物語る亀

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物語愛好者の雑文

<傑作>Netflixドラマ『新聞記者』ネタバレ感想&評価 フィクションとして楽しみました

 

今回はもしかしたら実写ドラマは初? Netflixで配信中の『新聞記者』の感想記事になります!

 

非常に鬼門がきたねぇ

 

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カエルくん(以下カエル)

「映画版の時、色々とあったからね」

 

「今回も色々と言わせていただきましょう」

 

カエル「まず、感想に入る前に自分のこの作品へのスタンスをお読みください。

 まあ、呼び飛ばしても問題はないですけれど」

 

主「簡単にいえば『安倍政権は退陣せよ!』みたいな感想ではないよ、ということです。

 あくまでもフィクションの作品として楽しんでくださいね。ボクはフィクションとして感想を書きますよってことです」

 

カエル「それでは、記事のスタートです!」

 

◆記事の簡単なまとめ◆
○映像的な魅力がたくさん詰まった作品に!
○善と悪の間をいく物語
○みんなで考え続けていこう

 

 

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感想の前に〜この作品に対する個人的スタンス〜

 

まず、感想を語っていく前にこの作品に対する個人的スタンスを語っていきます

 

興味ない人は読み飛ばしてもOKです

 

カエル「簡単にまとめると、こういうことです」

 

 

◆今作に対するスタンス◆
○あくまでフィクションとして評価する
○現実の政治・人物に関しては評価しない
 

自分にとってはとても重要なスタンスです

 
カエル「どうしても……現実にあったことをテーマにしたドラマなので、政治的スタンスによって評価が大きく割れてしまう部分があるかと思います。
 また、前作の映画版『新聞記者』については……かなり疑問点が強く、その思いの丈を吐露した記事になりましたので、さまざまな言葉をいただきました」
 

 

新聞記者

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  • シム・ウンギョン
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主「うちもネトウヨと呼ばれたり、時にはパヨクって呼ばれたりさ。まあ、いいけれどね、映画の評価でその人の価値観が絶対的にわかるんならそれでも。こっちは知ったこっちゃない。
 はっきり言いますが、僕の政治的スタンスは”与党も野党も支持しない”し、なんならば”どちらも目くそ鼻くそ”だと思っています。
 与党への批判は野党にも同じことが言えるし、それは逆も一緒。
 与党が……政権が内閣情報調査室があるならば、野党はネットメディアに金銭を授与しているってことも最近明らかになったし、結局はどちらも一緒なわけだ」
 

えっと……端的に言えば”政治については極端に口出ししない”ってことだよね?

 

そういうことで、個人として与党も野党も支持を表明したことは、少なくとも記憶の中ではありません

 
主「強いて言えば、僕はどっちも嫌いなんです。
 だから今作に関しては

 

  • 望月衣塑子ではなく松田杏奈
  • 森友学園ではなく栄新学園
  • 赤木俊夫さんではなく鈴木和也

 

 このようなスタンスでいきます。

 つまり、くどいようですが現実の政治ではなく、あくまでも”フィクションとして”評価していくスタンスです

 

 

フィクションをフィクションで語るということ

 

なぜそのようなスタンスであるか、ということも説明しておきましょう

 

非常に難しい問題を含んでいるからです

 

カエル「まず第1に、この作品はノンフィクションではない、ということですね。

 本当に森友学園などを追求するのであれば、ノンフィクションにすればいいのですが、今作はあくまでもフィクションであると最後に出ていますので、現実を語るのはそぐわないということもあります」

 

主「あと大きいのは、現在法廷での争いが進行中、あるいは問題なしという結果が出ているということだ。

 森友学園に関しても当時の財務省幹部らを大阪地検特捜部という司法が不起訴相当と判断している。官邸が関与した裏付けも認定されず、結論としては問題があったとは言えない。

 また赤木さんに関しても、つい最近国が非を認め、1億700万円の支払いに応じたものの、真相は謎のままであり様々な声がある係争中の案件だ。自分はこれらのことに対して、何かを語るという立場にない。

 あくまでも不起訴処分、あるいは司法が問題視していない以上、追求することはしないというスタンスです

 

例え本当にやっていたとしても、司法が問題なしと言えば問題なしなの?

