今回は『君たちはどう生きるか』の紹介&感想記事になります!
ネタバレをほぼしないで、作品評価を語っていこうと思います!
カエルくん(以下カエル)
宮崎駿監督の新作というだけあって、とても注目度が高い作品です!
主
宣伝を含めて色々と異例なことをしている作品でもあるしね
カエル「今回はネタバレが嫌な方もいると思いますので、作品の内容にはほぼ触れず、感想を語っていこうと思います!
ネタバレありの記事はまた別記事でアップしますので、そちらを楽しんでください。
それでは、感想記事のスタートです!」
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大手レビューサイト評価(公開1日目 7月15日時点)
Yahoo映画
2.9
映画ドットコム
3.3
Filmarks
3.8
公開初日とはいえ、これは評価のばらつきがすごい……!
感想
それでは、Twitterの短評です!
#君たちはどう生きるか
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2023年7月14日
豪勢で完璧なアニメーションに対して崩壊した物語に8割の時間は退屈していました
ただし日本に、アニメファンにある宮崎駿という呪いに向き合い一つの結末をつけたのは印象的
アートアニメーションとして世界に名を残す怪作でした
自分は褒めだけど評価は分かれそう pic.twitter.com/sZDaYziXyF
ボクが宮崎駿が苦手な理由は完璧と称されるがゆえに貶してはならない、まるで神か天皇のような存在に君臨したことでした
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2023年7月14日
それはいつしか呪いとなり、後継は次々と宮崎駿のパクリ、劣化コピーと揶揄される…それが自分の指す「宮崎駿の呪い」でした
今作はそれを晴らしてくれた
宮崎駿は、いち表現者だ
今作は例えるならば
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2023年7月14日
細田守の「未来のミライ」であり
押井守の「天使のたまご」であり
黒澤明の「夢」である
でも最後はやっぱり、宮崎駿である
これは、色々な評価が出てきそうな作品だなぁ
カエル「うちは宮崎駿に対して厳しいというスタンスで活動していますが……それでも、上記のツイートを見る限りでは……一応褒め、なのかな?」
主「褒めか貶しかで言えば、8割はつまらなかったから、貶し寄りかもね。
でも、色々と語りたいポイントがあるし、そこがとても良かったから、全体を通しては悪くないと思う。だけれど、かつてのジブリ映画のノリを期待した親子連れとかは、涙目になるんじゃないかなぁ……
良くも悪くも、ジブリと宮崎駿という文脈を知っている人に向けられた作品と言えるだろう」
ということは、ここからジブリに入門するような子どもには、結構辛いものがあるかも……
エンタメというよりは、アート映画の文脈になるかもね
カエル「結構、賛否両論の作品のようだしねぇ」
主「1つ言えるのは、この作品は解釈が多様であり、その解釈次第で見えてくる作品の姿が変わるということだ。
だから1つの意見が正解というものではないし、その解釈をぶつけ合う楽しみ方もあるだろう。この記事はネタバレ薄めだから、自分の解釈を書くのは別記事にするけれど……公開初日に色々な解釈を聞いたけれど、それでも自分以外の解釈でも、誰かと誰かがかぶるようなことはほとんどなかった。
それだけ色々な……宮崎駿像とジブリ論がどのようなものかによって、見え方が変わる作品だね」
各項目について個別に評価!
アニメーション表現について
なんといってもアニメーション表現が見どころでしょう!
ここに関しては文句のつけようがないよ
カエル「元々80年代以降のジブリ時代でさえ、あまりにもレベルが高すぎて主なんかはオーパーツと呼んでいたほどの映像技術でしたが、それは今でも健在!
今は美麗なアニメーション表現が多くなってきましたが、それでも今作は他を寄せ付けない作品と言えるのではないでしょうか?」
主「アニメーション表現技術に関しては、間違いなく2023年ベスト級の1つ。もちろん、映像の快楽性って色々あるから、CG表現とかと簡単に比べる事はできないけれど……これ以上の映像表現は、なかなかできないのではないだろうか?
キャラクターや動物の動きはもちろん、美術なども含めて、うっとりとするシーンがとても多い作品です」
特に今作の凄さがわかる人にはわかるというのが、エンドロールのスタッフクレジットです!
