物語る亀

物語る亀

物語愛好者の雑文

映画『ペンギンハイウェイ』ネタバレ感想&考察! 少年たちの最高の夏休みを一緒に味わおう!

 

この夏の注目アニメの登場です!

 

もしかしたら夏アニメで1番注目していたかもね

 

カエルくん(以下カエル)

「アニメ映画はもともと大好きで、多くの作品を取り扱っているけれど、この作品はより熱く語っていきたいね!」

 

「元々森見登美彦ファンで、この作品もだいっっっっっっっすきだからさ!

 もう褒める準備はできてます!」

 

カエル「原作ファンだからこそ、生半可な作品だったら許さないぞ! という気持ちもあるかも……」

主「実は結構映像化が難しい作品なんだけれど、そこも含めてどのように表現しているのか……

 感想記事のスタートです!」

 

 

blog.monogatarukame.net

 

 

 

作品紹介・あらすじ

 

『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半神話体系』などの著作がアニメ映画として映像化も果たしている人気作家、森見登美彦の小説を原作とした作品。

 2013年に短編『台風のノルダ』『陽なたのアオシグレ』の2作を短編映画を公開したスタジオコロリドの第1回長編作品。監督は『陽なたのアオシグレ』でも監督を務めた、30歳(1988年生まれ)の石田祐康が担当する。

 声優には主人公の少年、アオヤマくんに声優初挑戦の北香那、少年が憧れるお姉さんに蒼井優、アオヤマくんの父親に西島秀俊の他、竹中直人、釘宮理恵、潘めぐみなどが脇を固める。

 

 小学4年生の男の子、アオヤマくんは毎日少しずつ疑問に思うことを研究し、ノートにまとめて、将来は立派な大人になることを目標に掲げていた。そんなある日、彼の暮らす町に大量のペンギンが発生するという事態が発生する。

 歯医者の歯科助手を務めるお姉さんと交流を深めながら、ペンギンの謎を追っているうちに、実はお姉さんが重要な鍵を握っていることを知る……

 


映画『ペンギン・ハイウェイ』 予告2

 

 

 

感想

 

では、いつものようにTwitterでの感想からスタートです!

 

 

 

この夏、最高の興奮と感動が味わえる!

 

 

カエル「これは本当に素晴らしい作品です!

 この夏もいい映画がたくさん生まれていて、アニメ映画も毎週のように公開されているけれど、この作品が1番と言ってしまうかもしれません!

主「何よりも素晴らしいのが、この作品は『かわいい』に満ちているんだよ。

 ペンギンは当然だし、主人公の少年アオヤマくん、お姉さん、友人のウチダくん、ハマモトさんなどをはじめとした少年少女たちも魅力がたくさん!

 スズキくんはちょっと憎らしいけれど、それも子供も鑑賞するアニメ映画としては良くあるレベルであって、小憎たらしいところも含めて魅力がある!

 映像の端々や美術、舞台設定など様々な部分でかわいいが押し寄せてきて、もうその波に乗るしかない!

 

カエル「そして作画の力が本当に素晴らしいよね。

 どこを見ても綺麗で、迫力もあって、そして見たこともないような表現もたくさんあって……後半は鳥肌の連続であり、この作画を見るためだけでも劇場に向かって欲しいと切に願うほどです!」

主「このレベルの作画は本当になかなか見ることができない。

 いろいろな作品を連想させながらも、その魅力を内包しつつ、ペンギンハイウェイとしての独特な味も出していて……これだけの作品はなかなか思いつかないなぁ。

 あとやっぱり少年少女はいいわぁ

 

カエル「……え? ロ……」

主「違う!

