カエルくん(以下カエル)
「今回はマイナーアニメを紹介するっていうけれど……結構はてな内では良く見る企画だよね」
ブログ主(以下主)
「元々記事自体は2016年にあげていたけれど、このブログ運営していく上で少しずつオススメしたいマイナー作品が増えていったので追記する形です」
カエル「でもさ、今回紹介するマイナーアニメの基準って何?」
主「個人的な独断と偏見です!
面白いと思うけれど、オススメアニメランキングとかであまり見ないなぁって作品とかを特に上げていく。
この情報化社会ではさ、オススメのアニメを紹介するって結構大変なんだよね。少し検索すればすぐに情報が出てくるし、実はマイナーだと思っていたものがメジャーな存在ということもある。
後は世代もあるしね……あんまり古いと若い人は興味を持たないから」
カエル「お! 色々と予防線を張り始めた!!」
主「……じゃあ、マイナーアニメを紹介していくけれど、今回はマイナー度で1から5の5段階にクラス分けしている。
決して5が特別オススメというわけでもないことは先に言っておきます。
どれもオススメなのは変わらないけれど。
あと、マイナー度が低い作品はどちらかというと、その作品内容の割にランキングなどに入ってこない作品が多めだから、人によっては全然マイナーじゃない作品も登場します」
カエル「じゃあ、オススメマイナーアニメ紹介、いってみよう!!」
マイナー度 1
主「マイナー度1は2011年以降に発表されている作品を中心にあげるから、マイナーというよりはもっと評価されてもいいんじゃない? って作品があがるかな」
カエル「さっき言った、ランキングやオススメ作品一欄に出てこない作品だね!」
放浪息子
作品概要
『女の子になりたい男の子』二鳥修一と、『男の子になりたい女の子』高槻よしの。
自らの性に対して疑問を持ちながらも、学校生活や友人、恋愛関係を通して変化していく様を丁寧に絵が描いた作品。特に水彩画のようなタッチで描かれた各シーンも見所の一つ。
Hourou Musuko (The Wandering Son) PV - Trailer
カエル「放浪息子は2011年にノイタミナで放送された作品だよね。当時、東日本大震災が起きたから、よく覚えているよ」
主「2011年放映のノイタミナ……というマイナーアニメ紹介とは思えない肩書きなのに、なぜこの作品はオススメランキングなどにあまり姿を見せないのか? 確かに絵柄といい、内容といい、決して売れ線ではないし、大ヒットする作品ではないけれどさぁ……」
カエル「まず裏番組があのまどマギで、当時のノイタミナは2作放送だったけれど、この作品の前があの『フラクタル』だからねぇ……絶対的な視聴者数が少ないのかもしれないね」
主「あの当時はまどマギが話題を席巻したし、確かにそれだけの作品ではあるけれど……個人的には放浪息子の方が好きなんだよね。それもあってここに入れてみた。
ちなみに桜が美しいアニメで第3位にランクインしている。
1位は『秒速5センチメートル』2位は『氷菓』かな」
GAMBA ガンバと仲間たち
作品概要
あの名作児童文学でもあり、アニメ史に輝く名作がCGで現代にリメイク。
声優陣も梶裕貴を主役に、大塚明夫、藤原啓治、池田秀一などの本当の意味での豪華声優陣を起用し、敵役のノロイも野村萬斎が演じるなど見所も多い一作。
カエル「公開自体は2015年だよね。マイナーというと少し違う気もするけれど……」
主「作品自体は有名であるけれどさ、見た人ってほとんどいないのかなって印象。
