カエルくん(以下カエル)
「デジモンもいよいよ4章になって、半分が公開されたね!」
ブログ主(以下主)
「ここまでずっと見てきたからなぁ……仮にデジモンじゃなくて、ポケモンが出てきても最後まで見に行くよ」
カエル「……それって詐欺だよね?」
主「それでも何年も付き合ってきたからさぁ……今更どんな作品を見せられても、もう許しちゃうよね。
デジモンには思い出とか、そんなことで簡単には語れないものが色々あるよ」
カエル「この前のアニソンランキングでも5位だし、それより上がラブライブとかの熱狂的なファンを持つ最近の作品が多い中での上位だからね。
しかも本放送がもう……15年以上前、もう少しで20年になるわけだからね……特別な作品だよね」
主「もう第4章なのであらすじなどは特に触れることはしません。
なのでいきなり感想記事にスタートします。
あと、ネタバレありでやっていくし、それまでの章を全て見ていることを前提とした記事になるので、あしからず」
カエル「4章から観に行く人ってそんなにいないと思うけれどね……
それじゃあ、記事をスタート!」
(5章の感想も後半に追記しています)
デジモンアドベンチャー tri. 第4章「喪失」 2.25劇場上映 第1弾告知PV
1 簡単な感想
カエル「じゃあ、いきなり感想だけど……」
主「正直、今まで擁護していた部分ってあるんだよね。結構難しいじゃない、一度完結した作品を、キャラクターを成長させてまた物語をスタートさせるって。
しかも過去のキャラクターに愛着がある人も多しさ……どんな風に作っても文句は絶対に出てくると思う。
だけど、それを再スタートさせるって決まって、これから成長した姿と新しい悩みとか新キャラクターを作り出さなければいけないし、さらに元々子供向けの朝アニメだから勝手も違うだろうし……デジモン自体がコンテンツとしてはポケモンには負けるけれど、結構大きいコンテンツだしね。
だからどんな作品になってもしょうがない部分もあるし、結構擁護してきたような部分もある。まあ、3章はちょっとパタモン関連も含めて反則かな? という思いもあったけれど、面白かったしさ。
だけど、この4章はさすがに擁護できない」
カエル「ということは……」
主「酷評です!
正直、これは酷いよ。さすがにやりすぎだと思った。なんでこんな作品になったのか、一度聞いてみたいくらいだよ!
ここまでの流れがリブートでリセットされたのは別にいいけれど、その後の作りが1つ1つがあまりにも雑すぎる印象があった。これがさ、作画面の荒れだとか、お話が早いとかならまだいいよ、時間の尺や予算もあるし。
だけど、そんなレベルの雑さではないよね。本当に……根本的にコンテや脚本の段階で失敗しているような気がしてくる。ここまで積み上げてきたものも全部ぶち壊しているような気さえしてくるよ」
カエル「えー、これも愛ゆえの批判だと思って聞き入れてください」
ツッコミどころ満載の脚本
カエル「どこがダメだったの?」
主「全体的にダメだったけれど……細かい部分がすごく気になった。
例えばさ、タケルが吹き飛ばされて足を怪我しているじゃない? だけど戦闘になると何事もなかったように走り回っているんだよね。だったら、この描写必要ないでしょ?
そういう細かいこと1つ1つに整合性がない。
他にも海に沈む太一とヤマトのシーンもさ、太一が最初に力尽きて沈んでいくのはいいよ、それをヤマトが助けるのも有り。だけど、そのあとヤマトが溺れそうになる時に、太一が助けるでしょ? 余裕があるのかないのか全くわからない。
そして海の底から立ち上がるときも『よっこらしょ』というように普通に立ち上がるし……何がしたいの? 本当に」
カエル「細かいところだけど、そういうことの積み重ねが作品世界に与える印象を決定づけるものだしね」
主「あとはムゲンドラモンをテントモンが倒すやり方も、まああれはいいよ。だけどメタルシードラモンに対する戦い方が頭を使ったものでもなんでもなくて、ただの奇襲攻撃とかさ……しかも究極体1体に対して、味方が2体、ムゲンドラモンに対しては3体出てくるわけじゃない?
