今回は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の海外評価から「なぜ批評家評は悪かったのか?」について考えてみましょう
実際見たあとだと、なんとなく批評家が言いたいことはわかる気がするかなぁ
カエルくん(以下カエル)
公開前からアメリカの映画サイトであるロッテントマトで『批評家評価が低くて、観客評価が高い』という言説がバズっていたのが、印象的ですね
主
なので、海外意見をちょっと調べて、その意見についてどう思うか考えよう、という記事です
カエル「褒めている意見、貶している意見の両方をチェックして、一部抜粋しています。
でも色々と勉強になって、これも面白いね!」
主「たまにはこういう企画もいいかもね。
自分も今作に関しては、少しばかり語りたいこともあるし。
というわけで、記事のスタートです」
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参考意見の一部抜粋
褒めている意見
Chat GPTによる大まかな翻訳
記録的な興行収入について)
何が起こったのか? 家族向けエンターテインメントを求める親たちが飢えていたのです。また、『The Super Mario Bros. Movie』は、懐疑的だった人たちにとって、ゲーマーでなくてもはるかに楽しいという事実もあります。リピートビジネスも爆発的です。だから躊躇を捨てて、乗り込んでください。
奇跡を期待しないでください。映画は93分ですが、時々退屈であり、派生的です。それでも、「The Super Mario Bros. Movie」が全年齢層の5歳児を対象にしているということは、私たち全員に内在する子供に訴えるものだと考えています。ウィンクする大人向けの言及を探すなら、おそらく「Dungeons & Dragons: Honor Among Thieves」を見てください。それは「Mario」がいかにいたずらっぽい魅力を持つかを説明しています。
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否定的な意見
Chat GPTによる大まかな翻訳
『スーパーマリオブラザーズ: ムービー』のケースは、このバランスを見つけることの困難さと、このような大規模なフランチャイズを映画に移植することの難しさを示す明白な例です。この映画は、細部や熱狂的なファン層に満ちたこのひげのある配管工のパトロンにとっての夢のような体験を提供していますが、同時に物語の基盤が十分に弱いため、完全に楽しむことができなくなっています。
もちろん、この点で多くの人々が私の意見に異議を唱えるかもしれませんが、「何を期待していたのか」という当たり前の答えに対して、単に「映画」と答えることができます。最終的に、「スーパーマリオブラザーズ:ザムービー」は、願わしいよりもはるかに空虚で、全般的にがっかりする映画にすぎません。
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Chat GPTによる大まかな翻訳
約40年にわたる数十のビデオゲームを通じて語られるスーパーマリオの物語は神聖なテキストであるが、その深さは存在しない。表層的な童話には完璧な単純さがあり
(中略)
脚本家のマシュー・フォーゲルは、彼と彼の兄弟ルイージを、彼らを疑い、彼らの小さなビジネスの夢を尊重しない、おとなしいブルックリンの家族に入れてしまいます。
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Chat GPTによる大まかな翻訳
でも、これは必要ではありません」と言わざるを得ないのです。
ジョイコンを握り締めてください。映画評論家の私が、ソニック・ザ・ヘッジホッグ映画について言いたいことがあるのですが、それは、彼らは映画であるということです。
中略
『スーパーマリオブラザーズ』映画は、マリオの歴史を、ドンキーコングのアーケードキャビネットから任天堂スイッチまでのスピードランのようなものであり、それを必要としない人々にはほとんど映画ではありません。
中略
私が言いたいことは、映画には既に愛しているものの羅列以上の期待ができるということです。私は「Children of Men」を求めているわけではありません。私はただ、受け継いだレシピに何かを加えてほしいだけです。それは可能です。スパイダーバースを見てください。レゴムービーを見てください。ハリウッドはあなたに白紙の小切手を与えています。現金に書き出す必要はありません。
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意見を簡単にまとめると
