物語る亀

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物語愛好者の雑文

ネタバレなし!映画『ラ・ラ・ランド』感想と解説、評価 アカデミー賞総なめの理由とは?

カエルくん(以下カエル)

「今週はいよいよ大注目映画! ララランドの公開だよ!

 2016年のハリウッドの話題を独占し、日本でも大注目を浴びる映画がついに公開されたね!」

 

ブログ主(以下主)

「ああ、そうだね」

 

カエル「……何? また天邪鬼発動?」

主「まあ、それもあるんだけどさ……どうにも個人的にアカデミー賞作品て相性があまり良くないんだよね。特にアカデミー作品賞を受賞した映画って、どうにもノレないというか……」

カエル「えー? 例えば?」

主「昨年だと『スポットライト 世紀のスクープ』とか、あとは『英国王のスピーチ』とかもイマイチだったなぁ……いや、うまいのはわかるのよ? 確かにアカデミー賞などの賞レースに強そうな作品だとは思うけれど……」

カエル「どうにもノレないのね」

 

主「まあ、そんなにたくさん見ているわけでもないんだけどね。

 なんというか、アカデミー賞もそうだけど舞台裏を知ってしまうと『ああ……なるほどね』という分析ができてしまうから、それはあまり良くないよねぇ……」

カエル「その分析結果などはこの記事で発表するの?」

主「そうだね。

 この記事ではネタバレ抜きの『感想、解説』を書いていきます。この映画のもっと具体的な……技術的なうまさとか、ツッコミどころ……は特にないけれど、なぜこの映画が評価されるのか? と言ったような細かいポイントは『ネタバレありの批評記事』で行いますので、あしからず。

 

 

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 ということは、今回も結構語ることが多い映画であることは間違いない、ということだ」

カエル「じゃあ、まずはネタバレなしの感想記事を行ってみよう!」

 

 

 

 

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「ラ・ラ・ランド」本予告

 

 

1 デミアン・チャゼル監督について

 

カエル「まずは監督のチャゼルについて語っていくのね」

「この監督について名前を知っている、という人は結構映画が好きで注目をしている人だろうね。

 なぜならば、チャゼルは1985年生まれの32歳とまだ若く、この映画を撮った時は30いくかいかないか、という時だった。もちろん、ヒット作連発というわけでもないし、そもそも撮った映画の本数がそこまで多くない」

カエル「だけど、前作の『セッション』において一気に注目を集めたよね!」

 

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主「例えばイーストウッドとか、スピルバーグのような大ヒット映画連発! という監督だったら、一般層にも知名度はあると思う。だけど、セッション自体が大ヒットしたかというと、正直微妙だし……もちろん評価は非常に高いけれどね。

 や映画を知る人にとっては注目を集める監督だけど、一般層の人たちからはそこまで知名度はない監督じゃないかな?

 

カエル「その意味でもこのアカデミー賞というのは一気に日本でも名前を売るチャンスでもあるわけだね!」

主「間違いなく今後のハリウッドを牽引する才能でもあるし、これから先もたくさんの名作を生み出していくだろうから、是非とも名前だけでも覚えて帰ってほしい」

 

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若き天才、チャゼル 

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監督の特徴

 

カエル「チャゼルの経歴などに注目をすると、やっぱり目につくのはジャズミュージシャンになろうと努力していた、という点だよね!」

主「音楽的素養がある監督なんだよ。

 もちろん、映画監督になるくらいだから映画も大好きで、たくさん映画を見ているけれど、やっぱりチャゼルの最大の特長は『音楽の使い方』にある。

 前作のセッションも紛れもなく音楽映画であり、その音楽の使い方が最大のカタルシスを生んでいた。ラスト10分ほどの衝撃は忘れられなくて、何度も繰り返し鑑賞したよ」

 

カエル「音楽に対する勘所がわかっている監督という事もできるよね」

主「それはやっぱりジャズミュージシャンを目指していた経験が生きている部分もあるだろうな。

 例えば、ゴールデングローブ賞にノミネートされた、昨年公開でこちらも映画ファンに大きな衝撃を残した『シング・ストリート 未来へのうた』の監督であるジョン・カーニーも音楽の経験があるんだよね。

 そういう人は音楽の力というのを熟知しているし、やっぱり使い方が抜群にうまい。映画における音楽って非常に大切な要素で、邦画は全く見向きもしていないような分野だけど、海外では力の入れようがやっぱり違う。

 日本だとアニメだけじゃない?

