物語る亀

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物語愛好者の雑文

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

灰と幻想のグリムガル 8話までの感想 成長を感じられる話だった

グリムガルの感想記事をあげる。 本来は3話ずつ上げていこうかと思っていたが、グリムガルは4話で一区切りという話の構成のため、8話でも感想記事をあげる。4、6、8と偶数であげているが、一区切りついたところ、1クールのちょうど中間点、また一区切りと…

ましろのおと 弘前大会編までをまとめて感想(8巻〜15巻まで)

ここ最近発売された15巻にて一つの区切りがついたので、8巻から15巻まで(竹の華入店から弘前大会まで)を読み直した。その感想や気になった部分をあげていく。 絵が上手いだけでなく、これだけ内容の深い世界観を描き出せるから本作はやはり素晴らしい作品…

通勤途中に小説を〜エンジェルキッス〜

お題 初夏 女 下駄 雲ひとつ無い青空にぽっかりと存在を強く主張する太陽が周囲を焼きつける。まだまだ日差しは弱いというが、暑さは日に日に増していき、すでに長袖はタンスの奥にしまわれて久しい。 アパートを出ると熱気が俺を襲う。一歩足を踏み出すだけ…

物語の作り方〜人の言うことは(あまり)聞くな〜

前回において物語の勉強法を学び、ではこれからいよいよ物語を書き上げたとする。 monogatarukame.hatenablog.com

『ドラマがつまらない』と思う人におくる、面白くなりづらい構造的問題

過去二回にわたりドラマがなぜ面白くないか、ということを列挙してきた。元々アニメが好きな人間はドラマを見ない、などと言われているが、それは決して二次元にしか興味がないからというわかりやすい話ではなく(それならば声優にも興味がないということに…

ましろのおと 15巻の感想 魂のぶつかり合い

ましろのおとの15巻を読み終えたので感想を書いていく こちらもパンプキン・シザーズと並ぶ月マガで楽しみにしている作品の一つ。そのうち映像化されるかなぁ、と思っていたが、三味線描写が難しいのか今のところその気配はない。 (どちらかというとアニメ…

『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』感想 あなたはこの映画のメッセージに気がつきましたか?

うん、この映画は大好き! なんて突然の告白から今回の感想記事はスタート。元々モーガン・フリーマンが大好きなため、結構前からチェックはしていたのだが、何かと見に行くチャンスがなかったため今回鑑賞した。 それではまずは恒例の一言感想から。 大好き…

ブログ開始から一ヶ月ちょっと、ここまでの振り返りと個人的な分析結果のまとめ

ブログ開始から40日が経過した。 本来であれば30日の段階でこういうものを載せるべきなのだろうが、グーグルアナティクスを入れたのが2月5日と最近であり、少し書くタイミングを逸してしまったこともある。 元々私はパソコンが苦手で、そもそもHTMLというも…

パンプキン・シザーズ 20巻の感想 面白い思想と細やかな作り

月刊少年マガジンで連載中のパンプキン・シザーズの新刊が発売されたのでそのレビューみたいなものを書いていきたい。 本当は今月の月マガレビューでも書こうと思っていたのだが、川原正敏作品が新連載に伴う準備のため休載(むしろ始まってもいない)、ポー…

落語心中 7話までの感想と脚本構成の考察

6話は大体1クールの半分だからここで一旦振り返り評論する企画第三弾。今回は諸事情により7話になってしまったが、(単純に先週寝てしまい見逃して、出遅れた)ここまでの作品を振り返っていきたい。 (ちなみに第一弾はアクティブレイド、第二弾は灰と幻想…

通勤途中に小説を〜短編小説 『星』

気がつくと周囲は夕闇に閉ざされて、ほんの少し先さえも、光のしっぽすら見えない中、俺は草むらに横になっていた。別に遭難したとかいう大事な話ではなく、町外れの森の中を、真っ昼間から陽の光を木々で避けながら、ずっと草を敷き布団にしていたのだ。 大…

クレイジージャーニー〜水中洞窟探検家 広部俊明〜 2月18日放送 感想 

今最も面白いバラエティ番組であり、私も唯一録画しているテレビ、クレイジージャーニー。 今週も面白かったので感想をあげていく。 この番組は大きく分けて2種類の話がある。 丸山ゴンザレスなどに代表される『社会の裏側、知られざる世界潜入回』 佐藤健…

物語の作り方 物語を作るための勉強法

前回で、まず本や映画を見るのをやめようということ言った。 ではそれならば、一体何を持って勉強すればいいのだ、という言葉が飛んできそうなので、今回は小説の勉強法について考えたい。 monogatarukame.hatenablog.com

少年Aの表現の自由について考える。

今更ながら少年 Aがブログを始めた時に思ったことをアップします。 なお、私はこの事件のことは幼かったので後の報道などでの知識しかない世代の人間ですので、当時のことを知る方とは感覚が違うかもしれません。

