カエルくん(以下カエル)
「今年も、もう少しで終わりだねぇ……」
ブログ主(以下主)
「まだ3ヶ月と言っていたのが、もう2ヶ月になり、そして1ヶ月となっていくな」
カエル「で……なんでこの時期に『上半期』オススメアニメを語るの?」
主「うちのブログでは映画は年、つまり1月から12月までを1年として語り、アニメは年度、つまり4月から3月までを1年として語るからかな。
映画とかドラマは大体12月で1つの目処がたつからいいんだけど、アニメの場合は春と秋に2クール作品が始まるのが多いわけだ。今期でいうと……ガンダムがそうだね。
だからある程度キリがいい年度でアニメは語ることにしている」
カエル「だからここで2016年度上半期のオススメアニメの紹介記事なんだね」
主「あとは単純に映画とアニメで同じ時期にオススメ作品を語ると、それだけで大変だから分割しているということもあるけれどね」
カエル「そっちの方が理由としては大きそうだね……
じゃあ、2016年度オススメアニメ紹介を書いていくけれど、もちろんテレビアニメを全て見ているわけではないという前置きはしておきます。
その代わり、アニメ映画は主要なものはほとんど見ている……はずなので、そちらは多く入ってきます」
主「それじゃ、オススメ記事スタートで!」
1 オススメの春アニメ
カエル「じゃあ、まずは春アニメだけど……総評としてどんな印象がある?」
主「1話時点においては期待作が多かったけれど、終わりまで見ると……という作品が多かった印象かな。特にストーリー作品が総じて微妙な結果に終わった気がする。
その代わり、日常系だったりギャグ作品は良作が多かった印象かな」
カエル「この時期だと『甲鉄城のカバネリ』とか『迷家』の感想記事を書いていたけれど、話が進むにつれてトーンダウンしちゃったもんね」
主「カバネリなんかは決して悪い作品でもないけれど、主題がぼやけてしまった印象だな。その中でも日常系作品は安定して面白かったね」
ふらいんぐうぃっち
あらすじ
横浜から青森にやってきた高校生、木幡 真琴は親戚の倉本家に居候をさせてもらうことに。しかし、彼女には他の人とはちょっと違う、秘密があった。
実は彼女は魔女見習いで、その修行のために青森までやってきたという。
そんな真琴と周囲の人物が繰り広げる、ほんわか日常系ストーリー。
カエル「主が1話を見てつけた春アニメオススメ度でも唯一最高評価の5をつけた作品だね」
主「元々原作ファンということもあるけれど、そういう人でも満足できる出来だった。原作の持つユルさを持ちつつも、音楽、背景などを足されることによって、さらに豊かな世界観にしたという印象だな」
カエル「フェチズムを刺激する描写の多さでも話題になったよね。主人公の真琴のちょっとした仕草だったり、千夏の細かい動きとかが可愛らしかったし」
主「キャラクターの魅力をさらに引き出した一作でもあった。春アニメでは1番オススメの作品だな」
田中くんはいつもけだるげ
あらすじ
いつもまったりとしていたい、できればずっと寝ていたい、動くこともしていたくない田中くん。だけど、彼の周りには個性的ないい人がいっぱい。
顔は怖いけれど、気は優しくて力持ちな太田、ちっちゃくて元気いっぱいの宮野、田中くんのことが気になる委員長の白石、ヤンキーだけど実はかわいいもの大好きな越前などと送る、なんでもない日常をまったりと描いた作品、
カエル「こちらも日常系だね。1話の評価ではオススメ度5点満点中3点と評価されたけれど、そのあとガツンと伸びたね」
主「正直な話をすると、1話を見終わったあと、数話おいていたんだよね。そんなに面白くもないし、特別追いかけなくちゃいけない作品でもないなぁ、と思ってさ。
だけど、ある時ふとテレビをつけたらやっていて、適当に見ていたら……これが抜群に面白くなっていたんだよね」
カエル「慌てて撮りためていた過去回も見直したもんね。宮野や越前などが出てきてから、一気に伸びた印象かな」
主「徐々に登場人物も出てくるし、取り立ててオススメするポイントもあるような作品でもないんだけど……日常系では同じことを言うけれど、やっぱり雰囲気がいい作品ってことなんじゃないかな」
坂本ですが?
