物語る亀

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物語愛好者の雑文

<長編コンペ感想>第2回新潟国際アニメーション映画祭2024 コンペ作品紹介&感想

 

第2回新潟国際映画祭のコンペディション作品の感想になります

 

長い記事になるので、早速始めていくとするぞ!

 

カエルくん(以下カエル)

今回、うちは12作品中『インベンター』以外の11作品を鑑賞済みです

 

亀爺(以下亀)

『アリスとテレスのまぼろし工場』は、日本公開時に鑑賞しているので今回は除外しているが、いやってほど語っているので、感想はこの記事を見てほしいの

 

blog.monogatarukame.net

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告知

3月28日(木曜日)の夜9時から、新潟の長編コンペを振り返りの配信をYouTubeチャンネルで行います

コンペを12作品見たヨニダさん、10作品見たネジムラさんと語り合いますので、興味がある方は是非お願いします

 

 

配信枠はこちら

www.youtube.com

 

 

 

コンペディション作品の感想

あいうえお順で表記します

 

アザー・シェイブ

 

The Other Shape (2022) - IMDb

 


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感想

 

Xに投稿した感想

体を四角にする矯正装置を付けて生活する強迫観念に襲われた人類の姿を描いた作品

 

今年見たコンペ作品の中で1番”鬼才”という言葉が似合う作品でした

 

なんでこんな映像を作ろうと思ったのか、と疑問になりながらも唯一無二ではあるのでカルト的な人気を獲得しそうな予感があります

ディエゴ・フェリペ・グスマン監督が登壇されましたが爽やかな笑顔が印象的でしたが…そんな人がこういう発想をするとは…とへんな恐怖心を感じたり💦

 

物語や発想は特異性が目立ちますが映像面も際立っていました。

この意見は他の方に否定されるかもしれませんが、ボクは90年代〜00年代くらいの、例えば大友克洋の……いや、それこそ『鉄コン筋クリート』なのかな、その雰囲気を感じることがありました

 

あとは体を四角くするために枠組みの中にはめるという設定こそ異色に見えますが、思えば我々の生活も社会という既存の枠組みに当てはめて、本来持つ個性ややりたい子を阻害しているという意味では、映像で可視化したらこの映画とやっていることは同じなのかな、とも感じました

 

色々と解釈が盛り上がりそうな作品ですね

 

 

 

めっちゃ意味わかんな〜い!(褒めてます)

 

カエル「これこそ映画祭って感じだよね!

 どうやればこんな発想ができるんだろう? という映像を浴びて、鬼才って言葉がピッタシな作品でした!」

 

亀「意味がわかるような、分からないような……しかもセリフが一切ないので、シナリオによる説明がなくて映像から読み取るのも試みとして面白いの。

 わしはこの手の映画を読み解くのに最適な亀ではないが、ハマる人はとことんハマりそうな作品じゃ」

 

 

 

アダムが変わるとき(グランプリ受賞作品)

 

Adam change lentement (2023) - IMDb

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感想

 

 

Xに投稿した感想

う〜ん……ボクが商業作品を見ているからかもしれませんが、もう1つ突き抜けてほしいという作品でした

 

15歳のアダムが主人公なのですが彼が奇妙なルックで描かれおり周囲からも”隠キャ”的な感じに馬鹿にされ、家族(おばあちゃん)にも罵倒される日々を過ごしています

最初はルックから障害などのハンデへの揶揄などをテーマにした社会派作品かな? と思いきや、どちらかというとコメディでした

 

アダムくんの気持ち、わかりますよ

わかるんだけれど……作品としてはもっとコメディとして爆発するか社会性を増すかを求めてしまいましたね

 

 

 

『音楽』みたいな作品を期待していたのかなぁ

 

カエル「グランプリを受賞した作品ですが……ちょっと、魅力が分からない作品でした」

 

亀「世界中で評価されている作品じゃから、おそらくうちの感性がアニメーションというよりもアニメ寄り、ということなのかもしれんな」

 

オン・ザ・ブリッジ

オン・ザ・ブリッジ | 新潟国際アニメーション映画祭

 

感想

 

 

Xに投稿した感想

ボクの中では最大の問題作

これは「アニメーション」なのでしょうか?