これは明らかに多すぎる!
敵をボコボコにする戦い方じゃなくて、対等な戦いの上に勝ったということを観客は見たいんじゃないの? こういうところが適当だよなっていうところ」
カエル「あの闇落ちしたお姉さんもさ、あんなことをしたら全てがリセットされて記憶が失われるのはわかっているはずだけど、なんで『あなた誰?』であんなに取り乱すのか、全くわからないよね。それも覚悟の上だったんじゃないの? って……」
主「そういうところが1つ1つなっていないんだよなぁ。タケルとパタモンもなんの成長もなく進化してしまうし……それは前回も同じだったけれど、空があれだけピックアップされながら、タケルに関してはいい加減すぎ。
そういうところが何1つとして気に食わなかった」
2 本作の問題点
太一、ヤマトの扱い
カエル「全体的な問題点って何?」
主「う〜ん……やっぱり、そもそもこのお話自体が難しいとは思うんだよね。
元々朝アニメで放送されていた作品の新作というのもそうだし、その後の……劇場版とか、02の扱いをどうするのかという問題もあるし。
まず大事なのは太一とヤマトの扱いが難しくて……究極体に進化できる2人をそのまま活躍させると、他の選ばれし子供たちの出番がない。今作は他の子供たちも究極体になるよ! という作品であるから、もちろん見せ場を作らなければいけないし」
カエル「まあ、すべての敵をウォーグレイモンやメタルガルルモンで十分じゃん! って話になるよね……」
主「だから1章でオメガモンを出してきた時は『これで幼年期にでも戻って戦闘不能にするのかな?』と思ったけれど、別にそういうわけでもない。こうなってしまうと、他のキャラクターの見せ場を作るのが難しくなってくる
太一、ヤマトが戦えないから私たちが頑張らないと! という展開につながったらまた話は作りやすくなると思うよ。戦えないストレスや不安から、2人の仲が悪くなって……というお決まりのドラマも作りやすくなるし、そこからの成長も描ける」
キャラクター数の多さ
カエル「次に上がるのはやっぱりここだよね」
主「今回は全6章ということで、時間にも限りがあるわけだ。そこをきっちりとお話を展開させながらも、各キャラクターの魅力を出しつつ、さらに成長も描くというのは結構難しい。
これが朝アニメとは違う、最大のポイントだよね。1章辺りCMなどを除いたテレビアニメ4話分×6の24話分、つまり2クール分の物語に収めなければいけないわけだ。本家の約半分。
今の2クールアニメでも、8人も主要登場人物がいて、その全員をしっかりと描いている作品って何かあるかな? 相当難易度は高いことを要求されているわけだよね」
カエル「さらに新キャラクターを出して、既存の設定を意識しながら新しい物語を作り出して……ということをやらなければいけないわけだしね」
話の構成について
主「ここまでの流れとしては悪くないかな? という思いもあったんだよ。
1章 出会いの章(ヤマトと太一の深掘り、問題の発生)
2章 丈とミミの章(物語の深掘り、2人の成長)
3章 光子郎の章(問題の一部解決、現実世界の決着、新たなるステージへ)
という流れで考えれば、まあ妥当な気もしていた。3段構成になっているし、細かい部分は思うところがあるけれど、3章でしっかりとデジモンのキーキャラクターの1人であるパタモンのああいう姿を描くことで、これから先の成長の伏線も描いていると思ったし。
ここでリセットしたとこによって、1度究極体になったミミや光子郎なども進化できなくなるから、ピンチは作りやすいし……さらに過去作品の因縁の相手が登場することでファンも盛り上がる」
カエル「そしてそれをカバーするのが空であったり、タケルやヒカリだったはずだということだね」
主「ここから先の流れをなんとなく予想していたのは
4章 空の章(物語のリスタート)
5章 タケル、ヒカリの章(最後の転、さらなるピンチの章)
6章 太一、ヤマトの完結章(全ての大団円)
だと思っていたけれどねぇ……5章くらいでピエモンを出して、ピエモンVSタケルとかでやれば、ある程度丸く収まると思っていたのよ。大塚周夫さんが亡くなれているから、そこをどうするのかって問題はあるにしてもさ……
で、6章でアポカリモンみたいなものか、もしくはロイヤルナイツを出して、それを太一、ヤマトなどがオメガモンに進化して倒すという流れだったら綺麗だよなぁって思いもあった。
もちろん、こんな素人考えを超えてくれればいいけれど……その斜め下を行ってしまったからね」
3 今作の敵は誰?
