物語る亀

ネタバレありの物語批評

映画『バイオハザード ヴェンデッタ』感想 バイオらしさに溢れたCGアニメ映画!

亀爺(以下亀)

「バイオハザードシリーズも根強い人気を誇るシリーズじゃの」

 

ブログ主(以下主)

「メディアミックスが多い作品でもあるから、これがゲーム版何作目とリングしているとか、そこいらへんのこともややこしいなぁ」

 

亀「ちなみに、主はバイオハザードシリーズは……」

主「はっきり言うけれど、ゲームはやりたくない!

亀「……そこまではっきりとアンチ発言することもなかろうに」

主「違うって! 昔バイオ2を友達が遊んでいたんだけれどさ、裏クレア編だったかな?

 そこでマンホールと警察署長のシーンがあるけれど……バイオハザードシリーズを一切知らずにそのシーンを目撃した時に『このゲームは絶対にやらない』って決めたんだよ!」

 

亀「うん? 確かバイオ2はプレイしておった気が……」

主「家にあったからちょっとやってみたこともあるけれど、バグなのか知らないけれど表レオン編が始まった直後で何発銃を撃ってもゾンビが倒れないの! 当たっているのに! で、銃弾が尽きて強制ナイフプレイ。もちろん即ゲームオーバー。

 なんだかトラウマしかないゲームでね……一応シリーズごとの登場人物とか、どのようなドラマなのかは興味があるからチェックしているけれど……バイオシリーズって物語としても面白いし」

亀「アンチではないが、チキンすぎてゲームができない、ということか……」

主「特に最新作のバイオとか絶対無理! そんな恐ろしいもの……なんで作ったのか理解に苦しむレベルだよ!」

亀「……ホラーに根本的に向いておらんの。

 では感想記事のスタートじゃ」

 

 

 

 1 感想

 

亀「では感想と行くが、やはりCGアニメ映画らしい作品に仕上がっていたというべきかもしれんの

主「バイオシリーズは色々な側面があって、もしかしたら冒頭で自分が『怖い』といったのを理解できない人もいるかもしれない。今の若い子……というとなんだけれどさ、バイオ1とかはホラーゲームとしても評価が高いわけじゃない?

 だけどそれがいつの間にかガンシューティングゲームになり、アクションや推理要素がどんどん強くなっていった。まあ、その要素自体は1からあったわけだけど、そっちが強化された印象かな」

 

亀「ホラーのように怖がらせるのもバイオであるし、アクション重視もバイオである、ということじゃの」

主「根強いファンも多くて劇場はこの手の映画では珍しく……と言っていいのかわからないけれど、お婆ちゃんと言っていい年齢の人もいたよ。やっぱり根強い支持を集めるシリーズなんだな。

 この映画はバイオの両方の面を見事に表現されていた。今回は『呪怨』などの清水崇監督がエグゼティブ・プロデューサーとして参加していることでも話題になったけれど、なるほどと納得するようなホラー要素もある。

 どうでもいいけれど、この肩書きってよく見るけれど、何をしているのかよくわらからないよね……」

 

亀「まあ、ホラーは大の苦手なので清水崇について語ることなどそんなにないのじゃがな」

主「で、もう1つの面であるアクションもCG映画らしさを全開にした作品であって、どちらも楽しめるものになっている。

 その分脚本は突っ込みどころ満載だけれどね!

 

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クリスとレオン、がかっこいい!

(C)2017 CAPCOM / VENDETTA FILM PARTNERS. ALL RIGHTS RESERVED.

 

 

ホラーとしての前半

 

亀「まあ、これはネタバレにはならんじゃろうが、前半のホラー描写というのも中々しっかりしておったの

主「あれが2時間続いたらきつかったわ……『ドント・ブリーズ』ようなサスペンスホラーは大丈夫なんだけれどなぁ。

 今作はCGアニメの特性を活かしたと言ってもいいと思うけれど、ゾンビの肌のただれ具合であったり、その動きそのものが人間離れしたものになっていた。さらに言えば、CGで人間を描写すると硬質感があったりして『不気味の谷』と呼ばれる違和感が発生しやすいだろうけれど、それを逆手に取ったんじゃないかな?

 ホラー映画の予告などで白塗りをした子供であったり、ゾンビや幽霊を実写で演じているシーンがあるけれど、それってどことなく笑えるんだよ。こんなコスプレまでして……っていう感じかな?

 だけど本作のゾンビはちゃんと怖い。特に序盤は演出もすごくいいから、それがいい味を出している」

 

亀「CGで表現されたキャラクターというと、クリスやレオンはしっかりとかっこよかったし、ヒロインのレベッカも可愛らしく造形されておったな。バイオシリーズは女性たちが美しい作品でもあるの」

主「まあ、若すぎるんじゃないの? というお約束のツッコミは無粋として……

 クリスとレオンのかっこよさって全くの真逆じゃない? かたや筋肉マッチョの典型的アメリカ軍人であり、かたやヒョロくれアンニュイな兄ちゃんでさ。この2人の性格や見た目の違いもしっかりと描かれていてよかったね」

亀「元々ゲームCGなどでそのあたりのノウハウはあるのかもしれんがの」

 

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レベッカも基本的に可愛らしい女の子でした

(C)2017 CAPCOM / VENDETTA FILM PARTNERS. ALL RIGHTS RESERVED.

