それでは、今回は映画版の『アンチャーテッド』について語っていこうと思います!
今回は映画の論評というよりは、『ゲームを映画化することの是非』について考えておるぞ
カエルくん(以下カエル)
「そこは以前に『バイオハザード』でも語っているんだけれど、今回は再びそこを論点にして語ろうということだね」
亀爺(以下亀)
「ゲーム原作でこれほどの大作じゃからの。
何らかの爪痕を残すものがあると嬉しいのであるがの」
カエル「それでは、記事のスタートです!」
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感想
それでは、Twitterの短評のスタートです!
#アンチャーテッド
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2022年2月19日
これもなかなか評価が難しい映画でした
確かにアクションやアドベンチャー要素は多くて見た目的には派手で、原作の要素を捉えており色々と入れています。しかし映画だからこその魅力が発揮されたのか? と問われると僕は答えが困る
『面白い映画』ではありますが個性が少ない? pic.twitter.com/uoG9iT46Fz
じゃあこの作品でアンチャーテッドの面白さが伝わるのか?と言われると、それもまた微妙なのかな、と
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2022年2月19日
これだったら実際にゲームをプレイして名作と呼ばれる所以を確かめてほしいと思ってしまったり…
ゲームを映画化する意味とかも感じられず、アンチャーテッドでないとダメな理由が見つけられず…
まあ、エンタメとしては決して貶すことはない作品じゃな
カエル「まず、映画としての評価となるけれど、これはアクション&謎解きアドベンチャーがたくさんあって、ひたすらに”楽しい”作品ではあったんじゃないかな?」
亀「うむ。
ポップコーンを片手に娯楽としてゆっくりと楽しむ映画ではあったように感じるの。
その意味では、映画ファン……特に洋画ファンが褒めているのも、まあわかる。
年間ベストに絡むということでもないじゃろうが、デートであったり、家族連れであっても楽しめることができる娯楽作である。
その意味では、気楽に誰でも楽しめるという意味で、とても重要な作品ということもできるの。
本来あるべき娯楽映画の形とも言えるかもしれん」
また、トム・ホランドとマーク・ウォールバーグのコンビも大きな話題を呼んでいます!
この辺りは人気役者の魅力が発揮された形じゃな
カエル「まあ、ゲーム版よりも若く設定されていることもあって、ゲームの実写化という意味では疑問もあるけれど、全く違う面白さを提示できたよね。
手癖が悪いけれど憎めないトムホの演じるネイトと、より胡散臭さが増したサリーというコンビが活躍するのは、バディものとしても喜ぶ人がいるのではないじゃないでしょうか?」
亀「一方で敵役のキャラクターの弱さは確かに気になった部分ではあるかの。
敵としてのスケールも小さいように感じられてしまったのが残念なポイントかの。
ちなみに、今回は吹き替え版で見たが……東地宏樹&千葉茂でないコンビというのは、正直違和感が強かった。
もちろん、榎木淳弥と森川智之が悪かったという話ではない。
榎木淳弥は『呪術廻戦』などの虎杖悠仁なども担当する人気・実力もある若手声優であるし、森川智之は語るまでもない、吹き替え声優としても一流の結果を残している人じゃしの。ここは原作をプレイしたからこその違和感かもしれんの」
全体としては楽しく鑑賞できた、良い娯楽映画した
ここから先は違う視点からの論評になっていくが、『ゲーム原作の映画化の是非』に興味がない人は、この先は読まなくても大丈夫じゃ
ゲームを実写化することの意義
人気ゲームを原作として、映画化した作品ということもあり、話題作でもありますが……どうなんだろうね
元々うちも原作ゲームはプレイしていて、衝撃が大きかったから、その思い出補正みたいなものはプラスされてしまい、映画を正当に評価できていない可能性はあるもしれんがの
亀「まあ、原作から入ってしまったことによって、映像化された作品が違うように見えてしまうことはよくあることじゃ。
それでいうと、今作は原作の良いところや、象徴的な痺れる場面をいくつも描いており、再現性は高いように感じられた。
それはそれで、悪いことではないの。
しかし、だからこそ気になったのは『映画的であること』ということじゃな
Twitterでもこのような話をしているよね
映画的ってなんなのか?という問題なのかもしれません。
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2022年2月19日
アンチャーテッドは”映画をゲームでプレイする”という新しい面白さがある作品でした。それをただ単に映画にしたら、映画あるあるが詰め込まれただけになり、面白いけれど没個性的になっただけだった気もします。
トマトメーターで批評家評価が伸び悩んでいるのもわかる気がしていて、楽しいけれど楽しい以上のものがない。
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2022年2月19日
アンチャーテッドという名前と有名な役者以外の個性が果たしてあったのか、そこがすごく気掛かりな作品です
”映画的”という言葉を、どのように解釈するかによって、この映画の評価が割れるのかもしれん
亀「『映画は面白ければそれでいい』という意見もある。それはそれで暴論よのぉ…と思うが、確かに一般感覚で言えば、それで良いのかもしれん。
でもそれならば……映画である意味ってあまりないように感じられてしまう。
ゲームである意味とは何か?