 小学生じゃないとできない物語の味ってあるんだよ。

 中学生だと男女の恋愛にも性が入ってきてしまう。その性差というのは、物語を作る上では雑音にもなってくるし、この作品のように『おっぱい』を連呼すると引いてしまう部分もある。

 でも小学生ならば何をしても可愛らしいじゃない。

 恋愛だって性的な知識や経済力が絡まない、大人の恋愛とは違う、純粋な感情であり、下ネタもその意味を理解していないことも多い。その代わり、キャラクターの持つ知識のバランス感覚なども求められるけれど、この作品はそこも見事だった。

 小学生だからこそできる魅力に満ちた物語だったんじゃないかな?」

 

 

森見登美彦の原作について

  

カエル「では、ここで原作にも少し触れておきましょう。

 この映画を観る前に読み返していたけれど……」

主「森見登美彦は『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』などがアニメ化されている大人気小説家だ。その作風は独特の1人称で物語が進行していき、ファンタジーとも何とも言えない物語が展開されていく。

 夜は短しでブレイクを果たし、その後も多くの作品を発表している

 

カエル「その中でも、ペンギンハイウェイってどんな立ち位置なの?」

主「森見作品は独特の語り口で綴られているけれど、それは大きな長所でもあり、短所にもなってしまう。

 夜は短しなどが流行した2006年前後では、森見作品といえば『童貞小説』という呼び声もあった。つまり、思い込みの強い童貞の20代前半くらいの青年が、恋する相手のために努力する姿を称しての呼称だね。

 一方で『きつねのはなし』などの怪奇小説も手がけているけれど、どうしてもこれがもう1つ足りない印象を自分は受けた。やはり、森見登美彦らしい小説とは童貞小説なのだ、という意識は多くのファンの中であったんじゃないかな?

 『恋文の技術』などで色々な表現を試しつつ、出てきたのが『ペンギンハイウェイ』だった」

 

カエル「2010年の発売時にハードカバーで買って読んでいるけれど、その時から絶賛?」

主「もう絶賛ですよ!

 それまでの童貞大学生とは一線を画した少年という主人公であり、子供の可愛らしさと小憎たらしさを残しつつも、森見登美彦でしか出せない味に満ちている。

 自分は本作を持って森見作品は大きな変化を遂げたと考えている

 

 

 

アニメ化向き、映像化不向き!?

 

そんな作品の映像化と訊いたらとても期待したでしょ?

 

……期待半分、不安半分かな

 

主「本作はアニメにはとても向いている。

 例えばペンギンの可愛らしさであったり、そこらへんにある普通のものが、ペンギンなどに変化する様子はメタモルフォーゼを得意とするアニメ向きだ。物語自体もファンタジー色が強い描写もあり、アニメとするには向いていると思う部分も多い。

 その代わり、とても難しいのはその表現方法だ。

 例えば、今作で重要な役割を果たす『海』などは、どのように描写するのか?」

 

カエル「結構独特な表現も多いもんね」

主「その分、遊びや表現する余地がとても大きいとも言えるけれど、それが負担になったり、あるいはショボイ表現だったとしたらこの作品の味が大きく損なわれる。

 ここも難しいポイントだけれど、本作は物語に特徴が少ないんだ」

カエル「え? 結構独特の物語だと思うけれど……」

 

主「う~ん……言葉が難しいけれど、本作はファンタジーであり、SFであり、ミステリーであり、日常系であり、セカイ系でもあり、少年の成長物語でもあり……といろいろな要素が組み込まれているけれど、じゃあどのジャンルに入るのか? というと、これということはできない」

カエル「ファンタジーかSFに該当するのかなぁ?」

 

主「そして物語もとても魅力的だけれど、特に中盤は大きな変化はあまり起こらないタイプの作品でもあり、起伏を作ることが難しい部分もあるんだ。

 それでいながらも、重要なシーンも多くてカットも簡単にできない。あんまり切りすぎると、彼らの魅力が損なわれてしまうからね。

 だから、この作品を映像化する際には構成と映像の力の両方をうまく練り合わせないと、退屈な映画になってしまう。

 その意味では、決して工夫はいくらでもできるけれど、映像化が簡単な作品ではないんだよ」

 

 

スタジオコロリドと石田監督について

 

カエル「そして今作を担当するのが、スタジオコロリドと石田祐康監督だったわけだけれど……」

主「それが1番不安だったんだよねぇ。その話を聞いたら、期待と不安がさらに倍になった

カエル「えっと……石田監督は前作で『陽なたのアオシグレ』という作品を製作しています」

主「これがさ……まあ、ひどいんだよ。『台風のノルダ』という作品と同時上映で、自分も劇場で鑑賞したけれど、この短編2本とも酷評に近い」

カエル「何がそんなにひどいの?」

 