 音楽に力入れている映画って」

 

カエル「音響のいい映画館で邦画があまり流れないもんね」

主「もちろん、すべてとは言わないけれど……今回は力が入った音楽だな! と思わされる映画って……さらにいうと、音楽がいいから音響の優れた映画館で絶対見たい邦画ってそんなに多くないし。

 アニメやハリウッド映画はほぼ毎月出てくるのに」

カエル「そこはこれからの日本の課題だよね。ラ・ラ・ランドやチャゼル監督などを見ることで、日本も音楽の重要性に気がついてくれたら嬉しいね」

 

 

 

 

2 キャストについて

 

カエル「では、次にキャストについてだけど……」

主「まず、主演を務めるのがライアン・ゴズリング。

 ちょうど先週公開された『ナイスガイズ』とか、あとは『マネーショート』などにも出演しているし、来年以降も大作映画も決まっていて注目度が日に日に上がっていく俳優だね

カエル「カッコイイよね! それでいて今作を見てもわかるけれど、演技も上手くて踊りもできて、歌も上手くてピアノも弾けるという天才!」

 

主「しかもピアノは弾けなかったけれど、今作のために必死に練習したっていう話で、作中の演奏シーンは全て本人が演奏した音を使っている。アテレコもなしというね。

 音楽映画って当たり前だけど、主役以上に音楽が大事だからさ。

 普通は役者が弾いたものを使わずにプロの音を使わせるじゃない? だけど、そこはやっぱりチャゼルの天才的な部分であり、鬼のような部分でもあるという……音楽映画の肝がわかっているよね」

カエル「それってすごく大事なことだもんね。細かいかもしれないけれど、音楽映画なのに役者の演奏と音が全く一致していないと冷める部分もあるし、そういう作品も実際はたくさんある

主「邦画だけど、酷かった作品があってさ。ピアノの音と演技が全く一致していない上に、演出でカバーできていないの。ほら、あの2016年に公開された『しが…………』

(以下自粛)」

 

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なんでもこなせるスーパースター!

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カエル「気を取り直して! ヒロインを務めたのはエマ・ストーン。

 みんな、エマ・ワトソンと間違えちゃダメだよ! ちなみに主はこの記事を書く直前まで『ああ、あのハリポッターのか!』とか言っているんだからね! 海外の役者にそんな興味がないとはいえ、大失態を犯すところだったね!」

主「余計なことは言わんでいい!

 でも、実際エマ・ストーンってそんなに馴染みがないんだよね。『バードマン』とかも興味はあるけれど、まだ未見でさ。

 多分、初めて彼女を見たのが、記事にはしていないけれど昨年鑑賞した『教授のおかしな妄想殺人』だった気がする」

 

カエル「主の印象はどう?」

主「もう30歳になるらしいけれど、すごく可愛らしい魅力を持った女性だよね。童顔というと失礼かもしれないけれど、大学生くらいかな? って思ってた。美人というより可愛い系。

 それでいながらエロティックな表情もできるし、様々な演技ができてしっかりとうまい。この映画も難しい役だったと思うけれど、しっかりと違和感なく演じられているし」

カエル「歌やダンスも特に違和感ないもんね」

主「これだけ話題になることはあるよ」

 

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彼女の『演技』 が作品の命!

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カエル「他に印象に残った俳優は誰?」

主「やっぱりJKシモンズかなぁ?

 役としては出番は決して多くないけれど、前作のセッションの影響もあって存在感がある役者だった。

 それと彼ってあまり出番がないようだけど、実はすごく重要な役割を担っていて……それはネタバレありの批評記事で話すけれど、大げさに言えば『シモンズがいたからこそ成立した映画』でもあるんだよ」

カエル「結構大きく出たね!」

主「今作も演出で語る部分は非常に多いから、批評記事が長くなるよ!」

 

 

 

 

3 今作の受賞アンドノミネート歴

 

カエル「ラ・ラ・ランドは評価が高くて、いろいろな賞にノミネートされているよね。

 ここで簡単にまとめるとしても」

 

ゴールデングローブ賞

 作品賞(コメディ、ミュージカル部門)

 主演男優賞(コメディ、ミュージカル部門)

 主演女優賞(コメディ、ミュージカル部門)

 監督賞

 脚本賞

 主題歌賞

 作曲賞

 