 

確かに絵で描かれていますし、精緻すぎないので絵の魅力が発揮されています

冒頭のシーンの長回しからも感じたのですが…レイアウトも含めて、あまりにも実写的すぎるのですね

むしろ、ボクは実写映画として鑑賞していました

 

お話も列車の道中の人々の感情や思想を淡々と追っているのでアニメーションらしさがあるか? と言われると……なんとも言えん!

 

こういう作品があっても当然いいですし、レベルが高いとも思いつつ、果たしてこれはアニメーションなのだろうか? と考えてしまいました

 

 

 

う〜ん……難しい!

 

カエル「もちろんアニメーションなんですけれど、ただロトスコープで制作されているようで、元々の映像が実写映画的すぎて、アニメーションの意味があるのか? と感じてしまったんですよね」

 

亀「強いて言えば、匿名性ということになるのかもしれん。

 この作品は半ばインタビュー形式で、アニメーションドキュメンタリーとして作られているようじゃが、実写映像をあえてアニメーションにすることで人物が特定できないようになっている。

 そこを手法として評価するべきなのかもしれんの」

 

 

 

クラユカバ

クラユカバ : 作品情報 - 映画.com

 


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感想

 

Xに投稿した感想

勝手に『音楽』のような個人制作、あるいはそれに近い少数の作品だと思っていましたが冒頭のツインエンジンのマークで「あ、これは普通の商業作品なんだ」とビックリしました

それでもクラウドファンディングをしていたので小規模制作だとは思いますし、監督のやりたいことが炸裂していたようなのでそこは良かったです (クラウドファンディングに成田良吾の名前があって、なんで? という気持ちと、あ~……わかる、という気持ちが交差しました)

 

神田伯山の演技も良かったです

 

内容としてはキャラクターが良かったのですが1本の映画としては詰め込まれているなぁ…と感じてしまいました

むしろTVシリーズ向きな印象です

 

疲れが出たので後日改めて鑑賞しようと思います

 

 

 

う〜ん……ちょっと辛口になるのかな?

 

カエル「当日は疲れもあったので、正当な評価だと思わないので、後日鑑賞してレビューをあげようと思いますが……キャラクターはいいものの、色々とごちゃごちゃしている印象でしたかね?」

 

主「これは明確に商業日本アニメなので、その文脈で語れば……監督の作家性が出ており、ワンチャン人気シリーズ化する可能性は感じた。

 ただ、少し……辛口にはなってしまうかもしれん。詳しくは後日じゃな」

 

 

 

ケンスケの王国

 

Kensuke's Kingdom (2023) - IMDb

 


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感想

 

Xに投稿した感想

絶賛です‼️

 

おそらく年間ベストになるでしょう

一刻も早く日本で配給するべきです(気が早い)

 

マイケル少年とその家族はヨット旅行をしているのですがマイケルは犬のステラと共に海に流されてしまいとある島に漂流する…という物語です

 

まず、この作品を字幕なしで上映したことに拍手を送りたい!

 

アナウンスでは素材の都合ということのようですが字幕があったら成立しない物語に見えました。というのも、この島にいる老男性が日本人で渡辺謙が演じています

 

つまり少年は英語、老男性は日本語でコミュニケーションをとりますが、当然細かいニュアンスは分かりません だけれど話が進むにつれて、感情が交差していくことがはっきりと分かります

字幕がないから最初のヨット旅行の様子は想像になりますが絵からはなんとなく伝わってきますし、むしろ日本人はその後の日本語がわかる側になるので、英語がわからない方がこの作品の意図に沿っているのではないでしょうか

 

アニメーションも芳醇で特に水彩画を用いた表現などもうっとりとするほど良かったです コヨーテと4つの魂にも通じますが”生きる”ということ、生命をイキイキと描いたアニメーションと映像の美しさ、そして交差する感情などにガツンと惹かれました

 

物語面も全部に意味があって一貫していると感じられたのですが、あんまり語りすぎるのもなんなのでここまで 涙が出てきてしまう作品でしたね…!

