ざわざわ……
ざわざわ……
えー、みなさま、大変長らくお待たせいたしました。
カエル
「これより、2020年度新作映画年間各部門賞 通称”カメデミー賞”の発表を始めます。
それでは、毎度のことながら審査委員長であるブログ主からの挨拶と参ります』
登壇
えー、大変なコロナ禍が続く中で、この記事を読んでくださり誠にありがとうございます
主「みなさまのご愛顧もありまして、この賞も5年目を開催することができました。
ここに日頃の感謝の念をお伝えしたく存じます。
えー…2020年に劇場で鑑賞した映画・アニメのOVA作品などの本数としましては125本ほどの作品を鑑賞し、約3分の1ほどの作品を記事にしていると思います。(映画祭鑑賞作品は除く)
今回は2020年に公開された全作品、さらにNetflix限定作品も含めさせていただきますが、劇場公開前の映画祭出品作品は除外させていただきます。
2020年は大作洋画が少ないながらも、いい作品がたくさんあり……(以下略)』
カエル『それではこれより、各部門賞を発表していきます。
当然のことながら独断と偏見に基づく評価となっておりますので、ご了承ください。
このブログの最大の特徴はアニメ映画を中心に鑑賞している点ではありますが、アニメ、実写、ドキュメンタリー、洋画、邦画関係なく選んでいきますので、他の映画ブログとはまた違うものになると思います。
そちらも楽しみながら読んでいっていただければ嬉しいです。
なお、今年は書き手の省エネのため、受賞者のみの発表とさせていただきます。
それでは、部門賞の発表に入ります』
最優秀音楽賞
こちらは映画としてのBGMを中心とした楽曲の良さ、先進性などを評価するものです
カエル「いつもと同じことを繰り返しますが、主はそこまで音楽に詳しくない上に、よくわかっていないので、素人選出の中でもさらに素人くさい選出になります。
逆に言えば、この賞に選出された作品は素人でもわかる音楽性を獲得したという意味でもあります。
では長々と言い訳をしていてもしょうがないので、亀爺から発表していただきます』
最優秀音楽賞に輝いたのは……
ザ・プロム!
年末に現れた傑作ミュージカル映画!
主「Netflixで配信されたミュージカル映画がこの栄冠に輝きました。
実際、何度も見ることができることから、ミュージカルシーンばかりを再生する日々が12月は続いています。しかも1曲ではなく、何曲も繰り返し聞いてしまいます。
それだけの圧倒的なエンタメ性、それから音楽性を獲得した作品なので選ばせていただきました」
最優秀脚本賞
こちらはこのブログでも数多く語っている部分であり、1番重要視している賞でもあります!
最優秀脚本賞に選ばれたのは……
許された子どもたち!
2020年の日本人全員をぶった切った心意気と挑戦に拍手を!
主「どうしても社会的なテーマを語り出すと、人種差別や貧困、女性の社会進出の問題があがります。『海外の作品はこういうテーマを扱っているぞ』『この問題は深刻だ……』と考え、そのまま日本にも問題を持ってきます。だけれど、日本で人種差別や貧困、女性の問題がないとは言いませんが、国外とは状況も歴史も異なる部分もあります。
その中でも、日本の問題に1番突っ込んだのはこの作品でしょう。
2020年はSNSをはじめとしたネットの誹謗中傷の問題も大きく取り扱われ、法のあり方、また被害者へのケア、加害者への対応、そして部外者が過激な行動をとるなどの問題をぶった切りました。
日本人の誰もがドキリとして考えさせられた作品でしょう。
完成度が飛び抜けて高いとまでは言いませんが、この心意気に大きな拍手を!」
最優秀演出賞
続いては最優秀演出賞の発表です
カエル『こちらも最も優れた演出をした作品に贈られる賞ですが、素人目には簡単なようでも難しい技術などもあるために意見が分かれる作品が多くなるでしょう。
様々な視点があると思いますが、総合的に判断させていただきます』
それでは発表するぞ
パラサイト 半地下の家族!
ここは外せませんでした!
主『色々と考えましたが……全ての分野においてレベルがとても高かった作品だと思います。この作品を外して語ることはできませんでした。
高低差を使った演出など、面白い映像表現が見事。
そしてそれが作品のテーマにも合致している。
他の作品では『スパイの妻』と迷いました。2020年の邦画作品では、映像演出の教科書とも言えるような作品だったでしょう。
それでも、王道ながらも頂点に相応しいパラサイトを、選ばせていただきます』
最優秀作画賞
次に最優秀作画賞の発表に参ります
カエル『この賞はアニメ作品の作画の魅力を発揮した作品を選ぼうという賞です!
とは言っても、作画と演出はまた違うものなので、とても判断が難しい部分があります。
作画の良さと言っても、CG、手書き、様々な手法を用いた映像の迫力があり、細分化されている上に、演出と作画の…線引きが難しいところではあります』
それでは発表するぞ
劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel] III. spring song」
2年連続でFate HFシリーズが受賞です!
主『ここも大激戦でした。
バトル描写が激しい作品も多く、作画の迫力を前面に推し出した作品もありました。また、動かないシーンでも美術やレイアウトの力で魅せるなど、絵画として残したい映像もたくさんありました。
それでもこの作品を評価した、最大の理由はバトル描写の迫力です!