総制作費が20億円で、初週の土日で回収したのが7000万ぐらいと、大コケしたって話題の作品で、シンゴジラなどでもCGを担当している白組が制作したことでも注目度がもっと集めても良かった作品だな。
じゃあさ、そんなに悪い作品だったのかっていうと、間違いなくそんなことはないよ。
個人的には2015年のアニメランキングも5位に入っているし、子供も大人も楽しめる一作になっている」
カエル「なんでこけちゃったのかねぇ?」
主「ガンバっていう目の付けどころは良かったと思うけれど、今のお父さんお母さんの世代から外れてしまっているのがあるんじゃないかな……
一番思い入れがある世代って、もう子供もある程度成長して『一緒にガンバを見に行こう!』ってならないんだろうね」
カエル「今時のオタク層はガンバに思いいれもないし、ターゲット層を間違えたのかなぁ?」
主「でも歴史に埋もれさせるには勿体無い作品だよ、本当に」
マイナー度 2
主「ここは2000年から2011年くらいの時期に発表された作品で、もっと評価されてもいいと思うものが並んでいくかな」
カエル「どちらかというと、マイナーよりはあまり語られないけれどオススメって作品に近いかな?」
主「10年もあるとそんな作品もたくさんあるけれど、今回は3作品に絞ってあげていこうと思う」
GUNGRAVE
作品概要
ブランドン・ヒート(CV関智一)とハリー・マクドゥエル(CV浜田賢二)は同じ孤児院で育った幼馴染みの親友同士で、親も頼る人も学もなく、毎日を仲間たちとチンピラのように過ごしていたが、とある事情によりマフィア組織『ミレニオン』へと入ることになる。
組織への忠誠心と圧倒的な銃のテクニックで組織のボス、ビックダディ(CV家弓家正)に信頼を置かれるブランドンと、情報と才覚、そして金への嗅覚などの暗躍によりのしあがるハリー。
その二人に、決別の時が訪れる……
カエル「雰囲気としては……そうだな、最近のアニメで説明すると『GANGSTA.』と『91Days』に『バイオハザード』を足して、マフィア寄りに割った作品とでもいうかな?」
主「これは男の義務教育なんて言われるほどに渋くて熱い作品だよ。
マイナーアニメ界ではメジャーな作品だけど、個人的にすごくオススメしたい作品だからここで入れておいた。
人生で一番好きなアニメは何? って聞かれたら、間違いなくこの作品を推すね」
カエル「マイナーアニメ界のメジャーの意味がわからないけれどね……『COWBOY BEBOP』とか『TRIGUN』が好きな人なら見ておいたほうがいいよね。トライガンと同じ内藤泰弘がキャラクターデザインをしているし、雰囲気も似たものがあると思うよ」
主「あとはナルトのOP、EDで有名な都留稔幸が唯一監督を務めたテレビアニメシリーズでもあるようだから、その意味でも注目かな。2003年の作品だから今見ると怪しい作画もあるけれど、決めるべきところでは演出も含めてきっちり決めてくるし。
特に重要な転換点になる14話や、最終話付近は当然としても、8話も注目してほしいな。
14話は個人的にテレビアニメ至上トップの神回だと思う」
バーテンダー
作品概要
神のグラスの異名を持つ佐々倉溜が、毎回登場する癖のあるお客達に様々なおもてなししながら、悩みを解決していく作品。
Bar『イーデンホール』内で物事は起こり、この店の外の出来事はあまりでてこない密室劇としても特徴的であり、その演劇調の登場人物の独白なども独特の雰囲気を醸し出している。
原作は21巻まで続く漫画作品なので、そちらを知る人も多いかも。2006年にアニメ化、2011年にはテレビ朝日にてドラマ化もされている。
