物語る亀

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物語愛好者の雑文

漫画『聲の形(全7巻)』感想〜『障害を描く』ということの難しさ〜

カエルくん(以下カエル)

「いよいよ今週、聲の形の公開だね! 君の名は。が注目されているけれど、この作品が君の名は。の3週連続1位を落とす可能性は十分あるんじゃない!?」

 

ブログ主(以下主)

「今週末はシルバーウィークということもあってそのラインアップも注目映画がズラリと並んだし『BFG-BIG FRIENDLY GIANT』なんかは相当伸びるんじゃないの? それでもまだまだ伸び続けたら、本物だね。100億も達成するかも」

 

カエル「その君の名は。も注目度が高いけれど、それと同じくらい注目されているのがこの聲の形だね。試写の評判もいいみたいだし、すごく楽しみ!」

主「今回は映画公開に合わせて、漫画版の聲の形について語っていくとするか」

カエル「それじゃ、感想記事スタート!」

 

  •  登場人物紹介
  • 1 聴覚障害について
  • 2 『三重』の弱者
  • 3 ストーリー作り方の難しさ
    • 最後に

 

 

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映画『超高速!参勤交代 リターンズ』感想 前作の期待を裏切らず、今回も笑えます!

亀爺(以下亀)

「いよいよ『超高速!参勤交代』の続編が公開されたの」

 

ブログ主(以下主)

……こういう映画を見ると、すごく悔しくなるんだよね

 

亀「悔しい? そんなに悔しく思うシーンなんてあったかの?」

主「……多分さ、いろいろと過去の名作時代劇のオマージュがたくさん含まれているんだろうけれどさ、それが殆どわからないんだよね……だから、この映画ってすごく、こうなんというか、見た目ほどコミカルなだけじゃなくて、それなりに深いことをやっているような気がするんだけど、その知識がないからなぁ

亀「主は黒澤明などの映画監督が撮った有名時代劇は少しは見ておるが、シリーズものや60年代前後に大量に作られた時代劇を殆ど知らんからな」

 

主「こう、時代劇あるあるを逆手に取ったということは『元になった時代劇』が存在すると思うんだよね。例えば予告でもあった『7人VS1000人!?』っていうのは『七人の侍』があっての、そのシリアスタッチを基にしたコメディなわけでさ、そういうことがわかれば、もっと面白く解説できたのになぁ」

亀「とりあえず、感想を始めるかの」

 

  •  1 全体の感想をネタバレなしで
    • 役者陣について
  • 2 コメディという『殻』
    • コメディの毒
    • 安いからこそ輝く面白さ
  • 3 時代劇はファンタジーに?
    • 最後に

 

 

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映画『四月は君の嘘』感想と評価 前半と後半でここまで違うとは…… ※後半ネタバレあり

カエルくん(以下カエル)

「原作漫画やアニメも大ヒットした『四月は君の嘘』の映画版が、いよいよ公開されたね」

 

ブログ主(以下主)

いやー、すっごいドキドキしたわ……

 

カエル「え!? あの恋愛映画が大嫌いで、いつもゲラゲラ笑いながら見ている主がドキドキを感じたの!?

主「上映前にさ、外国人の家族連れが前の席に4,5人座ったのね。しかも会話が英語でさ、絶対邦画なんて分かるわけないじゃん? 普通に考えて『スーサイド・スクワッド』目当てじゃん。

 だから緊張しながらも『ここは映画が違うよ』って教えてあげたんだよ。いやー、ドキドキしたわぁ」

カエル「そんなの知らんわ!! 映画の話をしろ!!

 

主「今回は明らかに地雷臭の漂う邦画だから『酷評記事になるぞ!!』と思いながら見ていたけれど、なかなかそうはいかないもんだね」

カエル「あれ? じゅあ名作なの?」

主「いや、賛否は間違いなく分かれる。それも含めて、これから話していこうか。

 ちなみに原作、アニメ共に鑑賞済みの意見になります」

 

  •  1 漫画原作映画の難しさ
    • 役者陣について
    • 広瀬すずについて
  • 以下ネタバレあり
  • 2 スタートから1時間ほどについて
    • 序盤について
    • 演奏シーン
    • 極め付けは……
  • 3 後半について
    • 主人公は誰?
    • 最後の演奏シーン
    • 全体の評価として
    • ラストについて
    • 最後に

 

 

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映画『スーサイド・スクワッド』感想 ハーレクインが超かわいい!!

