今回はポケモンについて語るということだけれど……
今更といえば、今更な記事かもしれんな
カエルくん(以下カエル)
もはや誰もが認める日本を代表するコンテンツだし、世界でもトップクラスの人気者だよね
亀爺(以下亀)
わしらもそうなってみたいものじゃな
カエル「……言うほどなりたいかなぁ。
それで、今回はどんなことを語るの?」
亀「最近、主がよく『ワクワクしない』と語るじゃろう?
では、逆にワクワクするエンタメビジネスとは、どういうものなのか? という話じゃな」
カエル「……Vtuberじゃないんだ」
亀「Vもワクワクするビジネスじゃが、もうしつこいくらいに語ったかもしれんから、別視点じゃな。
むしろ、新規ビジネスではない分だけ、ポケモンの方が多くの方にわかりやすいかもしれん。
それでは、記事を始めていくかの」
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chatGPTによるこの記事のまとめ
- この記事では、ポケモンのメディアミックスの成功とその背景について考察されています。ポケモンは、ゲーム、漫画、アニメ、劇場版など多岐にわたるメディアミックスで長年にわたり成功を収めてきており、同時にポケモンが他のIPと異なる大きな点は、権利関係がクリアであることです。
- この記事では、ポケモンの様々な展開とそれがファンにとってどのように"ワクワク"を提供しているかについて語られています。YouTube展開、Netflix展開、アプリゲーム展開 、新たなゲームの展開を通して、ただ単に商品を売るのではなく、IPとしての魅力を最大限に活かし、ファンに新しい体験や"ワクワク"を提供し続けている。
- 重要なのは、「製品」ではなく「IP」そのものの価値をいかに拡大し、多様化させるかという点です。
なぜポケモンは世界的にヒットしたのか?
過去のポケモンのメディアミックス
まずは、歴史を抑えるために過去のポケモンのメディアミックスについて考えていきましょうか
参考資料として、株式会社ポケモンが公式に発表している記事を参考にしよう
ポケモンは昔からメディアミックスに積極的で、しかも超成功してきたんだよね
カエル「同時代に誕生したキャラクターIPっていうと……たまごっち、デジモン、ハム太郎とかが思い浮かぶかな。
どれも初動に関してはどのような数字を採用するかによるけれど、影響度で言えばポケモンといい勝負をしたんじゃないかな?
でも、今はポケモンが圧倒的に強くなっているよね……」
亀「上記の作品たちはポケモンと比較するから微妙に見えるだけで、むしろ成功例の方じゃろう。どれもメディアミックスに積極的で、ホビーからアニメ、漫画、映画と展開してきたが、そのピーク時が拡大したり、長続きしたりはしなかった。
とはいえ、大谷翔平やイチローと比較してしょぼい、みたいな話じゃから、これらも十分一級品なのは間違いないがの。
一方でポケモンはゲームのヒットと同時期に複数の漫画を連載、アニメも作られて劇場版はメガヒットとなった。
そして、その後も作品を生み出すたびに人気が継続してきたわけじゃな」
なぜポケモンのメディアミックスが大ヒットしたのか?
でもさ、ポケモンがメディアミックスに成功したのはわかるけれど、なんでこれだけ大ヒットして、しかも飽きられてないの?
……わからん!
カエル「いや、わからんって……よく言われるのは魅力的なモンスターキャラクターとかだよね?」
亀「そんなもん、他のキャラクターだって魅力的だわい!
それがわかれば、わしはここにおらんでコンサルティングを行なっておるわ!
