物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『レッドタートル ある島の物語』感想 ……どう評価すればいいものか? 

亀爺(以下亀)

「さあ! いよいよ公開されたの! 亀が主役の映画ということで、わしも張り切っておるぞ!」

 

ブログ主(以下主

「……そうねぇ。久々のスタジオジブリの新作ということもあって、世間ではびっくりするほど……盛り上がってないねぇ」

 

亀「そんなことは関係ないじゃろう! わしらが盛り上げればいいんじゃ! 盛り上げていくという心持ちが大事なんじゃ!

主「……テンション高ぇな」

亀「さあ、絶賛記事を書いて、どんどん観たくなるようなレビューを書くんじゃ! そして一躍亀ブームを巻き起こすんじゃ!!

主「……この作品で観たくなるようなレビューを書くのって、すごく難しくない? いや、作品クオリティはとんでもなく高いけれどさ、これをオススメできる層ってどれだけいるのよ?」

亀「つべこべ言わずに書いていくぞ!」

主「……じゃあ、感想記事始めるよ」

 

  •  ジブリの選択
    • 理解が難しい作品
    • 物語のメリハリ
    • 外国では流行る?
    • 最後に
    • 追記 祝! アニー賞受賞!

 

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映画『怒り(2016)』感想 3つの物語が交差するとき、何が見えてくるのか?

カエルくん(以下カエル)

「今週の映画、3本目は邦画のビックタイトルである吉田修一原作の『怒り』に注目してみよ」

 

ブログ主(以下主)

「相当前から色々と宣伝されてきたし、予告編だけで何十回みたんだろ? ってくらい推されていたからな」

 

カエル「初期の予告編と、最近の予告編だと印象が違うよね。初期はどちらかというと、ショッキングというか、サスペンス風味が強かったのに、最近のやつだと坂本龍一の音楽と泣いている女優陣の演技も相まって、結構感動する作品に仕上がっている印象かな」

主「実際は、その中間ってところかな。そこまでサスペンスも強くないし、圧倒的な感動が訪れるってわけでもないから。

 そうね……その辺りもおいおい話していくかな」

カエル「これだけの邦画大作だと力の入れようも違うだろうしね」

主「海とか綺麗だったなぁ。環境は良かったと思うよ」

カエル「じゃあ、ぼちぼち感想記事を書いていきますか」

 

  •  1 豪華役者陣の共演
    • 印象に残った俳優
    • 微妙だった役者
  • 以下ネタバレあり
  • 2 三つの物語が交差するとき
    • 物語を分ける意味
    • 何がメインストーリーか?
  • 3 ショッキングなシーンについて
  • 4 後半部分について
    • 犯人が明らかになって……
  • 5 テーマについて
    • 最後に

 

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映画『BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』感想 ディズニーらしい大作映画

カエルくん(以下カエル)

「今週も大作映画が続いて大変だね」

 

亀爺(以下亀)

「シルバーウィークとはいうが、3連休があって、平日が2日あってまた休日というだけじゃ。夏休み明けということもあって、それほど有り難みもないような気がするがの」

 

カエル「それでもここでたくさんお客さんが入るから、どこの映画会社も力を入れてくるんだろうね」

亀「どうなんじゃろうな。シルバーウィーク自体が有給などを使わないと成り立たんと思うし、単なる3連休であれば、ハッピーマンデー以降、ほぼ毎月あるわけじゃろう? ここで大作同士をぶつけ合って潰し合うのが得策とも思えんが……」

カエル「公開時期を決めた段階では他の映画会社が何を持ってくるかわからないし、東宝とか大きい映画配給会社だとぼぼ毎月何らかの注目作があるから、別にいいんじゃないの?」

亀「そんなものかの。わしからすると、すごく忙しくなるから大変じゃよ。今週はあっちもこっちも書かねばならんからの」

カエル「……さすがにそこは知らないよ」

 

  •  1 簡単な感想から
  • 以下ネタバレあり
  • 2 ネタバレありの感想
    • 女王陛下に会いに行く
    • 全体の構成
    • 最後に

 

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さらばこち亀!! 全200巻を最終回までざっくりとまとめて感想!!

ブログ主(以下主)

「まさかこち亀の最終巻の感想記事を書くことになるとはなぁ……このブログを始めた時は、全く思いもしなかったよ」

 

亀爺(以下亀)

「こち亀が終わるということは、間違いなく漫画界における一大ニュースじゃからな。この作品は間違いなく漫画界のレジェンドであり、国民作家ならぬ『国民漫画』じゃな

 

主「こち亀を読んだことがないという人は……まあ女性を中心にそこそこいるかもしれないけれど、こち亀を知らないって人はいないんじゃないの?