映画である意味とは何か?
そして、映画で表現する意味と何か? ということをずっと考えてしまっていた」
例えば、以下のアクション映画作品ではこのような映像的な魅力があるよね
ジョン・ウィック → CGなどを極力使わず、スタントで構成されたアクション
ここで挙げた2作品は、全く方向性の違うアクションを繰り広げておる
主「例えばスパイダーマンはサム・ライミ版からして、CGをたくさん使った表現だよね。それでNYを舞台に、糸をうまく使ったアクション表現がされていて、とてもそれが面白かったね。
今のアクション映画では、CGをたくさん使っているこちらのタイプが多いのかな?
一方で、ジョン・ウィックはその逆でCGなどを全く使わないアクションで、スタントの力が発揮されていて、これは人間の身体性などを表現する意味では、映画じゃないとできない作品になっているのではないでしょうか。
こちらのタイプは『アトミック・ブロンド』などもあるのではないでしょうか。
今回の『アンチャーテッド』はどちらの要素も含まれていた印象かな」
それでは、ゲームにない、この映画だからこその魅力とはなんだったのか? ということが肝になってくる
カエル「それがあまり感じられないと?」
亀「そうじゃな。
確かに映画としては楽しいものではある。
アクションもあり、謎解きもある。またアンチャーテッドらしい……色々なアイテムを使ったギミックも多くあった。わしは序盤のシャンデリアアクションなどは、ゲームのボタンが見えているような気分であったの。
じゃが、では『アンチャーテッドでないと表現できないもの』はあったのか?
その個性と呼べるものは何かあったのか? と問うと……実はそれは全くなかったのではないじゃろうか」
ゲーム画面を思い起こすようなアクションシーンの一例
”映画を真似たゲーム”を映画化する意味とは?
アンチャーテッドだからこその個性……
元々、アンチャーテッドというのは『映画をプレイする』という快感があったゲームであった
カエル「そうだね。
うちは初めてプレイしたのは3作目の『アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス』でしたが、ここまで映画的な快感が味わえるゲームがあるのか! ととても驚愕した覚えがあります」
この映画でも象徴的に使われておるが、”飛行機から落ちそうになるアクション”がある作品であるの
このような場面をプレイできることが『映画をプレイする』という意味で、とても意義がある作品であった
カエル「実際、今のゲームの流れっていくつかあるんだろうけれど、パッと見ているとこのように感じるよね」
○よりゲームらしいファンタジーの世界観などを提示するゲーム
任天堂などが後者になるかの
カエル「『アンチャーテッド』と制作会社のノーティドックって、ゲームファンに『ついにここまで来たか!』と驚愕させるようなプレイ感覚を与えたことで、本作は高く評価されたわけなんでしょ?
ということは”映画→ゲームにする意義”がとても大きかったと」
亀「うむ。
その意味では革命的な作品であるわけじゃな。
では、映画版に話を戻して……”ゲーム→映画”にする意義を感じられるほど、この作品は何か映画的に優れたものがあったのか? ということじゃな」
……映画的に優れていたもの
つまり先に挙げたアクションだったり、物語の作り込みや深さなどといったところじゃな
カエル「う〜ん……なんだろう。
トムホが良かったとか?」
亀「確かに作中でも『インディジョーンズ』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』などに言及する描写があった。
そしてトムホがスパイダーマンのようなアクションをしていることも話題になっている。
しかし、それは『アンチャーテッド』の魅力ではないじゃろう?
そのほかの作品の引用であり、今作でなくてもできるものじゃ。
では、映画だからこそできたものとは?
CGをたっぷり使い、ゲームと同じようなカメラアングルをした飛行機のアクションか?
パルクールのような逃走&追いかけっこシーンか?
謎解きシーンか?
キャラクター描写か?
……残念ながら、そういったものは何1つ提示できなかった。
ただ”楽しい”で終わるだけの作品になってしまい、ゲームとは異なる映画の魅力を提示することは、わしにはできなかったと考えておる」
カエル「まあ、ただ楽しいだけの映画もありだけれどね」
亀「もちろん、アリじゃ。
しかし個性がない。
今後この作品が続くのだとして……『アンチャーテッドでないとこの味は出せない!』と思える魅力がない。
ただゲームからアクションを流入し、謎解きを眺め、キャラクターを見る。それだけの映画になっている。
アクションや謎解きをプレイすることができる……そんなゲームの魅力には勝ててはおらんと思う。それがトマトメーターの批評家評の低さの理由なのではないかの」
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