今回はテレビドラマもどハマりした『おっさんずラブ』の劇場版作品の感想記事になります!
Netflixで一気見してしまいました!
カエルくん(以下カエル)
「連休中に『話題の作品だし、映画もあるしとりあえず見てみるか』という軽い気持ちだったのに、どハマりして一気見してしまうというね!
今回、この映画版も非常に楽しみにしていました!」
主
「自分はテレビドラマはほぼ見なくて、最後に見たのも……ネトフリオリジナルを除けば『孤独のグルメ』のシーズン3くらいなんだけれど、そういう人間を引き込むほどの力があったということだな」
カエル「本当はドラマ版だけでも記事にすることができましたが、怠惰の影響で記事を書き上げることができませんでした。
なので、今回は”ドラマ版の何が素晴らしかったのか?”という話を踏まえつつ、映画版の感想と行きましょう!」
主「ではでは、長くなりそうなので早速感想のスタートです!」
ドラマ版で惹かれたポイントたち
① 同性愛”以外”の恋愛を含めた描き方〜現代でも完全に自由にならない恋愛〜
まずは映画版の感想に入る前に、ドラマ版の何に惹かれたのか、大きく3点に分けてお話ししていきましょう!
本作は同性愛に着目した作品だけれど、それ以外の恋愛の描き方もいいんだよ
カエル「近年はハリウッドが特に同性愛について考えさせられる作品を多く作っており、日本でも同性愛者の権利拡充を求めた運動が盛り上がりを見せています。
今作もLGBT作品という見方が多くの人に共通しているものかな?」
主「ただ、自分は過去にこのようなツイートをしています」
いまタイムライン上で話題なっている百合問題とはちょっとだけ似ているけれど、おっさんずラブをLGBTの文脈から語ると大事なものを見落とす気がする
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2019年8月18日
おっさんずラブはもっと大きな「愛ってなんだ?」をテーマにしているんじゃないかなぁ
シリアスに見せると逃してしまう何かがある
まだ2話だけど
カエル「LGBT作品としての文脈からみると見落とすものがある、というのはどういうことなの?」
主「いくつかの記事でも語っているし、それこそ2019年も書いてはいるんだけれど、恋愛におけるタブーってたくさんある中で”なぜ同性愛だけがこれだけ注目を集め、肯定的に捉えられがちなのか?”という疑問がある。
近年では身分の差や出身地差別などはなくなってきてはいるとはいえ、まだまだ恋愛におけるタブーというのは多くある。
例えば
- 年の差恋愛
- 不倫
- 近親相姦
これらに関してはお互い(不倫の場合は婚姻相手も含む)が同意していたとしても、世間では大きなバッシングが巻き起こる可能性がある。他にも……これは差別的なニュアンスが出てしまうけれど、外国人との恋愛、あるいは犯罪加害者家族との恋愛などは親類が反対するケースもある」
カエル「自由恋愛は一般的になってきてはいるけれど、まだまだ”結婚は家同士がするもの”という認識から相手を親や親類が選ぶ、あるいは納得させる必要がある、という家庭もあるのではないかな」
主「それに細かいところでは男女の収入格差……特に男性の収入が問われるケースも多い。
実は自由恋愛がこれだけ認められているはずの現代社会でも、恋愛、あるいは結婚には多くのハードルがあるんだ」
ドラマ版が描いた重要な恋愛の視点
今作の場合はBL的な部分が注目をされがちだけれど、そうではないと?
