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今回は『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)』の感想になります!
今年もドラ映画の季節がやってきたの
カエルくん(以下カエル)
今年のドラちゃんは交響楽団ということもあって、音楽面でも注目度も高い作品だね!
亀爺(以下亀)
映像表現だけでなく、どのような音楽を響かせてくれるのかも楽しみじゃな
カエル「まずは速報的にネタバレなしの評価を書いていきます!
そのあとは追記しますので、少しだけお待ちください!」
亀「それでは、記事のスタートじゃ」
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ChatGPTによるこの記事のまとめ
- 予想を超える映像美と音楽表現が融合した、突き抜けた面白さを持つ作品と評されています。今井一暁監督のもと、音楽と映像の素晴らしさが際立ち、感動を呼ぶ作品に仕上がっているとのことです
- 物語のシンプルさと映像表現の複雑さが交錯し、音楽とアニメーションの組み合わせが観客に新たな体験を提供します。
映画紹介のオリジナル漫画
プロデュース・脚本
井中カエル(物語る亀)
キャラクターデザイン
卯月凪沙様
卯月凪沙さん(イラストレーター/Live2Dモデラー)のプロフィール | ココナラ
作画担当
こばやしけい 様
こばやしけいさん(イラストレーター)のプロフィール | ココナラ
(漫画の責任は井中カエルにあります)
『映画ドラえもん のび太の地球交響曲』
紹介漫画
作品紹介・あらすじ
声優・キャスト紹介
-
◯ドラえもん: 水田わさび
◯のび太: 大原めぐみ
◯しずか: かかずゆみ
◯ジャイアン: 木村昴
◯スネ夫: 関智一ゲストキャラクター
◯ミッカ: 平野莉亜菜
◯チャペック: 菊池こころ
◯タキ: レンチョー
◯モーツェル: 田村睦心◯演歌のおじいちゃん・漫才師/バンドメンバー
: 加賀翔 賀屋壮也(かが屋)
◯ミーナ: 芳根京子
◯ワークナー: 石丸幹二
◯ヴェントー: 吉川晃司
感想
それでは、X(旧Twitter)の短評からスタートです!
#映画ドラえもん #のび太の地球交響楽
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2024年3月1日
今年のドラえもんは突き抜けた面白さが詰まった作品でした‼️
今年はのび太の新恐竜などの今井一暁監督だったのでおそらく映像面で素晴らしいものになるだろうな、と感じていましたが、予想以上のものが出ていきた印象です… pic.twitter.com/RWchWQMO5O
今年のドラえもんは相当素晴らしい作品じゃな‼️
カエル「ドラえもん映画って平均点が高くて、毎年素晴らしい作品を生み出すイメージだけれど、今作は特に素晴らしいと感じたね‼️
色々な作品があると思うけれど、特定の表現に特化した……なんていうのかなぁ、映像表現と音楽表現に関して、過去最高なんじゃないかと思ったほど‼️」
亀「色々な評価方法があり難しいが、やはり今井監督作品のドラえもんの映像表現の素晴らしさは筆舌し難いものがあるの。
これほどレベルが高いものが見られるとは……予想以上のものが出てきて驚いておるし、何よりも感動も大きいの」
音を楽しむと書いて”音楽”の楽しさが詰まったような作品だったよね!
