物語る亀

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物語愛好者の雑文

『劇場版シティーハンター新宿プライベート・アイズ』ネタバレ感想&評価! 昔の作品を現代に蘇らせる難しさ……

 

国民的人気漫画の1つといっても過言ではない、シティーハンターが復活です!

 

 

 

 

……実は読んだことないんだよねぇ

 

カエルくん(以下カエル)

「続編の『エンジェルハート』からこのシリーズに入ったからね。

 エンジェルハートは面白いけれど最初の衝撃的な設定もあり、賛否が別れてしまうのもそれはそれで納得かなぁ」

 

「当たり前なのかもしれないけれど、エンジェルハートの絵に慣れてしまうとシティハンターの絵柄があまり合わなかったんだよねぇ」

 

カエル「今作の登場に心踊るオールドファンも多いのではないでしょうか?

 最近はちょっと前の作品のリメイクや続編が相次いでいたけれど、その流れの一巻だろうね」

主「『デジモン』『カードキャプターさくら』などの、90年代後半から00年代前半に人気を集めた、今アラサー付近を狙い撃ちにした作品と比べると、ターゲット層はちょっと上だよな。

 オリジナルキャストを集めてのアニメ化となると、この年代の作品は珍しい印象もあるかな。

 キャスト一新などならちょいちょいあるけれど」

 

カエル「では、そんなシティーハンターがどんな作品に仕上がっていたのか、記事を始めましょう!」

「最初に語りますと、この記事は否定的な感想が多めになります

 かといっても、フィルマークスやYahoo映画レビューだったら3,0くらいの評価で、罵倒するほどではないありません。

 そこはご了承ください」

 

 

 

 

 

作品紹介・あらすじ

 

 1980年代から90年代に人気を集め、ドラマ化なども果たした『シティハンター』の20年ぶりの新作劇場アニメ。

 総監督にはテレビシリーズの監督なども務めたこだま兼嗣が就任し、往年の名シリーズの復活の指揮をとる。また神谷明、伊倉一恵、玄田哲章などのオリジナルキャストも引き続き起用するほか、北条司の人気作『キャッツアイ』の3姉妹も登場することが話題を集めている。

 ゲストヒロインには若手女優の飯豊まりえが作品に華を添える。

 

 すっかり伝言掲示板もなくなった新宿駅。そこでXYZと書き込むと、シティーハンター冴羽獠に接触できるという伝説を頼りにした進藤亜衣。彼女は何者かに命を狙われていた。

 亜衣を守る獠だったが、モデルの仕事のために撮影スタジオを訪れたところ、社長である御国信司が現れる。彼は獠の相棒である槇村香の幼馴染であり、彼女をデートに誘うのだった。

 亜衣が狙われる理由とは?

 果たして獠は守りきることができるのか……シティーハンター伝説が再び幕を開ける!

 


「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」本予告第二弾 | 2019年2月8日(金)全国ロードショー

 

 

 

 

 

感想

 

それではTwitterの短評からスタートです!

 

 

 

時代を超える難しさを思い知った形かな

 

カエル「まず、うちはシティハンターについてはほとんど知らず、エンジェルハートから入ったから、ほぼ初見というのも少しはあるのかなぁ。

 テレビアニメシリーズもほとんど見たことはないし……」

主「ほぼファンに向けられた作品だったのは間違いないだろう。

 今作は往年のヒット作を現代に蘇らせているけれど、その難しさが出てしまった形だったかな。

 ただ、悪い作品というわけではないし、長年作品を愛し続けたらファンに向けての同窓会のような意味合いもあるだろうけれど……

 自分のように、そこまで思い入れがない人を相手にしている作品ではない、ということかもしれない」

 

カエル「『シティハンターらしくて好きだった』という評価もあるよね」

主「ただ、どうしても”これを劇場で描く必要があったのだろうか?”という思いは拭えない。例えば金曜ロードショーなどでのテレビスペシャルならば、また評価は変わったかもしれないね。

 今年だけでも『Fate』だったり『幼女戦記』や、テレビアニメの総集編ではあるものの『メイドインアビス』などのような作品を見てしまうと、今作の映像表現……特にアクションのレベルが気になった。