むしろ、恋愛解放運動の一環として注目したい
カエル「ふむふむ……詳しく話すとどのようになるの?」
主「確かに本作は”おっさん”というワードがあるように、ゲイの要素が強い作品ではある。だけれど、それ以外にも……不倫、年の差愛、そして男女の異性との恋愛などもしっかりと描いている。
つまり”最初からBLだけを描いた作品ではない”という点が重要なんだ」
カエル「確かに部長は離婚問題があるし、部長の奥さんだった蝶子さんは年の差恋愛などもあるね」
主「今作では主に春田は3つの恋愛に翻弄される。
- 黒澤部長との同性愛&年の差恋愛
- 牧との同性愛
- ちずとの異性愛
つまり、本作は”同性愛者の恋愛のみを扱った作品”ではなく、異性愛という選択もありながらも同性愛を扱っていること。つまりGの部分”だけ”をピックアップするものではなく、あくまでも恋愛の選択肢の1つとして……誰と付き合いますか? ということで、異性と同性を同じ土俵にあげているというのが重要だと感じた」
カエル「それがLGBT……特にゲイの権利拡大をうたった作品だ! という味方をすると見えてこないものがある、という意味だね」
主「同時に蝶子の年の差愛、武川の未練タラタラの愛、鉄平たちの恋愛もサブではあるけれど描いている。そこに差はない、という描き方だ。
だから蝶子も『男が好きなの!?』と驚きはするけれど、それはあくまでも偏見に基づく嫌悪感のある驚きというよりは、純粋なびっくりであり……鉄平たちが付き合っていると聞いて『あの2人がくっついたの!?』という驚きとほぼ同じ質のものである。
さらにLGBTを中心としながらも、社会性を強調することなく基本的にはエンタメに徹したのも高評価。
変に煽ることも問題意識を持たせることもない、フラットな目線で同性愛を描くことに成功しているドラマである」
② アニメ的な”記号”のキャラクターを用いた実写ドラマ
最近は実写がアニメ的になり、アニメが実写的になっているという指摘もあるよね?
今作の場合もアニメ的な設定を多く用いて、わかりやすく記号的なキャラクターを生み出している
主「本作は……自分の場合は10年くらい前のハーレム萌えアニメの、学園モノのノリで見ていたんだよね。
詳しく語ると以下のようになる」
- 黒澤部長……頼りになる先輩。恋愛に対しては積極的だけれど空回り気味
- 牧……転校生or後輩。押しかけ女房で嫉妬深いけれど家事も得意
- ちず……昔ながらの幼馴染であり、腐れ縁だったけれど最近恋心に気がつく
カエル「おお、確かにすごくアニメのキャラクターみたいな設定に見えてくるね」
主「さらに春田は”お人好しで決断が苦手で押しに弱い主人公”なんて、ハーレムものの典型ですよ。
もはや手垢がつきすぎているくらいだけれど、この一昔前のギャルゲーやエロゲーのような設定を会社員とし、さらに実写で行うことで今作のエンタメ性を確保している。
一昔前、というと悪口のようではあるけれど、これは王道の面白さがある設定とも言えるからね」
カエル「ふむふむ……それを考えると、実家から家族が出て行く設定とか、突然のルームシェアなどの物語に都合がいいのもハーレムものだよね」
主「そして重要なのが”SEXを描かない”ということだ。
これはハーレムアニメでも……エロゲーでない限りは基本は描かないんだけれど、何故ならば多くの観客はプラトニックな恋愛が揺らぐ様を見たいから。
ラブコメのコメ、はSEXを絡むと生々しくなるから、描きずらいんだよね。
だからドラマ版も明らかにヤっていなければおかしい状況でも、わざわざセリフで『プラトニックな関係』とキャラクターに言わせて、まだ恋愛関係が動くということを示した。
これは……アニメ的ということもできるけれど、同時に民放ドラマの限界を見た気分でもあるかな」
③ 不動産屋さんという設定のうまさ
そして今作の注目ポイント3つ目が不動産屋という設定です!
