物語る亀

ネタバレありの物語批評

映画『アシュラ』『トンネル 闇に鎖された男』感想と韓国映画に対して思うこと

カエルくん(以下カエル)

「今回はちょっと前に公開した韓国映画2作品について語っていくよ!

 公開規模こそ小さめだったけれど、注目度は公開規模を考えれば格段に高かったよね。ソフトや配信などでやっと鑑賞ができた! って人も多かったんじゃないかな?」

 

亀爺(以下亀)

「この2作とも注目作ばかりの韓国映画の中でもそれなりに話題になった作品じゃからの。

 『哭声 コクソン』『お嬢さん』『新感染 ファイナル・エクスプレス』もあるが、2017年を代表するアジア映画となっておるのではないか?」

 

カエル「今回は2本のレビューを上げた後に、ちょっと韓国映画に対して思うことを挙げていくとするよ!」

亀「みんな大好き韓国映画じゃから、より慎重な言説が求められるの」

カエル「もう毎年のことかもしれないけれど、やっぱり注目作が多くて……実は韓国映画を見始めたのがここ最近の話なんだけれど、なるほど、これはヒットするな、というのもうなづける内容でさ。

 ただ色々なインタビューなどを読むと韓国映画の内情などもうっすらとわかってきたけれど、向こうは向こうで大変みたいだね」

亀「実は韓国映画の盛り上がりとは裏腹に、日本では配給会社が撤退したり、小規模公開となってしまう現実がある。特にアジア映画はその傾向があるの」

 

カエル「ファンの思いとは裏腹に……ってことなのかな? 一時期の韓流ブームもすっかり終わって、今は政治的状況もあって嫌韓ムードもあるしねぇ」

亀「映画と政治は別問題じゃがの。では、感想記事を始めるかの」

 

  • アシュラ
    • 感想
    • 韓国の政治不信
  • トンネル 闇に鎖された男
    • 作品紹介
    • 感想
    • 社会問題の風刺
  • 韓国映画に思うこと
    • 強い刺激に思うところ
    • うますぎる韓国映画
    • 最後に

 

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テレビアニメ『氷菓』感想 京アニの作画の裏にある、高校生には過酷な選択……

カエルくん(以下カエル)

「ちょっと前の作品になるけれど、『氷菓』についてはいつか触れなければいけないなぁ、と思っていた作品で……」

 

ブログ主(以下主)

「ニコニコ動画で一挙放送されて、実写版も公開されるタイミングで記事にするのは正解なんじゃないかな?

 まあ、アニメ版と実写版を比べるのは、筋違いでもあるんだけれどな

 

カエル「原作の実写化であって、アニメ版の実写化ではないからね。京アニ製作ということもあって、知名度も高いからそう考えるのはわからなくはないけれど……『ピンポン』『僕だけがいない街』のアニメ版と映画版を比べるのようなものだからねぇ」

主「語るべきは原作と、ということになるんだろうけれどさ……でも、残念ながら自分も多分アニメ版と比べてしまうと思う。

 それだけのクオリティを誇る作品だから。

 最初に言ってしまうと、自分も数ある京アニ作品の中でも、テレビアニメだけに限定したら1番好きな作品かもしれない」

 

カエル「知名度の高さや人気度だけなら、そこまで上位の作品じゃないような気もするけれど……」

主「それこそ『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん』『CLANNAD』は今でも根強い人気があるだろうし、女性ならば『Free!』とかに票はいくだろう。近年だと映画も公開されるし、自分も大好きな『響け!ユーフォニアム』もある。

 その中では大ヒットしたとまでは言いがたくて、ちょっとだけ地味な印象もあるけれど、個人的にはユーフォか氷菓が京アニではずば抜けている。

 この2作が表現したことっていうのも自分には結構近いものがあると思っていて、それも記事の中で語っていくよ

カエル「では、感想記事を始めましょう!」

 

  • 1 圧倒的な作画の良さ
    • 欠点もちょっと
  • 2 アニメ版氷菓が描いたもの
    • 奉太郎の苦悩
  • 3 青春は、優しいだけじゃない。痛い、だけでもない。
    • 才能と取捨選択と
    • 最後に

 

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映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』感想 おかえりレントン、エウレカ

カエルくん(以下カエル)

「今週の注目作! あのエウレカセブンが帰ってきたよ!」

 

ブログ主(以下主)

「エウレカかぁ……う〜ん、正直このリブート企画ははじめに聞いた時は微妙だなぁと言う印象だったんだよね」

 

カエル「え? ちょっと否定的なの?」

主「エウレカってさ、ちょっとバランスが難しい作品で、実は色々と破綻していると思う部分も多いんだよ。専門用語は多いし、かなり独特な作品だしさ。だけれど、それが奇跡的なバランスによって成立している作品で、世間的には名作と呼ばれている。

 そのバランスが難しいからこそ、続編などを出すとかなり失敗する確率が高いと思うんだよね

カエル「奇跡的なバランスねぇ」

 

主「名作と呼ばれる作品の中にはそういうものもあって、例えばエヴァなんてそうじゃない?

 エヴァってかなりデタラメな演出や設定がたくさんあるし、庵野秀明以外が下手に手を出したら間違いなく破綻すると思う。だけれど、奇跡的なバランスと演出能力によって、むしろそれが味になっている名作なわけだ。このような作品は迂闊に続編などに手を出すことができない。

 エウレカもその中の1つだと思っていて、詳しくは記事の中で語るけれど、続編などが失敗しているのは当然のような気がしている

 

カエル「その中でリブート企画だから、思うところはあるのかな?

