物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『サニー/32』『RAW少女のめざめ』ネタバレなし感想 どちらも特徴的な演出で辛くなってくる……

カエルくん(以下カエル) 

「えー、今回も2作同時レビューになりますが……どちらも極端に癖が強い作品なので、人を選ぶだろうということは先に言っておきます」

 

「好きか嫌いか、合うか合わないかは実際に観ないと全くわかりません」

 

カエル「絶賛する人の気持ちもわかるし、酷評する人の気持ちもわかるという不思議な体験をしたよね。どちらもバイオレンスな描写が多く、しかも過激なためにかなり覚悟をしてください。

 ちなみに、主は途中のシーンで何度も目も手で隠しながら鑑賞していたものの、音だけで嫌になるほどの衝撃がありました

主「もう嫌だよ……お金もらっても次は観にいかない。

 ただ、悪い映画ではないけれど……今作ほどのバイオレンス描写はもうきつくてさ、ちょっとご免こうむるというのが本音です」

 

カエル「なので、バイオレンスな描写や痛い描写に耐性がある方は是非ご鑑賞リストに入れていてください。

 では、記事のスタートです!」

 

  •  サニー/32
    • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 今作品の『歪み』
    • リアリティに対する疑問
    • 本作の元になった事件について
  • RAW 少女のめざめ
    • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 生と成長と死
    • カニバリズムだから表現できること
    • 最後に〜2作品を通じて感じた事〜

 

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映画『グレイテストショーマン』感想 楽曲と歌の良さはともかく映画としては評価は割れるが、これぞTHIS IS ME! ネタバレあり

カエルくん(以下カエル) 

「2月度で一番注目を集めている作品になるのかなぁ?

 ミュージカル映画がいよいよ公開されたね!」

 

「ララランドチームの製作という触れ込みもあって、日本でも高く注目されている作品でもあるな」

 

カエル「アカデミー賞などの賞レースでは残念ながら選考漏れしていることもあるようだけれど、賛否はありながらも評判はそこまで悪くないようだね」

主「そこについても後半、おいおい触れていきます。

 あと今作は間違いなくサントラが欲しくなる案件なので、購入費用は用意しておいたほうがいいかも……」

カエル「おお、ダイレクトマーケティングだ」

主「ちなみに自分も非常に気に入って、レンタル待ちするか買ってしまうか悩んでいる最中であります」

カエル「ではそんな今月1番? に注目度の高いミュージカル映画の感想記事の始まりです!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 欠点として
    • 褒めるポイントとして
    • ネタバレなしのまとめとして
    • 2度目の鑑賞後の印象の変化
  • 以下ネタバレあり
  • 2 序盤から漂う欠点
    • 欠点があるからこそ輝くメッセージ性
  • 3 本作の悪役について
    • マイノリティをいかに描くか?
    • 映画と現実の状況のリンク
    • 最後に

 

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『恋は雨上がりのように』6話感想&演出の考察 この2人の恋をアニメはどのように描くのか?

カエルくん(以下カエル)

「今、最も楽しみにしているテレビアニメである『恋は雨上がりのように』の感想記事になります!

 テレビアニメとしては今年初の記事になるね」

 

「どうしても完結しない作品は語りづらいというのもあるんだけれどね」

 

 

カエル「その中でもこの作品は特に語りたい! と思うことが多くて、5話を録画で見てからずっと色々と考えていたもんね」

主「さすがノイタミナ、恋愛描写がとてもいい。

 フジテレビもさ、せっかくだからノイタミナ枠をゴールデンに持ってきてもいいんじゃないの?

 過去作も含めたらストックも結構あるし、これだけの作品が多く作られる枠が深夜で放送する必要もないと思うんだけれどね」

 

カエル「現代ではアニメは視聴率が稼ぎにくいと言われているからねぇ。

 ちなみに、今回は原作未読の意見となりますので、この先のネタバレなどは一切ありません」

主「原作が優れているのかアニメ版が優れているのかわからない部分もあるけれど、それも含めてこの作品の魅力ということで語っていきます。

 では記事のスタートです」

 

  • 1 演出力の高い作品
    • 本作をどのように鑑賞するか?
  • 2 演出力の高さについて
    • 靴の演出
    • 3話の靴の演出
    • 靴から見える心境描写
    • それ以外の演出として
  • 3 店長にとってのあきら
    • 6話の不穏
    • 連想するあの作品
    • 最後に

 

 

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『コードギアス 反逆のルルーシュⅡ 叛道』感想 2章はテレビシリーズからの変更点も多数でもやはり面白い!

カエルくん(以下カエル)

「みんなが楽しみにしていたであろう、コードギアスの総集編第2段がいよいよ公開されたよ!」

 

ブログ主(以下主)

「単なる総集編と違って、この先の新作の物語のために色々と変更するポイントも多々あるという話だから、非常に楽しみな作品でもあるな」

 

カエル「前回の記事で熱く語ったけれど、谷口悟朗作品が大好きだから、今回も熱量も高くこの作品について語っていこうか!