これがこの作品最大の味とも言えるかもしれない
カエル「商社とか、食品会社とかIT系とかなんでもよかった、というわけではないんだね」
主「最も顕著なのは2話なんだけれど、家というのはそのまま家庭を意味する。
つまり不動産屋というのは、家を売るのと同時に家庭の基盤をプレゼンしているということができる。
夫婦だけで住むのか、子供はどうするのか、寝室やリビング以外に必要な部屋は何か、キッチンの広さ、駅や学校との距離……そのあたりのライフスタイルを決定的に決めるもの、それが家である。
つまり、彼らは”ライフスタイルを売っている”んだよ」
カエル「その言い回しが気に入ったのかな?」
主「で、これは映画版でもそうなのだけれど、空撮で多くの家が並ぶ姿を撮っているのは”多くの家庭の存在”をアピールしている。
本作は新しい価値観、新しい家のスタイルを模索する物語でもあるんだ」
カエル「つまり伝統的な男女による家庭だけではなく、同性同士、あるいは年の差恋愛などの様々なライフスタイルを模索するからこそ、不動産屋の設定が重要なんだね」
主「なんども家が出てきたり、引っ越したり、あるいはお店がなくなりそうになるけれど、それは家やライフスタイルの基盤が変わることを意味しており、とても大きな変化だ。
そしてそれは既存の恋愛の価値観に対して疑問を呈している。
これが非常にうまくいった……エンタメであり、社会性を前面に出さなくて軽い気持ちで見られるけれど、でも意義はとてもある作品ということだ」
感想
では、ここからは劇場版の感想となりますので、Twitterの短評になります
#劇場版おっさんずラブ
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2019年8月23日
蛇足&大劣化に呆然…ドラマ版を一気見してハマったことを後悔した
いや、まあ普通のドラマの映画版なのかもしれないしコメディシーンはゲラゲラ笑い声が上がってはいたけれど…それにしても、ねぇ
お話の作り方が乱暴だし…アクションも撮れないなら無理にやる必要はないんよ? pic.twitter.com/LQN2kHfCUl
……正直、自分としては上記の魅力が全てなくなってしまったと思ったよ
カエル「かなり厳しい感想だね……
ただ劇場では笑い声も多くあったし、世間評としては……もちろんファン向けの映画ということを考慮しても、そこまで悪くはない印象があるかな」
主「自分がダメだった理由は明確だよ。
上記のいいところが全てなくなってしまっているように感じられたから。
結局テレビドラマの劇場版はお金儲けなのはわかりきっているけれど……この作品もそうだけれど、中途半端な作品が多い。ドラマをそのままやればいいのに無駄にお金をかけて張り切ったり、あるいは映画を意識しているはずなのにドラマ的な作品を作ってしまったり……
自分としては何一つとして納得することのできない作品でした」
カエル「詳しくは後ほど語るとしても『ハマったことを後悔する』というレベルなんだね……」
主「う〜ん……映画だから多くの偉い人の声が入ったのもわかるけれど、そのせいで描きたいことがバラバラになってしまった。物語の軸がぶれたし、映像表現としてもかなり問題が多い。
ただし、キャラクタームービーとしてはまだまだ見所はあると言えるかもね。
これだけ酷評する自分でもサウナのシーンなどは問題山積みだけれど笑ったし。
でも、それだけかなぁ……」
以下ネタバレあり
今作の問題点
問題点① 映像表現の稚拙さ
では、ここからはネタバレありで否定的なポイントを上げていきます
問題点の1つ目は映像表現があまりにも稚拙なことだ
カエル「そんなに悪かったの?」
主「例えば冒頭で香港の九龍城を思わせる場所を舞台に大立ち回りがあるけれど、あの時点でこの映画がダメなことを証明してしまった。
アクションの撮り方が下手くそなんだよね。
一応映画として予算も出たし、豪華なことをしようとしているのかもしれないけれど……全く必要性を感じなければ、惹かれる部分がない描写ではあった」
カエル「そこ以外でも今作はスローモーションの演出を連発していたりして、ちょっと多用しすぎだなぁ……とは思ったかな」
主「終盤もサスペンス要素などもあるけれど、そこが一切盛り上がらない。
なに、あの適当な設定と展開は?
あんな緩いサスペンスを見せるために映画館で上映しているの?