カエル「これもマイナーと言っていいのかは微妙なところだよね。原作漫画は長期連載の有名作品で、酒を扱った漫画の中ではトップクラスの知名度があるし、ドラマ化もされているし」
主「ただ、アニメ版を語られる機会は少ないような気がするんだよなぁ……ランキング入りとかはあまりしない印象がある。
この作品の魅力は何といっても大人向けアニメと言える雰囲気なんだけど、アバン(スタート)の森本レオのお酒豆知識から、OP、ED、BGMに至るまで大好きなんだよね」
カエル「しかし、これで萌え要素が少ない作品が続いたね。もちろん、ヒロインはいるけれど、萌えとは違うし……」
主「個人的に、萌えってそこまで好きじゃないんだよね。
この時代は萌えブームが来る前だから、結構大人の男が出てくるアニメも多かったんだよね。そのあとの電車男から始まるオタクブーム、そして萌えブームによってこう言う作品は少なくなってしまったなぁ……今だったら腐女子に人気なのかな?」
カエル「あとは家弓家正さんが出演する作品が続いたのかな」
主「どちらも渋い作品だからなぁ……」
フタコイ オルタナティブ
作品概要
電撃G's magazineの人気企画『双恋』のテレビアニメ2作目。と言っても1作目とは登場キャラクターが同じなだけであり、直接的な繋がりはないのでこれから見始めても問題無し。
双子の女の子白鐘姉妹と私立探偵の双葉恋太郎の恋模様を、時折ギャグを交えながらノスタルジックに描いた恋愛作品。
主「双恋シリーズファンでも賛否の割れる作品だな。
いや、その気持ちは正直わかるんよ。ここまでいくと双恋である必要があるかっていうのとさ、あとは後半のギャグを通り越してぶっ飛んだ内容とかさ……」
カエル「いやいやいや!! あんた直前に萌えって好きじゃないって言ったじゃんよ!?」
主「……そういう偏見ってどうかと思うよ。萌え系の中にもいい作品はたくさんあるんだからさぁ」
カエル「はぁ!?」
主「真面目な話をすると、『二人一緒じゃダメですか?』のキャッチコピーには『いや、だめだろ』って冷静に突っ込んだけれど、この作品はその萌えというものを通して表現するものが、さらに一歩踏み込んでいるように思うんだよね。
単なるモテモテハーレムアニメではない、独特の切ない空気感や郷愁などがある。よく言われるのが村上春樹っぽいということも、なんとなくわからないでもない。
あと、テレビシリーズ3話(DVD5話)の『エメラルドマウンテン・ハイ』は何回も見返しちゃう神回だ」
カエル「……鮮やかな手のひら返しなことで」
マイナー度 3
主「ここからマイナー作品になってくるかな。普通に暮らしていたらあまり見る機会がない作品だけど、少しアニメに興味を持って、能動的に調べたら出てくるレベルというか」
カエル「結構なアニメ好きならば知っている作品もあるのかな?」
電波的な彼女〜幸福ゲーム〜
作品概要
アニメ化も果たした『紅 kure-nai』の原作ライトノベルの作者、片山憲太郎のデビュー作のOVA作品の第2弾。
紅とも繋がっており、こちらの主人公は柔沢紅香の息子であり、時系列はおそらく紅の10年ほど後と思われるが、電波的な彼女シリーズだけでも独立しているので特に予習の必要はない。
金髪ヤンキーで学校でもはぐれ者の柔沢ジュウ(CV細谷佳正)の元に突如現れた、ジュウの下僕を自称する堕花雨(CV広橋涼)の2人は、ある日『幸福ゲーム』と呼ばれるゲームに巻き込まれていく……
グロ描写有り
カエル「これはファンのために紅の漫画版に付属していたOVA作品だから、ファン以外はあまり知らない作品じゃないかな?