 

井中カエル、イチオシです

配給決まったら応援します 特に日本人に刺さる作品のはず……

ちょっと一部過剰なところもあるけれどw…そこも味ってことで

 

 

この映画祭で1番刺さった作品です!

 

字幕なしで上映したことにも拍手を送りたい

 

カエル「個人的には文句なしのベストであり、グランプリです!

 多分、2024年の映画ランキングでもベストになるんじゃないかなぁ?」

 

亀「今作は字幕がなしで上映されており、おそらくそこを褒めたのはうちだけかもしれんが、

字幕がないのがとても良かった。

 むしろ字幕があったら作品の評価を害するのでは、と思うほどじゃ。

 今作は言葉や世代、育った国などが異なる2人が結ぶ関係性が見どころであり、そういった様々なことを超えているのに、観客に字幕があって言葉で伝えてしまったら意味がない。

 一般公開では吹き替えか字幕が付いてしまうのは仕方ないが、映画祭ではこういう試みがあってもいい……むしろ、作品の本質を伝えるためにはあるべきではないか、と思うの」

 

コヨーテの4つの魂

 

KOJOT NÉGY LELKE – Előzetes - YouTube

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感想

 

 

Xに投稿した感想

アヌシーにも出品された作品とのことでネイティブアメリカンから見たアメリカの歴史と人間の文化、環境問題や分断の問題などを扱った意欲作

 

これは凄かったですね

 

アニメーションについてわかりやすくいうならば『ライオンキング』と『ウルフウォーカー』の中間といったところでしょうか 悪く言う人は少ないのでは?

 

アニメーションも豊かながら古事記にも通じるような創世神話、そしてアメリカの歴史にも言及していくスケール感といい文句がつけようがない印象です

 

減点方式だとほとんど減点されない印象ですしテーマも素晴らしくてとても評価しやすいということを含めてもグランプリ候補だと感じました

 

ラストもボク好みでしたね

 

 

これは日本公開を望みたいね

 

東京都写真美術館か、恵比寿ガーデンシネマあたりで上映してそうな作品じゃな

 

カエル「とてもうまい作品で、今作がグランプリかな? と思うような作品でした。

 娯楽性もありながらもテーマとアメリカの歴史を踏まえる社会性もあり、かなり完成度が高く感じましたね」

 

 

 

 

深海からの奇妙な魚

 

Bizarros Peixes das Fossas Abissais – Vitrine Filmes

 


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感想

 

Xに投稿した感想

ブラジルの作品ですが、アニメーションにおいて描かれたキャラクターの動き方、つまり演技はとても大切ですが、ボクが観た中では最も演技が上手だった作品でしたね

キャラクター造形とかもシンプルで画像のように雲なんて数本の線で構成されているのですが、アニメーションは本来ここまでシンプルでもいいのだと思います (もっとシンプルだとドン・ハーツフェルトとかいますし)

 

まるで初期のディズニー作品のような、シンプルながらも動きで魅了する力に溢れていました

 

結構、好意的に観ていたのですが……ただこれはボクの問題ですが、映画祭で何本も観る中だと疲れもあって、途中からダウンしてしまいましたね

 

できれば1日この1本だけに絞って、再チャレンジしてみたい。絶対、好きになる自信があるので

 

 

 

アニメーションって何が面白いのか? っていうのが詰まった作品だと思います

 

カエル「そもそもアニメーションって絵が動く面白さが大事だと思いますが、現代の商業作品は複雑化し過ぎているのではないか? という思いがあります。

 その中でここまでシンプルに描いたという点でも、とても良かったのではないでしょうか

 

亀「キャラクターの動かし方、つまり演技がうまい作品じゃったな。

 この辺りから疲れが出てしまい、物語に関しては評価ができないが……体力がある時にしっかりと見たい作品じゃな」

 

