物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『グリーンブック』ネタバレ感想&評価 アメリカでは賛否両論!? 悪くはないけれど、ケチがつくのはしょうがないか……

 

今回はアカデミー作品賞・助演男優賞・脚本賞を受賞したグリーンブックに対する感想です!

 

 

 

 

ついでとばかりに、アカデミー賞に対する雑感もあげていこうかの

 

カエルくん(以下カエル)

「やっぱり今作はそれだけ高い権威の賞に選ばれたことだけあって、評価もとても高いよね!

 特に脚本賞も受賞しているだけあって、物語を重視するうち向きな作品に仕上がっているんじゃないかな?

 

亀爺(以下亀)

「これは楽しみにしていきたいが……」

 

カエル「? なんか含みがある?」

亀「いや、何……これで4年間映画を中心とした感想ブログを運営してきておるが、うちはアカデミー作品賞作品をあまり高く評価した覚えがないのでの。

 それこそ、年末のベスト30に入ったことがある作品もなく……ここ数年ではあまりピンとこない賞になっておるように思う」

 

カエル「あ〜……『スラムドックミリオネア』とか『ミリオンダラー・ベイビー』とかはぁ……と言いたいけれど、もう10年以上前かぁ」

亀「『アルゴ』なんかは評価高かったような気がするが、今ほど映画を見ていない時代であり、正直もうあまり覚えておらん。

 賞を獲得したから注目度が上がるということもあるじゃろうが……ワシは逆に、賞をとったからハードルが上がりすぎるのか、はたまた偏見の目で見てしまうのかもしれんの。

 そんな一抹の不安もありつつ、映画評を始めていくかの」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想〜アカデミー賞への雑感も含めて〜
  • 褒めるポイント
    • 良かった点① 圧倒的な演者たちの演技
    • 良かった点② 音楽の魅力
    • 良かった点③ 差別を含めたメッセージ性を娯楽で魅せる
    • 良かった点④ 細かいポイントで工夫に満ちた演出
  • 以下ネタバレあり
  • 今作の欠点
    • 欠点・疑問① 長い&物語の起伏に乏しい
    • 欠点・疑問② 手紙について
    • 欠点・疑問③ これは差別の話だろうか?
    • 欠点・疑問④ ケチがついてしまった作品
    • 欠点・疑問⑤ アカデミー賞の傾向ゆえに……
  • まとめ

 

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映画『THE GUILTY ギルティ』ネタバレ感想&評価! 音声だけで伝わるサスペンスと緊迫感に心打たれた!

 

今回は映画好きの中でも大きな話題を呼んでいる『ギルティ』の話題です!

 

 

 

しかも特別な試写会で見させていただいたので、より楽しめたよ!

 

カエルくん(以下カエル)

「今回参加した試写会は、イヤフォンを使用した試写会でした。

 特別なイヤフォンを使って映画そのものの音と、作中で流れる電話越しの音を楽しむというものです」

 

「この作品には最高の上映だったね」

 

カエル「え〜っと……わかりやすく言うと”イヤフォンをしていても外の音が聞こえる”という新しいタイプを使用しています。

 そのため、映画の登場人物たちの会話はそまま外の音として、イヤフォンからは電話の声がするために、実際に自分が作中の電話の音を聞いているような臨場感が味わえました!

主「そのイヤフォンの宣伝もあるのだろうけれど、とてもいい上映だったので、ぜひとも一般の上映でも体験できるようにしてほしい……というのはさすがに無茶ぶりなの中な?」

 

カエル「”未知の映画体験”というのも納得だよね!

 そういう特殊な上映で楽しんだこともありますが、それを差し引いても面白い映画だと思います!

 今回は試写会で鑑賞したこともあって、いつも通りあまり否定的なことは言わないようにしますが、そもそもそんな否定的な意見がない作品でもあります。

 あと、当然ながら核心に迫るネタバレはしませんので、そこはご容赦ください!」

主「じゃあ、記事を初めて行こうか」

 

  •  作品紹介・あらすじ
  • 感想
  • 本作の5つの見どころ
    • ①サスペンスに引き込まれる!
    • ②ドラマの魅力がたくさん!
    • ③わかりやすく”魅せる”演出力!
    • ④アスガー役、ヤコブ・セーダーグレンの演技について
    • ⑤キチッと練られたスケール感合う物語
  • 1つだけ懸念
  •  以下ネタバレあり
  • 作品考察
    • 密室劇をいかに見せるのか?
    • 今作の面白さ〜人間ドラマについて〜
    • 公式の予告スタッフたちの工夫
    • 偏見と差別の物語〜あなたも身に覚えがありませんか?〜 
    • まとめ

 

 

 

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映画『劇場版幼女戦記』ネタバレ感想&評価! ターニャの悪どい魅力が100パーセント詰まっており、圧巻のアクション描写が魅力の戦争エンタメ作品!