亀「それこそテレビなどで一生懸命探しに行き、ど田舎のお爺ちゃんとかでようやく発見するレベルかもしれんの。

 して、主はこち亀を何巻まで読んだんじゃ?」

 

主「結果的には全巻読んだよ。

 生まれた時から連載されていたけれどさ、家に1巻から当時の最新刊まで揃っていたんだよね。だから何回も繰り返して読んだし、最近はコミックスを買ってはいなかったけれど、ジャンプでなんだかんだ言いながら読んでいたからさ、結果的には全巻読んだね」

 

亀「200巻もあれば読むだけでも、それこそ1カ月という単位の時間がかかるじゃろうが、そんなファンはたくさんおるんじゃろうな

主「今回のことがあったから、全巻揃えたくなったしね。本棚が一杯だから難しいけれど、どこから読んでもいいし、暇なときに適当に手にとってぼーっと読むだけでいいから、子供時代には重宝したなぁ」

亀「それではこち亀の思い出について、語っていこうかの」

 

  •  何巻までが好き、という異常性
    • 時代を切りとる鏡
    • 100巻以降は……というけれど
    • 個人的に好きな話
    • 200巻とジャンプ本誌
    • 最後に

 

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漫画『そんな未来はウソである(桜場コハル)』全6巻の感想 この巻で終わりなの!? 

カエルくん(以下カエル)

「主〜!! 大変だヨォ!!」

 

ブログ主(以下主)

「なんだよ、騒々しいなぁ……」

 

カエル「『そんな未来はウソである』が完結したヨォ!!」

主「何!? あの『みなみけ』で大ヒットを飛ばし『今日の5の2』もアニメ化をした、桜場コハルの日常系漫画がアニメ化もせずに完結だトォ!?」

カエル「そうだよ! たくさんの女の子に囲まれるんだけど、本命のミツキにはそれが伝わらなくて、ヤキモキするナオトを助けるうちにアカネともいい感じになっていくあの『そんな未来はウソである』がヨォ!!

主「アニメ化したら『ミツキ派? アカネ派?』『俺江口さん派』なんて会話が必至だった、あのキャラクターにも個性があって面白かった『そんな未来はウソである』が完結したのかぁ!!」

 

 

カエル「……ねぇ、この三文芝居、いつまで続けるの?」

主「説明台詞の多さによっていかにわかりやすく伝わるかの実験だったが、ただのウザい三文芝居になってしまったかもな。邦画の説明台詞が如何に作品のクオリティを下げているか、よくわかるよな」

カエル「いや、そんなことじゃないよ! これからレビューと全体を通しての感想を書いていくんでしょ!?」

主「はいはい……じゃあレビューと感想を開始するよ」

カエル「……唐突にやれやれ系主人公みたいになるんだね」

 

 

 

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漫画『とつくにの少女』(既刊4巻)感想と紹介 独特の世界観が素晴らしい!

カエルくん(以下カエル)

「今回は漫画『とつくにの少女』の紹介記事だね」

 

亀爺(以下亀)

「最近は『魔法使いの嫁』を筆頭に、少女と人外系の交流漫画が増えてきたような気がするの」

 

カエル「ファンタジー色の強い作品が人気だよね。グルメ漫画ブームもひとしきり過ぎたかなっておもったら『ダンジョン飯』が一気に流行ったし」

亀「発行元のマックガーデンからしたら、魔法使いの嫁の大ヒットを受けて二匹目のドジョウを狙ったのかもしれんが……しかし、普通は二匹目は一匹目よりも小さいはずであるのに、もしかしたらこの作品、魔法使いの嫁を超えるかもしれんぞ

カエル「どうかなぁ。魔法使いの嫁の方がなんというか、漫画的だし、とつくにはそこまで万人受けではないような気もするけれど……」

亀「そうかの? しかし、これから先が楽しみな作品ではあるの」

カエル「じゃあ、紹介と感想スタート!

 

とつくにの少女 1 (BLADE COMICS)

とつくにの少女 1 (BLADE COMICS)

 

 

 

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映画『たまこラブストーリー』感想と評論 演出力がすごい!

カエルくん(以下カエル)

「今回は聲の形の公開が間近ということで、過去の京アニ作品の中でも山田尚子作品ということで『たまこラブストーリー』を語るとしようか」

 

ブログ主(以下主)

「京アニと言えば……2006年の『涼宮ハルヒの憂鬱』以降のテレビアニメーションなどを牽引する存在であり、京アニの存在が日本のアニメ界のクオリティを一気に引き上げたよな

 

カエル「山田尚子作品というと『映画けいおん!』もあるわけだど、なんでたまこなの? テレビ放映が決まったというのもあるんだろうけれど……」

主「……けいおんの面白さがわからんのよなぁ

カエル「え!? あれだけ大流行したのに!?

主「結局さ、大きなスジってないわけじゃない? で、このブログを読むとわかるけれど、スジを語ることがすごく多いし、そこに注目する人間からするとさ、けいおんはわからないんだよね。

 いや、女の子が可愛いとか、あんな日常を送りたいってのはわかるよ? でも大きなドラマは感じないし、起伏がないからなぁ……それであれだけ大ヒットしたのもすごい話だけどね」

 

カエル「じゃあたまこは?」

主「絶賛だよ。テレビアニメ自体は全部見たけれど、あまり覚えてないけれどさ、これほど素晴らしい恋愛映画はなかなかないよね。そこも含めて、今回は語っていこうかな」

カエル「じゃあ、感想スタートね」

 

  •  1 キャラクターの可愛らしさ
  • 2 二つの物語がくっつく時
    • 『糸電話』と『バトン』と『かんな』
  • 3 演出の素晴らしさ
    • 序盤の『歩く方向』
    • 川のシーン
    • 中盤以降の演出
    • 街歩きのシーン
    • 病院のシーン
  • 4 全てが集約したラストへ
    • 全てが集約したラストへ
    • 最後に

 

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