あらすじ
日直さえもスタイリッシュ、何をするにもクールに紳士にこなす坂本くん。
どんな相手であろうとも、どんな状況であろうとも、決して取り乱すことのない坂本と、そんな彼の周囲の個性豊かで少しおかしな登場人物たちが送る、ノンストップ学園ギャグアニメ!
ツッコミ不在の衝撃に、あなたはどこまで耐えられるか!?
カエル「こちらも学園ものだけど、日常系というよりはギャグアニメに徹したね。かわいい女の子もヤンキー生徒も、おかしな親友もいるけれど……何よりも個性的なのが、主人公の坂本くんだよね!」
主「何をするにもクールに、紳士に、スタイリッシュにこなすというスタイルなんだけど『さすがにそれはないだろ!』ってツッコミを入れたくなってくる」
カエル「だけど、作中には本当に意味でのツッコミがいない時も多いからさぁ……みんな坂本ワールドの住人だから、坂本くんの異常な行動を異常と思わない人もいいという」
主「この作品はニコニコ動画で見ていたけれど、やっぱりコメント欄のツッコミとかも楽しかったよ。みんなで見て、みんなで突っ込んでゲラゲラと笑う、そんな作品だった。監督も『銀魂』や『男子高校生の日常』でギャグの実績もある高松信司だから、やっぱりキレはあるよね。この2作を連想させるような演出などもあるし、こういう作品が好きなら、合うだろうね」
オススメの夏アニメ
カエル「次に夏アニメのオススメ作品だけど……ここではあまり感想記事は書かなかったよね」
主「う〜ん……難しいなぁ。全体的にはそこまで悪くはないと思うんだよ。ただ、爆発的に面白いという……いわゆる覇権作品というのはなかった印象かな」
カエル「どの作品もある程度は面白いんだよね。平均点は高そうだけど、突出したものはなかなかないというか」
主「その意味では夏はいつも以上に人によって意見が割れると思う。有名原作ものや、2期もの、続編も多かったしね」
91 Days
あらすじ
幸せな日々を送っていたアンジェロを襲った、マフィアによる一家惨殺事件。その犯人に復讐するために、アヴィリオと名前を変えてヴァネッティ・ファミリーへ潜入する。
そしてヴァネッティ・ファミリーの幹部であり、ボスであるヴィンセントの息子ネロ
と出会う。親友や敵対組織も巻き込んで、91日間に及ぶ壮大な復讐劇が今、始まる……
カエル「前期の日常系やギャグアニメと違って、こちらは笑いどころもほとんど無いシリアスな一作だね」
主「元々こういうマフィアものは大好きなのもあるけれど、何よりも驚愕なのが現代のアニメとは思えないような構成だよね。例えば、かわいい女性キャラクターが出てこなかったり、媚びるようなキャラクターが出てこないという、現代では珍しい作品だ」
カエル「作画的にも怪しいとことがあったけれど、そういうマイナスとされる部分を、骨太な脚本などで見事にカバーして、さらに魅力あふれる作品になったね」
主「やっぱり現代は作画の素晴らしさなどで勝負する作品も多いけれど……もちろん、それはそれでいいけれど、それだけじゃない、脚本や音楽などをしっかりとすることによって、また別の魅力を持つということを改めて証明した作品か。
こんな作品が毎期に1つはあってほしいな」
カエル「萌えアニメがあってもいいけれど、こういう萌えに頼らない作品ももっとほしいよ」
アクティブレイド−機動強襲室第八係− 2nd
あらすじ
工業用などで主に使われるパワードスーツ『ウィルウェア』を悪用した犯罪を阻止するため、警察庁が新たに組織した第五特別公安課第三機動強襲室第八係、通称「ダイハチ」が巻き起こす痛快アクションの第2シーズン。
前作(1期)から月日は流れ、主人公黒騎の相棒である瀬名は退職して清掃業者の社長に転身、あさみは大阪に行き第九係の責任者になっていた。
そんな中、やはりウィルウェア犯罪は尽きることなく……大きな野望とともに進行する闇に対して第八は少しずつ捜査のメスを入れていく……
カエル「あらすじを読むと少し硬い作品のように思えるけれど、実際は1話完結の話も多く、その事件の解決方法も……色々と強引で、ギャグ調のぶっ飛んだ解決方法も多いというね」
主「よく言われるのは『機動警察パトレイバー』だな。ドタバタあり、ギャグあり、時々シリアスあり、ほろりとくる話は……あったか? あとはキャラクターもカッコイイのから、かわいいのまで色々ござれだな」
カエル「監督の谷口悟朗は『コードギアス 反逆のルルーシュ』などでも大ヒット作を連発しているし、主がトップクラスに好きなアニメ監督の1人だもんね」