これらの褒め意見・ダメだった意見をまとめると「物語がイマイチ」という評価になる模様だね
これは、結構わかるんだよなぁ
カエル「褒め意見でも『これって本当に褒めてるの?』という、ちょっと嫌味っぽい記事になっているようにも感じられるね。
うちとしては感想記事でも書いたように、絶賛寄りの意見になります。
だけれど、物語について難があるというのは、結構同意してしまう部分があるんだね」
主「以前の記事で語ったことと被るけれど”商品と作品の違い”ということなのかもしれないな。
今作は商品としては、とても優れている。
マリオをモチーフにして、誰もが楽しめて、エンタメとして面白いものを作り上げた。
だけれど……映画文化を切り開くような作品としては、あまり評価ができない、という意見にも見える」
”ポリコレ”は関係ない
ちなみに、一部で言われているようなポリコレどうこうというのは……
見ている範囲では、1つもなかったね
カエル「今作はピーチ姫の活躍もあったし、何十年も活躍しているキャラクターだし、そこの点では荒れてないのかな?」
主「少なくともボクが見た20記事くらいでは、褒めでも貶しでも、女性の活躍などの部分に触れている記事はなかった。
一応、ポリコレ的な政治的意図が少ない傾向にあるイルミネーション作品の中でも、最も先進的な物語と言えなくもないからね。ピーチが活躍したり、やられ役のピノキオが勇敢だったり、悪役であるクッパの恋慕の歌とかもあるから。
その意味では、実はマリオ映画でできる範囲では先進的な部分もある映画だという評価もあるだろう」
ゲームでは守られる側が大活躍する映画でもある
批判は妥当なのか?
ちなみに、うちとしてはその『物語性が弱い』批判は妥当だと思う?
まあ、仕方なしというか、いっていることは、結構同意するかなぁ
カエル「前の記事でも話したけれど、マリオはそもそもストーリー性があまりなくて……そもそも初代がそこまで容量が入れられない、とかの理由もあるだろうけれど、ストーリー重視のゲームではないよね」
主「ゲーム原作でも……こちらはドラマだけれど『The Last of Us』など、重厚なドラマ性を楽しめる作品が出てきている」
確かに、今作のストーリーはわかりやすいものがあるが、それが褒め意見の中にある5歳児向け(中には10歳児向けという記事も)という指摘は、ある意味では妥当だろう。
主「まあ、アニメ映画をたくさん観ている自分としては、本当の児童向けアニメ映画って……『アンパンマン』とか『かいけつゾロリ』って、めちゃくちゃ練られているので、子供向け=幼稚という考えは否定するけれど……
どちらにしろ、本作はそのレベルには達していない。
グッとはくるけれど、それはマリオあってのものだし」
他作品の批評性のある物語
物語がつまらないというのは、イルミネーションでよくあるパターンだし、批評家評価が悪くなってしまいがちなっ理由だよね……
ギャグ描写などの積み重ねで物語を構築するから、それ以上のものがないんだよね
カエル「もちろん、マリオを望んでいる人はそれでも良い! という意見が多いのだろうけれど、それ以上の何かを……映画だからこそのテーマなどを求められたら、確かにそこは弱いのかも」
主「確かに『スパイダーバース』とか『レゴムービー』を例に出されるとなぁ。
『スパイダーバース』はマルチ化するスパイダーマンワールドを上手く取り入れた作品だし、『レゴムービー』はネタバレはできないけれど、映画ならではの演出がなされた作品だった。
これらの革新性を知ってしまうと……それこそ日本アニメでいえば、スパイダーバースが出てきたなばら『グリッドマン ユニバース』などのような多くの作品(ユニバース)の合体した革新性、あるいは近年のアメリカアニメーション映画でも象徴的な『ズートピア』などのような社会批評性が全くない、という評価は、まさにその通りだろう」
映画である必要性、みたいな話かぁ
ゲームでしかない、という指摘はまさにその通り
主「その意味では『マリオの映画じゃないとできない何か』……つまり、自分の感想記事で語ったa (アルファ)がないってのは、まさにそのことでさ。
あるのはマリオというゲームのギミックと、あるあると、懐かしさと、面白さと……ということで、ゲームをそのまま映画にしただけということ。
そこに対して、違和感を表明されている人が多い印象だね。
ただし、自分はその意見に物語面では賛同しつつも、映像・音楽面では否定する。
今作はマリオじゃないとできない映像・音楽がたくさん詰め込まれていた。
その意味では、批判意見は物語に寄りすぎとも言えるね」
マリオだからこそできる、アクションや見せ方がたくさんある作品
マリオ映画に革新性は必要なのか?
