今回は旧作のお話です!
実はこれが初007ということになるの
カエルくん(以下カエル)
「映画好きだと『え、これ見ていないの?』と言われそうで実はまだ1作も見たことがないと言いづらい……というのはあるあるだけれど、うちは結構そういうのも多いんだよね。
あんまりアクション映画とかは見てこなかったというのもあるけれど……」
亀爺(以下亀)
「あとは……『男はつらいよ』などもまともには1作も見た事がないの。
テレビでやっているのをちょいちょいと見ていた、ということはあるかもしれんが」
カエル「世代じゃないからしょうがないよね! ってことを免罪符にしたいけれど、007は案外コンスタントに製作されているから、言い訳にもならないよなぁ。
『ゴールデンアイ』の64ゲームは何度もプレイしていたけれどね。
たださ、シリーズが24作だっけ、たくさんありすぎてどこから入ればいいのかわからないというのもあって……」
亀「1作目から入るのがいいのであろうが、古い作品ということも気になってしまうかの。
そこで、今回はとても人気もあり、また近年ボンド役を果たしているダニエル・クレイグが初めてボンドに扮した作品ということで、カジノロワイヤルから入ることにしたぞ」
カエル「というわけで、にわかですらない人間の初007の記事のスタートです!」
作品紹介・あらすじ
6代目のジェームズ・ボンドに抜擢されたダニエル・グレイグの初主演007シリーズ作品。イアン・フレミングの原作を元に、ジェームズボンドが007になるまでを描いた第21作目。
監督は『007ゴールデンアイ』などを手がけた、マーティン・キャンベルが務める。
殺しのライセンス(00)を得たジェームズボンドはあり男の監視をしていた。取引が行われるバハマのホテルに行き、マイアミ国際空港で行われるテロ事件の情報を入手。
それを阻止するために、監視役のヴェスパー・リンドを引き連れて、国家をかけた大勝負をするためにカジノに乗り込むのだった……
感想
では、まずは大雑把な感想から始めようか
なるほど、確かにこれは高い人気があるのも納得する作品じゃな
カエル「007に対するイメージもいろいろあると思うし、今回の主演を務めたダニエル・グレイブはちょっと賛否が分かれたという話じゃない?
僕も全く007シリーズを見たことないけれど、それでもショーン・コネリーだったり、ロジャー・ムーアなどの黒髮で壮年の紳士という印象が強いもん。
確かにちょっと違和感はあったけれど、そんなことは御構い無しに物語をグイグイ引っ張る力があるのはやっぱり面白くて!」
亀「今作では2つの大きな見所があるからの。
1つはもちろんアクション。これは007に限らず、多くのアクション映画の見所でもあり、本作でも派手な銃撃戦などにも注目じゃな」
カエル「もう冒頭から飛ばしているからね……
工事現場を舞台としたアクションに、階段の格闘など見所がとても多いし、そのどれもが迫力満点で見ていて飽きることがないというか……
これこそ劇場で観たらとても面白かったんだろうな、って思わせるほどの作品だよね」
亀「そしてもう1つがポーカーなどのギャンブルを始めとした知的な物語じゃな。
アクションばかりでは大味と思われてしまいがちな物語も、カジノという知的なギャンブルゲームを挟むことにより、うまくメリハリをつけておる。
本作もジェットコースターのようなある種の快感に満ちているのじゃが、それがアクション→それぞれの陰謀→知的ゲーム→大どんでん返しとなることにより、大きな快感を発揮しておるのじゃな」
カエル「ふむふむ……
007シリーズの入門編としてはどうだった?」
亀「どれから007に入るのが正解なのか、わしにはわからんが……本作は原作に忠実な実写化作品という話も聞く。
確かにそれまでのボンド像とは違うものの、007シリーズの面白さを知るためにはちょうどいい作品に仕上がっているのではないかの?」
カジノ描写について
今作のカジノ描写って、結構詳しい人でないとわからないかもね……
日本はポーカーなどのカジノが禁止されていることもあり、あまり一般的なゲームとはいえんかもしれんの
カエル「アメリカのカジノでは一般的なものらしいけれどね。
作中では『ポーカーは運が全てではない』って語っていたけれど、実際はどうなの?」
亀「わしもギャンブルはほとんどやらんのでわからんが、ポーカーを生業として稼いでいる木原直哉がテレビ番組で語っていたところによると、1回の勝負では素人にも負ける可能性は十分ある……せいぜい五分五分の勝負らしい。
しかし、10回、100回と回数を重ねていけば、確実に素人に勝つことができる競技だと答えておる」
カエル「へぇ……やっぱり確率論とか?」
亀「そういうものを計算しておるようじゃな。その意味では麻雀などと同じで、確率論なども重要になってくるが……最後は”ポーカーフェイス”などと呼ばれるように、顔の読み合いになるのではないかの?」
カエル「つまり、相手がどんな手を持っていて、どういう心境なのかを予想しながら賭けたり、あるいは降ろしたりするということだね……
ちなみに、原作では同じカジノ描写でもバカラが使われていたということですが、現代では最も盛んなカジノゲームはポーカーの中でもテキサスホールデムというものなので、変更になったそうです!