カエルくん(以下カエル)

「このブログって毎週映画感想記事をあげているけれど、意外なことにこういうCGがすごい実写系娯楽映画って実はこれが初めてだったりするんだよね」

 

亀爺(以下亀)

「それはそうじゃろうな。普段からアニメで爆発やらCGをたくさん見ている主からすると、今作のようなアニメのような映画を見たいとは思うまい」

 

カエル「じゃあ、なんで今回はこの映画を見にいったの?」

亀「単純に悪党どもが大活躍、というのが面白そうというだけじゃな。これがいつものようにヒーローが集合して悪を倒すという内容であったならば、スルーして『超高速!参勤交代 リターンズ』でも見に行ったかもしれんの。ちなみに、超高速の映画感想記事は12日の月曜日、日付が変わった頃にアップ予定じゃ」

カエル「ここでも宣伝を欠かさないんだね……」

亀「これくらいは基本じゃろう!!

 ちなみに、今回は吹き替え版を鑑賞したので、字幕版とは少しニュアンスが違うかもしれないことは、先に言っておくぞ

 

  •  ハーレクインが超かわいい!!
    • キャストについて(吹き替え声優について)
  • 以下ネタバレあり
  • 悪役を主人公にするということ
    • 能力の統一性
    • キャラクターの描き方の難しさ
    • 最後に

 

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91Days 9話の感想と7〜9話の簡単なまとめ

カエルくん(以下カエル)

「……ここ最近の91Days、全く展開が読めないんだけど!!」

 

亀爺(以下亀)

「いやぁ、ここまで劇的な展開を毎週迎えてくると、予想も何もあったもんではないの」

 

カエル「ある程度はマフィアものだから予想はされていたことかもしれないけれどさ、ここまで一気に関係性が変化すると壮観だよね」

亀「……正直、作画や演出には若干の疑問のあるシーンもあるが、そんなことも気にならないくらい、マフィアの描き方が面白いのぉ」

カエル「4人目も明らかになったけれど……ここから先の展開も含めて考えると、どこまで信用していいかわかったものじゃない、もう一波乱、二波乱はありそうだね」

 

  •  7〜9話の流れを整理する
    • 4人目が明らかに!
    • ここから先の展開は?
    • 最後に

 

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『物語』と『障害者』について考えてみた

カエルくん(以下カエル)

「今回は『聲の形』の公開も近いし、パラリンピックも始まったことも関係して、この話題にしたの?」

 

ブログ主(以下主)

「そうね……以前から障害と物語の関係性って興味があったネタではあるんだよね。じゃあ、一度それについて書いてみようかなって思って。多分、単発的には何回か書いているかもしれないけれど」

 

カエル「今回はテーマがテーマだからはじめに断っておくと、『物語と障害』というテーマで語るために、少し差別的なニュアンスで受け止められるかもしれないワードが出てくるかもしれません。

 特に過去の作品に言及する際に、その作中での表現をそもまま用いるために一般に『差別用語』とされる単語が出てきますが、ブログ主には差別の意図はないと断言しておきます」

主「こういうことを言わないといけないから、難しい問題だと痛感するよ……」

 

  •  1 物語における『障害』の描かれ方
    • 血界戦線における『疑問』
  • 2 過去の障害の描き方
  • 3 物語における障害者の描き方の難しさ
    • 障害の『魅力』
    • なぜ佐村河内は叩かれたのか?
  • 4 個人的に思う、あるべき『障害』と『物語』の形
    • 最後に

 

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漫画『血界戦線 1stシーズン』全10巻感想

亀爺(以下亀)

「今回は血界戦線の中でも1stシーズンをまとめて感想を書いていくのじゃな」

 

ブログ主(以下主)

「やっぱり10巻で一区切りだし、そのあとの巻との意味合いも少し変わりそうな気がするからさ。1stの方が良かったとかいうことではなくて、こっちはこっちで語っておきたいから」

 

亀「そうなると、次はアニメ版かの?」

主「いやー、アニメはいいでしょ。あれはまた別よ」

亀「……少しは軟化したと言いながらも、やはりアニメ版に関する評価はそこまで変わらんのじゃな」

 

主「というかさ、あのホワイト関連のラストも含めて、やっぱり原作を読んでいるのと読まないのとではまた違う気がするんだよね。アニメ版のラストはいわば10,5巻とかにあたるような内容でさ、10巻までのレオの成長などを知ったから読むと感慨深いと思う。

 でも原作ファンは『10巻のパクリだ!』ってなっちゃったし、アニメから入ったファンは原作の名シーンとか知らないから感慨深さがないし、しかも放送延期もあって色々とあったからなぁ……結構曰く付きの作品になっちゃった気がする」

 

亀「……ここまでの話はすべて『原作ファン、アニメアンチ』の意見じゃから、すべての原作ファンの総意ではないと一応言っておくかの

主「全く見所がないわけではないけれどね。音楽は素晴らしかったし。だけど、なんだかなぁと思うところもあるけれど。特に7話の『拳客のエデン』のラストのモノローグがないのは原作ファンとして……

亀「ほれ、漫画版の感想に入るぞ」

 

  •  レオが『ライブラ』に入るまでの物語
    • 障害の描き方
    • 内藤泰弘の描くもの
    • 最後に

 

 

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