今でも手に入るかはよくわからないかなぁ……」
主「これは細谷佳正の初主演作でもあるし、その意味でも面白い作品だよね。
当時の人気声優陣もたくさん出ているし。
今回オススメするのは2作目なんだけど、こっちの方がいいと思うから推してみた」
カエル「実際1作目も悪くないよね」
主「悪くないけれど、好きなのは2作目で……原作の2巻と3巻の内容をミックスした構成になっています。2巻がね……胸糞悪い上に映像表現しづらい内容なので。
前作を見ないと登場人物とかはわかりづらいかもしれないけれど、それ以外は単独した事件だから大丈夫でしょう。
あと片山作品の新刊待ってます!!」
カエル「……でもさ、今じゃ見ることも難しい作品を推すのってどうなのよ?」
主「さあ、次行ってみよう!!」
アルモニ
作品概要
アニメミライ2014にて発表された25分の短編アニメーション。監督は『イヴの時間』の吉浦康裕。
若手アニメーター育成プロジェクトとあって、日常描写を多く描いている。
25分という短い時間のため、90分くらいありそうな物語の前半部分で終わってしまうような作品になっているので、賛否は分かれるだろうか。
カエル「アニメミライというとテレビアニメ化も果たした『リトルウィッチアカデミア』や『デス・パレード』も最初はここで発表された、クリエーター応援企画だよね」
主「その中でも個人的にはアルモニが一番好きかな。
吉浦監督というと、イヴの時間等での日常描写が結構好みなんだけど、今作でもそれは生かされているし。あんまり作画に関しては詳しい方じゃないけれど、そこまで違和感なく見れるよ」
カエル「この作品も完全版としてみてみたいよね。
吉浦監督も、もっと評価されていい、細田守のように一般層にも受ける監督だと思うけれど……」
主「なんだろうね……誰が評価されて誰が評価されないのか、その違いっていうのは全くわからないけれどさ、注目されてほしいね。
声優的には上田麗奈が初ヒロイン役じゃないのかな? 松岡禎丞を主人公にしたり、若手声優もしっかり育てているなって思うね。」
きみの声を届けたい
作品概要
湘南、鎌倉を舞台に、ミニFMラジオを復活させるために奔走する女子高生たちを日常と青春を描いたオリジナルアニメ。
本作の声優陣は全て新世代声優を発掘する番組のオーディションで6人選ばれており、さらに三森すずこが共演している。
監督は『ONE PIECE FILM STRONG WORLD EPISODE:0』や『オーバーロード』の監督を務めた伊藤尚往。制作は『時をかける少女』『ちはやふる』などのマッドハウス。
海辺の町に暮らす女子高生、なぎさはいつもと変わらない日々を送っていた。彼女は幼い頃に祖母に聞いた『言霊はある』という話を信じており、時折友人の悪口を言うかなでに対してやりきれない思いを抱えていた。
ある日、突然降り出した雨やどりのために、閉店になっていた喫茶店へと立ち寄る。そこにはラジオの機材一式が置かれていた……
カエル「2017年のアニメ映画作品の中でも最もダークホースだった1作だったんじゃないかな?
映画を実際に観た人は高く評価する声が大きかった一方で、その声が多くの人に中々届きにくい現状があったのも事実というか……」
主「自分も最初は『こんなアニメ映画があるんだ』くらいの軽い気持ちで見に行ったからね。多分、5年もすれば知る人ぞ知るアニメになってしまうのかもしれないな」
カエル「だけれど、しっかりと心に染みわたるし泣ける映画でもあって……鎌倉を舞台にした小さな物語だけれど、それが静かな感動を巻き起こしたね」
主「新人声優らしくちょっと癖のある演技だったけれど、それもまた『どこにでもいる普通の女の子』の物語らしくもあり……見ていてとても安心できる作品だった。
音楽よし、そして新人声優を育成する作品だからこその『ラジオ』という声を届けるメディアを中心とした物語も良かったね」
マイナー度 4
主「ここから先は知らない人の方がよっぽど多い作品が出てくるけれど、TSUTAYAでもレンタルされているレベルで紹介していこうかな。3作品紹介するけれど、どちらも子供と一緒に見ても楽しめるから、この連休にでも見て欲しいね」