カエル「そしてこれは色々な人がいうところであるけれど、今作の敵の姿は見えてこないということもあるのかもね」
主「例えば本放送ではデビモン、エテモン、ヴァンデモン、ピエモンという、明らかなその章での大ボスがいて、そいつを倒すという目標があったわけだ。それを妨害する敵を倒すというのが、1つの流れだったわけだけど……
本作は『倒すべき敵』の存在がまだ見えてこない。ようやく源内らしいということはわかってきたけれど……でもさ、ここでもまだ二転三転しそうでもあるじゃない?」
カエル「たぶん、制作側もデビモン、エテモン、ヴァンデモンは使いたかったと思うけれど、それをやると過去作の冒険を否定することになるもんね……」
主「そうね。自分は
1章 デビモン(デビモン系列の究極体)
2章 メタルエテモン
3章 ヴェノムバンデモン
だったら懐古ファン向け過ぎるけれどよかったと思う。だけど、それはもう倒して使えないからしょうがないかな? という思いもあったけれど。結局リブートするのだったら、こっちでもよかったんじゃない?」
カエル「まあ、そういう一ファンの戯言は置いておくとしてもだよ、敵の姿が見えない(見えづらい)というのは、やっぱりドラマとしての爽快感とかもないよねぇ」
主「特にメイクーモン関連を引っ張りすぎな印象もあるし。いい加減飽きてきたよ、あれ。なんかWWEとかでつまらない抗争をずっと続けているような感じもあった……
これも全容が見えてこない=明確な敵や闘うべき相手、つまりは『乗り越えるべき障害』が見えてこないことに由来しているように思う。それが見えてこないのに影響ばかりを、4章に渡って続けられても困るよねって話」
4 見えてきたもの(少し褒めます)
カエル「さすがにダメ出ししすぎるのもアレだから、良かったところを考えると何がある?」
主「う〜ん……
冒頭のお話は結構好きなんだよね。デジモンって『選ばれし』子供たちって言われているけれど、選ばれなかった子供たちや敗北していった子供たちも絶対いるわけだ。
その子供たちが大人になった姿と、太一やヤマト達を対比させることでドラマを作ろうという意図はいいと思う。
あとは色々と文句を言ったけれど、芽心関連もやりたいことはわからないでもないんだよね。完成されたコミュニケーションを持つ選ばれし子供達と、こちらもデジモンと交流を重ねた子供だけど、大きな危機を迎えたことのない芽心側の対比というのは、この先の『すべての選ばれし子供達へ贈る』という発表の時のテーマに合致すると思う」
カエル「つまり、選ばれなかった子供も、頑張れば選ばれるかもしれないってことだね」
主「あとは、リアルタイムで観ていた人たちが小学生だとしたら、今は大体アラサーぐらいになっていて……ちょっと年代は違うけれど、あの大人組が『選ばれなかった子供たちの成長した姿』の象徴として描かれた場合、そこに自分を投影するということもできたんじゃないか? という思いもある。
その狙いは良かったよ。成功していたら、すごく面白い物語になっていた」
カエル「でも、それがうまくいっていないという印象なんだね……」
主「やっぱり尺不足は否めないよね。新しい謎、新しいキャラクター、新しいテーマを描きながら古い設定も生かし……というのは、難しかったという印象かな。
あと、ED曲はやっぱり素晴らしい!
