えー、久々のブログ更新となります
みんな、元気にしておったかの?
5月以来だから……約4ヶ月ぶりのブログ記事になりますが……ほぼ書き方を忘れてしまっているね
色々とChat GPTを使ったりと工夫を始めた時じゃったからの。 まあ、そういう時もあるじゃろう……ここから少しずつでも書いていけばいいかの
カエル「あまり映画通いもしていないですが、今回は『不思議の国でアリスと Dive in Wonderland』の感想記事を書いていきます!」

亀「こういったオリジナル要素の強い、単発アニメ映画は応援したい気持ちも強いからの。 もう遅いかもしれんが、少しずつ語っていくことで、蓄積していくものもあるじゃろう」
では、記事のスタートです!
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Xの短評
#不思議の国でアリスと
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2025年9月6日
良くも悪くもPA Worksらしい作品だなぁ……と感じる、真面目さが目立つ作品でした
アリスという奇妙奇天烈で遊び心がある原作のアニメ映画かとあって可愛いルックと不思議さはありましたが、もう1つ奇天烈さが欲しかったですね… pic.twitter.com/ljFyFviy0b
Xに投稿した感想
#不思議の国でアリスと
良くも悪くもPA Worksらしい作品だなぁ……と感じる、真面目さが目立つ作品でした
アリスという奇妙奇天烈で遊び心がある原作のアニメ映画かとあって可愛いルックと不思議さはありましたが、もう1つ奇天烈さが欲しかったですね

PAは最近では『駒田蒸留所へようこそ』もそうなのですが、すごく真面目さが伝わってくるスタジオで、今作も作りは丁寧だし真面目で可愛らしく観やすいようにと配慮されていますが、アリスの原作の遊び心が少なく作品としての引っ掛かりがなくなってしまった印象です。
何かが悪いというわけではないのですが、何かが突出して良いというわけでもないのかなぁ……という印象です。
アリスは可愛いのですがリセのキャラクター性が”現代の若い女性”をモチーフにその世代に伝えたいのもわかるのですが……う〜ん……💦
そもそも2003年生まれの新卒? 社会人が面接で落ちまくるという状況が自分の知っている現状と異なるような……
コロナ禍から企画がスタートしたならばその時の予測ではわからないのではないのですが、10年ほど社会情勢の認識が異なっているような気もしてしまいました。
地方ならばこんなもの、と言われてしまうからもしれませんが……
声優陣は良かったですが、”良い”≒”聞いていられる”を超えてこなくて、静かな場面でのリセとアリスの会話シーンは声の演技力が足りない印象もありました。これは本人たちの技量というよりは経験の差なので仕方ない部分もありますが、そもそも経験の積みづらいキャストを起用している時点でわかっていたような……💦
全体的には手堅くまとまっていると思いますが、手堅い以上の言葉がなく、その結果個性が少ない作品に見えてしまいました。
作品感想
それでは、作品の感想からスタートです!
制作スタジオのPA Worksらしさが強い作品であったの
カエル「今作を見にいく上で色々な見にいく理由があると思いますが、うちとしてはPA Worksの新作アニメ映画を見に行ったという気持ちでした。
だからこそなのかな? PAらしいなぁ……と思う気持ちが強かったんだよね」
亀爺「決して悪い作品ではないし、色々と丁寧さや配慮を感じさせる作品ではあった。しかし……それが”娯楽性”に繋がったかというと、それはまた別の話じゃな。
決して悪くはないが、良くもない……この場合は、個性が乏しいと言えるのかもしれん」
原作の持つ力について
結構辛口な評価に聞こえるね……
それだけ、原作の持つ力が強いからの
カエル「この辺りはメインスタッフである篠原俊哉監督と、脚本を担当した柿原優子の対談記事があるので、こちらを参照してください」
柿原:そうですね。楽しそうな反面、どう料理するか無限に可能性がある感じで、ワクワクしつつもちょっと困ったなという気持ちもありました(笑)。
篠原:なんなら最初、僕はおばあちゃんの葬式シーンから始めようとしていましたからね(笑)。みんな全力で「やめてください」という顔をしていましたが、それくらい自由度は高かったです。でも自由すぎて、途中路頭に迷ってしまったんです(笑)。
柿原:私も一緒に迷いました(笑)。普通の作り方とは違っていましたね。
篠原:TVシリーズと映画という違いはありますが、これまで柿原さんとご一緒した作品の中で一番脚本パートの改稿を重ねたように思います。
この記事で重要なのはアリスの迷子にさせる力じゃな
カエル「アリスの迷子にさせる力ね……
有名作品だけれど、原作を読んだことがないという方もいると思いますので少し説明すると、ルイス・キャロルが知人の少女、アリス・リドルのために即興で作った話を元にしておりしかも言葉遊びも多く、文章としても遊び心の多い作品です」
亀爺「そのために、練りに練られた傑作とは、少し違う作品であるわけじゃな。
どちらかといえばその逆……ナンセンスで意味がわからない物語が続き、それに遊ばれている感覚を楽しむための本という印象じゃ」
だからこそ、今作の映像化は難しいのではないか? ということなんだね
その点ではディズニー版が、もしかしたら最も上手に行っていたのかもしれん
カエル「ディズニー版のアリスの物語を知っている、あるいは見たことがあるという方も多いかもしれませんが、かなり独特な……ドラック作画というのかなぁ? おかしな映像が続く作品だよね。
ボクなんて、幼いころはホラーだと思って怖かったもん!」
亀爺「かなりナンセンスだし、青虫が語る牡蠣の子供の話はあまりにも恐怖、しかもアリスに感情移入すればするほど、訳のわからない物語に翻弄されていくからの。
しかしアニメーションのレベルが高く、絵だからこそ表現できるものに満ちた、傑作という評価は揺るぎないじゃろう」
原作・ディズニー版と比較すると?
