすような、暗喩に満ちた脚本構成が好評価)

 

夜明け告げるルーのうた

(SINGと同じようにアニメの強みを活かしながらも、メッセージ性の強い脚本)

 

哭声 コクソン

(キリスト教の暗喩に満ちておりながらも、破綻することなく独特の世界観を構築し、様々な解釈を可能にした)

 

マンチェスター・バイ・ザ・シー

(ハリウッドも認めた名脚本。暗喩に満ちていながらも、リアルで誠実な物語として成立していた)

 

 

これらの作品を抑えて最優秀脚本賞に選ばれたのは……

 

僕と世界の方程式 [DVD]

 

僕と世界の方程式!

 

主「本作品は自閉症をテーマにしたものではありますが、そのような社会的テーマだけでなく『世界は数学でできている』ということを示した1作でもあります。そして、他にも家族や親子関係、国家間の学力競争などのテーマを抱えながらも『本当に大切なものは何か?』という最大のテーマが全てを内包している。

 登場人物1人1人も素晴らしく、そして意味のある台詞がたくさん散りばめられていて、圧巻の作品でした。

 考えれば考えるほどに恐ろしくなる脚本でもあります」

 

亀「ちなみにSING、ルーなどは脚本に対して様々な意見があるようじゃが、説明文でも書いたようにそれぞれのキャラクターに暗喩として意味があったり、大きなテーマを内包していることから高い評価になったの。

 脚本というと『物語の流れ』が多く語られるように思うし、確かにそこで難があるのは認めるがの、それを補って余りある暗喩に満ちたメッセージ性、テーマ性、社会性、そして子供から大人まで楽しめる娯楽性を高く評価しておる

  

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最優秀演出賞

 

カエル『こちらも最も優れた演出をした作品に贈られる賞ですが、こちらもカメラワークであったり、素人目には簡単なようでも難しい技術などもあるために意見が分かれる作品が多くなるでしょう。

 様々な視点があると思いますが、総合的に判断させていただきます』

 

亀『それでは発表するぞ。

 

ノミネート作品

 

ハクソー・リッジ

(実際の沖縄戦を過酷に、恐ろしいものとしてしっかりと描き、ハリウッドでは比較的小予算ながらもそれを感じさせない映画になった)

 

夜明け告げるルーのうた

(Flashという過去にアニメ映画ではあまり使われていない技術を用いたことに加え、アニメの強みがありながらその斬新さばかりを強調しない調和した作画技術)

 

メッセージ

(宇宙人との交流における文字の描き方であったり、未知の存在の造形、超技術などの魅せ方などに加えて細かい演出も素晴らしい)

 

哭声コクソン

(何が起きているのかはわからないが、トンデモナイことが起きているという恐怖感を見事に演出していた)

 

ラ・ラ・ランド

(過去作のオマージュなどに加え、音楽との調和や夢のような空間、さらに屋外でのミュージカルシーンなど工夫と革新に満ちていた)

 

(映画なのに目をつむりたくなるという不思議な体験をさせてもらい、音声ガイド、視覚障害者の世界を見事に描いた)

 

 

これらの作品を抑えて受賞したのは……

 

静かなる叫び [DVD]

 

 静かなる叫び!

 

主『本来、演出というのは映像の情報力を増すためにより豪華にしていくものだと思います。例えばCGや爆発をたくさん使い画面を派手で豪華なものにしたり、オマージュ、暗喩、音楽との調和、服の色なども考えて情報量を増していき、画面だけで伝わるメッセージ性を高めていく、いわば足し算の演出が多いでしょう。

 しかし本作は台詞、音楽、効果音、果てには色、時間までも排除している。それほどまでに情報量を削ぎ落とした時、残ったものは『人間』の力強さと『男と女の性差による業』でしょう。賛否はあるでしょうが、この引き算によって成立した演出に敬意を表してこの賞を贈ります。

 なお、本作はカナダでは2009年公開であり、しかも日本では小規模上映なのでこの映画を候補に入れること自体に賛否があるかもしれません。その時は同じような理由で光を最優秀演出賞に選びたいと思います』

  

 

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最優秀助演女優賞

 

カエル『続きまして、最優秀助演女優賞の発表に参ります。

 この賞は……正直に言うと選出することすら難しいくらい賞でした。どれだけ議論を重ねても異論が巻き起こり、大激論を戦わせていました。

 主演と助演の違いや、W主演と思われる作品などもあり、非常に難しかったのですが、これから発表していきたいと思います』

 

亀『では発表するぞ』

 

ノミネート作品

 

僕と世界の方程式より

ジュリー・エリス役 サリー・ホーキンス

(自閉症を抱える息子を支える母親という難役を熱演)

 

真白の恋より

雪菜役 岩井堂聖子

(真白を支えるいとこの女性を様々な気持ちを読み取れるように演技していた)

 

哭声 コクソンより

ムミョン役 チョン・ユヒ

(謎の女を妖しくもあり、恐ろしくもありと熱演)

 

ムーンライトより

ポーラ役 ナオミ・ハリス

(黒人問題、貧困問題に苦しむ薬物中毒の母親を熱演)

 

候補者を抑えて受賞したのは……

 

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名探偵コナン から紅の恋文より

大岡紅葉役 ゆきのさつき!