2映像にできないものを映像化するという意味において、とても素晴らしいものがあったの
カエル「うちでいうところの表現の奥義だね。
文字にできない言葉、絵やビデオで映せない映像、音にできない音楽……つまり時間とか、感情とか、そういった抽象的で曖昧だけれどとても大切なものを、表現するための表現ということだね」
亀「その意味では今作は紛れもなく目に見えないはずの”音楽”のアニメーション化が果たされていた。
徹頭徹尾”音を楽しむ”ことを描かれていたし、何よりも楽しい、悲しいなど喜怒哀楽……怒りはあまりなかったかもしれんが、色々な気持ちがこちらにも伝わってきた。その抽象的なものを表現している時点で、まさに今作は勝利と言えるじゃろう」
音楽との融合の重要性
今作が音楽との融合という意味で重要というのは、まさに今のアニメーション表現全体に言えることだよね
2アニメにおいて……いや、実写でもそうかもしれんが映像表現における音楽の重要性は増すばかりじゃからの
カエル「それこそディズニーのミュージカルをはじめとして、近年の日本アニメ界ではアイドルアニメが全盛期だし、バンド、ラップを含めて色々な音楽アニメが生まれています。
音楽とアニメーションが一致した時の快楽性はとても強くて、そこが決め手になる作品も多いよね」
亀「確かに音楽の力は偉大じゃが、同時に脅威でもある。その使い方1つで盛り上げることも、逆に感情を揺さぶりながら泣かせることもできるからの。
今作の場合は、その音楽や音響の使い方もとても工夫されておる。そして映画における音楽の重要性というのも、再認識することができるし、あるいは映画・アニメと音楽の関係性について色々と考える機会が欲しい人にとっては、とても良い経験と示唆を与える作品になっているじゃろう」
色々いっていますが、端的に語れば”いい音響の映画館で見て!”ということです
家で見るのとでは大違いの作品なのが間違いないの
物語について
物語についても触れておきましょうか
2ここは少し、意見が割れそうなところじゃな
カエル「今井監督のドラ作品って映像表現の素晴らしさを語られるけれど、物語に関しては……ということもあったけれど、今回はどうなの?」
亀「う〜む……形容するのが難しい、かの。
とてもお話そのものはシンプルなのじゃが、一方で難しいこともやろうとしており、そこがチグハグになってしまった印象じゃ。
物語としての感動は確かにあるし、骨格そのものは何も間違えているようには見えなかった。しかし……これはもう仕方ない面もあるが、このような大型作品となると、制約も多いじゃろう?
わかりやすいところでゲスト声優を呼ばなければならない、ということはそのゲストに合う役を用意する必要がある……などじゃな。
今回はそういう部分にも振り回された印象はあったかの」
ということは、低評価なの?
2いや、そういうわけではない
亀「単純に言えば、何を重視するのか? という話じゃな。
映画・アニメにおいて1番重視するべきはなんなのか……ストーリーか、キャラクターか、映像表現か、美術か、音楽か、あるいはキャストの演技か……色々な意見があるじゃろう。
その中で今作は”映像表現と音楽”をよりピックアップしておる。なのでストーリーを楽しむ人には不満もあるかもしれんが、しかし意図としては何も間違えておらん。
わしとしては、この話はもっとコンパクトに90分にして、シンプルにした方がより作品が閉まって、音楽とアニメーションの融合が楽しめるのでは? と思ったくらいじゃな」
キャラクター・声優について
いつものお馴染みのキャラクターは当然素晴らしいので、ゲストキャラクターを中心に語っていきましょう
2今回はゲストキャラクターの勝利とも言えるかの
カエル「ミッカちゃんが超絶かわいいんだよね!
このかわいいも、いわゆる萌え表現の方のかわいらしさじゃなくて、子ども向けアニメーションの持つ柔らかな可愛らしさであって……!
声優を務めた平野莉亜菜は2011年生まれということで、まだ12、13歳ということだけれど、その幼さがキャラクターの魅力にも直結していたよね!」
2ちょっと小生意気なところが、年相応で可愛らしいの
亀「今作に関しては彼女がMVPでいいじゃろう。
それくらい、キャラクターと作品にマッチしており、見事な演技として作品に軽やかな魅力を生み出していた。
そのサポート役のチャペックも、とても可愛らしくて観ていて癒されるの」
今作では様々なロボットである音楽家たちも登場します
カエル「ちょっとキャラクター数が多いかな? とは思ったけれど……でもヴェントー役の吉川晃司とか、あるいはワークナー役の石丸幹二も、とてもハマり役でした‼️
特にワークナーは元になったワーグナーが楽劇において重要な変革をもたらしたということで、歌うミュージカル調のキャラクターなんだけれど、それがとても合っていたよね!」
亀「今作はその声優でなければならないという意味合いを感じられたので、その点に関しても良かったの。
1点だけ言えばミーナだけは必要だったのか? とは思うが……やりたいことはわかるだけに、あまり強くは言えんが、ここだけは使い方も含めて作劇の難しさを感じてしまったの」
以下ネタバレあり
映像表現の良さと物語表現の欠点
スタートの映像表現の魅力
それでは、ここからはネタバレありで語っていきましょう!