その2作と比較すると、少し真面目すぎるというのがうちの評価になるんだね……
色々と楽しませようという工夫はされているんじゃがな
カエル「もっともっと、それが必要だったのではないか? ということだね」
亀爺「この辺りは加減が難しいが……本作のアリスが可愛らしく、生き生きとしておった。女王も美しかったし、キャラクターたちも愛着が持てるものだった。
しかし……強烈な個性があり、この作品の印象を支えるほどかというと、アリス以外はそうもいえん
他にもどうしてもディズニー版と比較してしまうと、毒気が少なくてファミリー向けではある分、ともすれば流れていってしまうという印象が強いの」
物語の緩急というか、毒気がなさすぎるんだ……
その上、少し説教くさくもある
カエル「現代に通じるように色々と変更を加えているのだけれど、そこがうまく接毒していないのではないか? ということだね」
亀爺「やりたいことはとても良くわかるし、それが悪いとは決して言わん。
しかし、それを観客に過度に説明すると、単なるお説教になってしまう可能性がある
今作が響いた人もいるのでこのバランスは難しいが……ワシには少し、説明しすぎに感じられたかの。
この辺りは、この後のネタバレありの項目でも語っていこう」
声優について
ここでは今回の声優陣についても語っていきましょう
基本的にはレベルが高かったようにも思うかの
カエル「えー、うちは最近は昔に比べて芸能人声優に厳しくなっているので、辛口がデフォルトになりがちなのですが……今回は悪くなかったんだね!?」
亀爺「悪くはない、というだけじゃな。
特にアリス役のマイカ・ピュは、本当の子供でないと出てこないような可愛らしさもあった。その点で評価する声もあるじゃろう。
それに『すずめの戸締り』でも好演した原菜乃華は基本的に上手な部類に入るじゃろう。声質もアニメ向けではある。
しかし……ここは経験値じゃろうが、演技の種類が少なく、声の出し方が同一に感じられた。マイカ・ピュにその芸達者ぶりを期待するのも酷じゃし、だからこそ、経験の少なさをカバーすることが必要じゃったが……今作はそれができたとは、どうしても思えないの」
経験の少なさかぁ
決して悪くない、というのは役者の経験値を考慮しての話じゃ
カエル「それはどういうところが気になるの?
全員声優を出せばいいってことではないでしょ?」
亀爺「わしが『お!』と思ったのは……リアル(現実)だと芸能人声優が演じており、ARのアリス空間だと声優が演じている出だしじゃな。ここでよりアニメ感が増すところで、声優を使い、リアルなところは芸能人声優を使うのは、かなり理にかなっているように感じられた。
しかし……実際はAR空間に入ってもアニメ的な映像があるにもかかわらず、芸能人声優が使われている。映像はアニメ的なのに、声の演技はそこまでではない……というのは、かなり気になる部分かもしれんの」
その辺りがもしかしたら『真面目さ』の評価にも繋がってくるのかもね
芸能人声優と、本職の声優は声質からして大きく異なるものじゃからな
亀爺「これはもう、そういう訓練を重ねているとしかいえんが……アニメというフォーマットに合うように、声優は訓練されている。それは誇張されたキャラクター演技も含めての。
それはアニメーションという誇張された表現に合うような演技方法じゃ。
しかし……今作は映像はアニメーション的でありながら、役者も頑張っているものの、やはり声質は異なる。そこに違和感が生じる。
これが極端なリアル系の映像であれば……いや、それでも懸念はあるが、また違ったかもしれんが、映像のいかにもアニメ感と、声の違和感が強く感じられてしまったの」
下手ってわけではないからこそ、難しいところだね……
だからこそ、役者も求められるものが難しいし、スタッフもカバーが難しいのでワシは反対派なんじゃがな
以下ネタバレあり
作品考察
序盤について
それでは、ここからはネタバレありで語っていきましょう
序盤などはもっと短くすることができたようにも感じられるの
カエル「それは描写そのものが長いということ?」
亀爺「やりたいことはわかるのじゃが、若干ワシには長く感じた。
例えば『物語がスタート、すでに電車に乗っている→メール画面を開くとお祈りメール→ため息をつくリセ→友達とグループLINEのやり取り→外を見る』
この描写だけでも、リセがどのような状況なのか、簡潔に伝わると思うがの」
これはあくまでも一案だけれど、そういった形で説明するのも手だよ、と