 

残念ながら法による支配の国というのは、そういうことになる

 

主「ここはとても難しい話でもあるけれど、少なくとも”推定無罪”の原則は誰にでも適応されなければならず、そこに疑問がある者が罪を追求し、その推定無罪を論破しなければいけない。

 そうでなければ、司法社会は成り立たない。

 怪しいから裁く、は絶対に行われてはいけない。

 また、様々なことがあったとはいえ森友学園などに熱心だった立憲民主党などの野党が先の衆院選で代表交代を含む実質的な敗北をして、自民党が過半数以上を獲得、立憲以外の……維新や国民民主といった森友にそこまで入れ込んでいなかった政党が躍進したということも、1つの結果だ。

 それらの司法・選挙の結果という審判が下ったという見方もできる。

 この作品に関しては現実とフィクションを織り交ぜて語る人が多いようだけれど、僕はそのスタンスは恐ろしいものなので、今回は距離を置かせていただきます」

 

ちなみに、政治を扱った映画だと近年は『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』『スポットライト 世紀のスクープ』などもありますが……

 

それらは半分歴史なんですよ

 

 

カエル「この2作品はどちらも発表が2010年代中盤でありながらも、扱っているのは70年代ごろの問題だよね」

 

主「日本で言えば田中角栄とか、あるいは……政治家が関与していないけれど連合赤軍とかを扱っているのと同じ。つまり一定の期間が空いて、歴史的な事実がある程度判明しており、その評価が固まっている事件を扱っている。

 一方で森友学園、あるいは赤木ファイルの問題はわずか5年ほどの出来事であり、まだまだ評価が確定していない。その中で、一方の価値観から語るのは非常に危うく、そして何よりも難しいのです。

 僕は……少なくとも藤井監督などの製作者サイドはそれを理解しているからこそ、登場人物や事柄を仮名にしていると感じています。

 なので、これが僕のスタンスです。

 それが気に食わない方は……なんか別の記事でも読んでください(笑)」

 

 

 

 

作品感想

 

それでは、長々と前説をしましたがTwitterの短評からスタートです!

 

 

とても良くできたドラマだったと思います!

 

カエル「先にも語りましたが、うちは映画版の『新聞記者』は、かなり疑問が多かったです。それはやはり政治の描き方などが偏っているような気もしたのですが、今作はその辺りも見事に修正されています!」

 

主「価値観の偏向については、おそらく、河村Pの意向もあるんだろう。

 最初に言っておくと、今作の企画などを担当している河村Pが関与した作品は良作・傑作が多くてその年の邦画の隠れた主役になっています。

 作品は認めるんだけれど……なんだか、ちょっと感覚が古いというか、たまに偏ったことを言って反感を買うんだよね

 

カエル「去年では『鬼滅の刃が映画業界を苦しめた』というインタビューが大炎上していたね……」

 

主「その点で言えば、今作も”新聞記者がかっこいい!”というのは、少し古い感覚だと思う。確かにそういう価値観の時代があったけれど、やはり現代の……特に若い人たちでは新聞を読まない人が多いし、新聞に疑念を持つ人も多いだろう。

 1話ではそう言った古さを感じながらも、それが徐々に昇華されていくのが素晴らしかった

 

特にうちは藤井道人監督×今村圭佑撮影コンビの作品が大好きだしね!

 

そこに『デイアンドナイト』やNetflixでは『全裸監督』などの小寺和久が脚本で加わる(共同脚本・山田能龍)のだから、そりゃ素晴らしいよ

 

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カエル「その意味では、映画版で疑問に思った部分が徹底的に昇華されたんだよね!」

 

主「自分が大好きな藤井道人作品だった。

 その意味では映像・物語・音楽……それから今作は編集もとてもいいな。それらが組み合わさって見事な出来栄えだった。

 自分は藤井監督はまだ30代半ばで今後を担う若手邦画界の逸材だと確信しているけれど、それがますます強くなっていった思いだよ」

 

以下ネタバレあり

 

 

今作の映像的な見どころ

 

じゃあさ、どんなところが映像的に優れていると感じたの?