主「単純に物語に嫌悪感があった。主人公の少年があまりにも気持ち悪くて、受け付けない部分があったんだよねぇ。物語としては、近年でもかなり酷評する部類に入る。

 ただし、映像表現は素晴らしいよ。

 アニメの快楽性にも満ちていて、これは劇場で見る意義があるなぁ、と思ったのも事実。

 だからこそ、いい原作や脚本家がつけばとんでもない傑作を生み出すという思いもありつつ、だけれど、アニメ監督はどうしても映像表現が優先になるから、物語がおざなりになったら辛いなぁ、という思いがあった。

 この作品は作画面での工夫のしがいがあってコロリド向きだとも思うし、同時に物語のいじり方に工夫が必要なので、そこは難しいなぁ、と思ったよ。

 いくら上田誠が脚本家に入ったと言っても、決定するのは監督である場合がほとんどだったし」

 

カエル「でも、その思いは杞憂に終わったわけだね」

主「もう完璧!

 この作品のアニメ化として、自分は一切文句ないし、これ以上の作品を作れるスタジオなんてほとんどないんじゃないか? と思うほど!

 だからこの作品は新たなる注目すべきニューフェイスの登場と受け止めるべきなんだろうな

 

 

キャストについて

 

今回はアニメを専門に行う声優と、芸能人声優が混在しているね

 

北香那と蒼井優は絶賛ですよ!

 

主「もちろん、芸能人声優らしさはあって、アニメ声優と比べると違和感はあるよ。だけれど、それもこの作品ではいい味を発していたし、その違和感が作品を壊すということは全くなかった。

 特に蒼井優のあの声質は大好き!

カエル「あれ? でも最初に蒼井優の声を聞いたときは『え? おばさん声……』ってショックを受けていなかったっけ?」

 

主「小説を受けての自分の印象は、それこそ、この作品で出ている能登麻美子とか、今なら早見沙織みたいな声質を予想していたから、新井里美のようなちょっとダミ声っぽい声質は違和感があった。

 ただし、それも慣れると逆に個性となって味となり、癖になる。

 これをガンダムXの高木渉現象という」

カエル「……えっと、知らない人に話すとちょっと可愛い感じの美少年主人公の声優が、名探偵コナンの高木刑事などを演じる高木渉が務めたことによって違和感が半端ないんだけれど、物語を見進めて行くうちに、他の声優は予想もできないとなる現象です」

 

主「蒼井優の声質がいいなぁ、と思ったのはさ、ただの綺麗なお姉さんにならなかったこと。

 とても明るくて、元気で、でも弱さもあって、特別な女性である。それを声で表現したのはとても素晴らしいキャスティングだよ。

 もちろん北香那の声も良かったし」

カエル「あとは意見が割れるとしたら、西島秀俊かな」

 

主「明らかに叩かれやすい声優演技で、まるで『となりのトトロ』の糸井重里の演技だけれど、特別なお父さん感が出て良かったと思うんだよ。特別出番も多くないし、あれはあれで味があるし。

 ちなみに竹中直人は当然ながら、他の芸能人声優とは一線を画しています。アニメ声優よりもうまい声優なので、今作の安定感も抜群」

 

カエル「あとはアニメに多く出演する声優の中でも、釘宮理恵などの演技も自然な少年を思わせる声に抑えられており、作品とあっていました」

主「久野ちゃん、やっぱすげえわ。本当に子供が演じているようにしか聞こえないし」

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

作品考察

 

本作はどういうお話?

 

では、ここからはネタバレありで作品考察です

 

多分、多くあがるのが『この作品はどういう話?』という疑問だろうな

 

カエル「実際、色々と複雑なんだけれど、この作品ってどういう話なの?」

主「難しいでしょ? わからないでしょ?