 

今回はテレビアニメも好評だった『劇場版幼女戦記』の話をしていきましょう!

 

 

 

ずっと気になっている作品ではあったんだよねぇ

 

カエルくん(以下カエル)

なんか、最近はこの発言が恒例化してきた感もありますが、テレビシリーズも原作も手に取っていません!

 とは言っても、設定自体は知っているレベルではありますが」

 

「別に”興味ない”とかではなくて、幼女戦記はめっちゃ興味津々だけれど、見る時間がないので後回しにしているうちに溜まってしまった作品だね。

 ちなみに、うちのトルネにはまだ残っているのでいつでも鑑賞することができるのだけれど……」

 

カエル「原作もアニメ化前から話題になっていて、興味はあったけれどライトノベルらしくすごく長いから、手を出すのをやめてしまったんだよね」

主「なろう系ではないけれど、インターネット小説サイトから誕生した作品でさ。自分も”なろう系”なんて言って半分馬鹿にするような言説になってしまう時もあるけれど、でも2010年以降のアニメ、ラノベ文化はネットから生まれる作品を抜きにして語れない。

 もちろん玉石混交ではあるけれど、中にはとても面白い作品もあって……幼女戦記もネット小説とか、ラノベだからといって馬鹿にできない作品だと思っている。

 まあ、と言っても原作もアニメもほぼ未見で設定などをかじった程度だけれど、この劇場版を観て、その評価を強くしたね」

 

カエル「では、そのあたりも含めながら語っていきましょうか。

 幼女戦記の感想記事のスタートです!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 架空の戦記ものだからこそできること
    • 声優について
  • 以下ネタバレあり
  • 作品考察
    • 正義と悪が逆転した作品
    • メアリー・スーの存在の意味とは?
    • 神への反逆
    • 感情VS理性
    • まとめ

 

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映画『スパイダーマン スパイダーバース』ネタバレ感想&評価! アカデミー賞を始め世界中で評価される映画が日本上陸!

 

今回はアカデミー賞も獲得した『スパイダーマン・スパイダーバース』のお話です!

 

 

試写会で鑑賞したので、当然のことながらネタバレは一切なしになります

 

 

カエルくん(以下カエル)

「とは言っても、予告編レベルのネタバレはしてしまうので、それすらもカットしてまっさらな気持ちで鑑賞したい! という方にはオススメしません」

 

あとは、試写だったので褒め重視で語っていきます。

 と言っても、本作は褒めることがとても多くて、貶すことは難しい作品でもあるけれどね

 

カエル「日本でも試写会で鑑賞した組が大絶賛の雨あられ、おそらく2019年のアニメーション映画の中でも1番人気になるのではないか? というくらいの評価を受けています!

 うちはマーベル・アメコミ音痴だけれど、それでも楽しめるのかな?」

主「さあ、どうでしょうね?

 アカデミー賞長編アニメーション部門をはじめ、ゴールデングローブ賞などのアメリカをはじめとした各国の主要な賞レースを総なめにしていることからも、高い人気と評価がうかがえるな

 

カエル「この盛り上がりと熱量、そしてアカデミー賞効果も受けて、1週間前倒しで先行上映も決まっております!

 ただし、この先行上映は字幕版のみの模様なので吹き替え版で楽しみたい方は少しお待ちください。

 また、今作は海外製のアニメーション映画では初? だと思うけれど、音響監督の岩浪さんが予告編でもピックアップされております。

 一部劇場では特別な音響調整を行うという話もありますので、そちらにも是非注目していてください!

 

主「では、記事を始めようか」

 

  • 作品紹介
  • あらすじ
  • 感想
    • 見どころ① 映像の圧倒的迫力!
    • 見どころ② 過去のスパイダーマンオマージュもたくさん!
    • 見どころ③ キャラクターが魅力的!
    • 見どころ④ 吹き替え声優陣も超豪華!
    • 見どころ⑤ スパイダーマンの象徴である『大いなる力には大いなる責任が伴う』物語!
    • 気になるポイント〜パラレルワールド設定〜
  • 以下ネタバレあり
  • 本音の作品感想
    • 全体について
    • スパイダーマン好きに向けられたファン向け作品?
    • 序盤の流れについて
    • 悪役の描き方について
    • マルチバースだけれど……(この映画のメッセージって?)
    • 他のアカデミー賞長編アニメーション部門作品と比べて
  • まとめ

 

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『映画ドラえもん のび太の月面探査記』感想&評価! 愛が詰まった、じんわりと染み入るアニメ映画界の優等生らしい作品!