 じゃあ、それがどのような形になったのか……これから語っていきましょう!」

 

  • 作品紹介
  • 1 感想
    • 序盤の映像が圧巻!
  • 以下ネタバレあり(テレビ版を含む)
  • 2 設定変更に伴う違和感
    • ビームス夫妻とレントン
  • 3 本作が新たに描き出した物語
    • その他のことについて
    • 最後に

 

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映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』感想 ネタバレあり 大根仁ワールド全開!

カエルくん(以下カエル)

「今回は奥田民生が重要な作品でもあるけれど、正直奥田民生ってよく知らないんだよ……80年代くらいに出てきたユニコーンで大人気だったことは知っているし『さすらい』

 とか、最近ならば『カーズ クロスロード』のEDを歌っていたことはわかるけれど、そこまで積極的に聴いてはいないんだよねぇ。」

 

ブログ主(以下主)

「まあ、今の若い子に人気のアーティストってタイプでもないしな。音楽好きならば誰もが一度は通るだろうけれど」

 

カエル「80年代音楽大好きな大根仁監督らしい選択だけれど、主はどれだけ好きなの?」

主「どちらかというと盟友の井上陽水の方がずっと聞いていたかなぁ……

 作中でさ『奥田民生が好きって言いづらい……』みたいなシーンがあるんだけれど、バカを言うなや! って言いたくなったね。民生はまだ今でもカッコイイ大人像の1つじゃない?

 こっちは学生時代に、さだまさしやかぐや姫を聞いていたんだよ! こっちの方がハードル高いわ!」

カエル「……まあ、当時でもさだまさしを聴いている人なんて同級生に全くいなかったからね。話が合わないだころか、奇人変人の仲間入り間違いないけれど……」

 

主「民生は当時でも、ちょっと背伸びしているちょっとサブカルが入っていそうな学生にとっては『カッコイイ大人』の1つだったんだよ。わかる人にはわかる良さがあるというかね。だから奥田民生に憧れるっていうのは、普通のことだと思うんだよね、自分には」

カエル「……ちなみに主が思うかっこいい憧れる大人像って何?」

主「男性ならば泉谷しげるとか、山下達郎とか?」

カエル「……やっぱりその年代になるんだね。

 じゃあ、映画の感想記事を始めるよ」

 

  • 作品紹介
  • 1 感想
    • 俳優について
  • 以下ネタバレあり
  • 2 序盤から伝わってくる大根節
    • 年齢設定と恋愛に対しての違和感
  • 3 現代のかっこいい大人の男
    • 天海と奥田民生
    • コーロキの変化
    • 最後に

 

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映画『散歩する侵略者』感想 意図された違和感の世界……それにノレるかノレないか? ネタバレあり

カエルくん(以下カエル)

「今週はヘビー級の作品が続くねぇ」

 

亀爺(以下亀)

「ノーランに是枝に黒沢清じゃからの。どの作品も作家性が出ていて、面白いものではあるが……いかんせん、重量級なのは観る立場としては苦笑したでないの」

 

カエル「実は黒沢清はこれが初めてなんだよね。

 邦画の中でも大ヒットしていない……というと怒られるかもしれないけれど、映画好きには常識的だけれど、一般にはそこまで知名度がある監督でもないんじゃないかな? という印象で……

 アニメ界における押井守や今敏のような、ファン評価は高いけれど一般的には流行っていない監督ってイメージかな」

亀「黒沢清を知っているかいないかで、映画にどれだけ興味があるか計ることができるかもしれんな」

カエル「でもさ、当然主知っていたわけでしょ? なんで手を出さなかったんだろうね?」

 

亀「……多作でどこから手を出せばいいのかわからんこともあるが、最も大きな理由は趣味じゃないから、らしい」

カエル「趣味じゃない? 見たことないのに?」

亀「ほれ、黒沢清のイメージというとやはりホラーであったり、サスペンス色の強い作風じゃろ?

 それは少しくらいならばいいのじゃが、あまりその要素が強いと気持ち悪くなるから、というのが1番大きな理由らしい」

カエル「……まあ、園子温とかも苦手っていってるしねぇ。『愛のむきだし』も傑作だし、エロティックで映画の美しさもあって評価が高いのはわかるけれど、もう2度と見たくないって語っているし」

亀「そういうわけじゃ。

 しかし、さすがに今回劇場で公開ということでさすがに見に行かないといけないと思ったらしいの、『概念を盗む侵略者』という設定に惹かれたこともあるようじゃ」

カエル「じゃあ、初黒沢清としてこの映画をどう見たのか、というのも含めての感想になるね。

 では感想スタート!」

 

  • 1 感想
    • 役者について
  • 以下ネタバレあり
  • 2 序盤からハチャメチャ
    • 概念を奪う
  • 3 宇宙人をどのように考えるか
    • ラストについて
    • 最後に

 

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映画『三度目の殺人』感想と解説、考察 是枝裕和の傑作! 福山雅治、広瀬すずの演技も光る法廷心理劇! ネタバレあり

カエルくん(以下カエル)

「えー、では是枝裕和監督の最新作を扱うわけですが……」

 

ブログ主(以下主)

「今回は前置きは不要です。

 というわけで、いきなり感想スタート!

 

カエル「え!? 早くない!? いつのもこの無駄話を楽しみにしているファン層もきっと……」

主「そんな人はいないし、今回は語ることが多いの!

 さっさと感想始めます!」

 

  • 作品紹介
  • 感想
    • 過去の是枝作品と比べて
    • 今作に似ている作品
    • 役者について
  • 以下ネタバレあり
  • 2 解説・司法と神
    • 神なき司法と十字架
  • 3 加害者と日本の一般人の意識
    • ピーナッツとパン
    • 三度目の殺人の意味
  • 4 それぞれの対比
    • 器としての三隅
    • 最後に

 

 

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