では2018年4月の映画ランキングになります!
今月は本当に大変じゃった……
カエルくん(以下カエル)
「今月は春休み&GWということもあって、大注目の作品がいっぱい続いたよねぇ……」
亀爺(以下亀)
「何を1位にするのか、どのようなランキングにするかによって、その人の映画の好みがわかるような、名刺代わりの一ヶ月間になったのではないかの?」
カエル「このランキング記事を見て映画館に行く人もいるでしょうが……ここで話題にしていない作品でも良作が多い月なので、いろいろ鑑賞してくださいね」
亀「それでは、記事の始まりじゃ」
対象作品
記事にした作品
以上12作品
記事にしていないが鑑賞した作品(公開3ヶ月以内)
『ダンガル きっと、つよくなる』
『ラブレス』
『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』
『君の名前で僕を呼んで』
以上16作品がノミネートです。
今月はハイレベルな作品が続いて、記事にしていない4作品のラインナップを見るとこっちを先に記事にしないといけなかったかなぁ……という気分にも。
いくつかは後々記事にする予定です。(特に君の名前〜は書かないとね)
他に鑑賞していなけれど注目作品は
『さよなら、僕のマンハッタン』
『心と体と』
は観たいなぁ
第5位
ミスミソウ
作品紹介・あらすじ
『ハイスコアガール』などの人気作を次々と発表している押切蓮介のバイオレンスな作品を『ライチ☆光クラブ』などバイオレンスな映画を次々と発表している内藤瑛亮監督により実写化を果たした作品。
学生が主人公の作品ということもあり、主演の山田杏奈は今作が初主演となるなど、若い面々が顔をそろえる。
東京から引っ越してきた野崎春花は廃校になることが決定している中学生に転入してきたが、そこでは激しいいじめを受けていた。親も教師に対してなんどもいじめを訴えていたが、廃校になること、残り数ヶ月で卒業ということもあり、相手にしてもらえない。
家で引きこもりがちになっていたある日、いじめがエスカレートしてしてしまい、取り返しのつかない事態へと発展してしまう。
そして春花はクラスメイト達への復讐に向かうのだった……
今月の5位は押切蓮介原作のバイオレンスな作品です!
これはなかなか攻めた描写の多い映画だったの
カエル「押切蓮介のあの攻めに攻めた原作を実写化するのは結構難しいというか……やりすぎるとドン引きされる作品になってしまうし、かといってマイルドにするとつまらなくなるという中で、よく練られた作品だったね。
漫画原作映画の成功例の1つとして高く評価されたんじゃないかな?」
亀「それでいながらも、きっちりと最後には映画オリジナルの余韻の残る終わり方をしており、その根幹にあるテーマや魂は原作から引き継ぎながらも、映画だけの魅力が溢れる作品になっておる」
カエル「正直、あのラストは原作よりも好きなんだよねぇ……
彼女たちがどこを間違えてしまったのか? ということをじっくりと考えさせてもらえる見事な映画作品に仕上がっています」
亀「公開規模が少なかったこともあり、話題にはならなかったかもしれんが、こちらも今年に生まれた傑作漫画原作映画として記憶されてほしいの」
第4位
名探偵コナン ゼロの執行人
作品紹介・あらすじ
国民的人気漫画『名探偵コナン』の劇場アニメ作品第22作品。今作から監督が静野孔文から立川譲に変更されており、心機一転の装いを見せる。
脚本にはコナンシリーズの他にも相棒、科捜研の女などの人気ミステリードラマなども担当する櫻井武晴が起用されている。
声優にはおなじみの面々に加えて、人気キャラクターの安室透を中心とした公安の物語が展開され、ゲスト声優には上戸彩、華丸大吉が起用されて物語を盛り上げている。
東京で開かれるサミット会議の会場が本番1週間前に突如爆破、炎上してしまい、警備のチャックにあたっていた公安の職員などが巻き込まれるという事件が発生した。その容疑者に浮上したのは、毛利小五郎だった。
小五郎がそんな事件を起こすはずがないとコナンたちは奔走するのだが、その裏では小五郎の弟子であり、公安の一員でもある安室透の影がちらついていた……
今年のコナンは大人向け! もちろんアクションも忘れていないよ!