 

色々あるけれど……簡単にまとめると以下の部分かな

 

  • 紙をめくるリンクやシュレッダーとシャワー・雨などの編集の魅力
  • 白と黒を基調とした映像的な見せ方
  • 部屋の埃を見せる重要なシーン

 

① 編集の魅力

 

まずは編集の魅力について語っていきましょう

 

今回はここが優れていたと感じるんだ

 

カエル「まずは紙を捲るシーンのリンク、ということだけれど……実際には1話の35分30秒くらいからのシーンだね」

 

主「ここでは松田が真実を追求しようと紙を捲り、鈴木が真実を隠蔽しようと紙を捲る……この描写だけで、ある種のサスペンスじみた緊張感のある面白さを演出している。

 その次がシュレッダーを語るけれど、紙を切断するシュレッダーを大きく見せることで、この後の輪転機が回る姿をより深く印象付けられる

 

隠蔽しようと紙を捲る↔︎真実を追求して紙を捲る
シュレッダー(記録の切断↔︎輪転機(記録の再生・復活)

 

このような対比関係が編集でされていて、非常に見ていて気持ちいい

 

カエル「それこそ輪転機が回るシーンは『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』でも、すごく印象的なシーンですが、今作でもそれは健在です!

 そこで新しい歴史が生まれてくる快感をより強く感じることができる、いいシーンだったのではないでしょうか

 

主「また、鈴木和也が2話でシャワーを浴びているシーンはシュレッダーと飛沫が一致するように撮るなど、連想してしまうことを魅力的に再現しており、そこも見事。

 このような編集がより作品の魅力を増しています」

 

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不気味なシュレッダー

 

② 白と黒を基調とした映像の魅力

 

この色使いを基にした映像演出も見られたね

 

こういった細かいどころが行き届いているよな

 

カエル「わかりやすいのは、3話のシーンだと思います。

 旦那さんが亡くなり、悲しみに包まれる鈴木真弓の元に官僚の方が訪ねてくるシーンです」

 

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ここでははっきりと白と黒の演出が使われている

 

主「このシーンは部屋の内装が白を基調としていて、とても明るいんだよ。そして奥さんの真弓さんの服の色は白。これだけで官僚の悪役というか、心に黒いものを持っているのではないか? という思いが出るようになっている。

 また、この一連のシーンでは切り返しの正面から撮るカットが多いんだけれど、ここで真っ向から対立する2組という感覚を描き出している。

 この辺りも上手いね。

 そしてこの最後の2人を見送るのシーンでは奥さんが狭いところにいて、ピントを合わせている。

 やはり視聴者には彼女に注目してほしいのだろし、敵役である官僚のピントをぼやかせることで対峙するこの2人がなんとなくズレている……視聴者の気持ちにそぐわないように撮られている。

 こういった部分も非常に上手いと感じさせる作品ですね」

 

③ 部屋の埃を捉える光の魔術!

 

ここは今村撮影って感じだったよね!

 

今作は暗い部分と光の使い方が本当に見事だったな

 

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カエル「今作も今村撮影の魅力が多く出ていました!

 具体的には、やっぱり陰影の付け方、それに光と影の捉えたかだよね」



主「こちらも3話より引用しているけれど、上記の画像を見てほしいけれど、締め切ったカーテンにほんの少し隙間がある。この画像ではわかりにくいかもしれないけれど、画面の左側にほんの少しキラキラしたものがあるんだよね。

 それは埃なんだよ。

 いわば、映像的な汚れの部分。

 太陽の光が僅かに入ることで、埃が光り輝いて映像的に捉える。ここでは、旦那さんである鈴木和也の魂も感じさせられる。

 こういった細かい部分が作品全体のテイストを盛り上げていくんだ」

 

カエル「他には内閣情報調査室にはたくさんの机が並べられていて、とても暗い映像、目を悪くするような映像だったけれど、この辺りも映画版に引き続いて採用されていたね」

 

主「あれは本来、部屋の明るさを明示した法律を考えると大きな嘘なんだけれどね。あんなに暗いと法律的に引っかかるから。

 でもあれだけたくさんのパソコンを並べることで……確かビリー・ワイルダーの『アパートの鍵、貸します』だったと思うけれど、たくさんの机の中で主人公が働く描写があり、たくさんいる駒の1人にしかすぎない、という描写があった。

 今作もそれと同じような描写をしていて、非常に内閣情報調査室の印象が残りやすい映像になっていた」

 

 

 

 

物語の見どころ

 

では、物語の見どころはどこでしょうか?