スタートの映像表現から痺れたんだよねぇ
カエル「今作のスタートはトキのような……いや、あれは白鳥かな? 鳥が飛び立つシーンから始まるけれど、あそこがちゃんと鳥が飛ぶ動きをしていて、雄大な自然を感じたんだよね。
あの時点で、今作は映像面において、かなり挑戦しているし面白い作品だということが伝わってくるよね」
主「今作は見せ場とそうでない場面のメリハリがある印象だったけれど……もちろん、それ以外のシーンでも決してクオリティが低いとは思わなかったけれど、攻めるシーンはとことん素晴らしい。
このスタートからOPにかけての流れは完璧すぎて、鳥肌ものだった‼️
また、今作が描こうとしたテーマを端的に映像で表現していて、とても感動したのを思い出すよ」
なんとなく火の鳥をリスペクトしているのかな? とも感じたかn
歴史とSFだということもあったのかもね
主「他にも大好きなシーンが、初めて音楽の殿堂に足を踏み入れたシーンで、あそこは本当にワクワクしたし、楽しかった。
その後の物語が停滞したのはもったいなかったけれど、それを差し引いても素晴らしいシーンがたくさん生まれていたよ」
音楽シーンの面白さ
特に音楽シーンが、どこも素晴らしかったよね‼️
鳥肌が立つシーンばかりだった
カエル「ゲストキャラクターのミッカが初登場する場面から、もう楽しいに満ちているんだよね」
主「あとは同じ吹奏楽要素から連想するけれど『響け!ユーフォニアム』を連想するシーンもあった。
どうしてもリコーダーがうまくできないのび太が、それでも頑張ってみんなとセッションする場面。あそこでは響け1期のきらきら星のシーンを連想したんだよね。
1人で音楽を奏でるのではなく、それを合わせて合奏がうまく行った時の原初の感動。
それを描いた作品だった」
今作って明確に”音楽”をフューチャーした作品なんだよね
主「ここがとても難しい部分でもあり、挑戦であり、評価したいけれど同時に欠点でもあるんだけれど……音楽に関しては”初めて音楽が生まれた瞬間”などを映像で描こうという挑戦をしているわけだ。
歴史やルーツなどを汲み取りながら、それをドラえもんというフォーマットに落とし込みながら表現する。
それはとても難しいけれど、だからこそ挑戦すべきポイントだ。
そしてそれは映像表現としては成功しているけれど、物語表現としては欠点を生んでいる。だからこそ、おそらく今作は絶賛する人とつまらないと思う人が分かれるであろう印象だ」
物語上の難しさ・欠点
先に悪かった点について述べていきましょう
やっぱり繋ぎがうまく行っていない印象だ
カエル「繋ぎというと……物語における注目ポイントと注目ポイント、いわゆる脚本におけるプロットポイントとかミッドポイントかあるけれど、簡単に言えば”見せ場”に至るまでの道筋のことだね」
主「そうだね。
例えば夜の学校に行くというイベントが必要なのはわかるけれど、そこにポストに手紙を出すというのは変だろう。
また中盤のロボットのキャラクター紹介パートも長いし、出したかったのはわかるけれど、マエストロヴェントーと、説明&案内役のモーチェル以外は正直いなくても良かったくらいだ。そこでワクワク感を出したかったのはわかるけれどね。
あとはラスト付近でミーナが登場するのも違和感。
そこまでなんの活躍もしていない登場人物が出てくるのは、時代を経て受け継がれてきたものというのがやりたいのはわかるけれど、やはりおかしいだろう。
もちろん、やりたいことはわかるけれどね」
そういった点をまとめるために『90分くらいにまとめた方が良かったのでは?』という意見になるわけだね
そこが本当にもったいない
主「物語においては、今作は足し算が目立ってしまった……やはり大きな作品だから、やらなければいけないお約束も多くて、歪になってしまった印象がある。
ドラえもんらしさなども含めてわかるけれど、もう少しまとまっていると、よりテーマ性やメッセージ性が際立て良かったと思う」
欠点を補ってあまりあるメッセージ&テーマ
音楽が生まれた時を想像してアニメーション化
だけれど、今作はそんなことを無視できるくらいに素晴らしい作品だと
完璧な完成はしていないけれど魅力的な作品なんだ
