今回はNetflixで配信された『タイガーアンドバーナビー2』(タイバニ2)の感想記事になります!
いよいよ、念願の2期が始まったの!
カエルくん(以下カエル)
「タイバニ1も劇場版も公開されて、ファンも多いコンテンツだけにようやく……といったところだよね。
前作は2011年に放送されていて……2011年!?
そんな前の作品だったかぁ」
亀爺(以下亀)
「テレビシリーズが2011年、劇場版が2012年と2014年じゃな。
いやはや、時間が過ぎるのは、早いものじゃなぁ」
カエル「あの頃は、今ほどアベンジャーズも盛り上がっていなかったもんね。
もしかしたら前作を知らない人が見たら『 MCUのパクリ?』とか思うかもしれないけれど、アメコミに影響を受けているのはその通りだけれど、実はちょっとは歴史のあるシリーズなんです」
亀「もしかしたら、MCUなどのアメコミ人気が定着したこともあって、これから先タイバニもさらに人気を集めるかもしれんの。
それでは、早速感想記事を始めるとするかの」
YouTube動画もアップしています!
感想
それでは、Twitterの短評からスタートです!
#タイバニ2
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2022年4月9日
あのタイバニが帰ってきた!
何と言ってもキャラ&世界観&設定が◎で、今作も画面を動き回るキャラクターたちに心躍る!
前作シリーズの繋ぎのような部分もありましたが楽しめました
新キャラも続々登場してさらに物語は広がり、しかも続編も信じていいんですよね、Netflixさん!? pic.twitter.com/kgpZoyIWVP
やはり、キャラクターや設定の強さは、今作でも健在じゃな
カエル「タイバニって色々なことがあって、2011年にテレビシリーズが放送された際に大人気となったものの、あとは1、2話をまとめたような映画前編と、2014年に公開された劇場版2作目で終わってしまっていたコンテンツなんだよね。
その後も復活だったり、ハリウッドで実写化されるのと言われたりと噂はありましたが……なんか、気がついたら今になっていたという感じだね」
亀「今回も製作会社もサンライズからBN Picturesに変更、監督も1期、映画から交代となっている。まあ、BN Picturesはサンライズから分社化した会社なので、そこまで大きな変更というわけではないがの。
そういった色々な状況の変化に加えて、Netflixでの配信ということもあり、制作体制、公開形態は大きく変わった印象じゃな」
ちなみに、2期から入門しても大丈夫なの?
おそらく、2期から入っても大丈夫なことを意識しながら作っていると思うぞ
カエル「これはネタバレにはならないと思いますが、2期の1話の冒頭は、1期の1話と似たようなものになっています。
これはこの世界観設定の紹介と、ヒーローが活躍する社会を魅せるという意味でも、とても意味があるものになっているよね」
亀「前作に加えてキャラクター数は数名増えておるが、ここから入っても問題ないように作っておる。
もちろん、ファンであるワシとしてはしっかりとテレビシリーズ1期くらいは観てほしいものじゃが……いやいや、26話をキツいという意見もあるじゃろう。そんな人のために、2期から入るのも、決して間違いではないと思うぞ」
ちなみに、簡単な作品感想としては?
う〜む……長所と短所が出てしまったという形かの
カエル「テレビシリーズ1期とどうしても比べてしまう部分ってあるものね」
亀「うむ。
1期と変わらずに良かった部分も多かった。
しかし、どうしても2期の方が……物語としては弱くなってしまう部分も多かった印象じゃ。この辺りはネタバレありになるので、このあと語るとするかの。
全体を通しては楽しめる作品ではあるが……どうじゃろう、1期を神格化しすぎているのかもしれんが、少し色々と感じるところのある作品になってしまっているかの」
タイバニ2の長所について
長所 キャラクターの魅力!
ではでは、ここからはタイバニ2の魅力について語っていきましょう!