英国アカデミー賞

 作品賞

 監督賞

 撮影賞

 作曲賞

 主演女優賞

 

アカデミー賞(14ノミネート)

 作品賞

 監督賞

 主演男優賞

 主演女優賞

 脚本賞 

 演出賞

 編集賞

 美術賞

 作曲賞

 歌曲賞

 衣装デザイン賞

 音楽編集賞

 録音賞

 

などなど書いていったらもっとズラズラと長くなるだけだよ!」

主「アカデミー賞も作品賞、監督賞と作曲賞、歌曲賞などの音楽関係は間違いないでしょう。この中だと……脚本賞は怪しいと思うけれど、それ以外は受賞してもおかしく無いと思う。 

 まあ、日本で公開している映画がそんなにあるわけでは無いから、なんとも言えない部分でもあるけれどね」

カエル「もっと早く公開してくれると日本でも楽しめるのにね!」

 

(結果、6冠になりました。案外妥当なところだと思います。

監督賞、主演女優賞、美術賞、撮影賞、作曲賞、主題歌賞の6つ。順当といえば順当だし、作品賞もドタバタもあって逃したけれど、バランスの良い配分になったかな?

 作品賞を受賞した『ムーンライト』はこちら)

 

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アカデミー賞について

 

カエル「でさ、なんでこんなに評価が高いの?」

主「アカデミー賞に関しては、やっぱりその独特な選考方法にあると思うね。

 アカデミー賞ってよく言われているけれど、ベテランの映画関係者の票で決まるんだよ。時々揶揄として言われるのが『白人の老人たちの賞』ってことだけど。

 アカデミー賞ってそれだけ大きな賞だから、やっぱり色々と言われることもある。顕著なのが人種差別。白人ばっかりノミネートされていると、そういう差別意識が働いているのでは? という話も上がるくらいだ」

 

カエル「元々リベラルな人が多いハリウッドならではのお話でもあるよね」

主「表現者って基本的には理想を追いかけるから、リベラルになりやすいんだよね。そしてアカデミー賞のすごいところ……というか、アメリカのすごいところなんだけれど、基本的にアメリカにしか興味がないんだよ」

カエル「……どういうこと?」

 

主「国際的なテーマとか、完成度などよりも今現在のアメリカを象徴するテーマや作品が好まれる印象がある。

 例えば先述の『スポットライト』なんかはわかりやすくて、アメリカの宗教関係の闇を描いた映画じゃない? それがアメリカ人からしたら、すごく意義があって評価するべき内容に見えたから、受賞になったと思うんだよね。

 他にも過去に『アーティスト』という映画があるけれど……これは自分も好きな1作だけど、白黒だったり過去の手法とされる撮影方法で撮られた作品だから、ベテランからするとやっぱり評価が高くなるよね。

『古き良きアメリカ、ハリウッド』を連想させるじゃない?」

 

カエル「なるほどね。やっぱりアメリカで受けることが大事な賞なんだ」

主「アメリカは映画文化の規模が段違いだからな。日本もそこそこ大きいはずだけど、それでもアメリカの足元に及ばない。

 野球のメジャーリーグもそうだけど、アメリカ=主流、中心という考え方があるし、それはそれで間違ってもいないから、やっぱりアカデミー賞は『アメリカ人の、アメリカ人による、アメリカ人のための賞』ってことになるんじゃない?」

 

 

 

本作の評価が良い理由

 

カエル「本作の評価が良い理由にはなっていないけれど……」

主「一言で語ると『映画について語った映画』だからだよ。

 この映画に関しては映画に詳しければ詳しいほどに刺さる部分がある。自分もこの映画のために1部作品を予習していたけれど、オマージュと思われるシーンが出るたびに『おお!』っと思った。

 しかもその映画の多くがハリウッド黄金時代……1950年代から60年代前後の映画だからさ、多分今の選考委員が青春の時代に観た映画が多いはずなんだよね

 

カエル「それは音楽同じかもね。結構古い音楽や、ジャズもチャーリー・パーカーとかの名前も出てきたし」

主「個人的にはそういうのは媚びに見えてきて『賞狙いに来たねぇ』という思いもあるけれど、やっぱりそれは審査員に受けるよ。かつての青春の日々が連想されるだろうし、それが破綻なく様々なオマージュに溢れている。

 しかも、本作は様々な形で『映画について語った映画』になっているんだよね。もちろん、メッセージ性もしっかりとしているし、うまい部分も多い」

 

