物語る亀

ネタバレありの物語批評

映画『KING OF PRISM PRIDE the HERO(キンプリ)』感想 応援上映という鑑賞形態もなかなか面白い!

カエルくん(以下カエル)

「おー……ついにこの作品にまで手を伸ばしてしまうのか……」

 

ブログ主(以下主)

「いやー、やっぱりこの作品は見ておいたほうがいいと思うんだよね。

 もちろん、応援上映の方でさ!

 

カエル「2016年に応援上映がちょっとずつ増えてきて、その中でも最も盛り上がりを見せた作品なのは間違いないけれど、間違いなくお呼びでないって作品だけどね」

主「あんまりそういう偏見はよくないと思うよ? 男性向けだ、女性向けだってことにこだわるとな『同級生』か『フタコイ オルタナティブ』とか『シスタープリンセス リピュア』のような傑作も見逃すんだよ!」

カエル「……え? 何、その時代感もバラバラなラインナップ……しかも、いつも『萌えはもういいよ……キャラクター以外の魅力を見せてくれよ』って言っていなかったっけ?」

主「うるさい!

 発言なんてな、その場その場で変わるんだよ! いつも一貫していると思うな! 朝令暮改、上等だ、このヤロー!!

 

カエル「……なんか変なスイッチが入っている?」

主「まあ、それは冗談としても……いや、本当に冗談だよ?

 でもさ、アニメに限らず映画を毛嫌いしていると本当に勿体ないなぁって思うことが、このブログを始めてから痛感するのよ。自分は韓国映画が苦手だったけれど……それは政治的信条よりも、派手な演技、感情的すぎるストーリーなどが苦手だったけれど、実際に鑑賞するようになってからはやっぱりレベルの高さに感服したし。

 アニメ映画だって同じで『キャラクター映画だし、原作を読んで(見て)いないから観てもなぁ』って言ったら、今年はSAOの劇場版も見逃すところだった」

カエル「オタク映画やファン向け映画であろうとも、テレビシリーズ未見でも鑑賞するってスタンスだからね」

 

主「まあ、元々オタクだからさ、一度ハマるとあれもこれもとキリがない。こちとらしまじろうの劇場版とか、7月ならアンパンマンの劇場版を見に行くか真面目に悩んでいるんだから。

 実はこの手の作品がトンデモナイ大傑作な可能性もあると思うんだよね。ただ、評価する人がいないだけで。

 絵本などもそうだけど、実は大人に知られていない傑作ってたくさんある。だから偏見を持って観ない、というのは実に勿体無いことだよ」

カエル「前置きはこれくらいにして、もちろん今回は応援上映で鑑賞してきたのでその感想も書いていきますよー。

 というわけで感想記事スタートです」

 

 

 

  

【映画パンフレット】KING OF PRISM PRIDE the HERO   キャスト 菱田正和 監督 柿原徹也, 前野智昭, 増田俊樹, 寺島惇太, 斉藤壮馬, 畠中祐, 八代拓, 五十嵐雅,

 

1 応援上映の中毒性

 

カエル「ではまずは応援上映での感想だけど、確かにすっごく面白いんだよ!

主「Yahoo!映画レビューとかで今4,7くらいかな? という超高評価なんだよね。もちろん、これは熱いファンばかりが鑑賞しているというのもあるし、他の映画と同じように扱ってはいけないというのも同意する。

 だけど、なぜこれだけ高い評価になるのか? ということを考えれば、それは間違いなく応援上映の中毒性があるからだよ。

 実際、この映画を見ている最中に応援している人達と同じように熱心に応援しているわけでもないのに『あー、これは面白いわ』って思ったことも何度もあったし」

 

カエル「それこそライブに行って好きなアーティストを応援しているようなものだよ。違いがあるとすれば、その目の前にいるのが3次元の人間か、2次元のアイドルかってことくらいで。

 もちろん生の演奏とかもあるけれど、映画館だって音響はすごくこだわっているし、3次元の人間が目の前にいても話せるわけでもなければ触れ合えるわけでもない。その意味では『アイドルは2,5次元の存在』という人もいるけれど、実はアニメキャラもアイドルもそんなに変わらないんじゃないかな? という印象かな」

主「例えばこれが……そうだなぁ、自分なら『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』という大ヒットアイドル育成スマホゲームのキャラクターだったら、間違いなく何回も劇場に通っている。

 このゲームは音楽ゲームで、ミュージックビデオのようにキャラクターが踊ったり歌ったりするところを眺められるけれど、小さいスマホの画面でも何回も見てしまう中毒性の高いものもあるし、当然好きなアイドルだったら応援したいものだし。