主「贔屓目もあるかもしれないけれど、実際結構面白かったと思う。1期目と比べても今回の方が伏線もきっちりと回収したし、最後の最後のまで勢いで全てを解決するというのは、中々良かったと思うよ。
下手なシリアスとかいれるよりも、こういう風に突き抜けたらギャグでもどうにかなるという、証明でもあるんじゃない?」
オススメ劇場アニメ
カエル「さて、一方の2016年オススメ劇場アニメだけど……今年は大豊作の年だよね!!」
主「普通だったら年間チャンピオンクラスの作品が次々と登場しているし、大外れもない。しかもエンタメとして楽しかったり、心に深く問いかけてきたりと、様々な作品が生まれたな」
カエル「奥深いテーマの作品もあったりして、映画の売り上げランキングなどを見てもアニメ映画大躍進の年となったんじゃないかな?」
主「アニメではないけれど、特撮というオタク文化の『シン・ゴジラ』も大ヒットしたし、毎年恒例のキャラクターアニメなどもクオリティが高いと賞賛されたし、今年はオタク映画の当たり年として、後世にも語られるだろうな」
ズートピア
あらすじ
様々な動物たちが暮らす街『ズートピア』
そこでは肉食動物も草食動物も関係なく、みんな平和に過ごしていた。ウサギのジュディは警察官になりたいと思っていたが、非力な草食動物は向いていないとバカにされる。しかし、懸命な努力により、晴れて草食動物初の警察官へと就任した。
ある事件の捜査の途中、詐欺師でキツネのニックと知り合う。そして2人が調べる事件はやがて、ズートピアを揺るがす大事件へと発展していく……
カエル「ディズニーアニメの大傑作だね。主はこの映画を評する時『完璧すぎるくらいに完璧な作品』と言ったけれど……」
主「その評価は揺るがないね。今でも……それこそ実写を含めても、ズートピアを超える完成度の作品は他にないよ。日本アニメがどれだけ素晴らしい作品を作っても、世界ではこれと勝負しなければいけないというということが、絶望的に思えるくらいの作品」
カエル「エンタメとしてよし、強いメッセージ性もあり、子供も楽しめて、大人も考えさせられる。さらにスッキリとした脚本、意味のあるシーンの数々……もちろん映像はトンデモナイし、音楽、ダンス、アクションと全てを網羅した完璧な作品だね」
主「どこを取っても『お手本』となる作品だよ。ケチのつけようがない。鼻につくくらい上手い作品だから、子供じゃなくても一度見て欲しいね」
君の名は。
日本歴代興行収入ランキングTOP10に入る、言わずと知れた作品。新海誠の代表作になることはまちがいなく『ポスト宮崎駿』と呼ぶメディアも多数登場するなどの注目を集める作品。
もはや説明不要なので、あらすじはカットします。
カエル「やっぱりこの作品は入ってくるよねぇ……」
主「公開初日に絶賛する記事を書いたけれど、その当時はここまでヒットするとは思っていなかったからな。シンゴジラが興行収入1位になることは疑わなかったし、100億超えると思っていたから。君の名は。は……まあ、普通に考えると20億超えたら成功、公開規模を考えたら50億も超えるかな? という予測を、大きく超えてきた」
カエル「異常と言っていい人気だよね。前作が2億だったから、10倍の20億を目指したらまさかの200億円も狙えるというね。誰もが予想しなかったメガヒットだよ」
主「でも、興行のことばかり語られるけれど、内容も優れているよ。ご都合なのはそうだし、穴があるのは事実だけど、その穴を補完するように絵で説明していたり。
作画面なども今の日本のオールスターの面々だし、これが大ヒットするのはわかる気がする。エンタメとして、そして新海誠の集大成としても語ることは多いし。200億円というのが、余計なノイズとなって……『そこまでの作品じゃない』とか語られることもあるけれど、やっぱり突出した名作だね」
聲の形
あらすじ
一般学級に転向してきた聴覚障害を抱える西宮硝子。そんな硝子に対して、石田将也はからかい半分で接していたところ、それがエスカレートしていじめになってしまい、逆にクラスメイトからいじめられてしまう。
高校生になった将也はそのことを後悔しており、硝子を探し続ける。そして、再び出会った時、彼女との交流が再び始まるのだった……
カエル「こちらも同じく大ヒット、公開規模にそぐわぬスマッシュヒットを飛ばしていて、物議も醸し出したよね。もっと広く公開されていたら、興行収入ももっと伸びていたのではないか? と言われているけれど……」