カエル「比較的新しい作品が並ぶから、時代感も安心だね」
魔女っこ姉妹のヨヨとネネ
作品概要
呪いの国に住む、ヨヨとネネの姉妹を主人公にした物語。魔女アニメというとまどマギが思い起こされるかもしれないが、こちらはおジャ魔女どれみに近い雰囲気のため、子供が見ても安心できる作品になっている。
国内25スクリーンとアニメ映画としては少なくない公開館数を誇るも、不思議と話題になることもなく、ひっそりと終わってしまった。2013年公開作品。
カエル「ヨヨとネネは本当に話を全く聞かないよね」
主「昔からアニメ映画はチェックしようとよく探していたけれど、全くひっかからなかったな。多分、絵柄からしてオタクからは子供向けに思われ、親からはオタク向けに思われたのかもしれないけれど」
カエル「これもガンバと同じで、作品内容は良いのに、興行的に失敗しちゃったね。むしろ失敗したというか、完全に埋もれたというか……」
主「実は重いテーマもサラリとこなしているしさ、途中からは感動する場面もあるし、コメディもあればアクションもある、魔法少女モノの王道だと思うけれどね……」
くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ
作品概要
ベルギーの絵本作家、ガブリエル・バンサンの名作絵本をフランスがアニメ化した作品。
第86回アカデミー長編アニメーション賞にもノミネートされている。2015年公開作品らしいが、全国4か所のみの公演ということもあり、ひっそりと終わってしまった。
予告は字幕だけではなく、吹き替えもあった……はず。
カエル「これこそ子供見せたいアニメだよね!」
主「くまのアーネストおじさんと、ネズミの女の子であるセレスティーヌの心温まる交流を描いた作品なんだけど、内容は本当にいいからもっと色々な人に見てもらいたい一作だよ」
カエル「特にさ、メッセージ性もそれなりに強いけれど、それが押し付けがましくもなくて、丁度いいバランスの上に成り立っているからいいよね。あとは、絵もよく動くし、フランスアニメの力を見せつけられた気分だよ」
主「どうしても大人からすると、オタク受けするアニメを中心に見てしまうけれど、子供向けアニメでも無視できない傑作が登場するということを改めて教えてくれた一作でもある。
見たら誰かに子供を持つ人にオススメしたくなる作品だね」
COCOLORS
作品概要
ポプテピピックなどの神風動画が製作したオリジナルアニメーション作品。荒廃した世界を舞台に生きる少年たちが描かれており、わずか45分間と短い物語の中にキャラクターの魅力や世界観を詰め込んだ作品となっている。
カエル「東京の下北沢にあるアニメの小規模上映も行っているトリウッドで上映されていた作品だよね。
小規模な劇場を回ってはいるけれど、そこまで話題にはなっている様子はないのかな?」
主「ポプテを作った会社と聞くと結構トリッキーな作品を連想するかもしれないけれど、どころがどっこい、この作品はかなり硬派な作品となっている。
トリウッドはコアなアニメファン向けの作品も多く公開されていて、それこそ新海誠の初期作を公開していた劇場でもあるんだけれど……そういった小さな作品や目立たない作品の中にも見るべき作品が多く存在するという、いい例になったよね」
マイナー度 5
主「マイナー度5は2つにした。
自分人に教えてもらって初めて知ったし、普通にしていたら知ることがなかったかもしれないなぁ……」
カエル「これを『有名だよ』って言われたら、もうどうしようも無いね。
ただ、世界のアニメーション好きならば知っていてもおかしくない作品ではあるけれど……」
オンハピネスロード
作品概要
台湾で製作されたアニメーション映画。蒋介石の亡くなった日に生まれた女の子の成長を台湾の社会状況や歴史と共に描く。
東京国際アニメフェスティバル(TAAF)にて長編アニメーション最優秀賞を獲得するなど、高い評価を受けている作品でもあるが、今の所日本公開は未定。