デジモンといえばあのEDだから! そこは絶賛します!」
第5章の感想
カエル「では、5章の感想を追加していくけれど……」
デジモン……
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2017年10月1日
4章は突っ込みどころ満載だったんだけど、5章は単純に詰まらないというね……
いや、この話いる?
30分あれば良かったんじゃない?
作画も相当やばくなっているし……辛くなってきた
主「……もう酷評すらもする気力も起きないかなぁ
4章の時点では『なんでこんなことするの!?』ということの連続だった。全く意味がわからなかったけれど……5章になるとさ、もう単純につまらないよね。シリーズ構成とか何やっているの? ってレベルで。
はっきり言えばこの5章の内容のほとんどがいらないよ。終わりの30分だけでいい。どうでもいい茶番劇を1時間以上見せつけられた気分だね」
カエル「まあ、でも結局何も解決していいかなぁ……あの選ばれなかった子供達側の女性の話に関しては一切何も進展していないし、正直メイクーモン関係もいつまで続けるんだろう? ってことで」
主「それにオメガモンの乱発もあるしさ。何をどう褒めればいいのか全くわからない。というかさ、1章のスタートで02らしき5人が倒れるシーンがあったけれど、あの伏線は何だったの? ガン無視?」
カエル「それが選ばれなかった子供達側なんじゃないかなぁ?」
主「そんであれだけ危機感ある中で肝試しなんてやっている場合でもないしさ。いや、テレビシリーズならありかもしれないけれど、そんな悠長な……って気分にもなってくる。
この映画を見に行った時はファーストデーで1000円の日だったけれど、公開2日目の日曜の夕方だというのに、客席はガラガラだったよ。熱心なファンは1日目に見いくとはいえ、だいぶ見限られてきたんじゃない?」
カエル「レビューサイトの評価もかなりの酷評続きだし……」
主「それからやっぱり作画も含めたスケジュール進行がうまくいっていないのがモロ分かり。絵が全く動かないし、声優陣のセリフとセリフの間がスカスカなんだよ。空きすぎている。
公開日はあらかじめ決めてあったからそれに間に合わせようと努力した結果なのはわかるけれど、完全に破綻しているのが見ていてわかる。だから次の章の公開日が1年近く先なわけでしょ?
もう再構成したり、物語を構築する時間もないんだろうな。なんかさ、東映に対する不信感にもつながってくるよ。デジモンはかつて名シリーズだったのにね」
カエル「酷評に次ぐ酷評しかないかぁ」
主「正直、帰りたくなったよ、途中で。あ、もうだめだこれって思った。もちろん帰らなかったけれどさ……
悲しくなってくるよねぇ。あの続編発表の時の熱とかはもうないんだなぁって思っちゃって……」
カエル「……もう何も言えないや」
結局このポスターは何だんだろうね?
最後に
カエル「完全新作とはいえ、昔の作品の続編の難しさも見えてきたシリーズだったね」
主「なんか、ポッピンQもそうだけど東映はやりたいことを詰め込みすぎな印象もあるなぁ……
同じ日に公開されたヤマトもそうだし、それからこの形式だとギアスとかもそうか。こういう作品ってファンは根強いし、すでに完成された物語を獲得している。
それを再構成するだけでも大変だよね。
でもあの発表の時に大興奮したのは本当だし、イベント会場にいたら多分泣いていたと思うし、嬉しかったのは本当。
だからこそ思うところがあって……これならば、もういっその事やらない方が良かったとすら思う」
カエル「……でもさ! どんな作品になっても最後まで劇場に通い続けるでしょ!」
主「最後まで見届けて『ああ、こういうことがやりたかったんだ!』ということが見えてくると嬉しいけれどなぁ……
あと泣いても笑っても1回! 是非ともいい作品に仕上げて、手のひらを返させてください!」
腕時計 ウォッチ タッチ デジモンアドベンチャー アニメグッズ 防水 LED コスプレ道具 小物 誕生日 ギフト プレゼント mxys62s (ゴールド)
- 出版社/メーカー: Dream Familly
- メディア:
- この商品を含むブログを見る