 それが劇場で、大画面で動くというだけでもファンならすごく喜ぶでしょう

 

カエル「ちょっと前にマイケルジャクソンの『THIS IS IT』も結構ヒットしたし、最近はバンドのライブシーンを劇場用に編集して上映したり、ライブビューイングもやっているけれど、それに近い感覚はあるよね。そして、さらに応援できるんだから、そりゃ楽しいわけで……」

主「またさ、ライブビューイングとかだと盛り上がっている会場を眺めるという形になりがちだけど……あの場にいたかった! ってどうしても思うけれど、この映画なら会場は映画館なわけじゃない? 何も考えずに応援できるから……そりゃ面白いよね」

 

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新しい鑑賞スタイル

 

カエル「最近はIMAXや4DXなどの鑑賞スタイルが新しい鑑賞スタイルが増えてきていて、劇場がアトラクションになっているよね。その中でも本作が果たした役割って何?」

主「確かに応援上映自体はこの作品がスタートではないよ。それこそ『アナと雪の女王』をみんなで歌おう! というのはこの今でいう応援上映だった。

 だけど、他の作品と今作が違うのは『応援上映を意識した作り』だということだよね」

カエル「まあ、確かに『シンゴジラ』などもあったけれど、本来は応援上映のために作られたわけじゃないし……」

 

主「『ラ・ラ・ランド』の応援上映の際に誰も一言も発しなかったというけれど、その気持ちもわかるんだよ。あの作品だとせいぜい拍手とか、手拍子とかが限度で……一緒に歌うと言っても英語だし、さらに作中のキャラクターに合いの手を入れたりする余地ってほとんどない。

 でも本作は『応援しながら鑑賞する』ということを前提に作られている。だからこそ、新しい作品に仕上がっていると言える。それを『映画』と呼べるのかはまた違う話かもしれないけれど……」

カエル「結構応援するのって恥ずかしいところがあるもんね。

『シンゴジラ』を初見の時にあまりの感動で終演後に拍手をしそうになったけれど、普通の上映だから踏みとどまったことがあったし

 

主「自分は前に『いい映画は観客と映画が1になる。1+1=1になるんだ』って言ったことがあるんだけど、応援上映というスタイルそのものもが観客と映画の一体感を大きくする。映画という表現形式に足りないのはライブ感だと思うけれど、それがこの応援上映にはあるんだよ。

 もしかしたら、このスタイルは今後ある程度一般化していくかもしれないね」

カエル「ライブと違って1回撮影や制作したら、何度でも公演できるわけだしね」

 

 

 

2 映画としての評価

 

カエル「さて、ここまでは応援上映について語ったけれど……誰もが気になるのは映画としての評価だと思うんだよ。もちろん、応援上映で観にいったから通常上映で観た時の印象とは違うかもしれないけれど、映画としてはどうだった?」

主「一応、前作も予習して見に行ったのね。DVDを借りて、鑑賞して……これは別に本作に限ったことではなくて例えば『マッドマックス4』のようなアクション映画って劇場で見ないと本当の面白さがわからないじゃない?

 本作もまさしくそうで、家で観た時は『ああ、やっぱりこのレベルか』って思ったのも事実なんだよ」

 

カエル「映画としてはそこまで高評価ではない、ということだね」

主「それは前作も本作も同じで、ツッコミどころは満載だよ? 

 途中のライブシーンがあるけれど、その技術などがあまりにも超技術すぎて……例えるならば子供向け玩具アニメ見たいとでもいうのかな?

 遊戯王でいうとたかがカードゲームなのにあんなに高性能な機械まで使って、風や爆風が巻き起こるようになっている。そんなの現実ではありえないけれど、でもそこを突っ込むのも野暮といえば野暮なんだよね

カエル「マーベルヒーロー映画で『あのギミックはどうなっているのだろう? 科学的、慣性などから考えてもあの動きはおかしいのではないか?』と考えるようなものだしねぇ」

 

主「だから、まあ、ネタとして楽しむ部分は多い。この手の作品って真面目に見てしまう人と、ギャグとして楽しめる人に分かれるんじゃないかな? ほら、コナンでもそうでしょ? あんな蘭の空手という次元を超えたキックとか、コナンの超技術満載のアクションとか……そこにツッコミを入れたらキリがない。

 そういう意味では割り切る必要はあると思う

カエル「……それでいいのかな?」

主「でも逆に言うと、それって応援上映向けの『隙』でもあるとも思った。ツッコミを入れたりさ、本作は女性向けだけど男性が見てもギャグとして楽しめるような工夫の一環なんじゃないかな?」

 

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派手なライブシーン

 

カエル「だけど肝心のライブシーンはやっぱりすごいの?

