カエルくん(以下カエル)
「えー、今回の記事は2作レビューになります」
亀爺(以下亀)
「この2作は少し特殊な作品じゃからな。
単体で語るのは……結構難しい作品じゃの」
カエル「まず『魔法少女リリカルなのは Reflection』の方は人気を集めたアニメの最新作を劇場公開した作品であって、なのはシリーズは……まあ、色々な複雑な経緯があるので説明は省くけれど、初期主人公の高町なのはを再び主人公に再びスポットを浴びせた最新作となっています」
亀「派生作品も多く、魔法少女ものとして伝説的な作品でもあるが……正直、今から追うとなると大変なシリーズでもあるの。
何せなのはのテレビシリーズだけでも5期放送されており、しかも主人公も代替わりしておるわけじゃしの」
カエル「実際、なのはシリーズって全く見たことなかったしねぇ。
この劇場版公開が公開することを聞いて、過去の劇場版は見たけれど、その先まで追うとなるとなかなかハードルが高いし……」
亀「しかし、今回の劇場版は過去作で3作目の『StrikerS』の前のお話じゃから、その劇場版2つを見ておけば良しというのはわかりやすくてよかったの」
カエル「そしてもう1作が『劇場版 生徒会役員共』だけど……まあ、これは特別語ることもないといえばないわけで……」
亀「なぜ劇場で公開した!? と誰もが突っ込むパターンじゃからな。邦画でいうところの……そうじゃな、昨年公開だと『セトウツミ』などのようなポジションになるかもしれん」
カエル「というわけで単体では記事が成立しづらいので、この2作をセットで感想記事を書くことにします!
興味がある人はどちらも鑑賞してね!」
1 魔法少女リリカルなのは Reflection
作品紹介
大人気魔法少女アニメシリーズ『リリカルなのは』の新作であり、2部作の前編にあたる。今作は劇場版では2作目の『リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』の3ヶ月後を描いた完全新作となっている。
惑星、エルトリアの滅亡の危機を救うために研究をかせねてきたフローリアン一家だが、父が病に倒れてしまいその夢は頓挫する危機にあった。父と星を救うために娘のキリエは地球に暮らす八神はやての持つ『黒の書』を奪いにやってくる……
なのは達はキリエを止めることができるのか?
キリエの思いは届かないのか?
カエル「じゃあ、感想といくけれど……この作品、前後篇だったんだね」
亀「そういうことも全く知らずに見に行ったからの。予習はバッチリ、予告を見る限りでは劇場版だけでもOKじゃろうという予想は当たったものの、前後篇というのは知らなかったの」
カエル「おかしいと思ったんだよねぇ。
アクションが派手で終始すごいアニメーションだったけれど、どうにもお話が全く収束する気配がなくて。なのはシリーズって意外と重いお話が多くて、劇場版の2作も涙腺を刺激するような敵側にも深い事情があるわけだけれど、それが一切明らかにならないままにお話が進んでいてさ。
あれ? 久しぶりだからあの重さを無くしてしまったのかな? という印象で」
亀「新作も放送はしておるが、そちらはもう別キャラクターのお話らしいし、どうしてもあのキャラクターデザインなどを見ると15年ほど前を思い出すの。
先中で登場キャラクターがスマホを扱っているのを見て、時代も変わったと痛感したものじゃ。過去の劇場版ではパカパカと分厚いガラケーを使っておったからの」
カエル「でもさ、やっぱり改めて見てみると、なのはって魔法少女アニメとして完成度が高いよねぇ。
シャフト制作ではないにしろ、初代のリリカルなのはの監督は新房昭之だし、その流れやノウハウが『魔法少女まどか☆マギカ』にも繋がってきているような気がする。
あとはこれも来月公開する『Fate』シリーズの番外編である『プリズマイリヤ』も多大な影響を受けているのがわかるし……魔法少女アニメを語る上では外せない1作なのは間違いないんじゃないかな?」