おそらく撮影技術を駆使した高速アクションとしては5年は世界中のアニメーションでも抜くことができないでしょう。それができるとしたらUfotableだけなのでは、と思わせてくれました。
『ウルフウォーカー』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の絵としての美しさなども迷いましたが……今作のずば抜けた映像アクションクオリティに賞を送らせてください」
最優秀助演女優賞
続きまして、最優秀助演女優賞の発表に参ります
カエル『主演と助演の違いや、W主演と思われる作品などもあり、選出自体が非常に難しかったのですが……最も輝いた助演女優を発表していきたいと思います』
それでは発表するぞ
朝が来る より
片倉ひかり役 蒔田彩珠
即決です! 圧巻の存在感でした!
主『この賞に関しては昨年と同じく、鑑賞直後から決まっていました。
彼女を超える存在感の助演女優はなかなか出てこないだろうと思いましたし、実際その通りになりました。
幼くして子供を妊娠してしまった、そしてその子供と離れなければならないという難しい役を10代にして演じきり、圧巻の存在感を発揮しています。各所で絶賛の嵐が巻き起こっていますが、それもそうでしょう。
『朝が来る』という作品は彼女が裏の主人公であることは疑いようもなありません。
見事な演技で、昨年受賞した清原果耶ちゃんとともに、この世代の女優たちを引っ張っていく役者になることは間違いないありません。
今後の活躍に期待を込めて、この賞を送らせていただきます』
最優秀助演男優賞
続きまして、最優秀助演男優賞の発表に参ります
カエル『今年も様々な形で存在感を発揮した男性陣がたくさんいましたが、候補者を選ぶだけでも一苦労するほど好演した役者が目立ったのではないでしょうか?』
受賞したのは……
みをつくし料理帖 より
種市役 石坂浩二!
作品を支える見事な名演技を披露!
主『少し意外な選出かもしれませんが、実は映画を見終わった後に1番印象に強く残った助演男優でした。
この映画は興行的には苦しみましたが、映画そのものは良く、また役者陣がとても輝いている作品でした。その中でも存在感を発揮したのが石坂浩二です。
料理の所作、あるいは教えずとも導く好々爺としての姿もさることながら、中盤にある重要アイテムのところてんを食べる所作から、江戸っ子というものが伝わってきて、粋を感じさせてくれました。
今や、江戸風情を体現できる人、そして江戸の風、江戸っ子の心意気を感じさせる役者はほとんどいない中で、石坂浩二という役者の魅力が出た作品だと思います。
そのため、この賞を送らせていただきます』
最優秀主演女優賞
それでは、いよいよ最優秀主演女優賞の発表に参ります
カエル『今回はどなたに輝くのか?
おそらく、独自色が強い発表になるかと思います』
それでは発表するぞ
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
関わった全てのスタッフに敬意を
主『本来、主演女優賞は声優である石川由依に贈られるべきものなのかもしれません。
しかし、自分はこの賞はヴァイオレットに贈りたいと思います。
彼女は創作上の登場人物であり、現実の歴史にはいません。だけれど、ヴァイオレットという少女を現実に呼び起こすために、声優のみならず作画・音楽・背景美術などなど、全てのスタッフがこの世の中に存在していた。
そう信じて疑わない姿勢が、彼女をこの世に生み出したのです。
なので、この賞はアニメーターさんなどを含め、全員に讃える意味でも、ヴァイオレットに贈らせていただきます』
最優秀主演男優賞
それでは、最優秀主演男優賞の発表に参ります
カエル『こちらもたくさんの名男優がいましたが、その中でも特に目立ったのはこの方ではないでしょうか?』
それでは発表するぞ
淪落の人 より
リョン・チョンウィン役 アンソニー・ウォン!
香港の夢を感じさせてくれた!
主『これは外側の評価も入ってしまいますが……アンソニー・ウォンという人は香港では独立派として俳優活動を制限されています。その中で、彼がこの映画に出演した、この役を演じたことがとても大事です。
半身不随の大変さもさることながら、アメリカに行きたくてもいけない男性の思いは、アンソニー・ウォンの人生も感じさせます。
多くの社会問題を感じさせながらも、その全てを”夢”で描き抜いたこの作品はまさに見事。
2020年という年に相応しい演技となったでしょう』
最"話題"監督賞
それでは、監督賞の発表ですが……今回は該当なしも考えましたが、頑張って考えました
受賞者は……
福田雄一監督!
今年を代表する監督ではあるでしょう
主「これははっきり賛否分かれると思います。
これでいいのか、本当に悩みましたが……2020年という一年を考えたときに、最も話題を提供したのは福田監督だったと思います。
流石に優秀という言葉を使うのは自分も違うと思いましたので、話題という観点で選ばせていただきました。ただ、劇場にお客さんを呼んだのは、紛れもなく福田監督だったように思います。
彼がいなければその後の鬼滅ブームもなかったかもしれない……自分は時々、そこまで考えます。
2020年を象徴する監督として、福田雄一という人を選ばせていただきました」
作品賞は……!?
カエル『えーでは、お待ちかねの作品賞は……』
亀『文字数もだいぶ多くなってきたし、ここで終了にしようかの。
発表は後日、ということにしようかの』
カエル『……まあ、そうなると思っていたけれどさ。
あ、あと、この記事もフォーマット自体は過去のランキング記事を流用しています。
ちなみに、年間ランキングはベスト30を発表していきますので、楽しみにしていてください!」