 そのわからないことを楽しむ作品なんだよ

カエル「……わからないことを楽しむ?」

 

主「この作品に登場するアオヤマくんとハマモトさんは、研究者の卵だ。

 むしろ、下手な研究者よりも旺盛な知識欲をもち、疑問に対して答えを追求して行く。

 例えば小学生が謎を解く作品というのは、大人であれば答えがわかっていることもある。

 分数の解き方とか、水の電気分解とか、べっこう飴ができる原理とか。

 なぜそうなるのか、ということは、すでに確立していることを確認する作業が多い。でもそれは研究や学問ではなく、勉強なんだよ」

 

カエル「えっと、その違いって何?」

主「自分で自発的に課題を見つけて、その解決に力を注ぐのが学問や研究だ。『問い、学ぶ』だね。

 一方で大人が課題を与えてくれて、それを解くのが勉強。『強いて学ぶ』だ。

 今作は明らかに学習、研究の作品である。

 それもこの作品が映像化に向いていない理由の1つなんだ」

 

f:id:monogatarukam:20180817205229j:plain

少年少女たちの問いが物語の重要な鍵を握る

(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

 

子供科学相談に寄せられる疑問

 

カエル「えっと、つまりどういうこと?」

主「例えば、この夏休みの時期によく出てくる夏休み子ども科学相談を聞いてごらん。中には大人や専門家ならば簡単に答えられる疑問をぶつけてくる子供もいる。だけれど、中には専門家でも舌を巻いたり、あるいは一般の大人では答えられないような疑問をぶつけてくる子供もいる」

 

カエル「化学大好き少年や恐竜、深海魚大好き少年などは、その知識量に驚くこともあるね」

主「彼ら、彼女らは大好きなことだったり、素朴な疑問を追求して行った結果、実は大人もびっくりするような疑問や回答にたどり着く事がある。

 最近でいうと話題になった『足の裏をアルコールで拭くと蚊に刺されなくなる』研究で有名になった高校生、田上大喜くんの研究などは、大人ですらも驚くような事実を発見し、もしかしたら世界を変えるかもしれないほどだ。

 自分で疑問に思う、それを解決する。

 そのために学び、研究する。

 この作品が描いたその姿こそがとても大切な学びの姿勢なんだ」

 

 

 

 

1つ1つの疑問に向き合う

 

ふむふむ……でも、なぜそれが絶賛につながるの?

 

大人でも手が出せないような難問に、子供は日々向かい合っている

 

カエル「大人でも?」

主「例えばこれがすでに答えが見つかっている疑問を研究する作品だったらどうだろう?

 観客である大人たちは、その様子を微笑ましく眺めるのではないだろうか? あるいは初めてのお使いを見るような感覚で、彼らを応援するのではないだろうか?

 でも、彼らは子供であっても、すでに立派な研究者だ。

 だから疑問は何かと問い、それを整理し、考える事が重要なわけ

 

カエル「え? でもこの作品って結局ファンタジーじゃないの?」

主「発達しすぎた科学は魔法である。

 馬車しかない時代に新幹線や宇宙ロケットは想像上の産物だし、リニアモーターカーなんて理解もできない。いまだって、超ひも理論や多次元宇宙理論なんて、ほとんどファンタジーみたいな話じゃない?

 アオヤマくんたちが出会った謎というのは、もしかしたら世界を一変するような現象かもしれない。

 初めて相対性理論が完成した時、原子や電気が発見された時も、それは一種の魔法のように感じたのではないかな?

 もしかしたら、多くの一般人は信じなかったかもしれない」

 

カエル「今では当たり前なことも、当時は魔法のようだった……」

主「この作品は答えを見つける、解き明かす作品ではない。

 いや、そういう作品なんだけれど、大事なのは答えではなく、その答えを見つけるためのプロセスなんだ。

 だから、この物語は全部夢だった、という答えもありだし、とんでも科学の世界だった、でもありなんだよ。

 だけれど、自分はアオヤマくんのように『何がわからないのか』『それを解き明かすにはどうすればいいのか』ということに向き合って行くことをオススメしたいね」

 

f:id:monogatarukam:20180817205223j:plain

ペンギンたちはどこから、なぜ出てきたのだろうか?