亀「どうしても魔法少女アニメというのは幼女向け、ないしはオタク向けと思われがちであるが……まあ、それ自体は間違いではないがの、その本質はなかなかドロドロとしたものでもある。
魔法をどのような存在として扱うのか? という要素1つとっても、なんでも出来るからこそ明確に意味が必要になってきたりする。そしてその魔法との決別が大人になること、とする魔法少女アニメも多々あるわけじゃしの」
カエル「可愛らしいキャラクターデザインとシリアスで重い展開などのギャップもあるし、わりといつの時代も人気を集めるのも納得はできるんだよねぇ」
長期シリーズゆえの長所と短所
カエル「じゃあ、ここで作品についてもっと考えていくけれど……映画としては前編だけだから評価は難しいじゃない?」
亀「しかし、色々なものが見えてきたがの、やはり長期シリーズゆえの長所と短所がはっきりと出た作品になってしまったの」
カエル「ファン以外にはよく分からない設定もあるだろうし、ちょっとおさらいは必須かもね」
亀「親切設計ではあるんじゃよ。登場人物の1人1人に名前と所属を書いておったり、説明をしてくれる。特に前作以前に登場したキャラクターは久々じゃと忘れている人もおるかもしれんからの。
しかし、どうしても数が多すぎる。1期においてはなのはサイドとフェイトサイドの説明だけでよかったかもしれんが、そこで2期になってはやてサイドの仲間なども一気に増えてくる」
カエル「正直……ちょっと多すぎてついていくのも大変だったかな?」
亀「しかもその1人1人がモブではない以上、何らかの見せ場は用意してあげたいのが長期シリーズゆえの人情というものじゃろう。
しかし、今作の敵をそれと同じようにしてしまっては単純に倍になってしまい、ただでさえ多いキャラクターがさらに増えてしまう。そこで、色々な工夫が見られたの」
カエル「例えば仮面ライダーにおけるショッカーのような、雑魚敵をたくさん生み出したり……とかね」
亀「そういう敵を生み出すことによってそれぞれの見せ場を作ろうと苦慮しておったが……いかんせん数に差がある故に、どうしても多数の味方サイドが少数の敵を攻撃するようになってしまう。個々としての力はともかく、数としての戦力的にはなのはサイドの方が多いからの」
カエル「戦隊ヒーローやプリキュアが集まった時に敵をタコ殴りにして、リンチみたいにしてしまうのと同じような現象だよね……」
亀「それは長期シリーズゆえ仕方ないところでもあるがの。今回ははやてサイドの仲間たちを活躍させることで後編はまた違う展開を用意するのじゃろうが……
それと同時に感心したのが、あの敵の存在じゃな。今作の敵はあるキャラクター達をモチーフとしておるのじゃが、あれはいいアイディアだったのではないかの?」
カエル「あのキャラクター達の別の一面も見せられるし、敵を一々覚える必要もないしね」
亀「そういった工夫は見事じゃったの。何よりもアクションはきっちりと力を入れておったし、音響などもこだわっておるようじゃし、音楽も田村ゆかり、水樹奈々の挿入歌も含めてしっかりとお約束を捉えておった。
まあ、悪い作品ではないし、ファンであればある程度は満足する内容だったのではないかの?」
カエル「……でもさ、初見はこれについていけないよねぇ」
亀「もう初見を相手にするレベルではなくて、支えてくれるファンがしっかりといる作品だから、その人達さえ満足させられればそこまで大コケしないというのもあるかもしれんな。
キャラクターが人気の作品の強みじゃの」
2 生徒会役員共の感想
作品紹介
……作品紹介? どう言えばいんだろう……
週刊少年マガジンにて連載の氏家卜全の作品を劇場アニメ化した作品。
私立桜才学園高等部を舞台とした、個性豊かな変態生徒会役員達が繰り広げる、下ネタ満載のおバカなギャグストーリー。
深い意味とか一切ないから、これが初見でも大丈夫でしょう
カエル「そして次は生徒会役員共の感想だけど……誰もが思ったでしょ?