 見終わった後に印象的なシーンがあまりなくて、アクションで心撃ち抜かれたということもないかなぁ……

 作画崩壊だ! と怒ることはないんだけれど、やっぱり今はどの作品もレベルが高いからなぁ」

 

 

 

時代設定との演出や音楽のちぐはぐさ

 

もともと、シティーハンターは冴羽獠の格好良さとコミカルな下ネタ描写が人気の作品です

 

どうしても時代を感じてしまうよねぇ

 

カエル「もともとは昭和末期から平成初期あたりの時代設定だったけれど、本作では現代に時代が進んでいます」

主「その中での、今作は時代を感じてしまうことが非常に多かった。

 作中では何度も往年のOPやEDの代表的な楽曲が流れるのだけれど、描いていることは現代であり、現代的な技術やテクノロジーのお話なのに、ノリや演出、特に音楽が80年代から90年代前半の曲調のものが多すぎるのが気になってしまった。

 元々冴羽獠の人物設定も現代の主人公ではないじゃない?

 あの時代では『あぶない刑事』などの影響もあり、漫画業界は劇画ブームということもあってあのキャラクターが受けたけれど、時代がすぎて現代では少し古いおじさんの理想像になってしまった印象もある。

 さらに言ってしまえば今回は予告にもあるようにキャッツアイの面々も出てくるけれど……あの服装の全身タイツは現代ではお笑い芸人しか見ないようなものになっているのではないかな?」

 

カエル「キャラクター設定は、そういうものだと割り切る以外にはどうしようもないよねぇ」

主「キャラクター設定だけではないんだよ。

 例えば、今作のヒロインである進藤亜衣はモデルでもあるけれど、そのCMに出ているポーズがあまりにもダサくって、これが本当に人気モデルなの? という印象もあった。

 ギャグにしろ、その演出法にしろやはり古さはどうしても感じてしまったかなぁ……

  お話自体は現代のものでもあって……この違和感は最後までつきまとってしまった印象がある。

 その古さがいい! というのであればそれは同意する。

 結局は昔から愛するファンのための作品ということだしね。」

 

 

 

当時のギャグを現代で描くことの難しさ

 

これは”シティーハンターらしい”と評価される部分じゃないの?

 

う〜〜〜ん………非常に難しい問題だ

 

主「自分も本来は”この描写は問題だ!”というポレコレ重視なことは言いたくないし、どちらかというとポリコレ重視を批判しているけれど……難しい問題があった」

カエル「有名な『もっこり』だって現代の感覚では、下ネタがすぎるという意見もあるのかな。

 元々うちは下ネタが苦手ということも1つの要因だとは思うけれど……」

 

主「本当ならば『これは教育に悪い!』などいうことは言うべきではないと思う。

 だけれど、やはり現代の価値観に毒された自分からすると、この映画の”古き良き昭和or平成初期”のギャグ描写が問題にも思えてしまった……。

 最近では『保毛尾田保毛男は差別的表現か?』という問題に近い気がするね」

 

カエル「それはやっぱり性的な部分が?」

主「例えば、獠が覗きをしようとしたり、女性をナンパしているシーンは現代ならば迷惑行為にもされてしまうし、ギャグとなるかは微妙なポイントだ。

 明確な意思を持って覗きなどを行ってしまうわけだからね……」

 

カエル「いや、その手の意見は当時からずっとあったと思うよ?

主「それから、ちょっとした描写であるけれど女の子を酔い潰して意識を無くしたあと、ベットにいる描写をギャグとして描くのはこのご時世では、結構問題があるような……

 もちろん、獠は行為こそ変態的で美女に激弱だけれど、内面は紳士的なことはわかっている。

 だとしても、この手の描写が出てくるたびにポリコレ的にはヒヤヒヤする自分もいて……元々ギャグ描写が合わなかったこともあるのだろうけれど、真顔になってしまう自分がいた」

 

カエル「う〜ん……それは時代の変化というよりも受け手の感性の変化だと思うけれどなぁ。

 ちなみに、褒めるところはないの?」

主「直前の意見とは矛盾するようだけれど、描写のバランスは良かったよ。

 例えばナンパの後に後ろからつけてくる男に対して釘をさしたり、さっきの酔いつぶれた描写もリラックスさせてあげようという意図を感じる。ただのエロ行為かと思いきや、その裏にはきちんとした理由がある”ように”感じさせる描写はいいな。

 今作はそのエロスとダンディズムの間にある微妙な距離感をよく描いていたのではないかな?

