物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『i 新聞記者ドキュメント』感想&評価! 反論する前にまずは相手を知るところから始めてよう

 

今回は東京国際映画祭にて先行的に見させていただいたドキュメンタリー映画『I 新聞記者ドキュメント』についての記事になります

 

 

 

……色々と気を使う記事になりそうだよなぁ

 

 

カエルくん(以下カエル)

「先に述べておきますが『安倍政権に反対したから』とか『自民党をぶっ壊せ!』という価値観のみで、この映画を評価・あるいは罵倒する人はお帰りください」

 

「あくまでも自分は映画として評価をするし、森達也監督の新作ドキュメンタリーだから見に行った、ということを言わせていただきます。相手が望月記者であろうが、あるいは百田尚樹であっても見にいきます」

 

 

カエル「何度か『政治映画はもう語るのをやめようかなぁ……』とすらつぶやいていたくらいに、毎度毎度荒れるお話ではあるからね」

主「もちろん政権を担う安倍首相や自民党に非難だったり、逆に応援の声があるのもわかる。野党に対して激励を送ったり、あるいは批判の声を送るのも当然だ。だけれど、政権と100%意見が同じ、あるいは異なるってことはないだろう。

 まあ、政治に関してはそれでもいいんですけれど、自分は映画の話がしたいので。

 あと、自分は右派も左派も同じくらい嫌いです。

 そこは先に述べておきたいです」

 

カエル「ちなみに、今回も先行上映ということでネタバレなしでいきます!

 とは言っても……ドキュメンタリーだし、そこまでネタバレを気にするような映画でもないのかな?

 というわけで、色々と慎重さが求められそうですが、記事のスタートです!」

 

  • 作品紹介
  • 感想
  • 多層的なメディアの目
    • 菅官房長官の撮り方の演出
    • 森監督の視線の面白さ
  • 渦中の人物を知ることの重要性
    • 森達也監督が撮ってきたもの
    • 他の人物の一面も知ることができる作品に
  • 個人的なお話
    • 舞台挨拶で変化した河村Pの印象
    • 個人的なこの映画の受け止め方
    •  最後に

 

 

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『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』ネタバレ感想&評価! これぞ2019年屈指の傑作アニメ映画だ!

 

 

今回は子供たちを中心にマスコットとして人気を集めている『すみッコぐらし』の劇場版のお話です!

 

 

 

…すみっコって何? ぐでたまみたいなもの?

 

 

カエルくん(以下カエル)

「僕もよく知らないので、ウィキペディアで調べてみますと2012年に落書きから着想を得て誕生したキャラクターであり、2019年では年間200億円規模の売り上げを誇るコンテンツのようです」

 

「……最近、キャラクターコンテンツビジネスが多すぎてついていけないよ……

 『現場ネコ』や『うさまる』とか、気がつくと大人気! って言われているような気がしてくるし……」

 

カエル「もうおじいちゃんだから、若い子のトレンドについていけないんだねぇ。

 そんなこんなで子供にも人気を集める『すみっコぐらし』の劇場版が今作というわけです

主「……まじで、何一つとして知らないんだけれど大丈夫かね?

 子供向けアニメ映画もチェックしておきたいけれど……これはどうなんだろう?

 流石に理解できないか?」

カエル「まあ、そんな人の感想も時には必要でしょうということで、記事のスタートです!」

 

  • 感想
    • 本作の魅力① 可愛らしいキャラクターたちが動き回る!
    • 本作の魅力② 音楽やナレーションなどの音の魅力! 
    • 本作の魅力③ 優しい色使いと映像の力を信じた演出
  • 以下ネタバレあり
  • 物語の魅力について
    • 3幕構成の童話風の物語
    • 本作が描き出した精神性
    • まとめ

 

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映画『ターミネーター ニューフェイト』ネタバレ感想&評価 現代にターミネーターを蘇らせるのは難しいよね…

 

今回はみんな大好き、ターミネーターの新作映画の感想です!

 

 

 

……今の時代でターミネーターねぇ

 

カエルくん(以下カエル)

「え、そこから?」

 

「いや、別にいいんですが……実際、どこまで人気かはわからんよねぇ。

 結局2以降は下火になっているシリーズでもあり、劇場内はおじさんたちが多くて……今時の若い子って、この手のアクションはMCUとかにいっているから、こっちにくることはないんじゃないかなぁ」

 

 

カエル「懐かしの名シリーズの続編だし、日本では特に人気が高いから頑張ってほしいじゃない!」

主「もちろん嫌いじゃないよ?

