ふらいんぐうぃっちの最新刊である4巻が発売されたのでその感想を書いていく。なお、本作は4月からアニメ化も決定しており、これから注目を集める可能性は大いにあるので、楽しみにしている。
4巻はこちら。
この作品を簡単にいうならば『よつばとの女子高生魔女版』といったところだろうか。
よつばとといえば漫画好きなら一度は名前が聞いたことがあるであろう、あずまきよひこの傑作漫画である。小さな子供の普通の(?)日常を描いただけの話であるが、これがたまらなく面白い。
今作はそのよつばとの主人公よつばを、女子高生の魔女にして、舞台を青森に移した作品だ。
魔女が主役といっても禍々しい黒魔術とか、爆発シーンやバトルというものは一切出てこない。むしろそこに出てくる魔術というのはどちらかというとまじないに近いもので、どこか親近感が湧いてくる。(その効果はえげつない気もするが)
この作品の魅力とは何かと言われると、やはりシンプルな絵柄で描かれる、可愛い女の子たちの平和な日常ということだろうか。
シンプルな絵柄で描かれており、素人目にも一発でわかるような特別な絵の上手さというものは私にはないように思うし、背景などもあっさりとした印象を受ける。そのシンプルさが独特の空気感を描き出すのに一役買っていると思う。
悪い人も出てこないし、露骨なエロで釣るわけでもなく、仕草や言動などで可愛らしさを表現してくるのはさすがというべきか。
4巻になると登場人物も性格やその行動などもわかってきて、話は安定してきた感がある。
その中でも今後にも生きてくる面白いキャラというと、やはり謎の生物『浜辺兎』のハマベーだろう。こちらも今すぐマスコットキャラクターとしてぬいぐるみなどにできそうなシンプルなシルエットに加えて、太々しい態度と変わった習性が非常に魅力的であった。
若干数少ない男の登場人物である圭の出番が減った感もあるが、特に気にならないし。
なんというか、この作品を読み終わった後は、この雰囲気にずっと浸っていたい感じもして、結構私は好きな作品である。
さて、アニメ化も決まっているのでそのPVを貼っておこう。
これを見る限りでは背景も非常に力を入れているのがわかるし、青森の風景をしっかりと描きだろうとしているのだろう。1クールに1作は欲しい、癒し系アニメの枠になるのかな。
春作品の中でも非常に期待している。