少年Aが週刊文春に掲載される〜表現の自由と私刑〜

今回書く内容はタイトルの通りで、個人的に表現の自由に関する問題は非常に重要なことなので書かせてもらいます。 少年Aがブログを始めた時に考えたことはこちら monogatarukame.hatenablog.com 私が現代社会において最も重要視する自由は表現の自由である。…

ドラマにおける『役者の演技』の嘘臭さ

昨日に続き、ドラマの悪口を言うだけのブログになっております。 感想は個人差があるので悪しからず……という予防線を張っておいて、ではスタート。なお、今回の話は一般的な全体に対する話であり、特定の個人を誹謗するものではないと先に明記させていただこ…

私がドラマを見ない三つの理由

ドラマカテゴリーを作ったにも関わらず、ドラマを見ないと公言しているのが私である。アニメはこのブログでたくさん書いているし、漫画も読めば映画も東西を問わずに見ている。落語も好きだし、あまり鑑賞の機会がないが演劇も好きだ。 基本的に物語と呼ばれ…

灰と幻想のグリムガル 6話までの感想

6話は大体1クールの半分だからここで一旦振り返る評論する企画第二弾。 (ちなみに第一弾はアクティブレイド、第三弾は落語心中になる予定) 4話でまとめたものがあるので貼っておく。ちなみに原作未読。 monogatarukame.hatenablog.com さて、6話まで見ての…

スティーブ・ジョブズ(2016 ダニーボイル監督) 感想 世界を変えたオタクの裏側

ダニーボイル監督、アーロン・ソーキン脚本ということでスティーブ・ジョブズを見てきた。その感想をあげていこうと思う。 私は大のアップル党であり、今使用しているパソコンもMacだし、スマートフォンもiPhonである。ではこれに強いこだわりがあるのかとい…

通勤途中に小説を〜短編小説 『幽霊』

線香の灰や枯れた花が一掃され、ぺんぺん草一つ生えないまでにキレイに片つけられたのは少し前のことなのに、今では夏に供えられた花がそのままに風に身を揺らしている。枯れススキは風情があるが、枯れ仏花は恐怖心を煽るだけだ。それだけに墓場には相応し…

物語を作りたい人が始めにやるべきこと

個人的物語論 今回は小説が上手くなるためにやるべきことについて語っていこう。 いきなりだが、ある当たり前のような常識を覆すような言葉から言わせてもらう。 「物語を作りたければ、まずその手にある本や映画を見てはいけない」

マイ・インターン感想 アラフォー女性の『完璧な』おじいちゃん

だいぶ前に見たマイ・インターンの作品感想を上げていく。 もともと今作は評価が高いという理由で見に行ったので、事前情報をほとんど見ていなかった。私は気難しいバリバリ働くアラフォーの女性と、明らかに引退したような歳頃のおじいちゃんが巻き起こす、…

語源のはなし

先日、詩人と会ってきた。詩人と小説家と二人揃って言葉人間なので、必然的に言葉の話になる。 その中で出た語源の話が面白かったので、ブログにあげます。(白川静の字訓を参考にしている)

劇場版ラストエグザイル 銀翼のファム 感想 (LASTEXILE)

『ラストエグザイル 銀翼のファム』の映画版を鑑賞してきたので、その感想を書いていく。 1 GONZOの思い出 ラストエグザイルの立ち位置 テレビ版『銀翼のファム』 ではようやく感想(ネタバレあり) 2 元々主人公が弱い作品 3 むしろ主人公の外の設定が面白…

通勤途中に小説を〜短編小説 『ナミダダケ』

「ワライダケって知ってるかい? そうそう、食べると笑いが止まらないっていうあれさ。とは言ってもさ、本当に笑ってるわけじゃあ、ないんよ。神経毒でさ、顔面が麻痺して引きつっている様子が笑っているように見えるってだけなんだがね。最近はやりの笑素と…

小説を書くならば考えなければならない他媒体との違い 下

monogatarukame.hatenablog.com 3 小説の可能性 なぜライトノベルやケータイ小説がそこまで文章力にこだわらない文体の作品が多いのか、考えたことがあるだろうか? 確かにそれは現実的にはそこまで文才がない人物や、経験のない人物が書いているからだとす…

小説を書くならば考えなければならない他媒体との違いと小説の未来 上

今回は小説について考えていくことにする。 なお、個人でグダグダと考えたことなので、学術的に正しいことを知りたい方は、即刻このブログを閉じることをお勧めする。 (情報化社会とは調べるだけでなく、その情報の真偽すらも判断する能力が問われる社会で…

灰と幻想のグリムガル 四話までの感想 ファンタジー世界の日常系

私は正直ライトノベルがそこまで好きではない。 特に最近のアニメになるほどのライトノベルはほぼファンタジーかゲームの世界に関するもので、可愛い女の子に囲まれたハーレム系ばかり。私が読んでいた頃のライトノベルはキノの旅や、バッカーノ、ダブルブリ…