主「エンタメとして優れた君の名は。に対して、こちらは徹底的にリアルに、丁寧に作られた作品という印象だな。題材も題材だし、内容を考えても人によっては拒否反応を起こすと思う。単純に『面白い』とは違う、いや〜な雰囲気がずっと流れているから。もちろん、褒め言葉だよ。
絵から想像するに萌え系だけど、その内容はそんな単純なものじゃない。個人的にはズートピアほどの完成度はないけれど、鑑賞後のこちらを揺すぶる気持ちだったり、深さというものに対しては、ズートピアを凌駕したとも思っている。
日本アニメの金字塔と言える作品だな」
カエル「主はこの作品、大好きだもんね」
主「喉元でずっとナイフを突きつけられている気持ちなんだよ。その緊張感が2時間続く。だけど、それが嫌かというと……そうでもないんだよ。こんな気持ちになる映画って他にはあまりないから。
個人的には……今年1本しか映画を観れないとしたら、この映画か、シンゴジラを見て欲しいね」
他の作品
カエル「なんか、面白みのない紹介になったね……」
主「今年は、どうしようもないよね。いや、作品自体が悪いという話じゃなくて競合が強すぎる。これほどの作品が出揃う年はそうそうないよ。
他の作品でいうと、テレビシリーズの総集編だけど『劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~』や今年のポケモン映画である『ポケットモンスター ボルケニオンと機巧のマギアナ 』も趣向が凝っていて……これはこのブログの記事を見て欲しいけれど、結構良かったと思うんだよ。
あとは子供むけ映画だけど『ルドルフとイッパイアッテナ』も展開がうまかったし、海外映画だと『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』も日本映画ではできないことをやっていて、ジブリの懐かしいテイストを感じたりして良かった。
変わったところではパペットアニメーションの『ちえりとチェリー』からはパペッとアニメーションの可能性を感じたな」
カエル「まだ見ていない作品だと『同級生』『映画 クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』も評価が高いしね。10月に入っちゃうけれど『アングリーバード』もゲラゲラ笑えるポップコーンムービーとして面白かったね」
主「同級生は年度でいうと違うけれど、いいらしいね。
今年は上記の3作品以外でも個人的にヒットした作品も多いし、アベレージで言えば実写映画を凌駕しているから……結構面白い作品が多いよ。
だけど!! やっぱり上記の3作品が他を圧倒しすぎている! 多分、歴代でも屈指の作品になると思う」
カエル「そこまでいくかぁ」
主「しかもこれから『この世界の片隅に』が異常に評判がいいし『ポッピンQ』とかも下期では出てくるわけだ。2016年は……年で見ても、年度で見ても異常な年になると思うよ」
最後に……総評として
カエル「じゃあ、今年度の総評を最後にしようか」
主「2016年度はやっぱり『テレビアニメはやや不作、劇場アニメは超豊作』ってことになるんだろうな。テレビアニメにおいて2016年を代表する作品が未だに出ていない……と個人的には考えているんだけど劇場アニメは逆に代表作が選べないくらい名作が相次いでいる。
こんなこともあるんだなって思い知ったよ」
カエル「テレビアニメは多すぎるってこともあるんだろうね」
主「お互いに潰しあっているということもあるかもね。良作が目立たないというか……構造的に難しくなっているのかもね」
カエル「今は色々と言われているもんね」
主「多分、平均点は高いんだよ。あまりにも酷すぎる作品は、そこまで多くないから。いや、作画が崩れたはしているけれど、それは制作スケジュールの問題だし……
テレビアニメと劇場アニメを同列に比べることはできないかもしれないけれど、最近はテレビアニメで劇場アニメに並ぶ……もしかしたらそれを超える作品も出てきちゃっているからなぁ」
カエル「現代は良いものを作れば良いってわけでもないだろうからなぁ。コストは増える一方だろうし」
主「その中で作るということは、難しい部分も多いとは思うけれど……頑張ってほしいね。
下期はこの秋にやっている良い作品も多いから、もしからしたらテレビアニメの比率が増えるかもね」
カエル「そうなってほしいね」
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