主「う〜ん……このライブシーンは過去のどの作品と比べても圧倒的なクオリティだ! とは絶対に言えない。CGを多用しているけれど、確かに応援上映に向くように派手な演出はある。音楽も悪くない。多くの男性アイドルアニメとそこまで区別はつかないけれどさ……

 クオリティが抜群に高いとは思わない。だけど、本作は……多分30分くらいかな? ライブシーンがあるんだよ。そこを考えると結構すごいことをしている」

カエル「ライブシーン長いよね!

 

主「昔『マクロスF』の劇場版を見ていた時に、冒頭で歌姫のシェリルのライブシーンがあったのよ。そこが圧倒的クオリティで、これを1時間見れるなら5000円払っても見たい! と思う内容だった。でも多分実際そんなの作ったら5000円でも採算取れないくらいに手間がかかっているんだよね。

 近年はデジタル化の影響もあって音と絵を合わせることが普通になってきたけれど、これは本来非常に難しい作業でさ。ほんの数カットずれるだけで違和感が生じちゃうし、音と絵の融合って細かい調整が必要とされている。それを30分見せるというのは手間がかかっているな、と感じた」

 

カエル「特に本作は予算や期間が潤沢ではないと思うし……」

主「CGだから1度デザインを作ってしまえばあとはある程度作りやすいとは聞くけれど、だからといって楽な作業ではない。それをこれだけの長さで作ったというのは評価されてもいいと思う

 

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様々なオマージュ

 

カエル「あとは色々な作品のオマージュもあったよね!」

主「話の内容はアイドルものの典型で、弱小アイドル事務所が強豪事務所の様々な妨害工作を受けながらトップを目指すという『アイドルマスター』『SHOW BY  ROCK』などと同じようなストーリーになっている。

 その中でもやはり目につく様々なオマージュで……聖闘士星矢だったり、エヴァだったり、あとはガオガイガーなどのスーパーロボットにありがちな熱血と勇気で全部解決! みたいなシーンが多く散見されたなぁ。あんまりオマージュを探すのが得意じゃないから、多分見逃しているのも多いけれど、多くの……特に男性向け作品を参考にしている

 

カエル「特に濃いのがアクエリオンだよね!

主「このお話自体がアクエリオンと全く同じじゃん! と言いたくなる部分があるからね。あの人とあの人の過去が……とかさ、そういうところはまんまアクエリオン。

 多分、これって付き添いに来た男性などにも届くように配慮した結果だと思う。女性キャラクターはほとんど出てこないから、男性が面白がれるところがないと思われがちだけど、でも昔から馴染んだ少年漫画や少年アニメの影響をはっきりと感じるんだよね。

 だからこそなんだから彼らの闘いにこちらも熱くなってくるというか……細かい粗なんてどうでもよくなってくる

カエル「女性にも男性にも受けるように計算しているんだね」

 

 

 

最後に

 

カエル「ではこれで最後になるけれど、意外と楽しめよ!」

主「最初は『どうせネタ枠なんだろな』って小馬鹿にしながらいったところもあるけれど、いやいや、これはバカにしたものじゃない。むしろ、下手な映画を見るならばこちらをオススメするかもしれない。

 新しい映画体験が待っているから!

 過去に全く体験したことのない、映画体験が!」

カエル「初めての応援上映にも向いているんじゃないかな? 雰囲気を味わうだけでも面白いし」

 

主「やっぱりここ最近の女性向けアニメの工夫は素晴らしいよ。『Free』の時も思ったけれど、何度も足を運びたくなる工夫に満ちている。これは映画業界……特に邦画業界は見習ったほうがいい。

 いつも言うけれど、アニメ映画に比べて邦画は工夫が少ないから! もっとお客さんを呼ぶために色々しないと、衰退する一方だよ」

カエル「もちろん内容で勝負! という作品もたくさんあって欲しいし、応援上映は邪道というか、一応映画としては微妙な立ち位置なのは間違いないけれど……

 でも工夫としては面白いよ!」

主「アイドル映画や恋愛スイーツ映画もいいけれど、それ以外にもお客さんを呼ぶ方法ってたくさんあると思うけれどねぇ」 

 

 

blog.monogatarukame.net

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  • アーティスト: 速水ヒロ&涼野ユウ(cv.前野智昭&内田雄馬)、仁科カヅキ&香賀美タイガ(cv.増田俊樹&畠中祐)、神浜コウジ&鷹梁ミナト(cv.柿原徹也&五十嵐雅)、一条シン&十王院カケル(cv.寺島惇太&八代拓)、太刀花ユキノジョウ&西園寺レオ(cv.斉藤壮馬&永塚拓馬)
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  • 発売日: 2017/05/24
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