 

大きく分けて以下の3つじゃないか

 

  • 人によって異なる正義と悪
  • 伝えること、その意義
  • 今後の日本へ伝いたい思い

 

 

①  正義と悪の描き方

 

ここがもしかしたら、1番ハマったのかもね

 

自分が”フィクションとして”楽しみたいと言ったのは、ここが大きな理由の1つなんだ

 

カエル「象徴的なのが5話にあるこのセリフではないでしょうか」

 

◆新聞記者 第5話より◆
自分にいる場所によってさ 人って善にも悪にも見えるんだなぁって最近すごく思う
 
 

ここは過去の藤井作品でも何度も描かれた、大事なメッセージだ

 
主「自分が映画版で嫌だったのがここでさ、映画版は明らかに官僚側が悪に描かれているんだよ。
 かつて映画版のインタビューの際に藤井監督は……記憶になるけれど『(当時の)菅官房長官と望月記者のやりとりを若い人はプロレス的に見ていて、それが政治不信を呼んでいる』というようなことを発言していた。
 僕のその考えに同調する。だけれど、映画にはそれが出ていなかった。
 今回、藤井監督のインタビューでこのようなものを発見した」
 
藤井:映画のオファーをいただいた際、濱田岳くんなどにコンビニ店員を演じてもらえたら、と提案したことを明確に覚えています。(企画書に)「官僚とメディア」とあるけれど、その新聞を並べているコンビニ店員はきっと中身を見ていない。そういった人たちにどうやって近づけるかを、市民の目線を入れてやりたいと思ったのですが、クランクイン直前でもう間に合わないという話になりました。であれば割り切って「現行の流れでいいものにします」と決めて、映画に取り組んだんです。

news.yahoo.co.jp

 

この視線がとても大事なんだよ

 
主「正義でもなく、悪でもない。
 政権を守りたい、政権を支える公僕であるという意識が暴走して、変なことになってしまったのかもしれない。
 もしかしたら松田記者の内面にはかなり個人的な思いがあって、それが暴走した結果の記事なのかもしれない。
 そういう目線を与えられること。
 市井の人々がどのような目を向けるのか、その中立的で悪とも善とも結びつかない物事の見方。
 それこそがとても大事なんだ」
 
カエル「だから”フィクションとして”と語るんだね」
 
主「この作品を安倍政権、あるいは森友学園のように現実と語ってしまっては、そこにフラットな視線が入りづらくなる。だけれど、ノンフィクションだからこそ語られる社会正義もあれば、フィクションだからこそ語れるものは絶対あるんだよ。
 今作はそれに満ちているので、とても満足する出来でした」
 
 
②  伝えること、その意義
 

本来全く政治に興味がなかった木下亮(横浜流星)が新聞記者になっていくという部分ですね

 

伝えることというのは、新聞記者も映画監督も同じなんだよ

 
カエル「この作中では”新聞記者=正義の味方”という一面的な見方はあまりなかったです。新聞記者であろうとも圧力があり、それに屈してしまう大人の事情がある。そして記者内でも松田記者の評価ははっきりと割れており、中には煙たく思っている人もいるということを描きました」
 
主「最初の新聞配達のおっちゃん達の会話が、すごく自分には嫌だったんだよ。
『新聞を読みなさい』『ネットは嘘ばかりだから』というのは、なんというか河村Pらしい主張だな、と感じた。
 そしてそれって、今最も若い人に刺さらないお説教でもあるよね。
 実際、新聞は現在でも効果はある。自分も1日に起きたことを総まとめとして読むこともあるし……ある種の遅報として活用している部分もある。ネットの登場で速報性は完全に失われてしまった。
 自分にとっては”新聞が取り上げているからそれは流行っている&大事なことなんだな”と思うようにしている」
 