よく”個性豊かなキャラクター”と言われるが、たまごっち、デジモン、ハム太郎だって個性豊かで身近なキャラクターじゃ。主なんかは少しニッチなタイトルかもしれんが『モンスターファーム』『もんすたぁレース』なども大好きで、前者はアニメ化なども果たしたヒットタイトルじゃが、それは長続きしなかった。
では、なぜポケモンが特異だったのか?」
元も子もないことを言ってしまえば”運”と”作り続けたから”と”ストーリー”なのかもしれんな
カエル「運と作り続けたから……?」
亀「世界でヒットしたことも運じゃし、そもそも開発段階の話を聞けば聞くほど、サプライズヒットの作品だということがわかる。むしろ、最近ではポケモンと比較して語られるが『パルワールド』は、制作精神はポケモンの後継者のような気がしてならん。
例えばメディアミックスで言えばアニメの完成度は、デジモンも劣らん……いや、もしかしたらデジモンの方が上と評価する人の方が多いかもしれん。しかし、それが続かなかったのはストーリーがある作品のヒットだから、それが続かなかったのかもしれん。
ポケモンは、そこまでストーリーが濃くないからの」
たまごっちもハム太郎も、ストーリーはあってないようなものだしね
たまごっちは育成が楽しいホビーだったからの
亀「その意味ではキャラクターを用いたRPGというのが、適度にメディアミックスを展開させるストーリーラインがあって、良かったのかもしれんな。
それとともに、ゲームも……もちろん売れたからというのもあるが、長続きすると変更したくなるものじゃが、システムは変更せずに、ポケモンを増やし、ゲームバランスを調整する方向で行ったのも良かったかもしれん。
少なくとも、初代はともかくその後はゲームとしても運の要素も絡む、戦略も良い素晴らしい出来栄えなのは間違いないからの」
権利関係がクリアされていること
それと大人の事情としてはとても大きいのは、権利関係がとてもクリアということだけれど……
株式会社ポケモンが管理しているからの
カエル「これって、何を当たり前なことを? と思う人もいるけれど、日本の場合は実はすんごいことなんだよね……」
亀「日本の場合、権利関係の意識が低い時に『お金になるから』とさまざまな権利を簡単に売っぱらうケースが多かったと聞く。結局、権利が曖昧で誰が持っているのかわからんので、探してももはや権利者不明のケースも多い。
それなら出しちまったもの勝ち……と大企業ほど行かないのは当然で、それで大きな発展ができないことになったりする」
つまり、権利関係が明確で株式会社ポケモンが持っているから、メディアミックスなどの展開が比較的容易だと
挑戦することができるからの
カエル「当たり前のようだけれど、とても大切な話だね……」
亀「ここは絶対条件だとわしは思っておる。
単に『ポケモンはメディアミックスに成功しました』だけではなく、その裏にある事情にも注目したいの」
”ワクワク”するポケモンの展開
ワクワクするとは何か?
それではワクワクするという言葉の意味について、考えていきましょうか
ポケモンが今のところ、最もIPビジネスというものがわかっているし、挑戦が目にみえると感じているの
カエル「IPビジネスというと、何を売るのか? っていう話になるけれど……そうなると『任天堂はゲームメーカーだから、ゲームを売るんだ!』となってしまいがちです。
でもそれは正しいけれど間違いでもあって……重要なのは”売り物はIP”という考え方です」
亀「最近も挙げた気がするが、よく言われるのがアメリカの鉄道会社じゃな。
アメリカでは鉄道会社が発達していったが、企業は”鉄道をどのように発展させるか”ばかりを考えてしまった。しかし、重要なのは”物や人を運ぶ”ことであり、鉄道は手段にすぎない。
だから広大なアメリカでは飛行機会社が発達し、気軽な車で移動することが増えてしまい、鉄道は衰退した」
ポケモンも”ゲームで売るんだ!”という意識だけでは、全くダメだったのではないかと
この辺りが意識の違いじゃな
カエル「その意味では、元々メディアミックスに積極的だったのも、その戦力の礎と言えるよね」
亀「同時にメディアミックスにおいても、ゲーム、漫画、アニメも全てストーリーは踏襲しているところはあるが、その特性に応じて物語を変更しているからの。
サトシと3人の仲間が冒険するというのが基本フォーマットのアニメ版じゃが、漫画版はギエピーの登場するコロコロコミック版、シリアスな『ポケットモンスターSPECIAL』など、多様な展開をしていたからの」
では、ここからはポケモンが近年どのような展開をしてきているのかを振り返りましょう
① YouTube展開
そのワクワクの理由を挙げていきましょう
その1つが、このYouTube展開じゃな
お子様向けのポケモンkidsチャンネルだね
まず、ここだけでも素晴らしいわけじゃな
カエル「YouTubeでBUMP OF CHICKENの楽曲を使った『GOTCHA!』や『薄明の翼』が特に目につきますが、キッズ向けの動画もたくさんうまれています」
亀「特に最近気になったのは、この辺りの作品じゃな」
言葉が一切ない、世界中で受け入れられやすいCGアニメ
この辺りはプロジェクトカビゴンの一環だよね
古いところではフシギダネのASMRや、プリンなどと暮らす実写との融合作品もあったの
カエル「ポケモンというコンテンツをとても活かして、さらに伸ばそうとする試みだよね……」
亀「YouTubeは今や最も手軽で、しかも国境を簡単に超えるメディアじゃ。
発表の場として、これほど優れた場所はないの」
② Netflix展開
あとは、こちらも忘れてはいけません!