 でも今の時代にターミネーターという物語が合致するのか、その方向性を見せてくれるのか? というのが気になるなぁ。

 そんな自分の思いを吹き飛ばしてくれる、快作を見せてもらうことを期待します」

 

カエル「では、記事のスタートです!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 感想
    • CG、編集、アクションの粗
  • ターミーネーターとはどういった映画だったのか?
  • 以下ネタバレあり
  • 作品考察
    • ターミネーターという物語を作る難しさ
    • 現代のハリウッドの流れに対して
    • 現代でターミネーターは作るべきなのか?
    • まとめ

 

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京都アニメーションに心を寄せて〜「お別れ そして 志を繋ぐ式」〜

 今回も普通のブログのように書きます。

 まとまりのない上に個人的な思いをダラダラと書いた、長い文章になりますが、読んでいただきますと幸いです。

 

 

 会社の同僚に”新千歳空港で2泊、その後日帰りで京都に行く”と話をすると笑い声すら上がらなかった。どうやら、自分は呆れられるようなことをしたらしい。

 確かに、それが映画祭のためだとしてもわざわざ新千歳空港まで行って一歩も出ずに2泊して、さらにその足で京都まで行き、日帰りで東京に帰るのは、なかなかクレイジーな日程だと自分でも思う。

 

 しかも、だ。今回はスケジュールがギリギリまで決まらず、飛行機のチケットを1週間前に確保した。当然、額は高くなる。

 その理由の1つが東京国際映画祭で上映される映画のスケジュールとの相談ということもあったのだが、何よりも大きかったのが京都アニメーション主催の追悼式典の一般参加がどのような日程や形式で組まれるか、予想できなかったことだ。

(もちろん、怠惰もある)

 

 だから、全てが決まってからスケジュールを立てることにした。

 たとえお金がかかったとしても、これだけはやり遂げたいと思った。

 

 

募金先はこちらから

www.kyotoanimation.co.jp

 

  • 京都アニメーションと私〜そして私は京アニを憎んだ〜
    • ある日、革命が起きた
    • ブログ開設からの大きな変化
  • そして、あの日が訪れる
  • そして11月4日を迎える
    • 京都の街をぶらつく
    • 近距離で紡がれた物語たち
    • 変化する京都の街、そして……

 

 

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新千歳空港国際アニメーション映画祭3日目〜長編アニメーションを中心に収穫の多い1日でした〜

 

 新千歳空港国際アニメーション映画祭、3日目(個人的には2日目)のレポートになります。

 単なる旅行記も兼ねてますが、今日も収穫が多かった!

 今回も普通のブログみたいに進めていきます。

 

 

  • 朝・起床
  • 作品鑑賞 
    • 長編コンペディション③〜Awey〜
    • アニメ監督・森脇真琴&批評家・石岡良治の対談
    • 小休止
    • 武井克弘プロデューサー『HELLO WORLD』ができるまで
    • 長編コンペディション④〜音楽〜
    • 長編コンペディション⑤〜Ville Neuve〜
  • 長編コンペの予想
  • 終わりに
    • 余談

 

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新千歳空港国際アニメーション映画祭 2日目のレポート〜長編コンペからTRIGGERのトークショーまで〜

 今回は『新千歳空港国際アニメーション映画祭』の模様について、簡単なレポ記事となります。

 なんか、本来あるべきブログって感じ!

 

  • 新千歳空港国際アニメーション映画祭とは?
    • 新千歳空港へ到着!
  • 作品鑑賞 
    • 1作目 センコロールコネクト
    • 押山清高トークショー『SHISHIGARI』にいたるまで
    • コヤマシゲトトークショー〜食べたら阿寒湖!〜
    • 長編コンペディション〜失くした体〜
    • アジアンショーケース
    •  TRIGGERのお話、パート2
    • 長編コンペディション〜The Wolf House〜
  • 余談

 

 

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映画『冴えない彼女の育てかた fine』ネタバレ感想&考察! オタクの妄想からクリエイター讃歌の物語へ!

 

今回は『冴えカノ』のネタバレありの感想&考察記事になります!

 

 

ネタバレなしが読みたい方は下のリンクを参照してください!

 

 

blog.monogatarukame.net

 

 

カエルくん(以下カエル)

 「もう、早速ですが今回の記事も相当長めなので一気にスタートします!」

 

 

「本当は今週は毎日更新を目標としていたけれど、この記事だけで3日分くらいの労力を消費した気がする……

 そして重ねて言いますが、全編ネタバレありの記事になっています!

 ご承知ください。

 では、記事のスタート!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 前の記事のおさらい 
    • 3つの階層を内包した物語
  • 『情熱では会社は動かない。情熱でしか人は動かない』〜クリエイターの物語として〜
    • 3人のプロデューサー像
    • 商品と作品と
  • テレビシリーズからの進歩
    • 個人的に大きく感動した一面〜文章業の辛い部分〜
    • 『オナニーしろ、少年』〜消費者からクリエイターになる物語〜
  • 『好きな人と恋人になるのは生ぬるいとは違うと思う』〜恋愛面での冴えカノ〜
    • 結婚から恋愛関係へと発展する物語
    • 象徴的な手や足の作画
    • 名シーンを支える王道の演出
    • 『特別でもないけれど普通でもない』〜それぞれの思いについた決着〜
  • ”妄想まみれの現実”を描いた冴えカノ
    • 個人的な冴えカノの解釈
    • 『私たちに恋をしていた』〜作品からの祝福〜
    • 丸戸史明の私小説要素も混じった作品に?
    • 余談〜憧れと諦念が入り混じり見つめる物語〜
  • まとめ

 

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