カエル「こういうとなんだけれど、各社ごとに政治的スタンスがあるし、時には新聞がどうなの? という物事の見方もあるよね……」
 
主「その意味では亮もそういった人間だった。
 だけれど”伝える”ということの意義に目覚めていった。
 でもそれは正義感だとか、そういうこととはまた違うんだ。
 それを象徴する言葉が『自分なりに楽しんで』なんだよ」
 

伝えるという意味ではブロガー・ライターである自分も刺さるものがあるよね

 

しかも新聞記者の話をしているけれど、これは映画監督も同じだと思う

 
主「最後に亮がコロナで就職内定が取り消された問題を扱っているけれど、これも立派な報道の役割だ。
 まずは自分にとって身近なことから始めていく。
 自分事のように化していく。
 そこに社会正義とかの考えは薄いかもしれないけれどね。
 僕はそれでいいと思う。
 みんながみんな、松田記者のようになる必要はないし、自分なりに”楽しんで”考えて伝えていけばいいと思う。
 伝えることの意義を1つ描いてくれた、いいシーンだったのではないでしょうか」
 
 

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太陽に向かって走るバイクがエモーショナル

 
 
③ 今後の日本へ伝えたい思い
 

こちらも5話ですが、このようなセリフがありました

 

とても重要な問いだね

 
 
◆新聞記者 第5話より◆
新聞はこの先、どうなっていくべきだと思う?
 
 
カエル「難しい問題だよね……
 これだけ個人の意見が多様化している中で、果たしてメディアはどのようになっていくべきなのか?
 旧来のような保守と革新の2つでは分けられないほど、考え方は多様になっているわけで……」
 
主「それこそが本作最大の問いであり、答えであるわけだ」
 
 
◆新聞記者 第6話より◆
ここから変えていきませんか僕たちで。このままじゃ、ダメだから
 
 

メディア・官僚・記者・そして一般市民がどう行動するのかによって、日本の未来は決められていくんだ

 
主「作中では松田記者を巡る記事もあったように、マスメディアの正義とそれによって傷つけられる松田の姿が出てきた。マスメディアは決して正義というだけでない。
 その”第4の権力”には大きな刃がついているわけだ。
 映画版では悪党の官僚と正義の記者という構図だったけれど、そんなわけはないんだよ。メディア・官僚・記者・一般市民……もちろん政治家もここに入るだろう。
 その人たちがどう行動するか、それが今後に委ねられている
 

今の日本はこのままでいい、と考える人は決して多くないはずだしね

 

みんなで行動しよう、考えていこうという、至極ありふれた結論の作品だよ

 
主「日本は変わらなくちゃいけない。
 だけれどどう変わればいいのかがわからない。
 多分、日本というシステムを考えれば誰か1人のスターが出てきて一気に変わるということはないだろう。なんとなく全体で決めて、なんとなくずるずると変わっていくことになるかもしれない。
 でも考え続けなければ、何も変わらずに終わってしまう、
 もちろん、老いている人もいるも若い人も、保守も革新も関係なくみんなが考えることで日本は変わる……
 とても当たり前だけれど、とても大切な結論に辿り着いた作品だね」
 
 

 

 
最後にちょっとだけ文句を
 

はい、ここまでお利口さんモードできたので、最後の最後でちょっとだけ文句があるようです

 

……6話、いる?

 
 
カエル「あ、物語的には5話で綺麗に落ちちゃったということ?」
 
主「そうそう。
 いや、6話自体が悪かったわけではないけれど、エピローグとしてちょっと長く感じたんだよね。
 必要だと言われたらそれもわかるけれど、うまくやれば5話でまとまった気も……
 ちょっと間伸びした感があったかな。
 それ以外は特に文句なし。
 でもどうだろう……ネトフリとはいえ、続きは見たくないかも笑
 そういう続きがあるタイプの作品じゃないしね」
 
カエル「色々と意見が出る、いい作品だったと思います!」
 

 

 

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