 

スルタナの夢

 

El sueño de la sultana (2023) - IMDb

 

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感想

 

 

Xに投稿した感想

スルタナの夢 1905年に書かれた『スルタナの夢』の小説に出会った女性の旅を描いたスペイン出身のイザベル・エルゲラ監督作品

女性の権利向上などを訴えた作品ということになるのでしょうか

 

まずアニメーションの多様さが印象に残りました

特に『スルタナの夢』の世界へと入ると、現実と違ってインド的な曼荼羅調の紋様などが動くなど、アニメーションとして非常に面白い工夫が凝らされていおり、映像面に着目していました

 

物語は…個人的には少し苦手な部類ですね💦

 

もう少し事前知識を入れたり、勉強しておかないと国や時代を色々と飛び越えていくのでボクが翻弄されてしまいました

アニメーションドキュメンタリーに近いような印象を受けましたし、アート色が強いアニメーション映画として評価されそうな1作です

 

 

こちらは広義の意味でのアニメーションドキュメンタリー作品でした

 

個人的には、少し苦手な部類の作品じゃな

 

カエル「あまりアニメーションドキュメンタリーの面白さが分からくて苦手意識が強いんだよね」

 

亀「今作はなんといっても映像表現の多様さが魅力的じゃった。

 予告でもわかるように、いくつものアニメーションのスタイルが混在しておった。1つのスタイルにこだわることなく描くことの面白さを感じる作品じゃったな」

 

 

 

マントラ・ウォーリアー ~8つの月の伝説~

8/10] นักรบมนตราตํานาน 8 ดวงจันทร์  (ขอนับถือที่พวกคุณกล้าที่จะสร้างมันขึ้นมา) - Pantip

 


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感想

 

Xに投稿した感想

めっっちゃ好き!

 

ボクが褒めなきゃ、誰が褒めるんだ! って作品

 

タイのヴィーラパトラ・ジナナヴィン監督作品ですが、やっていることは80〜90年代のOVAやロボットアニメでオタク濃度がめちゃ濃い作品でした

 

"アニメ"と"アニメーション"は明確に異なるものだと感じていて、今回の新潟も”アニメーション”表記ですがこちらは絵などの物体が動いて見える現象のことだとすれば、"アニメ"は日本独自に進化したアニメーション文化の総称だと捉えています

ただ、今はアニメ文化圏も広がっており日本を超えて中国・韓国・台湾などはアニメ文化圏と言えるかもしれません

 

そして今作は場違いなほどに”アニメ”作品!

描いていることはオタクとしては超王道で意外性がないんですけれど、だからこそ面白さがあるというか、今の日本では全くなくなってしまったなぁと感じます

 

吹き替え声優すら思い浮かぶほどで、日本でも公開されたら割とヒットする未来が見えますかね

映像・ストーリー含めて荒い部分があるんですが、だからこその魅力もたっぷりで、この荒さをなくしたらつまらないだろうなぁ…と感じます

アニメオタクたちが突っ込みながら熱狂するような作品でした

 

この作品を見て監督が本当にタイの国産アニメを作りたい、産業と文化として定着させたいという気持ちが伝わってきました

 

応援したいです

 

 

めっちゃ好き! 公開してほしい!

 

カエル「もう、ここまでくるとアニメーション映画祭としては不適切なのでは? っていう思いもあるんだけれど、オタク的な発想が山盛りで、超面白いんだよね!」

 

亀「少し懐かしいタイプの"アニメ"映画じゃな。

 物語も王道であるし……そうじゃなぁ…虚淵玄が脚本を描いた台湾のドールアニメーションである『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』みたいに、一部で熱狂的なファンがつく可能性がある。

 映画祭は作品の評価とともに配給権の獲得の場でもあるから、日本でアピールして配給が決まってほしいの」

 

 

 

マーズ・エクスプレス (境界賞受賞作品)

 

Mars Express (2023) - IMDb

 


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感想

 

 

Xに投稿した感想

めっちゃ面白い……!