爆弾解体で2つの線のどちらを切る? などはコメディ描写としてありかもしれないけれど、そのせいでサスペンス要素は一切削がれている。その後でシリアス感を出したって一切無駄なんだよ、ただダレてしまっただけ。
さらにいえば……鉄平の店なども豪華になっているけれど、そんなセットを組む必要性も感じなかった。
いつも通りでいいんじゃないの?」
ドラマではなく”映画”としての意見だね……
あのサウナのシーンもさ、意図はわかるし、笑ったけれどこけおろしたいポイントも多々ある。
主「おじさんの吉田鋼太郎が好きな相手を意識して女性っぽい仕草をしたり、あるいは裸の付き合いで本心をさらけ出すという描写だと思う。
でも明らかに冷えたサウナじゃん。
しかも水かけられて『冷たい!』って、そこサウナだろ。
せめてヌルいとかにしろよ。
コメディシーンでサウナを使うのは近年の邦画でも大泉洋主演の『探偵はBARにいる』シリーズなどもあるけれど、そこだけ抜き出しても映像の満足度が段違い。
こんなおざなりでいいの? って。
金を使うところを間違えている」
問題点② 劇場版スケールにしようとして大失敗
次の問題点はお話のスケールの問題ということですが……
なんで急に半沢直樹が始まっちゃったのかなぁ……
カエル「ドラマ版ではどこまでリアルなのかは置いておくとしても、それなりに普通のサラリーマンと普通の営業所ということが感じられる設定だったよね。だけれど、今作は話の規模が大きくなってしまったこともあって、違和感が大きかったのかなぁ……」
主「エリアの乗っ取りとか、あるいは企業の不正とかいう話を見たかったんですか?
それは『おっさんずラブ』に絶対に必要だったんですか?
先ほどにも語ったけれど、今作が不動産屋というのは一定の意味を感じられた。新しい家庭像を作ろうなどの意図があった。だけれど、本作はそのようなことは一切なく、単なる物語を大スケールに動かそうとして、リアリティの欠けらもない話になっている。
だからツッコミどころが豊富になっている。あの会社の規模が小さいのか大きいのか、理解できんよ」
カエル「そこで描かれる物語の結末も、結局はありきたりなもののようにも感じられたかなぁ……」
主「そのせいで話の軸がブレブレになっていて、まとまりもない。
しかも誘拐まではまだ1万歩譲るとしても、あの落ちってなんだよ……
あんなクソみたいな予定調和しかできないの? って驚愕した。これが本当にあのドラマ版を作ったスタッフの作品ですか?」
問題点③ キャラクターの配置と使い方
そして、大きな問題点として上がるのはこのキャラクターの配置なんだよね
頭を抱えたくなるよ……
カエル「でもさ、部長が記憶喪失になったりドラマ版の名シーンなどを踏襲しつつ、新しい物語を作ろうとしている意図は感じられたんじゃないの?」
主「自分が先ほど語ったように、この作品は多様な恋愛の中で”選択肢の1つとして”描かれている同性愛描写に感銘を受けた。
同時に、多くの恋愛のタブーと見なされがちな部分にも、しっかりと向き合っている印象を受けていた。
でも今作はそれが一切ない。
特にキャラクター面で苛立ちを抱いたのは、ちずの扱いだよ」
カエル「ドラマ版では複雑な関係の一角を担っていたのに、映画版ではおざなりだったね。尺が限られているから仕方ないのかもしれないけれど……」
主「もちろん、この映画で描かれたちずの役割……つまり”恋愛からの女性の解放”として、恋人と別れて仕事に生きる! と決めたことは理解できる。
でもその描き方が適当にも程が有るレベル。
例えば企業のゴタゴタのオチでちずが活躍、あるいは助け舟を出すならば理解できる。あんな適当に”物語を終わらせる大人の都合のために登場した香港の富豪”ではなく、外資系企業で出世したちづが手助けする、とかね。それでも御都合主義ではあるけれど、まだ納得はできるかもしれない。
ほとんど出番もなく、会話だけで救いを与えるって……キャラクターへの愛が一切なく、どうでもいい新キャラにスポットを浴びせるならば、もっと既存のキャラクターを大事にしろよ!」