主「一応直接的なネタバレはしない方向だけれど、ニュアンスなどでわかってしまうこともあるかもしれません、とは先に言っておきます。

 あとさ、テレビシリーズも10年ほど前に放送終了している作品なので、いい感じに忘れている部分と強烈な印象に残っている部分が交互に織り混ざっているような気がして……新鮮な気持ちで観られるかもね」

 

カエル「この2章は最大の鬼門だという予想は多くの人が共通する部分だろうけれど、果たしてどのような物語になるのか、注目していきましょう!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 本作の欠点
    • 2期の内容が大幅カット
  • 2 コードギアスをどのように構成したのか?
    • ユフィの描き方
    • 大幅な変更点
    • 音楽について
    • 最後に

 

 

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映画『ぼくの名前はズッキーニ』感想 世界中の子供達に向けられた真摯な思いが胸を熱くする、今年1番の感動作! ネタバレなし

カエルくん(以下カエル)

「今回語る『ぼくの名前はズッキーニ』は、実は1年前から気になっていた作品なんだよね。昨年も行われたTAAF(東京アニメアワードフェスティバル)の長編部門コンペションに出ていた作品だった時から気になっていて……」

 

ブログ主(以下主)

「残念ながら仕事の状況などから行くことはできなかったんだけれど、是非とも鑑賞したい1作の1つだったね。結局グランプリは逃したけれど……評判はかなり良かったから気になっていたんだ」

 

 

カエル「その時は『ズッキーニと呼ばれて』というタイトルで、今でもこっちで覚えているから最初の感想tweetでもタイトルを間違えてしまったというね。

 僕は『ズッキーニと呼ばれて』の方が情緒もあるような気がして好きだけれど『ぼくの名前はズッキーニ』だと子供も簡単に覚えられそうで、こちらの方が広く多くの人に見てもらう興行向きの名前なのかもね」

主「この手の作品はどうしても宣伝の関係もあるのか、あまり話題にならないで終わってしまいがちだからなぁ。

 なんとか工夫は凝らしているだろうし、名前の変更もその一環だろうけれどアニメーション映画好きとしてももっと注目を集めてほしい! と心から思う作品だね

 

カエル「というわけで、そんな以前から注目していたズッキーニがようやく公開されたので、感想記事の始まりです!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • パペットアニメーションの味
    • 実際に作られたものの味
    • 生きて動くズッキーニたち
  • 2 彼らのおかれた境遇
    • 子供らしさが溢れる暖かい作品
    • 逃げない物語
    • 最後に

 

 

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映画『今夜、ロマンス劇場で』感想 設定自体はいいのに、それを活かしきれなかった印象が残る…… ネタバレあり

ブログ主(以下主)

「では、今年初になるのかな? テレビ局主導の大作邦画の感想と行きますか」

 

亀爺(以下亀)

「映画について語った映画ということで、期待値もそれなりに上がっておるのじゃが……」

 

主「やっぱり『映画について語った映画』は自分の中でも刺さるものが多いんだよね。表現論でもあるし、とても強く興味があるものでもある。

 だからこそ、半端なものを出してきた時は大批判になるだろうけれど、さて今作はどうなるかな?」

亀「……テレビ局主導というだけでなんとなくどんな話かはわかるがの」

主「3連休ということもあって多くの映画が公開されるこの週でも、特に注目を集める作品ではあるけれど……さて、どうなるでしょうか?

 では感想記事を始めましょう!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • 褒める点として
    • 役者について
  • 以下作中に言及あり
  • 改善点をいくつか
    • 脚本で語りすぎ問題
    • 名作映画の影響があるのならば……
    • 映画について語った映画なのに
    • 最後に

 

 

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映画『十二人の怒れる男』感想&考察 シンプルな脚本と演出が最高の法廷劇を見せてくれる! ネタバレあり

カエルくん(以下カエル)

「おお……ついにこの作品の記事を書くんだね。

 苦節2年ちょっと……いつも書こう書こうと思っていて、結局書くことができずにいた名作を扱うときがくるなんて!」

 

ブログ主(以下主)

「以前に旧作を扱うよ、と告知した時に白黒作品も扱うよ、といったけれど、その時に頭にあったのがこの作品で……もう語りたいことがたくさんあるけれど、思いが強い作品で語りにくい作品でもあって……」

 

 

カエル「名作中の名作だからね。

 下手なことを言うと罵声が飛んできそうだし、多くの書籍などで、それこそ世界中の人が語り尽くしている映画でもあるし」

主「旧作の中でも特に語りたいのが、実は白黒映画であって……

 え? 古い映画? と疑問に思ったり、または難しく考えてしまう人もいうかもしれないけれど、そんなに構えなくても大丈夫。娯楽作としても一級品の内容だから。

 そしてこの当時の作品の多くの名画が演出が凝っていて、しかも今と違ってCGなどもないから、ごちゃごちゃしていない。

 分かりやすい巧さに満ちている。

 この手の映画を観ることは、脚本や演出の勉強をするには特に大切だ

 

カエル「古典から学ぶことの意味、だね」

主「まあ、そんなことを考えなくても、なぜこの単純な物語が面白いのか? それはとても工夫された演出や脚本にあることがシンプルにわかる作品でもあるだろう。

 というわけで、12人の怒れる男の解説記事を始めていきます。

 あと、もう50年以上前の映画なので平然とネタバレしています」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 圧倒的な脚本のうまさ
    • 本作最大の工夫〜登場人物について〜
  • 2 各場面を見ながら演出や脚本について考える
    • 序盤の構図
    • 法廷劇として重要なこと
  • 3 演出の妙
    • 最大の名シーン
    • ジャケットの意味
    • 本当のことは?
    • 最後に

 

 

 

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