まずは、何と言ってもキャラクターの魅力じゃな
カエル「ここは大きいよね。
前作でもおじさんのロートルヒーローであるタイガーと、新人で人気も大きいカリスマヒーローのバーナビーの、デコボコバディがとても人気の作品だったし!」
亀「ここに関しては、今作も文句はあまりないの。
ワイルドタイガー/ 鏑木・T・虎徹の悩めるお父さん像も含めながらも、熱血漢な魅力は今作でも健在じゃ。日本のアニメではおじさんが主人公という作品は、そこまで多いわけではないが、今作も安心して見ていられるの。
またバーナビーも、すでにデレデレモードに入っておるしの。
あのデコボコバディ時代が懐かしくもあり、2期となって、さらに成長した姿も楽しめるの」
また、サブキャラクターも魅力満載です!
今回もお気に入りのヒーローは見つかるのではないかの
カエル「それこそ『私の氷はちょっぴりコールド、あなたの悪事を完全ホールド』のブルーローズをはじめ、1期のキャラクターが勢揃い!
今作の魅力ってキャラクター像がとてもいいことだから、ここの魅力が健在なのは嬉しいね!
ボクはまた元気に飛び回るドラゴン・キッドが観れて、とても良かったです!
あと、成長した楓ちゃんがめちゃくちゃ可愛いの!」
亀「今回は新キャラクターも入っておるからの。
それらの新キャラクターも色々な個性があり、おじさんから美少女まで取り揃えており、誰か1人はお気に入りのキャラクターを見つけられるのではないかの」
以下ネタバレあり
今作の構成について
ここからは、ちょっとネタバレありになるけれど……今作の構成も、初見さんに見やすいものだったんじゃないかな?
各キャラクターをピックアップした話などもあったからの
カエル「今作の構成を簡単にまとめると、このようになるのではないでしょうか?」
とても、わかりやすい構成じゃな
亀「今回ではバディ制が採用されており、旧来のキャラクターも新人と組むことも増えた。
だからこそ、新キャラクターを紹介する時に、同時に旧来のキャラクターも紹介することができている。ご新規さんにも見やすく、わかりやすいものとなっておるの。
前作の1期とは異なり、今作から長いシリーズにしようという計画も見受けられ、物語にも多くの伏線が凝らせられておった」
カエル「この物語だけで回収されたものばかりではないから、今後がどうなっていくのかが、とても楽しみだね!」
亀「また、これは深読みじゃが、今作のテーマの1つが『ベテランとして若手・新人に何を残すのか』ということじゃ。
そして今作の監督である加瀬充子監督は、大ベテランとして知られておる。
その実際に感じている思いが、虎徹を通して作品に載っているのではないかの」
今作で感じた気になるポイント
気になるポイント① 物語について
じゃあ、ここからは気になってしまったポイントについて語っていこうか
これは、Netflixという新しい挑戦も含めて出てきてしまったものかもしれんの
カエル「なんというか……物語的に、弱い部分も多く感じてしまったんだよね。
全体的には1期の第1クールを下敷きにしているのはわかるんだけれど……やっぱり、小まめに見るべきもので、一気に見るべきものではないのかなぁ」
亀「ふむ……。
物語に関しては、2つの点で続編の難しさが出てしまっていると思う」
この2点が、課題として考えられるの
カエル「まずは、①の問題についてだけれど……今回って、すでに虎徹とバーナビーの問題が全て解決しているし、バディとしての関係性も良好。
再び仲が悪くなることはないんだよね……だからこそ、物語としての推進力が弱いというか」
亀「うむ。
あくまでも主人公である2人の物語ではなく、ヒーロー全体の物語にならざるを得ない。もはや、特に虎徹は、ロックバイソンやファイヤーエンブレムと同じように、若手を見守り、導く存在になってしまっておるわけじゃな。
だからこそ、新キャラクターであるMr. ブラック / 仙石昴などを導く存在として描き、世代交代を描こうとしているのかもしれんが……どうしても、キャラクター性が1期からいるキャラクターに比べると、弱くなってしまうの」
カエル「この辺りは続編の難しさだよね。
1期で綺麗に完結しているからこそ、2期ではやることがないというか……ここから物語を作り込むことが、難しいね」
亀「また、キャラクター数が今回ヒーローが3人追加され、9人から12人となっておる。
6個のバディとするのはいいのじゃが、キャラクター数が多すぎての……
人間が数を用いずとも認知できる数は7まで、という話もある。キャラクター数が7を超えると、多すぎて覚えづらいという話じゃな。
今作は12人もおるから、その扱いが難しかった印象もあるかの……」
そして、Netflixで公開しているからこそ気になる点があるという話だけれど……
これは一気見してしまった、ワシが悪いのかもしれんがの
カエル「Netflixは”話題性を作る”という戦略のもとに、一気に配信するという方式をとっています。
今作も13話が一気に公開されて、うちは一気見しました」
亀「これは良し悪しなのかもしれんが……今作の作りは、典型的なテレビアニメの作りじゃ。
つまり、1話ごとに物語が完結し、次週は全く異なる話が始まるという作りが前半に行われている。これは日本のテレビアニメに多い作りじゃな。
メリットとしては……万が一見逃しても、基本的には問題のない回が多い、というものじゃ」
これが何か問題なの?