 

 

 

声優について

 

もう何かをいうこともないベテラン声優陣ばかりだと思うけれど……

 

いやぁ……ちょっと思うところはあるかなぁ

 

カエル「えー? 当時と同じ超一流のベテランキャストばかりじゃない?

 そもそも、神谷明とか好きでしょ?

主「もちろん! 

 このキャストは長い間シティハンターや様々な作品を支えてきた方々であり、尊敬しています。

 ただなぁ……どうしても時代は感じてしまう部分もある」

 

カエル「……まあ、そりゃテレビアニメは20年以上前だもんね」

主「獠や海坊主はそこまで問題ないんだよ。元々年齢不詳なところがあるし、ダンディーな大人の男だしさ。30代だと思うけれど、そこに違和感はあまりなかった。海坊主なんて50代でも通用しそうだし、そもそも玄田哲章がいつも演じている洋画のキャストのようでもあるし。

 

 ただし、やっぱり年齢は感じてしまう部分はあったかな」

 

カエル「ちなみにゲストヒロインの声優であった飯豊まりえは上手かったよね。

 この面々の中でも芸能人演技みたいなところはあるけれど、でも大きな違和感がなかったし、現代的な気の強いものの内面に弱さを抱える女性だったし!」

主「良かったよね。

 チュートリアルの徳井も特にノイズにならなかったし、ゲスト声優のレベルは高いほうだと思うよ。

 もちろんキャスト全体に文句があるわけではないけれど……このあたりは昔の作品を現代に蘇らせるた時に生じる難しさだと思う。

 キャッツアイでは亡くなられた藤田淑子さんに変わって、戸田恵子が2役演じたことに目頭が熱くなる方もいるのではないかな?

 その意味では、やっぱりファン向け映画であって……長年愛してくれたファンのかたが満足してくれたら、それでいいのかもね

 

以下ネタバレあり

 

 

 

 

映画としての違和感

 

スポンサーへの配慮が多すぎる?

 

では、ここからはネタバレありで語っていきます!

 

今作の違和感の1つが”スポンサーへの配慮が大きすぎる”ことなんだよなぁ

 

カエル「作中では遼たちがプレミアムモルツを飲んでいたり、わざわざ缶を表向きにして見えるようにしていたのが印象的だったなぁ……アニメでは『エヴァンゲリオン』などにもあった演出だけれど、そこまでスポンサー契約自体は多くはない印象もあるけれど……」

主「他にもコラボレーション中のモンストをプレイしている映像が出てきたりと、結構大人の事情がうかがえる描写もあった。東京・新宿が舞台だからTOHOのゴジラもわかるけれど。

 ……どうだろう、それが若干のノイズになってしまっかな

 

カエル「もちろん、作品の評価に致命的な影響を与えることはないでしょうけれど、少し気になる描写でもあったのかな?」

主「さっきから何度も語っている”時代が合わない違和感”につながるものだと思ってもらってもいい。

 つまりさ、昭和の雰囲気が漂う古き良きアニメに、現代的なエッセンスを入れてしまったことによって生じる違和感がとてもおおきい。

 もちろん遼たちがお酒を飲むこと自体は何の違和感もないけれど、もっとさりげなくできないものかな? この統一感のなさこそが、本作の問題点の象徴の1つだったと思っている」

 

 

 

テンションのコントロール

 

テンションのコントーロルができていないということだけれど、これは?

 

映画を見ている時の観客の感情のコントロールの問題だね

 

カエル「えっと……それって感動するシーンにおいて、ギャグを入れたりしないとかそういうこと?」

主「まあ、そういうことになるのかなぁ……

 例えばアクションシーンの中にギャグシーンを入れてしまうことによって、そこまでの緊迫したシリアスな空気感であったり、格好良さをアピールするシーンがぶち壊しになってしまう場合がある。

 もちろん、それがかえって味になる場合もあるんだけれどね。

 シティーハンターって元々ギャグ要素も多い作品ではあるけれど、今作は観客のテンションのコントロールを放棄しているようにも感じられてしまった

 