 

 

主『この賞は本当に悩みました。主演と助演の違いとは何か? 候補をあげればこの人は主演ではないか? という意見もあり、排除していくと次々と候補者が減っていきました。

 候補者を5名挙げた後でも大激論が巻き起こり、一時は審査不可能の受賞者なしになるかと思われましたが……最後には『1番可愛かったのは誰だ?』という観点から大岡紅葉という結論に至りました。

 しかしコナンというキャラクター映画であることは間違い無いですが、それだけ長年続いた作品で、急に現れた新キャラクターが古参のキャラクターと負けないほどの存在感を放ったことは素晴らしいですし、名女優ゆきのさつきさんの方言の演技も含めて作中での魅力に溢れていました。

 少し意外な結果になったでしょうが、私は大岡紅葉、ゆきのさつきを最優秀助演女優とさせていただきます』

 

カエル「……2016年の最優秀助演賞も『ちはやふる』の松岡茉優だったよね? あれ、なんだか京都弁の印象に残る役者に贈る賞になっていない?」

亀「さて、次に行くかの」

 

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最優秀助演男優賞

 

カエル『続きましては助演男優賞の発表です。

 こちらは打って変わって……ノミネート自体が少なめになっていますが、圧倒的な存在感を放つ役者がおり、そちらが印象を残したというところでしょうか』

 

亀『では発表するぞ

 

ノミネート作品

 

3月のライオンより

林田役 高橋一生

(主人公、桐山零を支える先生役を原作のイメージそのままに演じた)

 

名探偵コナン から紅の恋文より

服部平次役 堀川りょう

(長年演じ続けた安定感に加え、あの一言に心ときめいた人も多いのでは?)

 

マンチェスター・バイ・ザ・シーより

パトリック役 ルーカス・ヘッジズ

(父を亡くした息子を、その戸惑いや葛藤を多くの身体的表現にて見事に表現していた)

 

沈黙-サイレンス-より

キチジロー役 窪塚洋介

(信仰を抱えながらも、死の恐怖に負けてしまう複雑な心境を抱える日本人を熱演)

 

沈黙-サイレンス-より

井上筑後守役 イッセー尾形

(キリスト教徒を弾圧する日本人のお役人を、狡猾なやり方や物言いで時に優しく、時に厳しく接していた姿が印象に残った)

 

これらの候補者を抑えて受賞したのは……

 

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哭声 コクソンより

山の男役 國村隼!

 

主『正直に打ち明けると、この賞はもはや國村隼ありきの選出になっていました。

 上半期は演技だけでいうとコクソンと沈黙、マンチェスターの三つ巴みたいな印象もありましたが……その中でも圧倒的な存在感でした。コクソンという映画には絶対に必要な存在であり、國村隼がいたからこそ、本作は名作になったという評価でもあります。

 魅力的な役者、役が多かった中、1番印象に残っているのが國村隼です。多分これはコクソンを見た人なら誰もが認める結果になるのではないかと思います』

  

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最優秀主演女優賞

 

カエル『えーそれでは主演女優賞の発表に参ります。

 助演女優賞と同じく、この人は主演なのか助演なのか迷うような事態も多かったですが、こちらは意外とすんなり決定しました』

亀『それでは発表するぞ』

 

ノミネート作品

 

暗黒女子より

澄川小百合役 清水富美加

(騒動の影響も若干あるかもしれないが、彼女が嫌がったと思われる役であるがその存在感が見事であり、もったいないと思わせるほどの演技だった)

 

帝一の国より

白鳥美々子役 永野芽郁

(男ばかりの中で紅一点として活躍しており、特にラストのED中の彼女の姿にはハートを打ち抜かれた方も多いのでは?)

 

3月のライオンより

幸田香子役 有村架純

(弟にきつくあたりながらも、その裏では深い執着を見せるという両面性を演じ切った)

 

愚行録より

田中光子役 満島ひかり

(影の深い暗い過去を持つ女性を鬼気迫るものを感じさせながらも演じていた)

 

これらを抑えて選ばれたのは……

 

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ロガーンより

ローラ役 ダフネ・キーン!

 

主『これはつい最近見たということもあるでしょうが、ラストウルヴァリンであるということもさることながら、ローラという少女の存在もまたこの作品を語る上では非常に重要なことだと思います。

 まだ小さな女の子ではありますが、時に可愛らしく、時に恐ろしく演じており、私は同じく子役時代の名演技が話題に上がりやすい『レオン』のナタリー・ポートマンに負けない存在感を見せた彼女に最優秀主演女優賞を送りたいと思います』

  

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最優秀主演男優賞

 

カエル『では、最優秀主演男優賞の発表です。

 こちらは……近年稀に見る大激戦となっており、ノミネートだけで15作品以上出てきた中から絞りに絞った人選となっています』

亀『では発表するぞ』

 

ノミネート作品

 