詳しくはこちらの記事にも書かれているので、参考にしてください!」
007が与えた衝撃
それにしても、007シリーズは今でも人気が根強いよね……
もちろん、多くのスパイ映画に影響を与えた金字塔でもあるからの
カエル「やっぱり本作に影響を受けた作品は非常に多いというのはわかるけれど、他にも大きな影響を与えたという話だけれど……」
亀「今作でも登場したと思うが、わしが特に印象深いのは”マティーニ ボンドスタイル”というものじゃな。
マティーニといえばカクテルの王様とも呼ばれ、世界中でも愛されているバーの顔とも言える逸品じゃ。シンフィズ、ギムレット、マティーニなどはシンプルながらも奥が深く、バーテンダーの技量が試されるカクテルと言われている。
その中でもマティーニなどは、アルコール度数も高いながらも、カクテルの花形と言えるかもしれん」
カエル「ふう〜ん……で、ボンドスタイルって何が違うの?」
亀「普通のマティーニはジンをベースに作るのじゃが、このカクテルはウォッカを用いる。そこに通常のマティーニと同じように、ベルモットを入れていくわけじゃな
それだけだとウォッカマティーニになるんじゃが、ボンドスタイルのは場合はステア(ミキシンググラス内でかき混ぜる)のではなく、シェイクするんじゃな」
カエル「あれだ!
有名な『ウォッカマティーニをシェイクで』というやつだね!」
亀「そう。
シェーカーでシェイクすることによって、氷が溶けてまろやかに加水されたり、あるいは冷たくなったりするわけじゃ。マティーニ自体は度数もかなり強く、キレのある個性的な味わいじゃが、シェイクすることである程度加水や冷たくなり、マイルドになる。
それを味わっておるのじゃろう。
そして、今作ではもう1つ重要なお酒があり、それが『ヴェスパー』である。
これも原作でレシピが描かれているそうじゃが……こちらもとても強く、若干ボンドマティーニよりは甘みがあるようじゃが、それでもかなりきついお酒になっておる」
カエル「はあ……色々と生まれているんだね」
亀「007の魅力の1つが渋いボンドのスタイルということもあるじゃろうが、こうやってみるとお酒などのアイテムを用いることによって、大人を魅了する物語が生まれているのがわかるの。
アクション、ギャンブル、お酒、そして渋い男と美女とほろ苦い物語……それが007シリーズが多くの人を魅了して離さない理由なのかもしれんの」
まとめ
では、この記事のまとめです!
- アクションやギャンブル要素などの見所も多い物語!
- 日本人は分かりづらい? ポーカーは原作ではバカラだった
- カクテルにも大きな影響を与え、小物の使い方もオシャレでうまい!
世界中で愛されるのも納得かの
カエル「あんまり見たことなかったけれど、やっぱり愛されるだけのことはあるよね。
かっこいいし、本作を劇場で観たら確かにイケメンと美女に惚れてしまう気がするなぁ……」
亀「これまでも新作がコンスタントに作られておるのも、それだけ人気があるからじゃろうな。
スパイ映画の金字塔、ここから始めてみるのもいいかもしれんの」