カエルくん(以下カエル)
「まさかの2週連続でリトルウィッチアカデミアの記事更新とは!」
ブログ主(以下主)
「……いい! 今週の話がすごくいい!
この話を見終わってから、すごく語りたいことがあってさ! そんなに多くのことは語れないけれど、思わず筆をとった……ならぬ、パソコンを開いてしまったよ!」
カエル「今回はオタクに突き刺さる話でもあるしね」
主「いや、今作はすごく面白い!
色々な見方ができるし、大人も子供も楽しめるし、なのに深夜枠なのが本当にもったいない! こういう作品こそ、もっと明るい時間にやるべきだよ!」
カエル「てっきり話の内容から1クールかな? って思ったら、今作って2クールなんだね。大きな敵もでてこない作品だけど、これから大きな障害とか、バトルとまではいかないけれど、劇的な展開が待っているんだろうね」
主「さすがにキルラキルのような学園崩壊とかはないと思うけれど、トリガーだから絶対にありえないとは言えないし……
もしかしたら今の日常描写が懐かしく思ったりして」
カエル「それこそ賛否両論ありそうだわぁ……
それじゃ、記事を開始するよ」
4話のあらすじ
相変わらず問題行動が多いアッコたちは、食堂のタルトを食べてしまったことがバレて補習を命じられる。その罰をなんとかして回避したいロッテであったが、残念ながら認められることはなかった。
実はその補習の日は『ナイトフォール』と呼ばれる、120年にも及ぶ大長作小説のイベントがあり、そこに初めて作者が登場することを楽しみにしていた。
アナベルに会いたいロッテのために、アッコはとんでもない大脱走の方法を思いついたのだった。
1 計算された構成
カエル「今まではアッコが如何に『シャイニィシャリオ』が好きか、ということを重視してしたけれど、今週はロッテを深く掘り下げてきたね」
主「ここまでの3話は導入ってことだろうな。
アッコが如何にシャリオが好きかという主人公の説明と、その他の登場人物の顔見せ、世界観の説明などに終始したという印象がある。
そう考えるとストーリー構成も計算されていて、
1話 世界観とアッコたち主要登場人物3人の説明
2話 ライバルであるダイアナなどの説明
3話 大多数が出る大会にて映画のキャラクターなどを紹介
という風に成り立っている。
ここで3話に多くのキャラクターを紹介する大会の話をやると同時に、迫力満点の映像を見せることで視聴者をぐっと掴むということができているわけだ」
カエル「ふう〜ん……そう考えるとこの作品って見事な3話構成なんだね」
主「ということは、この4話はロッテなどのサブキャラクターの深堀になるはず。おそらく来週がスーシィであり、6話くらいでチームとしての3人を描くんじゃないかな?」
カエル「さて、この予想が当たるか否かは再来週までのお楽しみ!
ちなみにこの先の展開について何の情報も調べてないので、ネタバレでも何でもありません!」
ロッテの好き
カエル「この話のどこにそこまで感動したの?」
主「結局さ、この4話ってアニメが好き、とか漫画が好き、ということと同じなわけじゃない?
その対象が小説であるということであって、そこはオタクと何ら代わりがないわけだ」
カエル「あのクイズ大会のレベルって相当高そうだしねぇ。あんなもんわかるか! って怒っているファンも多そうだし」
主「でも、実際のシャーロキアンなどのように、特定の作品の熱心なファンを考えるとあのレベルの問題もわかってしまう気がするんだよなぁ……スターウォーズファンとか似たようなところがあるし」
カエル「日本だったらガノタ(ガンダムファン)とかだね」
主「365巻も続けば熱いファンが多いだろうなぁ……
で、ここで表現されているのはシャリオオタであるアッコと、ロッテの共通するものと違うところだね」
カエル「作中でも言われていたけれど、アッコはシャリオになりたいけれど、ロッテはアナベルになりたいわけではないってやつだよね」
主「同じように好きって感情は抱くけれど、好きという気持ちの向かう先は色々とあるよ、ということを示唆している。
多分、これって後々の伏線になる気がするんだよね。どのような展開をするか、全く読めないけれどさ」
2 作者とファンの関係
カエル「今回一番語りたいのがこの部分なんでしょ?」
主「そう! 自分は前回の3話の記事で『この作品は作り手の成長とリンクしている』と書いたんだよ。
見習い魔女というのは、若手アニメーターと同じであって、この物語において魔女としての成長は、作り手としての成長に繋がっている。だから、リトルウィッチアカデミアという作品のテーマって『物語の作り手の成長』ということになるって説」
カエル「まあ、そういう受け取り方もできるよってことだよね」
主「それで、その視点からいうとこの話ってすごく感動するんだよ!