劇場では『安室さ〜ん!』という黄色い悲鳴が聞こえてきそうじゃったな
カエル「監督交代してどうなるかな? と思ったら、きっちりとミステリー&サスペンスとして魅力のある作品だったね。
それでいながらも、歴代コナンが描いていたアクション描写と、そして何よりも魅力的なキャラクターが描かれていて!」
亀「コナン映画は子供向けのイメージが強いかもしれんが、今作は子供には理解が難しいかもしれないくらいの、大人向けの作品じゃったな。
特に、脚本がよく練られており、わしも気がつかんかったが『公安、警視庁、警察庁=源太、歩、光彦』という3人(3つの組織)が力を合わせて日本を救うという描写も見事じゃ」
カエル「ギャグはギャグで面白いし、公文書偽造問題とかで揺れる今の日本において『日本を守る』とはどういうことなのか? その手段とはどういうことなのか? ということを考えさせられる作品だったね」
亀「色々な意見もあるかもしれんが、わしはとても楽しめた1作であり、また来年も見に行きたいと思わせる作品じゃったの。
アクション、ミステリー(サスペンス)、キャラクターの3つの見所が詰まっておるぞ」
第3位
女は二度決断する
作品紹介・あらすじ
昨年に日本公開も果たした『50年後のボクたちは』など、いくつもの大きな映画祭にて賞を獲得してきたドイツの名匠ファティ・アキン監督作品。
今作では監督の他にも脚本、製作も務めており、ゴールデングローブ賞外国語映画賞も受賞している。
今回はダイアン・クルーガーを主演に迎えており、ドイツ語の演技に初挑戦していることも話題に。本作にて2017年のカンヌ国際映画祭にて女優賞を獲得した。
ドイツ・ハンブルグに暮らすドイツ移民のヌーリと、その妻であるカティヤは息子にも恵まれて幸せな生活を送っていた。そんなある日、息子を夫の職場に預けて出かけるカティヤ。
その時、突如として夫の職場が爆発事件に巻き込まれてしまい、ヌーリと息子のロッコは亡くなってしまう。警察の捜査も行われる中で、犯人はネオナチの若者夫婦だと判明し、逮捕される。
失意の中で暮らすカティヤはその裁判に参加するのだが……
とても重い、テロと差別と法について考えさせれる作品だったね……
重いだけでなくエンタメとしても優れた1作じゃな
カエル「3部構成の作品なんだけれど……とても面白いけれど、それでいながらも深く考えさせられる、まるで『スリービルボード』のような作品だったなぁ」
亀「今のドイツが抱える難しい問題をいろいろと教えてくれた作品じゃの。
テロリストに対する憎しみはとてもよくわかるが、しかし司法が必ずしも厳罰に処するわけでもない。その時、どうすればいいのか……遺族の気持ちになりながらじっと見てしまう作品じゃな」
カエル「特にダイアン・クルーガーが熱演が印象に残って!
普段はさっぱりとして、かっこいいイケメンな女性だけれど、さすがに事件が起きた後にはドロドロと容疑者に対する怒りの表情が見えていて……
色々と問題のある行為をするけれど、ちょっとそれも擁護したいかな……と思わせるほどに、絶望と怒りの表情が素晴らしかった。
今年はいい女優さんがたくさん出演しているけれど、その中の1人に間違いなく入るよね」
亀「本作はただ重いだけではなく3部構成のそれぞれに魅力がある。
小規模公開ではあるが、是非手にとってほしい1作となっておるぞ」
第2位
レディ・プレイヤー1
作品紹介・あらすじ
100億ドル(約1兆円)を稼ぎ出した世界一の大ヒットメーカーである映画監督、スティーブン・スピルバーグが監督を務めた、アーネスト・クラインによる小説『ゲームウォーズ』を原作としたSF作品。
VR技術が進むことによって登場した『OASIS』と呼ばれるゲームの世界に入り、そこでコインを稼ぐことが多くの人の趣味となっている世界を舞台に活躍する少年少女の物語。
作中では世界中で知られている有名なキャラクターが多く登場しており、日本が生み出したキャラクターも多く登場することが話題に。
オアシスを開発した大富豪、ジェームズ・ハリデーの死去の際、重要な発表がされた。ゲーム内に隠された3つの謎を解明して、鍵を手に入れて扉を開けた者には遺産とオアシスの運営権をプレゼントするというものだった。
世界一の大企業の運営権と富を手に入れるために、多くの人が躍起になって探すが1つも見つかることがないまま時代は過ぎていく。
17歳の少年、ウェイドもその財宝を探しまあっていたのだが、そんな彼は謎めいた美女であるアルテミスと出会うことで大きな転換を迎えるのだった……
これぞエンタメ! すべてのオタクよ、映画館に向かうのだ!