 

それでは、今年のドラえもんの新作長編映画のお話をしていきましょう!

 

 

 

3月でもトップクラスに楽しみな作品の1つだよ

 

カエルくん(以下カエル)

「ドラえもん作品はそのイメージ通り、子供向けアニメの優等生であって、親御さんも安心して見せられる作品が多いもんね」

 

自分も子供が生まれたらまずはドラえもん映画から映画館入門させたいかなぁ……

 実際にはアンパンマンの方が先になるかも?」

 

カエル「そんな妄想は置いておくとしても、興行面では高い評価をされるけれど、もっと賞レースや批評的にも注目を集めてもいい作品が多いような……」

主「このあたりは児童・子供向け作品に対する……偏見とまでいったら少し過激かもしれないけれど、悔しい部分もあるかなぁ。

 本当にレベルの高い作品が多いので、この手の作品にも注目が集まるようになってほしいね

 

カエル「今回のドラえもんにはうちとしても注目すべきポイントがたくさんあるので、そちらに関しても少しだけ説明していきましょう!

 では、記事のスタートです!」

 

 

  •  作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 八鍬新之介監督について
    • 脚本・辻村深月について
    • ゲストキャラクターについて
    • まとめ

 

 

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絶賛!映画『洗骨』ネタバレ感想&評価! ガレッジセールのゴリが監督した本作は、今の沖縄問題を考える上でも大切な1作!

 

今回はガレッジセールのゴリでも活躍する照屋年之監督作品のレビュー記事です!

 

 

 

 

芸能人監督が続々と増えているな

 

カエルくん(以下カエル)

「昔からたくさんいたけれど、大成功した北野武以外はパッとしないかなぁ……

 一応『火花』などの板尾創路がずっと監督し続けているけれど、いまいちパッとしない印象もあるかな」

 

「そんな状況だったのが『blank13』の斎藤工監督、あとはプロデューサー業ではあるけれど『デイアンドナイト』の山田孝之も素晴らしい作品を作り上げている。

 海外だったらクリント・イーストウッドは別格として『アリー・スター誕生』のブラットリー・クーパーもいるし、別に特別なことではないはずなんだけれどね」

 

カエル「当然のことながら撮影現場くらいしか知らないであろう役者という仕事では映画全体をコントロールをするのは難しいというのもあるんだろうけれど……

 特にお笑い芸人は何人も挑戦しては、失敗しての歴史があるからねぇ

主「舞台やテレビのお笑いと映画の笑いはまったく違うし、そもそも、いきなり大きい作品を作ろうとしすぎというのもあるかもね。

 小さい作品を幾つか作ってからステップアップするのが妥当だし、もしくは誰か師匠格の人の下について勉強するとか……イーストウッドとドン・シーゲルがその師匠格にあたるわけじゃない?

 そういう目標とする明確な人物がいるかいないかというのも、大きいのかな。

 では、そろそろ記事に入りましょう!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 芸能人が作った作品
    • キャストについて
    • ドキュメンタリーのような演出がもたらす緊張感とリアリティ
  • 以下ネタバレあり
  • 作品考察
    • 演出の見どころ
    • 本土と沖縄〜鈴木Q太郎が果たした役割〜
    • 死と生の境界線とは?〜現代における日常と非日常の境界線〜
    • 現代だからこその物語
    • まとめ

 

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映画『フォルトゥナの瞳』ネタバレ感想&評価 難病や死が絡む恋愛映画って今年だけでも何本目なんだろうなぁ……

 

百田尚樹ってこんな現代の若者向けの恋愛小説も書いているんだね……

 

 

 

 

どうしても戦争ものの印象が強いの

 

カエルくん(以下カエル)

「ちなみに、うちは恋愛映画音痴なところがありますので、あしからず……」

 

亀爺(以下亀)

「といっても好きな作品ももちろんあるがの。

 『ローマの休日』などは見なければいけない大名作じゃよ」

 

カエル「うん、映画好きならば誰もが知っているし、そうじゃない人には古すぎてハードルが高い作品を挙げていくと老害感も出てくるから気をつけたほうがいいよ?

 もちろん名作なのは誰もが認めるだろうけれど。

 ちなみに三木監督は『坂道のアポロン』以来だよね……毎年にコンスタントに撮っているなぁ」

亀「恋愛映画を中心にある種の安定感がある監督じゃな。

 では、その最新作がどうなっているか……記事を始めるとするかの」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 余命もの、難病ものの増加によって
    • 保守的な映画ばかりが作られていく懸念
    • 役者について
  • 以下ネタバレあり
  • 作品考察
    • 原作者・百田尚樹の問題
    • この映画の問題点
    • 結局やりかかったことは……
  • まとめ

 

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