原作を否定した名作・珍作とは?
でも、そのストーリーが弱いという意見は、一般ファンからは、あまり指摘されていないんだよね
マリオを観に行って、マリオが出てきたわけだからね
カエル「カツ丼を食べに行って、カツ丼が出てきて怒る人はいないって話だね」
主「この記事は以前のコナンの記事でも語ったけれど……原作のIP(知的財産)と、その映像化の関係性ってとても難しくて、原作通りに進めることが正解とは限らない。
例えば……前回の記事と異なる例を出すけれど『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』って、誰もが認める名作でしょ?
でも、原作ゲームにあるバトルという要素を、完全に否定している。
しかし、だからこその名作でもあるわけだ」
ポケモンシリーズの劇場版の初回だからこそ、できた作品という評価だよね
実は革新性って、こういうことなんだよ
主「自分が思うに、この『ミュウツーの逆襲』と、炎上作品として言われがちな『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』って、やろうとしていることの根本は実は近しいところはある。
ゲーム性の否定というかね。
ただし『ユア・ストーリー』はボクも嫌いじゃないので、少し擁護すると”ゲームはくだらないものじゃない”というメッセージ性が主人公側に与えられたのに、なぜか多くの観客は敵側のメッセージを受け取ってしまった、不思議な作品でもあるんだ。
あとはメタ的な展開が受け入れられなかったのかもしれないけれど」
このように、原作通りにしなくても名作は生まれるし、同時に珍作も生まれてしまうという結果になる例は、いくらでもあるんだよ
あえて勝負をしない、守りのマリオ映画
ふむふむ……その意味ではいうと、今回のマリオ映画は、あえてストーリーでは勝負をしなかったということだね
だからこそ、これだけのヒットする作品になったということでもある
カエル「任天堂としても、マリオの映像化は過去にあるとはいえ初回といえば初回だし、この成否が今後の展開に影響を与えるから、それは当然なのかもしれないけれど……」
主「ここは難しいところでさ。
『新しさ、映画らしさはいらない!』というと、お決まりのことを繰り返す……いうならばTVアニメをそのまま上映するような形態になってしまいかねない。
いわゆる、マンネリ化だよね。
その究極が『サザエさん』だけれど、サザエさんを劇場でお金払って見ようとする人は少ないだろう。
その偉大なマンネリを望む観客の声もあるのだろうけれど。
でも最初だからこそ、保守的にマリオに忠実に行くべきだ、という声もあるだろうけれど……逆に最初だからこそ、もっと攻めたものが作れるという意見もある。
そのどちらの意見も対立したのが、今作の批評家評価と一般評価の乖離、ということかな」
うちとしては、どのような評価になるの?
退屈な部分はあったけれど、マリオ映画としては100点って評価だね
主「それこそ、以前の記事でも語ったけれどね。
勝利条件ってものがあって、その勝利条件を達成する……売り上げがヒットして、多くのマリオファンが喜ぶものが作れた。
そのために批評性は捨てたけれど、それを取り入れると120点ができる可能性の代わりに、50点になるリスクも高まる。
だから商品としては大成功。
メガヒット商品が生まれたわけだし。
でも作品としては……難があるという意見もわかる。
だけれど、映像・音楽面はとても満足だし、とても大きな功績があるから、物語以外の面での挑戦はもっと評価されないといけないと思うけれどね」
終わりに
というわけで、マリオの記事でした
海外評価のストーリーの弱さの指摘には理解を示しつつも、映像・音楽面の素晴らしさにも目を向けてほしいね
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