 

商用作品として完成されているのでこのまま明日にでも劇場公開するべきなのではないでしょうか? (無茶振り)

 

映像表現としてはブレードランナーから端を発し、攻殻機動隊が拡げたサイバーパンクアニメの系譜をさらに広める作品でした

こちらもアニメーションというよりは、より狭義になるアニメに該当する印象ですね

 

ハードコアなSF描写が多くて設定を追うのは多少難儀するので2回目以降を見たいと思いましたが、設定を追わずに感情を追っていけばかなりわかりやすい作品だと感じました

 

ボクは今映画祭の中で娯楽作品としては1番高い評価をつけるかなぁ…

 

 

もうさ、明日にでも配給決定するべきじゃない!?

 

カエル「絶対日本でも観て貰えば気に入ってもらえるって、太鼓判を押す作品だよね!

 実際娯楽作品として推している人も多かった印象です」

 

亀「うちでは作品と商品、という言い方をしているが、1番興行収入を稼ぎそうなのはこの作品じゃったの。

 もう、この映画祭でファンが生まれている印象なので、是非とも日本公開してほしいの」

 

 

 

 

自分のコンペディション星取表

 

というわけで、新潟のコンペ作品は12作品中11作品を鑑賞しました

インベイターだけは3日間では時間が合わなかったのですが迷ったのがマントラ・ウォーリアーなので後悔はなし!

(アリスとテレスは劇場公開時に鑑賞済みなので、新潟では鑑賞していません)

 

ボクの星取り表は以下の通り

(なるべく差をつけるために評価を極端にしています)

 

ケンスケの王国 ☆☆☆☆☆

アリスとテレスのまぼろし工場 ☆☆☆☆☆

コヨーテの4つの魂 ☆☆☆☆★

マーズ・エクスプレス ☆☆☆☆★

マントラ・ウォーリアー ☆☆☆★★

深海からの奇妙な魚 ☆☆☆★★

クラユカバ ☆☆★★★

アザーシェイブ ☆☆★★★

スルタナの夢 ☆☆★★★

オンザブリッジ ☆★★★★

アダムが変わるとき ☆★★★★

 

やっぱりうちはアニメファンなんだなぁと感じましたかね

 

あとは体調というか、やはり映画は1日5本も見るものではないので、体力次第では星が大きく変わる気がします

 

その意味では下の評価の作品は、よりボクには集中力が必要な作品だったのかも知れません

 

 

 

映画祭の感想

 

それでは、最後に映画祭の感想をちらっとしていきましょうか

 

今まで参加した映画祭の中では、最も好きな映画祭じゃったの

 

カエル「アニメーション映画祭ってどうしてもアートみたいな作品も増えるのですが、ここはエンタメが多かったというのも良かったですね」

 

亀「どの作品も面白かったし、その”面白い”という言葉の内実が違う作品ばかりだったので、大変タメになった」

 

 

 

映画祭の人に改善してほしいとこ

 

なんとなく、この記事を関係者の人が読みそうな気がするので、改善してほしいことを1つだけ挙げます

 

とにかくスケジュール表をしっかりとネットに、しかも早めにアップしてほしい

 

カエル「何時にどこで何をやりますよ、っていうのが図になっているスケジュール表だよね。

 うちはアニメ映画語り配信番組『アニなら』のメンバーであり、今映画祭にも参加したよにださんが用意していただいた表を見て、参加を決めました」

 

 

こういう表は、絶対必要じゃろう

 

亀「スクリーンが弛んでいるとか、映画祭のトラブル、会場が遠いなどは今後対策を考えていって改善してほしが、会場の都合もあり、すぐには解決できないこともたくさんあるじゃろう。

 しかし、こういったスケジュールは会場にもあったし、用意することはできないのかの?