万年筆の精霊が選んだという描写があったけれど『作者が作品を選ぶ』のではなくて『作品が作者を選ぶ』ということでもある。これって物語を作った経験がある人だとなんとなくわかる経験だと思うんだよね」
カエル「作品の構想が降りてくる、とか言うもんね」
主「オカルトじみているかもしれないけれど、本当に『降ってくる』って表現が正しい時がある。
あ! このアイディア面白いかも! って奴。
それが陽の目を見るかというのは別として、こういう経験って物語を作っているとよくあるんだよね。それを精霊という形で表した」
ネットと物語の関係
カエル「ふ〜ん……なるほどね」
主「そしてふたりの会話だけど……
ここでさ、ネットと物語の関係というのがはっきりと言及されている。
『私が書くようになってからすごく叩かれている』という言葉が示す通りで、それだけ大きなシリーズになるとやっぱりファンも多い。そしてそのファンの中で『あるべき作品の形』が決まってきちゃうんだよ」
カエル「ガンダムで言うとファースト原理主義とか、富野信者とかいう色々な思いがあるもんね」
主「人気のあるシリーズって新作を作るだけでも無茶振りで、ガンダムで言えば『Gガンダム』なんて相当叩かれただろうけれど、でもあれがあるからガンダムの幅はすごく広がったじゃない。
昨年で言ったらなんといってもゴジラだよ。シンゴジラってとんでもないクオリティの作品だけど、やっぱりあれが『ゴジラらしいか否か』ということで揉めることもある」
カエル「ドラえもんの声優交代とかもそうかもね」
主「だからさ、このお話が示したのって『大きな物語の継承』のお話なんだよね。それほどの大きな物語って、もう呪いみたいなものだから。
そしてナイトフォールも継承して書いていたアナベルというのは、ガンダムシリーズとかゴジラを愛してようやく作り手になった監督やアニメーターなどの制作陣。
それがネットでボロクソに叩かれるというのは、現代社会ではよくあることでもあるけれど、それってすごくつらいことでもある」
好きなことを貫くということ
カエル「もしかしたら、オリジナルのお話を否定されるよりもつらいことかもしれないね」
主「そうだよ!
だってさ、とっても大好きで、好きって気持ちだけは誰にも負けないと思っていた人が、ようやく神様から……作中で言えば精霊から作り手になる事を認められたのに、その結果が叩かれることになる。
それは考えようによってはアイデンティティを否定されることでもある」
カエル「だから他の誰かに書いてもらおうとしていたのね……」
主「作中でも語っていたけれど、無意識で書くということもある。作者だってなんでこれを書いたのかわからないときだってあるかもしれない。
その理由を探るために創作しているって気持ちもあって当然だから。
だけど、好きで繋がったファンがそれを指摘して、言葉にしたり二次創作にして語ることって絶対にあると思う。もちろん、誤解もあるけれど、作者が考えた事以上の答えを導き出してくれるという事もあるんだよ!」
カエル「だけど、そういうことを踏まえても最後の『あなたがアナベルなのよ』という言葉の重みがズシンとくるなぁ」
主「あくまでもファンはファンであって、一次創作者がいないと成立しない『好き』だからね。
アッコの話は好きという事を貫くということの素晴らしさとか、どんなに苦しくても好きを貫く尊さが描かれたけれど、このお話は『好きを貫く辛さ』を描き出している。
ちょっとの人の意見に左右されることもあるかもしれないけれど、でもそのヘイトが全てじゃない。好きを貫く上では色々と言われることもあるけれど、それを覚悟して突き進むことがすごく大事だ、という監督などから若手アニメーターや視聴者への教育やメッセージでもある。
本当に素晴らしい1話だよ!」
カエル「アッコやスージィのように他の人はポカンとするかもしれないし、意味がわからないかもしれないけれど、それでも描き続けることの尊さか……」
最後に
カエル「結構短いながらも熱い感想になったね!」
主「この作品ってクリエイターにとって一番重要なことを語っているんだよね。だから自分は否定することができないし、そうすることが怖いとすら思う。
ロッテのようにファンのままでいるという楽しみ方もあるという一方で……このお話はロッテにとって重要な伏線になるんじゃないかな?
あとはライバルのとしてアッコとダイアナがライバルでもあ流けれど、実は共通する好きが一緒という伏線が1話であったけれど、ロッテとバーバラも伏線になるんじゃないかな?」
カエル「本作はオリジナルアニメーションの強みを出してきた作品と言えるかもね」
主「先がわからないというのと、いろいろなテーマを込めることができるからね。受け取り方も千差万別で、みんなで共有する楽しみもある。
オリジナルアニメーション、もっと増えて欲しいなぁ」
カエル「……すっかりハマったみたいだね」
主「今度ある程度暇になったら劇場版の記事も書こうっと。
その前にコミティアで配布する原稿とか書かないといけないから、ちょっと後になるだろうけれど」
カエル「最後にサラリと宣伝を入れるとは!」
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