カエル「まだ日本公開前の作品ということもあって卑怯だけれど、この作品を入れました。この作品がこの記事から除外されるほどに流行したら嬉しいなぁ」
主「本作最大の魅力は『台湾でないと作れない映画』になっていることだ。
この映画では色々なことが描かれているけれど、それは台湾の現状を強く意識した作品になっている。ちょっとした描写でも意味があり、台湾の歴史を深く知るとさらに楽しめることが間違いない作品でもある。
それでいながらちゃんとアニメーションとしてみていた楽しくもある。
技巧に凝って楽しむことができない作品も中にはあるにはあるけれど、本作はちゃんと娯楽としても優れているんだ」
カエル「特に日本のアニメや漫画などを連想させるシーンや、直接的な描写も入っているよね」
主「それだけ文化的に日本の影響を受けた国だということだよね。
ラストはもちろん鑑賞直後も涙を流すけれど、さらに意味がわかると深い感動に包まれていて……『台湾だからこそできるアニメーション』としても意義も強く感じられる作品に仕上がっています」
メランコリックな宇宙
作品概要
……もう作品概要を語るのも難しいので、まずは予告編をどうぞ。
「メランコリックな宇宙 ドン・ハーツフェルト作品集」 予告編
このように、簡素な小学生のような絵を用いて、少し残虐な物語を紡ぎ出すアメリカの作家、ドン・ハーツフェルトの作品集。
日本では通販でしか発売されていなかった……はず。もしかたら今は市場に流通しているかも?
主「この作品を鑑賞する時に気をつけて欲しいのは、8割ぐらいの人には全く意味がわからない作品と思うかもしれないということ。だけど、アニメーションって何かとか、全く新しい表現を探す人にはすごく影響力のある作品になっている」
カエル「確かに予告編を見るだけで人を選びそうだね……」
主「上記の作品たちに比べると、本当に尖っているんだよね。個人的には日本が誇る完璧なアニメって『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』あたりが、完成度の高さにおいて現段階における完璧なアニメと言えると思っている。
アメリカも入れると『ズートピア』も入ってくるかな。この辺りは個人の感性が絡んでくるから人それぞれだと思うけれど。
でも、この作品ってそういう次元にないんだよね。
いうなれば『究極のアニメ』とでもいうかさ。
エヴァにおいて言及された……台本を映したり、シンジ君の絵が歩き出したりっていう最終回の『アニメってなんだ?』っていう問いを、本当にやっちゃった人。
人をすごく選ぶけれど、ハマったらすごいよ」
カエル「……ディスクが手に入りづらいし、ネットで落ちていても字幕がないだろうから、見るのも難しいかもしれないけれど、興味があれば是非とも鑑賞してください」
最後に
カエル「ということでオススメアニメ特集、終わったよ!!」
主「ずっと暖め続けた企画だけど、こうして紹介してみると疲れたな……文字数もそれなりに多くなったし」
カエル「好きなアニメだったらもっと簡単だったかもしれないけれどね」
主「最初に言った通り、マイナーアニメって難しいのよ。何がマイナーかっていうのは人によって変わるしさ。場合によってはマイナー度1も知らない人もいるだろうし、5も常識って思う人もいるかもしれない。
しかもマイナーであり、オススメを探すわけだし。
もっと上げようと思えばあげられたけれど、『ユンカース・カム・ヒア』とか『アリーテ姫』とかね。『人狼 JIN-ROH』は3かな? とか思ったけれど、3以降は他の人がマイナーアニメとして挙げなそうなものを選んだかな」
カエル「海外作品は結構マイナー度が高めのところに来たのかなぁ」
主「どうしても日本にいると海外アニメーション映画って観ないという人もいるだろうからね。ちなみに、上記の作品たちも海外アニメーション好きからしたらそこまでマイナーじゃないと言うと思います」
カエル「そして大事なのはこれはマイナー度であってオススメ度ではないよね」
主「一番マイナー度が高い作品のところでも書いたけれど、人を選ぶ作品もあるからそこは注意してね」