ザ・コンサルタント、夜に生きるのW主演

ベン・アフレック

(素晴らしい存在感で恐ろしい存在であるはずなのに、どこか親しみや可愛らしさを感じさせる名演技。2作品ともに魅力に溢れていた)

 

武曲より

矢田部研吾役 綾野剛

(鬼気迫る本気でやばい奴を熱演。それまでの綾野剛の新境地とも呼ばれる見事な演技)

 

マンチェスター・バイ・ザ・シーより

リー・チャンドラー役 ケーシー・アフレック

(複雑な事情を抱える男性を多くの細かな所作や表情で見事に熱演しており、ハリウッドも認めた見事な演技)

 

海辺のリアより

桑畑兆吉役 仲代達矢

(自らの役者人生の集大成ともいうべき、何が現実でどこまでが虚構なのか全くわからないおじいちゃんを見事に熱演)

 

これらの候補者を抑えて受賞したのは……

 

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光より

中森雅哉役 永瀬正敏!

 

主『今回は様々な役者が見事な主演男優として輝いており、まずノミネート作品を選ぶだけでも苦労しました。もちろんファンによってはあの作品! という人もいるでしょうが……私の中ではケーシー・アフレック、仲代達矢、永瀬正敏の三つ巴までは選びました。

 そこから先は喧々諤々の大激論で、今でも少し迷いがありますが……視覚障害を抱える男性を見事に演じた上に、一生をかけてやってきた仕事を、実力も熱意もありながら捨てねばならないという苦悩を見事に演じた永瀬正敏にこの賞を送りたいと思います』

 

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最優秀監督賞

 

カエル『では、続きまして最優秀監督賞の発表ですが……

 今回はノミネート作品だけでも少なめになっています』

 

亀『では発表するぞ』

 

ノミネート作品

 

ラ・ラ・ランドより デミアン・チャゼル

(ラ・ラ・ランド評を聞いていると賛否のどちらもチャゼルの名前を挙げる人が多く、それだけの存在感を出していたことがはっきりとわかった)

 

メッセージより ドゥニ・ヴィルヌーヴ

(メッセージという原作からして難しい作品を見事に映像化。また日本では初公開となる静かなる叫びも見事な作品だった)

 

この2名を抑えて受賞したのは……

 

だれもしらないフシギな世界 -湯浅政明スケッチワークス-

 

湯浅政明!

 

主『やはり2作品も公開し、さらにその両者ともにエンタメ、芸術性の高い作品であることに加えて、海外でも評価されていることは大きいです。

 さらにそれまであまり活用されてこなかった新技術を使ってアニメを制作したこと、しかしその技術を見せることを主軸にするのではなく、しっかりと作品として面白いこと。何よりも湯浅政明の作家性をしっかりと感じさせてもらったことなど、様々な状況を複合的に判断してこの賞に選ばせてもらいました』

 

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尖っていたで賞

 

 

カエル『次は尖っていたで賞、の発表です。

 こちらはエンタメではなく、映画の先進性、映像表現として最も挑戦していた作品に贈られる賞です』

 

亀『では発表するぞ』

 

ノミネート作品

 

ネオン・デーモン

(様々な特徴的な演出を使い、賛否が激しく巻き起こる作品を作り上げた)

 

そして少女はプールに金魚を、

(わずか30分と短いお話ながらも、少女の持つ地獄のような思春期の一瞬のきらめきを切り取った作品)

 

(目をつむって映画を鑑賞したい、と思わせてもらった稀有な作品性)

 

静かなる叫び

(色や様々な情報を制御して獲得した圧倒的な人間の美を表現)

 

これらの作品を抑えて受賞したのは……

 

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無垢の祈り

 

主『ちょっと冒頭に言ったこととは矛盾するのは百も承知ですが、やはり私には2016年公開だった本作が残した衝撃というのは忘れられません。

 多くの賞からは除外させてもらいましたが、この映画が残した衝撃というのは非常に大きい。児童虐待をテーマにしていることから、自主制作映画としてのみ公開されてしまい、さらにソフト化も難しいという状況なので観れる機会のある方はほとんどいないかもしれませんが……その機会がある方は是非見てほしい。

 それらの規制に引っかかることを承知で亀山監督は何を訴えたかったのか、彼女の「無垢の祈り」というものが何を指すのか……その衝撃は計り知れません。

 特別賞待遇ということで、本作にこの賞を送りたいと思います

 

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作品賞は……!?

 

カエル『えーでは、お待ちかねの作品賞は……』

亀『もう疲れたからの、また別の機会にしようではないか』

カエル『……え? それでいいの?』

亀『どうせベスト10だか20だかも発表するんじゃし、そこでいいじゃろう。これで1度撤収じゃ。

 上半期も様々な傑作、名作に溢れておった。今年はアニメ映画や邦画が少し不調な印象であるが……こうして各部門で見ると悪い作品ばかりでもないの。ただ、小規模にいい映画が集まってしまい、あまり注目を集めたなったことが響いているかもしれん。

 さて、下半期はこの牙城を崩す存在が現れるのかの?』

 

カエル『特に助演男優賞はこの上となると、もう想像もできないよね……』

亀『楽しみな一方で恐ろしくもあるの』

 

 

 

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