 このスケジュールがなければ、いつ参加すればいいのかも分からず、予定も組めん。

 正直、わしは今回、この表がなければ参加を見合わせていたからの

 

現地にはあったので、それをネットで、しかもわかりやすいところにアップしてほしいですね

 

細かいところを言えば、ネットでチケットを買う際のUIも変えてほしいの

 

カエル「結局1つじゃない……」

 

亀「パスを買っているにも関わらず、毎回メールアドレスとパスワードを入力させられるのは辟易とした。パスのデータをそのまま連携させるとか、できるようになると嬉しいが……それは映画祭側というよりも、システムの問題なので難しいかもしれんかの。

 値段の高さは……わしは仕方ないと諦めたの。

 この規模の映画祭でお金がかかるのは当然じゃし、そこで安くしてクオリティを低くされる方が絶対に困るからの」

 

 

 

ちょっといちゃもん〜映画祭の方向性はどうなるのか?〜

 

あとは……これはうちとの相性じゃろうが、映画祭の方向性をどうしたいのかを、しっかりと見定める必要はあるように感じた

 

カエル「これをいうとうちが悪いというか、いちゃもんでもありますが……うちが最も低い評価を下した『アダムが変わるとき』がグランプリを取ったということ?」

 

亀「当然ながら作品がグランプリの格ではない、という話ではない。

 星取表で作品の評価が低いというのも、うちと相性が悪かっただけであって、作品が悪いというつもりは一切ない。

 だが……これは本当に難しいポイントじゃが、以下の記事でこのようなことが語られていた」

 

 

◆インタビュー記事より抜粋◆

 それが「基準の1つ」であるなら悪いことではない。けれども、「欧米での評価」だけが絶対的に正しいのかというと、そうではありませんよね。

 僕らが新潟国際アニメーション映画祭に込めた想いも、そこにあります。『やはり僕らは僕らの価値観で世界に発信すべきではないか?』と。

 そして日本だけでなく、韓国や中国、東南アジア、さらには僕らがまだ気づけていないアフリカや中東などの作品を「欧米とは違う基準」で見ていくことで、海外に向かって「別の評価軸もあるんだ」と発信できるのではないか、と考えたわけです。

 

以下の記事より抜粋

ascii.jp

 

この発言に100%同意する

 

カエル「日本のアニメが海外のアニメーション映画祭で苦戦するのはわかるし、日本もアメリカのビックアニメーション映画以外はほとんど入ってこないので、実はアニメ大国でありながら鎖国国家でもあって……

 より過激な言い方をすれば『アニメ大国、アニメーション後進国』なんですよね…」

 

亀「自分たちでいっておきながらなんじゃが、アニメとアニメーションを分ける意味はないがの。

 しかし……これをいうとノラ監督を非難しているように聞こえるのは重々承知で、うちもノラ監督作品が好きだということはアピールした上で『アダムが変わるとき』はそれこそ、ヨーロッパ的な価値観で評価される作品ではないか?」

 

う〜ん……これはうちが『アダムが変わるとき』をあまり評価できていないから、その僻みに聞こえてしまうかも……

 

これが海外の、特にアヌシーなどのヨーロッパ映画祭ならば納得じゃ

 

亀「今回のコンペディションはどれも良かったし、どれがとっても不満はない。その意味では『アダムが変わるとき』がグランプリをとっても、問題があるわけではない。

 しかし日本基準、新潟基準を作り出すならば……本当にこの作品だったのか? とは思ってしまう。

 もちろん、日本では映画祭の審査員を引き受けてくれる人が少ないであろう……引き受けてくれたノラ監督を非難するのも違うと、わしも思う。

 そしてアニメを評価しろ、という意味ではないし、日本の作品を評価しろって意味でもなく、大事なことなのでしつこいくらいに重ねていうがノラ監督が不適切だった、というつもりも一切ない」

 

全体の方向性はとてもいいので、この評価基準をどのようにするのか、がヨーロッパ系のアニメーション映画祭と差別化するための最大のポイントだと思うので、ここが気になったと放言させてもらおうかの

 

 

投げ銭も受けてつけています

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