カエル「つまり、アクションシーンの中にギャグシーンを入れすぎということ?」

主「いい話で感動させたり、決めたりする直後にギャグシーンやツッコミを入れてしまうことによって、決め場が決まらなかったりね。

 いや、決めないかっこよさがあるのも事実だけれどさ……

 そして先にもあげたけれど、曲の合わせ方に違和感があった。

 かつての名曲を多く使おうという意図はわかるけれど、挿入歌や音楽を入れる意味からは外れてしまっており、そのシーンにそぐわない楽曲になっている。

 だけれど、このシリーズに思い入れがある人はそれで満足するかもしれないけれど……映画としては合っていない音楽を使われてもなぁ」

 

 

サクサク進む物語の単調さ

 

やっぱりここが最大の懸念かもね

 

物語の適当さがなぁ……それがシティーハンターらしさなのかもしれないけれどさ

 

カエル「冒頭のテロリストの戦いもすごく大規模なものなのに、一応冴子などがいるとはいえ、それが警察が隠蔽できるレベルっていうのも改めて見るとガバガバだよねぇ」

主「よく言えばテンポがいいし、確かに90年代の物語の”細かいことはいいだよ!”感は伝わってきた。新宿で発砲事件があっても、なあなあで済ませてしまってもフィクションだから問題がない雰囲気もあったし。

 だけれど、最初に遼たちのマンションに敵が押し寄せてきた時、簀巻きの布団を撃つじゃない?

 普通に見たら、あれが遼だとは全くわからないはずなのに、なんで敵はあれを遼だと知っていたわけ?

 その手の整合性を合わせることはできていない。

 さらに言えば先に述べたように現代的でリアルな雰囲気と乖離している上に……敵キャラクターの薄さがすごく気になってしまった

 

カエル「予告の段階で『あ、今回山ちゃんが敵役なんだな』ってすぐにわかってしまったしね」

主「……これはちょっと話が逸れるけれど、近年の山ちゃんの演技ってあんまり好きじゃなくなってきたんだよなぁ……なんというか”山寺宏一という名前や評価”に振り回されてしまっていて、山寺宏一らしくしようとしすぎているというか……

 まあ、それはいいや。他にも今作では敵の親玉みたいなのに大塚芳忠も起用されているけれど、できれば同日公開のアニメである『幼女戦記』と見比べてみるのもいいかもしれない。

 どちらも立場偉い人の役で出番は決して多いとは言えないんだけれど、キャラクターとしての魅力の厚さが違う。

 同じ声優が演じていても、これほどまでに違いがあるのかと驚愕するから」

 

カエル「敵の目的も戦争商品を売りたいのはわかるんだけれど、なんで新宿なのかはわからないよね……あれだけの大事だったらさ、自衛隊や国が動くレベルだし、そもそもなんで新宿なのかも分かりそうで分からないし」

主「キャッツアイメンバーの登場なども唐突だったし、出てくる必然性はあまりなかったし、単なるファンサービス以上のものは感じなかった。

 そんな流れとか物語などは関係なく、遼たちお馴染みのメンバーが活躍します! で満足できる往年のファンならばいいと思う。

 だけれど、1作の映画としてはそこまで絶賛するほどでもなく、作画の力もテレビスペシャル以上のものはなかった印象。

 自分がそこまで思い入れがないこともあるのだろうけれど、そこまで褒めることができない作品になってしまったかなぁ」

 

 

 

 

まとめ

 

とりあえずまとめです!

 

  • 往年のファン向けに作られており、シティーハンターファンは納得の作品では?
  • ただし、演出などに時代を感じる部分も……
  • 現代と当時の違いに直面する思いもあり、難しさを感じさせる作品に?

 

やっぱり、往年のファン以外にはそこまでオススメはしません

 

カエル「現代でシティーハンターが作られた意味ってあったと思う?」

主「う〜ん……どうだろう、自分は見つからなかった。

 往年のキャストを使って、ファンも含めた同窓会を開こうって意識以上のものは感じなかった。新しいシティーハンターの始動とか、この作品から新たなファンを多く獲得しよう、現代風にアレンジしようという意図はまるでない。

 それで良かったと思う人もいるかもしれないけれど……

 自分はその何十年も愛してくれた人たちへの愛以上のものは感じなかったかなぁ……」

 

 

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