通勤途中に小説を〜短編小説 『自衛隊』〜

ジエータイ その日は、突き刺ささるような日差しがグラウンド全体に降り注いでいた。今年は記録的な猛暑が続いています、と例年と同じことをテレビでは連日伝えている。その中でも若者達は外に出て、汗と土とゲロにまみれた青春を謳歌しているのだから大したものだ。 若者のそれならば美談になるが、今年三十二になる俺た…