一気に見るときに、推進力が弱いんじゃよ
カエル「確かに、今の海外ドラマの作りとは大きく異なるよね。
海外ドラマって、1話ごとの最後の引きに、強引なまでに強烈なインパクトを残す謎を入れることで、次回に物語の興味を残すことが多い気がする……」
亀「うむ。
日本式のテレビアニメの作りじゃと、途中の話を見逃してもついていけることもある。それはそれで、1つのメリットじゃな。
30分見て、また来週! という作りであれば、これでも問題はない。むしろ、1話ごとの満足感はあるから向いている形式と言えるじゃろう。
一方で一気に見るには、推進力が足りない。
一気見させるのであれば、1話ごとに次回への強烈な引きを作り、強引なまでに物語を持続させるエネルギーが必要じゃが……残念ながら、今作にはそれがなかった印象じゃな」
カエル「一気見すると、物語が弱く感じちゃんだね。
しかも、先に挙げたように虎徹とバーナビーの物語も完結しているから、余計にそう感じるのかも……」
気になるポイント② バディ制の意味
次はバディ制について、ということだけれど……
残念ながらバディである意義が、あまり強くなかったの
カエル「今作は敵もバディで攻めてくるんだよね。
それに対して各ヒーローがバディで対抗していき、新人との関係に悩んだりするわけだけれど……」
亀「残念ながら、それが物語全体としてうまく発揮されなかったの。
1期から2期を制作するにあたり、全員をバディにするのは、わしも納得する。それは1期から2期への正当な進化と言えるからの。
しかし、残念ながら物語として、それはあまりうまくいっておらん。
単にバディにしました、色々なバディの形があります、というのはわかるのじゃが……それが最後の勝負にも繋がってこない。
物語の根幹を成す設定だけに、ここは惜しいものがあったの」
気になるポイント③ 変わらなすぎるアニメ表現
そして3つ目のポイントだけれど……変わらない良さっていうけれど、そんなにダメだったの?
……ワシの目には、もう少し進化して欲しかったの
カエル「テレビアニメとしてのクオリティは決して低いわけではありませんが、全体を通して考えると、ちょっと今の時代では弱いのかな?」
亀「この話を見た後に、1期をちょっと見返したのじゃが、映像のレベルそのものは大きく変わらなかった。
しかし……残念ながら、ここ特に数年のアニメにおける映像・音楽などの表現レベルは飛躍的に上がっておる。
それを期待し、見慣れてしまうと……キャラクターはいいのじゃが、肝心のアクションなどが、1話の冒頭がピークになってしまった感がある。
映像的なクオリティが低いとは言わんし、1期と対して変わらないと思うが、すでに10年前の作品と比較して変わらないのでは? と思わせるのは……少し、どうかと思うかの」
最後に
というわけで、ちょっと疑問点が多くなってしまった記事になるのかな?
決して悪い作品だと言いたいわけではないがの
カエル「やっぱり、10年近く待った新テレビアニメシリーズだもんね。
続編があれば是非に期待したいところです!」
亀「あとはどこまでヒットするかじゃな。
現代のアメコミブームもあり、世界的にも違和感なく見られるであろうシリーズじゃ。ぜひ『僕のヒーローアカデミア』などのように、ヒットしてほしい作品じゃな」