 

 

後半のアクションパートについて

 

亀「そしていよいよバイオシリーズらしいアクションが続くわけじゃが……」

主「後半はもう突っ込みどころ満載だけど、これもまたCG映画の良さをしっかりと活かしていたんじゃないかな? 人物などの生き物表現は苦手だけど、アクションや車などの機械、そして爆発などは今やCGの得意とする部分になっている。

 その良さがはっきりと出ていたことは出ていた。

 ただし、ここで派手なアクションを多用することによって、前半にあったゾンビの恐ろしさやホラー描写は全て意味がなくなってしまったかな。

 だけどここで中途半端にホラーを継続するのではなく、アクションに振り切ったというのは英断だろうね」

 

亀「これもまたバイオの味であるからの」

主「銃を使った戦闘なども迫力があったし、先週公開された『BLAME』は音響を拘ることによって迫力を出していたけれど、本作はまた違う迫力の出し方をしていた。

 だからさ、ツッコミどころは目を瞑ってバカになってこの映画を楽しむと、すごく高揚する

亀「……整合性などはどうでもいいのか?」

主「いいよ、もう。クリスが腕丸出し、ヘルメットも被っていない時点で話の整合性なんてないんだから。レオンもヘルメットしないし。

 そういうことじゃないでしょ!?」

亀「……いつもはそういうことに拘る気がするがの」

 

 

 

2 課題

 

亀「ここからは見えてきた課題について語るとするかの」

主「これはもうこう言ったゲームやアニメ原作を元にした、リアルなキャラクターデザインをしたCG映画の多くの作品に言えるけれど、やはりゲームの販促物であり、作品と作品の間を埋めるものでしかないわけだ。

 もちろん、それが悪いというつもりはない。だけどさ、これが『映画』になっているのかというと、結構辛い評価になるわけ。

 なぜならばこの映画から生まれて初めてバイオシリーズに触れた人が理解できるのか? 全て納得できるのか、というと、そうじゃないし」

 

亀「結局伏線はある程度放置されてしまったし、この先を知りたければゲームをやってね、というメッセージは見えてきてしまったからの」

主「確かにそれは当然のものとして受け止められるかもしれない。この映画を見に行く人も、多くはバイオのファンで全くの初見が行く可能性はほとんどないと言ってもいい。

 だけどこれを繰りかえしていたら『ゲームCGを劇場で眺める』というのと何も変わらないわけだ」

亀「これは『映画とは何か?』ということになってくるかもしれんがの」

 

主「劇場で公開された作品を眺めるから映画だ、というわけではないと思う。確かに映像のクオリティはすごく高いし、満足度もある。楽しめるし、ファンなら特に喜ぶ。ファンじゃない自分でも面白かったし、川井憲次の音楽も素晴らしかった。

 だけど、それだけじゃなくてもっと奥深い表現だったり、派手さの先にあるもの、それを映像にする時代になってきたんじゃないかな?

亀「厳しい言い方をすると『映像技術の展覧会』になってしまっているの。その題材にバイオシリーズを使っているだけじゃ」

 

 

次回作があればあの人の起用を!

 

亀「その現状を打破するために起用を熱望するのが、この作品でも浅からぬ関わりを持つあの人じゃな」

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主「そう! 押井守だよ!

亀「……まあ、主は押井党であるからの」

主「それもあるけれど、今のCGアニメ映画界に必要なのは『映画を撮れる監督』だと思う。

 押井守って何をしたのかというと、自分は『アニメを映画にした人』という評価である。もちろん、宮崎駿などもいるけれど、ああいう昔の言い方をすると『漫画アニメ』ではなくて、もっと実写映画のなどに近い『アニメ映画』を生み出したというのが押井守の最大の功績だと考えている。

 特に押井さんは武器にも詳しいし、CGなどのデジタル表現にも並々ならぬ関心があり、さらにバイオシリーズなども今作では監督と対談をするなどの造詣も深い。これほどうってつけの人材も他にいないでしょ!」

 

亀「なかなかハチャメチャなバイオになりそうじゃな。ファンからは賛否が分かれそうな……」

主「多分最初は分かれると思う。だけどここいらでゲームCGなどからの脱却というのは図らないと『日本のCGアニメ映画』としての発展がかなり遠回りになるんじゃないかな?

 原作があるのもわかる、興行もあるのもわかる。

 だけどこう言った技術以外で語ることのできるCGアニメ映画ができたら、その監督は後世に名前を残すことができる。一気に注目監督のの仲間入りだよ!

 それだけのポテンシャルを秘めている分野だと思うし、海外のヒーロー映画が派手さだだけではなくて、深いテーマ性を獲得して一般受けしたような現象はCGアニメ業界でも起こりそうだけどね」

 

 

 

 

最後に

 

亀「なんだかんだいったが、楽しめる1作であるのは間違いないの」

主「そこまでバイオに詳しくない自分が楽しんだから、ファンならもっと楽しめると思う。

 特にキャラクターはかっこいい&かわいいし! 敵もまあまあ魅力的だし、派手だし!」

 

亀「他にこういう映画を作ってもらいたいという作品はあるかの?」

主「やはり『メタルギアソリッド』かなぁ。今のコナミじゃあんまり期待できないけれど、あれも深いテーマがある作品だったし、映画向きなゲームだと思うけれどね。多分ヒットするでしょうし」

亀「バイオに負けない人気シリーズで海外人気も高いからの。是非とも制作を熱望したい作品じゃの」

 

 

 

バイオハザード ヴェンデッタ (角川ホラー文庫)

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【映画パンフレット】 バイオハザード ヴェンデッタ  監督 辻本貴則

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