(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

 

真理や世界の深淵とは?

 

また難しそうな話を……

 

でも、この体験は誰でもしているんじゃないかな?

 

主「本作の後半くらいで、妹が『お母さんが死んじゃう』と駆け込んでくる描写がある。天真爛漫で、まるで悩みなんかないような子供である妹ちゃんが、初めて人の死と向き合った瞬間だ。

 これは原作にある描写で、映画ではカットされているけれど、ウチダくんとアオヤマくんは宇宙の真理などについて考えて、頭がツーンとする経験をしている。

 これは、幼い頃に誰でも経験したことじゃないかな?」

カエル「夜遅くに宇宙の謎とか、生命はいつ誕生したのか、ということを考えたことはあるかな。ある程度成長した後は、あまりないかもしれないけれど……」

 

主「それはこの世の真理であったり、生命の謎であったり、世界の深淵だったりする。人はいつ死ぬのか、死んだ後どうなるのか、なぜ死ぬのか、その問いを解き明かした人はいないんだよ。宗教上の答えを見つける以外にない。

 あの瞬間、妹は初めて世界の深淵に至る疑問を見つけた。

 もしかしたら、大人だったらバカだというかもしれない。

 でも、その問いを見つけること、答えられないものを考えて行くこと、それを問い続けることにしか答えはないんだ

 

カエル「あのシーンってなんとなく『ダイの大冒険』の中でも屈指の名台詞『閃光のように!』を思い出したかなぁ」

主「もしかしたら、あの瞬間初めて問いを見つけたのかもしれない。そんな尊い瞬間を映像として表現したし、自分は原作を読んでいるときに感銘を受けた箇所だったから、このシーンはとても嬉しかったね」

 

 

f:id:monogatarukam:20180817205219j:plain

お姉さんと何気なく話すシーンなども風情があって大好き!

(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

 

ペンギン・ハイウェイ

 

カエル「結局、このタイトルのペンギンハイウェイってなんだと思う?」

主「真理に向かって突き進んでいった者が残す道、という風に自分は受け取った。

 ペンギンが進んでいった後にできる道、それがペンギンハイウェイだ。日本の名詩で語れば『僕が前に道はない、僕の後に道はできる』の精神だね」

カエル「高村光太郎の道程だね」

 

主「本作って色々な受け取り方ができるんだよ、

 自分はエヴァ以降のセカイ系の流れを感じたし、さらにはジブリに対する言及もあったように感じた。特に強く感じたのは『打ち上げ花火、下からみるか、横から見るか』であり、つまりはループものの影響だよね。

 映画では描写されなかったけれど、相対性理論が出てきたように、海は時間を超えることができるとされている。

 さらには細田守の要素も感じたし、あるいは『君の名は。』などの東日本大震災を連想させ、そこからの祈りと願いすらも感じた。

 それに『ドラえもん』も入っているかなぁ」

 

カエル「本当にこの映画は受け取り方の余地がとても大きく、考察もできる余地を大きく残してくれている作品なんだね」

主「だからこそ『わからない』で終わらせて欲しくない。

 むしろ、わからないことを楽しんでほしい。何がわからないのかを整理して、考えた先にだけ答えがある。

 その自分なりのペンギンハイウェイを見つけてほしいね

 

 

 

まとめ

 

ではこの記事のまとめです

 

  • アニメの快楽性に満ちた作品!
  • 考察する余地が大きく、疑問に思う箇所も
  • 世界の深淵を一緒に覗いて考えて見ませんか?

 

答えを求めるのではなく、考えることを促す作品だね

 

 

カエル「考えるのが好きな人にはたまらない作品だよね」

主「自分もこのブログもそうだけれど、物語を通して世界の深淵や真理を解き明かしたいと思っているから。

 結局は嘘かもしれないけれど、嘘だからこそ描ける真理があり、社会を解き明かす何かがあると信じている。

 重要なのは正誤じゃなくて、それを考え続けることだから!

 学び続ける人間こそが、答えを導き出せると信じているよ」

 

カエル「それを改めて教えてくれる作品でした」

 

 

blog.monogatarukame.net