ノリノリになること間違いなしの1作じゃな
カエル「4月は映画週間(ゴールデンウィーク)もあるから、洋画を中心に多くのアクション映画などが公開されていたけれど、その中でも特に評価が高くて、ノリノリになること間違い無し! の作品だったね。
特に映画、ゲーム、アニメに親しんできた日本のオタクであれば、面白いこと間違いなし!」
亀「むしろ、なぜ中国で大ヒットしているのか疑問に思うほどに、アメリカと日本の文化中心じゃからの。
あれだけたくさんのキャラクターやオマージュが出てくると嫌でもテンションは上がる。
本来、怖いシーンであるはずの中盤のあるシーンですら、劇場ではゲラゲラと笑いが巻き起こっていたからの」
カエル「笑い、興奮、恐怖、感動……映画に求めるものがすべて詰まっていた、見事な作品だったんじゃないかな?」
亀「それでいながらも『ゲーム(仮想空間)と現実の付き合い方』などのメッセージ性も強く込められておる。
今月、特にオススメしたいアクション映画じゃな」
第1位
リズと青い鳥
作品紹介
『映画 聲の形』などを手がけた山田尚子監督が、京都アニメーション製作の人気テレビアニメシリーズ『響け! ユーフォニアム』の新作映画。
今作ではテレビアニメシリーズの主人公たちではなく、テレビアニメ2期に登場した鎧塚みぞれと傘木希美を主人公に添えている。
脚本を務めるのは吉田玲子、キャラクターデザインには西屋太志など聲の形の主要キャストが集結。
キャストもテレビアニメシリーズから続投するほか、本田望結が本作で登場するリズと青い鳥の一人二役を演じることでも話題に。
完璧すぎるくらい完璧な作品! 観るたびに印象が変わる作品!
本作の登場はアニメ史に残る大事件かもしれんの
カエル「1位は当然この作品! 何を語っても語り足りない、言葉にすることも難しい完璧な作品です!
少しエンタメ性には乏しいかもしれないけれど、でも絶対に見て欲しい1作でもあります」
亀「本当にとてつもない作品じゃからの。初見時はこの映画の何がそこまで素晴らしいのか、正直理解することができなかった。
しかし機会があり何度も繰り返し鑑賞することによって、その味わいが大きく変わり、衝撃を受ける体験をした作品でもある」
カエル「難しくいえば映像に込められた情報量の割に、表現としての快楽性を追求していないからね……本作の面白さがわからないって人もいることも、納得する部分もあるんだよね。
だけれど、この映像や音楽の素晴らしさが届いた瞬間、とてつもない衝撃が襲います!」
亀「誰かとずっと語っていたい、誰かの解釈を聞いてみたいと思わせる作品であるの。
テレビアニメシリーズを見ていなくても大丈夫なので、是非ともこの連休中にでも映画館に足を運んで欲しい……そう思わせる作品じゃな」
総評
いや〜……大変な1ヶ月だった!
選ぶのに相当な苦労があったの
カエル「本当に今月は面白い作品が多くて……ここではあげなかった作品でも
『君の名前で僕を呼んで』
『ラブレス』
『タクシー運転手』
もとても良かったし、正直に言えば4位以下の作品は、この3作と並んで全くの同列の評価です」
亀「どれも少し思うところもあるが、しかしそれを上回る映画の快楽性もある作品じゃった。
それに加えて『クレヨンしんちゃん』なども相変わらずとても重いテーマを、さらりとこなしており、見事という他なかったの」
カエル「本当に今月は大変で……この月から年間1位を選ぶ人も多いんじゃないかな?
今年はずっと映画豊作が続いていて、年末のランキングもベスト50位くらいまで簡単に選べそうな気がするよ」
亀「……あんまり言いすぎると後々大変なことになるから、ここで終わりにするかの」
まとめ〜5月の映画について〜
カエル「さて、では5月の映画だけれど、GWも終わって大きなアクション映画は『ランペイジ』くらいになりそうだし、一旦お休みって月になりそうだね。
そしてここからは大人向けの作品が続く印象かな。
うちとしてはやはり『デジモン』『GODZILLA』『ヤマト』『コードギアス』などのアニメが中心になるのな?
この連休中に『ガンダム』も見ておきたいけれど……」
亀「その中でも沖田修一監督の『モリのいる場所』なども注目の作品になってくるの。
あとは近年話題作や、評価の高い作品を生み出しておる瀬々監督の『友罪』
や、白石監督の『孤狼の血』なども楽しみじゃな。
他にも『アイトーニャ』などもあるので、大作に注目作は少ないが、小さい映画が中心になりそうな予感があるの」
カエル「来月も楽しみな作品が満載です!」