なんでこの作品を劇場アニメ化するんだろ? って。しかも公開日を0721日の金曜に合わせてきたし、スッゲェ狙っているなぁってさ」
亀「……まあ、時間も60分ちょっとということでお察しな内容でもあるんじゃがな」
カエル「すごいよねぇ。劇場アニメバブルもここまで来たか! ってレベルだよ。
本作こそ劇場でやる意義ってあるのか? って話でさ。それでも多分興行的にも成功する見込みがあるからこそやるわけで……そこまでメガヒット作品でもなかった気がするけれど……」
亀「こういう作品が許されるならば『91Days』とか『GANGSTA.』の作画向上した総集編を作ってもいいのではないか? と主が嘆いておったの。
まあ、今時は流行らんじゃろうし、それこそ大ヒットした作品でもない上に片方は制作会社が倒産しておるから不可能じゃろうがな」
カエル「話を戻して、実際トンデモナイ大傑作に仕上がっている可能性もあるわけだから見に行ったわけだけれど……まあ、予想通りだよね」
亀「スタートのCGを使ったドローンが校内を飛び回るという映像は迫力があり、そこは確かに派手なものを作ろうとしておったのかもしれん。
しかし、それ以外は……まあ、テレビアニメで十分な内容じゃったの」
カエル「でもさ、この作品を見て『テレビアニメで十分』って非難するのってのも違うと思うんだよ。
本作ってそのチープさも理解した上でのギャグアニメであり、そのまま劇場版にしたからこそ意義があるのであって、これも無理やりストーリーをつけていいお話にしました、映画のようにしました、と言ったらそれもまたファンは違和感があるはず。
いわば『実写版銀魂』と同じだよね。
実写版だけど『は? これって銀魂ですよ? チープに決まっているじゃないですか』と言えるのと同じで、本作も『いやいや生徒会役員共に何を期待しているの?』ということができる」
亀「ギャグ作品の強さじゃの。その一切気負わない姿勢こそが、本作の成功の理由かもしれん。
あ、ちなみに作品としては中々面白かったぞ。わしは下ネタはあまり好かんし、アニメ版は濃すぎる下ネタギャグに若干ドン引きしておったのじゃが、それでも笑ってしまうようなシーンも多々あった。
20秒に1回はギャグを挟むようなノンストップ下ネタギャグばかりで……よくこれだけ考えつくものだと感心したほどじゃ」
カエル「キャラクター性もいいし、声優陣も豪華。よくこの声優陣でこの作品を作るよなぁ……という褒めているんだが、呆れているんだかわからない謎の感情も湧き上がってくるほど。
でもさ、たまにはこういうのもいいんじゃないかな? こんな作品ばかりになっては困るけれど、それこそ邦画で言ったら『セトウツミ』のように90分もなくて、ずっとギャグばっかりやっているような作品があっても面白いよね」
亀「その意味では劇場で短編作品を見る機会というのはそんなに多くないからの。どの作品も少なくとも90分を超えてくる中で、ちょっとした時間つぶし感覚で軽く見れて、後に残らない作品があってもいいかもしれん。
大絶賛やオススメはしないし、足を運ばないと損だとも言わんが……これはこれで気軽に笑えて、気楽に帰れるという意味では観る価値のある作品かもしれんな」
最後に
カエル「というわけでアニメ作品2つを簡単にレビューしてきたけれど……まあ、単体だと語ることがない作品たちばかりだしね」
亀「最近はこちらの事情ではあるが、観る映画の本数も増えてきておるから、記事にするのが全く追いついておらんからの。
7月だけで言えば……もしかしたらすでに20作を超えているかもしれん。
その全てを語ることができればいんじゃが、そういう作品にめぐり合うのも運じゃからの」
カエル「今後もこの形式でクロスレビュー方式は増えていくかもしれません。
でも、他の作品の感想を見に来て『あ、こういう作品もあったんだ。ちょっときになるから見に行こう』という人もいるかもしれないしね!」
亀「今回はアニメ2作品じゃたが、ドキュメンタリーなどでもやっていきたいの。クロスレビューだからこそ語れることもあるかもしれんしの」
カエル「……ちなみに、今回主は何をしているの?」
亀「さすがに今週は『怪盗グルーのミニオン大脱走』『心が叫びたがってるんだ』『ノーゲームノーライフ ゼロ(3回目)』に加えて、この2本じゃったからの。
アニメ関連作品を見すぎて頭が沸騰しそうだからと、実写映画をたくさん借りて消化しておる最中じゃ。ちなみに、さっきは『ショート・ターム』と『ギルバート・グレイブ』を鑑賞しておったぞ」
カエル「……まあ、先週も『映画ポケモン』とか『銀魂』『カーズ3』があって、今週末の映画も『君の膵臓を食べたい』とか『東京グール』などが注目作だからね……ちょっとビターなものが欲しいのかも」
亀「今だったら『葛城事件』と『淵を編む』『ヒメアノ〜ル』などの激重作品のハシゴもできるかもしれんの。そのあとの精神状況は……なかなか大変じゃろうがな」
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