説明が多いというのが、丁寧というかテンポが悪いというかの差かもしれんな
カエル「それでいうと、今作はどこもかしこも丁寧なんだけれど、もっと意味がわからない作品でも良かったんじゃないか? ってことだね」
亀爺「アリスというのは、そういうナンセンスな作品でもあるからの。
その奇妙奇天烈さが売りの作品で、丁寧すぎるのは……少し勿体無く感じたかの」
リセについて
次に語るのがリセについてということだけれど……
これはポストでも書いたが、そもそも現代で就活中の新卒の女の子がお祈りメールを貰いまくるのが、ワシには理解できん
カエル「この辺りは都会と地方の違いとかもあるかもしれないけれど……少なくとも2025年の日本は若者失業率も低いし、なんなら売り手市場であって、女の子だってたくさん雇用されているという現状があるってことだね。
主なんかは投資が好きだから経済ニュースをよく見るけれど、だからこそ気になったというか……」
亀爺「『地方なんてそんなもの』という意見もあるかもしれんし、別に就活に限らず、人生でぶつかる壁なんてなんでも良かったのかもしれんが……やはり作品の根幹にあたるだけに、気になったの。
むしろ今、若者失業率がひどいと言われている中国や、他の海外の方が、今作に感情移入されるかもしれんな」
あとは単純に、アリスとリセのダブル主人公というのが気になったかなぁ
うまくまとめていた方だとは思うがの
カエル「アリスが子供の頃の情熱があって、リセが大人で理性的な分、夢がなくて……とかいう役割分担で物語が進むのは良かったけれど、でも時々『これってリセが必要かな?』となるシーンもあったんだよね」
亀爺「この辺りはW主人公にしたのが本作の特徴とも言えるし、ある程度は評価するべき出来栄えになっていたとも言えるじゃろう。
しかし、これだとリセよりもアリスに感情移入したり、リセが邪魔に感じる人もいるかもしれん、という思いはあったの」
ちなみに物語のオチ、特にアリスについてはどうなの?
ワシは現代的でとても良いと思うぞ
カエル「お、ここは好評価なんだね!」
亀爺「ここまでを読んで勘違いされたくないのは、決して本作は”駄作ではない”ということじゃな。
ワシとしては苦言を呈したような文章もあったが、決してそれを直せばもっと良くなるかというと、そうとは思わん。というよりも、これは後出しジャンケンで誰でも好き勝手いえることじゃしな。
それでいうと今作の描き方ややりたいことは理解できるし、決して何かが悪いとは思わなかったかの」
作家性ややりたいことを見つけることの難しさ
それでいうと、今作がもっと良くなると思う部分、足りない部分ってどこだと思う?
ワシは……作家性の不在というかの
カエル「作家性の不在……とても重い言葉だね」
亀爺「先に言っておくが、これはクリエイターの奥義のようなものじゃ。どれだけ技術があっても……例えば映像表現が優れていても、それが作家性になるほど昇華するのは難しい。そしてさらに、監督としての”作品に対する作家性”となると、それは技術職の作家性とはまた異なるものじゃ。
一言で語れば……映画で言えば始まって1分で、小説ならば最初の1行で『あ、〇〇の作品だ』とわかるほどのもの。それが作家性じゃ。
そして技術力と作家性を持ち合わせているクリエイターなども、ほんの一握りだし、それは一流と言われる人たちじゃろう」
それが足りないってこと?
少なくとも、ワシには監督としての作家性が伝わってこなかった
カエル「好きなものを追い続けよう、というメッセージもあるし、こういう作品が好きなのはわかるけれど……」
亀爺「そうだとしたら……ワシには少し綺麗すぎるというか、表面的にも感じられるかの。
しかし強烈な作家性は、時には嫌悪感も生む。
だからこそ、それが全てにおいて正解ともいうことができないのも事実。
そして今のアニメ界は原作付きが多く、それを磨く場が少ないというのも事実じゃ。
PAは比較的オリジナルで勝負しており、今作もアリスというメジャー原作ながらもほぼオリジナルといって良いじゃろう。そしてスタジオの高い技量を感じるが……強い作家性までは感じられん」
もしかしたら、その”真面目さ”が作家性なのかも
そうかもしれんな
亀爺「もしもそうだとしたら、映画のようにバズを狙うような場は難しいのかもしれん。
決して悪い作品ではなく、むしろ悪いところが少ない作品だけに……もっと激しい議論を呼び起こすような強い作家性が、ワシは欲しいと思ってしまったが、それは贅沢なのかもしれんの」