パペットアニメーションのポケモンコンシェルジュじゃな
カエル「ゆるく楽しむことができる作品だよね」
亀「アニメというと、日本では手書きアニメが主流になってしまうが……それだけではない。上記のようなCGだったり、今作のようなパペットアニメーションもある。
そのいくつもの表現技法を試しながら、ポケモンというIPをさらに進化させるというのが、とても素晴らしいわけじゃな」
③ アプリゲーム展開
もちろん、アプリゲームも忘れてはいけません
ゲームというものの捉え方を変えようとしているの
カエル「普通に考えたら課金して、ポケモンをゲットするガチャシステムを搭載すると思うけれど……ポケモンの場合は歩く、あるいは寝るという、基本的であり健康な方向へと向かうことでゲームを楽しめるコンテンツを発表しているね」
亀「この辺りもとても素晴らしいの。
『ゲームは室内でやるもの』という認識は今は古いのかもしれんが、スマホゲームだからこその展開を行なっておる」
④ 新たなゲームの展開
そして本業のゲームの展開も注目です
今までのゲームシステムとは、少し異なるものを出してきておる
カエル「単純に今までの進化した作品もあれば、ゲームシステムを変えたものも生まれているんだね」
亀「もちろん、他にも『名探偵ピカチュウ』のようなそれまでと全く異な理、実写展開だって行なっている。
これだけ色々とできる可能性があり、そして展開しているコンテンツである。
これは世界中を見回しても、ポケモンだけなのではないか?
これだけのコンテンツ力を発揮しているからこそ、次は何を展開してくるかわからない”ワクワク感”が味わえるわけじゃな」
重要なのは”製品”ではなく”IP”
そして、このスケール感が大きな展開が、日本の作品ではまだまだできていないと……
ゲーム作品であればアニメ化・漫画化などをすることを”メディアミックス”と呼んでいる現状が歯がゆいの
カエル「原作通りに……という話もあるけれど、そういう意見が多数派になっているように見えてしまうのは、本当の意味でメディアミックスができていないからだ、って意見だね…」
亀「上記の展開を見てほしい。
全て、ポケモンというIPを用いているが、その媒体に特化しながらも、挑戦しているじゃろう?
YouTubeだからASMRで自然音とポケモンを楽しませる、世界中にポケモンの映像を届ける。
Netflixはもう少し時間に余裕を持ってみれるから、少し長めのストーリーだけれど、単にアニメにせずにパペットアニメーションにすることで新しいポケモンのあり方を模索する。
アプリゲームを通して健康にするもそうじゃな。
メディアミックスは単に”原作の本やゲームを映像化などにする”ことではない。その媒体に最適なように改変していき、その媒体だからこその味わいを出しつつ、そのIPを成長させるものじゃ」
なぜポケモンがメディアミックスに成功したのか? という答えは、結果的にここに行き着くのではないかの
カエル「アニメだから劇場版などで少し重いストーリーを展開して感動を呼び、漫画ではコロコロにあったギャグを、そしてストーリーを求めるならばポケモンスペシャルを……と全部変えてきたんだね」
亀「ただし、これはあくまでも結果論かもしれんがの。
その意味ではこれからの作品……すみっコぐらしや、ぐでたま、ちいかわなども、今後さらに伸びるかは、このメディアミックス展開にかかっておる。もちろん全てがポケモンを目指す必要はないが……軸はしっかりと持ちつつ、ワクワクする展開を見せてほしいものじゃな」
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