カエル「ということは、映画に詳しければ詳しいほどに否定のしようがない映画なんだね

主「そういうこと。

 この映画を観た投票する人たちは当然のように映画に詳しいだろうし、そのメッセージについてもわかっている。そしてそれを声高に主張することもないから、解釈の幅もある。

 正直、減点法ではほとんど否定することができない作品になっているんじゃないかな? チャペル、恐ろしい子!」

 

 

 

 

4 個人的な感想

 

カエル「さて、じゃあいよいよ解説パートは一段落して、ここから感想を語るよ!」

主「まずはTwitterで鑑賞後に呟いた短評はこちら。

 

 

カエル「あれ!? そんなに評価が良くない!?

主「そうね。言葉を選んだから、色々と迷いが伺えるけれど……基本的にはこの言葉の通り。

 すごくうまいよ。テーマもはっきりしているし、演出、音楽も素晴らしい。作家性もあって、文句のつけようがないというもの良く分かる。

 まあ、でもさ。やっぱり『アカデミー賞14部門ノミネート』とか『評論家絶賛!』とかって言われると、思うところはあるよね」

カエル「簡単に言うと天邪鬼ってことだね」

 

主「それもあるのは間違いない。

 映画について語って映画だし、詳しければ詳しいほどにこの映画を賞賛する構図になっていると語ったけれど……さらに言えば、50年ぐらい前の名作ミュージカル映画が好きな人はやっぱりその記憶を刺激される部分があるし。

 でもねぇ……自分みたいなにわか映画ファンからすると、その発見の楽しみ方もそこまで多いわけじゃないしねぇ。

 すごく上手くて、メッセージ性も多いけれど、それは『ズートピア』と同じで……うまいけれど、そのあとに『好き』という気持ちがつかなかった

 

カエル「最近、主もリツイートしていたけれど、うまいはともかく達者とかは誉め言葉ではなくて、薄いなどという批判だと思えって談志も語っているしね。

 1番の誉め言葉は『好き』とか『愛している』だと

主「好きってもう技術とか関係ないところだからね。だけどいい加減なことをしていると好きって感動が与えられるわけがなくて……それを考えると『好き』がない作品はやっぱり評価は1つおちるよね。

 ただ、誰にでもオススメできるし、絶賛するのもわかる映画だよ。

 あくまでも個人の感想だから!」

 

 

脚本について

 

カエル「主がノレないのってここかもね」

主「ミュージカル映画の多くがそうだけど、やっぱり脚本が少し弱い印象がある。もちろん、音楽ダンスなどの演出で2人の関係性の変化とか、そういうものをきっちりと描くんだけど……

 今回色々なミュージカル映画を見て思ったのが、基本的にダンスや歌のシーンってお話としては止まっているんだよね。面白いんだけど、物語が停滞しているからさ、その分時間が余計にかかる」

 

カエル「……? どういうこと?」

主「ミュージカルなどの演出で魅せるのはいいけれど、そのシーンの分会話や物語を動かせば、もっと複雑なことはできる。だけど、ダンスなどのシーンの多くは物語が動くシーンではないから、物語としては若干薄くなるよね。

 今作も説明不足というか、若干のご都合に感じた描写がいくつかあって……それはミュージカルシーンで説明されていると言えばそうなんだけれどさ、どうにも2人が接近するのも急すぎる気がしたし……

 あと展開が早いよね。ストレートな脚本だけど、膨らみや伏線が足りないんじゃないかな? という思いもある。

 ただ、脚本を魅せる映画ではないから、それはそれでいいのかもしれないけれど」

 

音楽について

 

カエル「これは文句なしでしょう!

主「サントラ欲しいです! 明日にでも買いに行こうかな!」

カエル「どの曲も名曲ばかりだしね! ここがしっかりしているからこそ、本作の評価がここまで高いわけだし!」

 

主「2016年のベストサントラ(歌唱部門)は『シングストリート』だけど、今年のベストサントラは本作になるんじゃないかな?