このご時世に作画監督1人、2原がいないというのも、すごい話だよね
カエル「今どきのTV &アニメ映画に関しては、作画監督が数人いるという作品も少なくありません。中には二桁を超える時もあり、すでに作画監督とは? と言われることもあります。
その中で、今作は作画監督が本田雄が単独クレジットになっており、近年では当たり前になった2原もクレジットされていませんでした」
主「なんでそんなことができるのかといえば、スタッフが超豪華だからでしょうね。
確認できただけでも山下明彦、井上俊之、安藤雅司、田中敦子、米林宏昌、高坂希太郎、押山清高……ジブリ最盛期を支えたスタッフがズラリ。もちろん、これが全員じゃなくて、並べていったらキリがないくらい、超凄腕アニメーターが揃い踏み。
動画はたくさんいたけれど、このメンバーだったら確かに作画監督が修正する部分も少ないように感じた。
おそらく、日本中の制作進行・プロデューサーが羨ましがったと思うよ。この中の1人だけでも、起用できたら、作品の質が1つ2つ上がることが間違いないクリエイターばかりだからね」
物語について
次に物語についてですが……
ここは、まあ、あんまり褒められたものではないかなぁ
カエル「元々うちは宮崎駿監督作品に対して厳しいですが、その理由の1つが物語表現に関してです。
『映画で1番重要なのは脚本』という話もありますが、実は脚本があんまりだとしても、アニメーション表現が良ければ、高い評価を受けるという例を提示した監督という評価をしているんだよね?」
主「宮崎作品で脚本部分も褒められるのは、自分は『天空の城ラピュタ』くらいではないだろうか?
あとは『もののけ姫』がギリかなぁ……
それ以外は細かいことを言い出したらキリがないし、物語に厳しい人であればかなり指摘されるレベルの物語ではある。
物語がボロボロでも、自分が描きたいものを優先しているという意味では、設計図としての脚本としてはいい脚本なんだろうけれどね」
それが今作ではかなり問題部分が出てきているという評価です
8割つまらなかったというのは、やっぱり感じてしまうんだよなぁ
カエル「それは物語の構成がってこと?」
主「それもそうだけれど……無駄な動きが多かったり、逆になぜそこで話を進展させず、ちょっとした後に話を進展させるの? みたいなことがある。
あとは……冷静に考えるとキャラクターの動きや感情の流れが理解できなかったり、納得できない部分がある。
それが深い考察性があるということでもあるのかもしれないし、自分が読み取れていないだけかもしれないけれど……やはり唸るような難しい物語・脚本というものではない、という評価はどうしても付きまとうのではないのかな」
音楽・演技について
次に音楽・演技に関してだけれど……これはどうだった?
劇場のクオリティもあるだろうけれど……自分はあんまりハマらなかった
カエル「演技に関しては公開当日までキャストが発表されていなかったので、誰が演技しているのかはわからない状態で鑑賞しましたが……それがどうだったの?」
主「やっぱり、ジブリって声優が癖があるなぁ、とは思ったよ。
もちろん全員ではないけれど、ジブリ演技というのかなぁ……今のアニメ声優がリアル寄りに演技をするのとも違う演技があって、それがジブリらしさではあるけれど……アニメの絵に対して、合っていないと思う時もあったので、そこが気になったかなぁ。
特に最近は芸能人声優もしっかりと絵と合わせてくるからね。
まあ、宮崎監督はそういう演技が嫌いなのかもしれないけれど。
役者が一部わかりやすくて、顔がチラつくという意見もあるかな」
音楽についてはどうだったの?
ここは……相性かなぁ
カエル「劇場の音響もあると思うので、一概には言えませんが……」
主「悪いとは思わないけれど、でもいいとも思えなかったかなぁ。
印象に残る楽曲がないというか……今作は無音の演出も多かったから、そこも色々と感じたのかもね。
ただ、音響が最高だった! という意見もあるので、やっぱり相性の可能性もあるので、ここは自分が少数派なのかもしれないね」
宣伝しなかったのは正解?
最後に、やっぱりここの話題にも触れておこうと思いますが……
宣伝しなくても宮崎駿の名前があればいいし、結果的にはメガヒットだから、大成功なんじゃないの?
カエル「宣伝を全くしていなかったということも話題となり、公開当日までキャスト・あらすじも公開せず……庵野秀明監督なども徹底した情報統制をしていたけれど、それ以上の徹底ぶりで、ボクたちみたいな立場からしたら、公式情報がないのは困るというか、なんというか……」
主「ただ、それがさらに話題を呼んだし……もちろん、宣伝をした時も同じかそれ以上ヒットしたかもしれないけれど、宣伝費をかけなかったということは、収益的には大きかったのではないだろうか」
作品そのものの評価には影響したの?
少しは影響したかなぁ
主「この作品って、先にも語ったように解釈が多様な映画なんだよね。
だから例えば『監督の集大成』とか『監督の過去の話が〜』とか言われると、そっちに引っ張られるから、解釈が限定される。むしろまっさらな状態で見た方が、さまざまな解釈ができるようになるから、その方が面白くていい作品になるのではないだろうか?
今作は1つの自分の意見が見つかれば、とても面白い堀甲斐がある作品になるのではないだろうか?」
最後に
ネタバレなしのパートは、この辺りになります!
ネタバレありありの独自解釈は、また後ほどアップ予定です!