カエル「今作のテーマってどんなものになるの?」
主「テーマに関してはわかりやすいのは”音楽は楽しい”ということだろう。
そしてそれを描くために、時間と空間をテーマにしている。音楽が生まれたであろう瞬間、そして歴史が紡いできた”楽しい・仲間と共有する時間”を描き出す。
アニメーションとは想像して表現するものだ。
そしてドラえもんスタッフなりの原初の音楽のあり方を想像し、そして表現した……それだけでも相当素晴らしい。
同時にメタ的には作品論として、映画・アニメにおける音楽がいかに重要なものかを示す作品にもなっている。
だからこそ、その使い方がよくできていると、自分は感じたね」
音楽が生まれた瞬間……
多分、音楽って基本的には”楽しい”ものなんだよ
カエル「お祭りとかで鳴らされる陽気で晴れの日のものだよね」
主「もっと大きなことを言えば、人類の生活に文化がどれほど重要だったのかということ。
音楽はなくても生きていける、だけれど音楽がなければ文化の1つは生まれていないし、人間という生命体のあり方は大きく変わったかもしれない。
音による快感は本能的な、原初的な経験だと考えるけれど、その原初体験も含めて見事に描き出している」
原初の音を大切にするメッセージ〜音を”鳴らす”と”奏でる”の違い〜
あとは重要なのはのび太くんの奏でる”の”の音だね
あれは痺れたね……上達とは何か、と考えさせられた
カエル「リコーダーって学校で与えられる楽器の定番だけれど、実は相当難しい楽器とも言われていて……
ボクも経験があるのだけれど、綺麗な音を出すのがなかなかできないんだよね。確かに指使いと息を吹き込めば音はなるけれど、それを綺麗な音にするのは調整が必要で、それを理解するのに結構時間が掛かった印象かなぁ」
主「『音を鳴らす』のと『音を奏でる』の違いだね。
ただ音を出すだけならば思いっきり息を吹けばいい。
だけれど音を奏でるのは技術が必要だ。
のび太くんはそこができなかった……けれど、それも原初の音として、とても重要なんだ」
重要なのは上手い下手ではないってことだね
音を楽しむことが、もっとも重要なんだね
カエル「プロになるならばともかくとして、スタートから”上手い”を目指す必要がないと」
主「のび太くんは頑張りました、その結果うまく吹けるようになりました……とはならないのが、この映画の素晴らしさだよね。
初めて笛を作った人は、果たして上手かったのだろうか?
そうじゃなくて、多分音が鳴ることが面白くて、少しでもいい音と思うものを奏でるために、楽器を生み出して、演奏技術を磨いてきたのだろう。
岡本太郎だって絵画のことだけれど言っているでしょ?」
『下手なら、むしろ下手こそいいじゃないか。そう思って平気でやればいい』
『素朴に、無邪気に、幼児のような眼をみはらなければ、世界はふくらまない。』
上手いか、下手かを小学校で競うものではないのではないか?
主「その結果、のび太くんは下手でも奏でることができるようになった。これを最大の成長としたのは、本当に素晴らしい!
その意味では本作は物語が下手なのも味なのかもしれないね。
むしろ、もっともっと、個人で活動している作家を連れてきて、原初の絵を演出しても良かったかもしれない。今作はドラえもんというフォーマットの中でできる、限界に挑戦しているような気がしたけれど、もっともっと欲しいとも思わせる。
そう思わせるくらい、自由で、楽しくて、意義があって……意味が深い作品なんだよ」
最後に
というわけで、感想記事でした
今作は痺れるシーンが多かったよね
カエル「最後の盛り上がりについても触れておくと、もう無音の演出がすごく良かったよね。あ、それで宇宙が出てきたんだ! っていうのが理解できて……一種の恐怖感がとても伝わってきたし、ノイズが宇宙に存在するのもわかる気がしたかな」
主「生活音から音楽が始まるのも、原初的な体験だよね。
あとは戦争でも音楽は生まれるというのも、さりげないけれどとても大切だと思った。音楽はどこにでも、誰にでも寄り添ってくれている。それを教えてくれる映画だ。
物語で評価する人にはウケが悪い気がするけれど……自分はこういうのこそアニメ映画だと思うから、絶賛したいね」
投げ銭も受け付けています