 これを超える映画は出てこないでしょう! 1曲2曲ならわかるけれど、どの曲を聴いても名曲ぞろいなんてほとんどないよ!」

 

 

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

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ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック(スコア)

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演出について

 

カエル「ここも語りたい場面がたくさんあるんでしょ?」

主「結構計算され尽くされた演出でさ。映画は演出で語るものだ、というなら、まさしくこの映画はそれが完璧だよ。

 どこの演出を見ても素晴らしいし、メッセージ性に溢れている。そして何よりも面白いしね」

カエル「わからない元ネタとかもあるけれど、それでも面白いって言えるの?」

 

主「逆にわからないからこそ、様々な演出意図が見えてきてよかったんじゃないかな? 

 あの映画のシーンだ! とかが多いと、そこに込められた意味が見えづらくなることもあるよ。

 あとは色彩も素晴らしくいいから、そこも注目だね。結構意図が感じられるよ。それも後ほど解説します」

 

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このシーン大好き! 予告編でも何度も見ました!

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5 参考作品

 

カエル「ではいよいよ、本作の元になったと言われる参考作品だけど……」

主「一応、色々調べたところによると、予習として観ておいたほうがいい作品と言われたのも実に多くてさ……ざっと一覧で書いていくけれど

 

シェルプールの雨傘

ロシュフォールの恋人たち

ウエストサイド物語

巴里のアメリカ人

雨に唄えば

バンド・ワゴン

サンセット大通り

パリの恋人

ニューヨークニューヨーク

カサブランカ

東京流れ者

 

辺りがよく見られたかな?」

 

カエル「この中で主が見ているのは……雨に唄えば、サンセット大通り、パントワゴン、巴里のアメリカ人ぐらいかな?

 特にパントワゴンは重要な立ち位置にいるよね。あの映画のテーマも、この映画のテーマと結構似ているし、この中では見ておいたほうがいいと言えるのはやっぱりパントワゴンになるのかな?」

主「カサブランカも見たような気がするけれど、よく覚えていないや。

 でもさ、そんな自分が絶対に見ておいて欲しいと思う映画が1つだけあるんだよね

カエル「え? どれ?」

 

主「セッション」 

 

 

カエル「え? 監督の前作のセッション?」

主「そう。セッション。この映画は観ておいたほうがいい。そうするとこの映画でチャペルが何がやりたかったのかよくわかるから。

 あとは……もう1作挙げるなら、やっぱり『シンゴジラ』だね」

 

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カエル「……え!? シンゴジラなの?」

主「この映画って何の映画に近いの? って聞かれたら、自分はシンゴジラって答える。その理由はネタバレありの記事で説明するけれど、実はやっていることは似ていると思うよ」

カエル「……最近思うけれど、主って何を語ってもシンゴジラになるようにインプットされているでしょ?」

主「それはあるだろうなぁ……やっぱりそれだけの名作だったし」

 

 

 

 

最後に

 

カエル「それでは、ネタバレなしの感想記事はこの辺りにしようか」

主「色々と独特な記事にはなったけれど、読み応えはあったんじゃないかな?

 全体的には面白いし、オススメする理由もよく分かる作品だよ!

カエル「ふ〜ん……じゃあ、もう一度観に行こう! って言われたら、いく?」

主「多分行く。

 やっぱり最初の15分は神がかり的な面白さだし、ラスト15分も合わせての30分間をずっとエンドレスリピートしていたい。

 絵としても素晴らしかったし、音楽もいいし、まさしく『映画でしかできないことを追求した映画』と言えるんじゃないかな?」

 

カエル「じゃあ全体的には満足なんだ?」

主「色々言ったけれど、アメリカと同時公開だとしたら……アメリカの評判を聞いていなかったら、多分自分も大絶賛したと思う。だから、余計な知識があるとあまり良くないという例でもある。

 その意味では、何の予備知識も入れずにフラットに鑑賞したという人の感想も聞いてみたい気分ではあるかな?」

カエル「やっぱり絶賛票が多いんだろうね」

 

主「チャペルの次回作にも注目だね!

 さて、その前に批評記事も書かないと……あれ? 自分って今日何時に寝られるんだ? 明日デジモンもヤマトもあるのに……」

カエル「主の執筆スピード次第じゃない? まあ、1万文字近くいくだろうから、完成までは数時間ってところかな?」

主「毎度毎度よくやるよねぇ……自分でもそう思うよ」

 

 

批評記事の内容紹介!

 

  • スタートが抜群にうまいよね!
  • なぜこの映画は『ジャズ』なのか?
  • ラストシーンの解釈って?
  • あのエマの行動ってどうなのよ?
  • この映画はシンゴジラ!?

 

  そういった謎について考察しています!

 

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