問題点④ 同性愛の描き方
今作最大の売りであるはずなのに、ここでも文句があるんだ……
あれはもう、同性愛を”弄んで笑っている”と受け取られても仕方ないよね
カエル「ドラマ版も1つ間違えるとそのような批判も出てくる可能性があったけれど、それを他の様々な恋愛を描くことで、エンタメとして成立させていた、というのが先にあげた理論だよね」
主「今作では一応、蝶子の年の差恋愛はあるけれど、それはドラマ版の続きでしかなくて、5分も尺がないんじゃないかなぁ…
物語の8割は男同士の恋愛だけれど、そこに理解を示すというよりも『こういうのが面白いでしょ?』という、ある種の蔑視の視線すら感じたる結果になった。
配慮の欠けらも感じないし『どうせBL好きに受けるにはこういう映画にすればいいんでしょ?』という意思も感じた。
脚本を担当した徳尾浩司は「男性同士の恋愛の中で萌えを提示するというよりは、男女の恋愛と同様に『恋愛ドラマを描く』というところが出発点だった」と語っているようだけれど、ドラマ版はそれができていたのに、劇場版はそれが一切できていない」
カエル「ドラマ版を好きだった人には、そこはあまり気にならないかもしれないけれど……
コメティって対象者を……今作の場合は同性愛者を笑うという部分があるから、さじ加減を間違えると差別的に見えてしまうよねのかなぁ」
主「ドラマ版の時はちずや蝶子が比較対象としていたことで、部長や牧たち男性組が女性と対等な関係=ライバルでいた。
だけれど、今作は女性組の出番が減ったことによって、男性陣や同性愛者の異質さが強調されてしまったように感じたかな。
その配慮のなさは他でもそうでさ、先ほども語ったようにちずが女性の社会進出を示すキャラクターの意図があったとする。
でもこの映画のラストでは会長令嬢と新キャラが結婚し、そこで『俺、会長目指しますんで』と語らせている。
つまり地位のための政略的な意図のある結婚であり、結婚相手を自分の地位向上のための道具として見ている可能性が高いわけだ。
こういうことをすると、結局ちずのキャラクター性の変化は単なるポリコレ的なものでしかないんじゃないの? という違和感を抱くことになる」
結局のところ……
まとめるとどういうことになるのさ?
映画だからってやろうとしていることの方向性が間違えたんじゃないの?
主「そりゃ予算も出たしさ、興行を見ても大成功間違いなしだとは思うよ。
でも余計な行いによってドラマがあった魅力を全部殺した。
別に映画化って”豪華にする””派手な爆発を起こす””大物キャストの新キャラを入れる”ってことだけではないよ。
むしろ、そうすることで元来持っていた魅力を殺し、チープになってしまうことが多い。今作はその典型でサスペンスシーンなんて物語に一切必要のないシーンだった。それでないとできない物語ではなかった。
これで完結って言われても、もともとドラマで綺麗に終わっている以上さらに作る意義というのは全く感じない。
それを無理して映画化したから、こんな変な物語になってしまった」
カエル「あくまでも個人の感想ではあるけれど、じゃあ映画版とドラマ版のどっちが面白かった? と訊ねたら、多くの人がドラマ版と答えるんじゃないかなぁ」
主「もっと丁寧に、さらに尖ってやってよ。
元々のドラマ版も鉄平の店問題の解決法などは強引ではあったけれど、あれはテレビドラマであり、それがメインではないから許されるチープさだった。それを重点的な問題にもってきたから変な違和感が生じた。
こんな作品を作っていたら『ドラマ原作の映画(笑)』という評価ばかりになるよ。
まあ、売れれば駄作だろうがなんだろうか良いだろうという意見もそれはそれで正解だとは、自分も思うけれどね」
まとめ
それでは、この記事のまとめです
- ドラマ版の魅力が全てなくなってしまった作品……
- 映画化に伴い下手なアクションやサスペンスシーンをおざなりに追加
- キャラクターの配置や使い方に愛やバランスを感じない
- 作る意義があったのか? と感じる作品に……
ドラマ版でハードルが上がっていたからこその、酷評です!