物語る亀

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物語愛好者の雑文

短編小説『棚の中にあるものは……』

 小さい頃に亡くなった父が僕に遺してくれたのは、映画のソフトが詰まった背が高い棚だけだった。

 

 

 父は自分が死ぬということを予想もしていなかったに違いない。僕が4歳の誕生日を迎える日に走って帰っている最中に、老朽化した高架下を通っていると上からコンクリートブロックが落下し、それが運悪く頭に直撃してそのまま亡くなってしまった。

 その一報が家に飛び込んできた時のことはよく覚えていて、目の前に置かれていたケーキと誕生日を祝うハンバーグやエビフライなどのいかにも子供が好きそうな食べ物が並ぶ食卓と、母の絶句した表情と祖父母の狼狽する様を僕はじっと見つめていた。その時、考えていたことはこの状況に対する戸惑いでも、これからの生活に対する不安でもなく、目の前の食卓に好物の塩辛がないことと、プレゼントが早く欲しいな、ということだけだった。

 まだ、死を理解するにも幼すぎたのだ。

 

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2017年12月公開新作映画ランキング! 今年1年を締めくくる1位はもちろんあの作品!

カエルくん(以下カエル)

「では、最後に2017年度12月度の映画ランキングの発表です!」

 

亀爺(以下亀)

「今年もこれが最後の記事となるわけじゃな」

 

カエル「2017年の記事は2017年のうちに! ということでもあります! 

 結構ギリギリのアップになってしまったのは……ごめんなさい。本当はこの記事ももっと早めに書いて、年が変わった瞬間に新年の書き初めをアップしようとも思っていたけれど……それは難しいです」

亀「師走で色々と忙しいからの」

カエル「……寝ていただけねんだけれどね」

 

亀「まだ寝正月にも早いがの」

カエル「ほら、年の瀬ということで……ってなんで僕が主の擁護をしなければいけないんだろ?

 では早く始めてしまいましょう!

 2017年最後のランキング記事のスタートです!!」

 

 

  • 対象作品
  •  第5位
  • 第4位
  • 第3位
  • 第2位
  • 第1位
    • 最後に〜総評と挨拶〜

 

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2017年新作映画ランキングTOP30を紹介します! 今年もいい映画がいっぱいだった!

亀爺(以下亀)

「それでは、年末恒例になるであろう企画のスタートじゃな」

 

ブログ主(以下主)

これより、物語る亀で賞

 2017年年間映画ランキングの発表です!!

 

カエルくん(以下カエル)

「この賞は2017年に公開された新作映画の順位をランキング形式で発表していきます。

 今年は洋画を中心に話題になった作品が多かったものの、2016年と比べると盛り上がりは後一歩足りなかった印象もあります。まあ、昨年が異常だったのですが」

 

亀「2017年に劇場で鑑賞した作品は208作品であり、DVD鑑賞を含めれば220作品くらいになるかの。

 その中で記事にしたのは……ほぼ2/3というところじゃろうか」

 

カエル「まずはルールの発表です。

① 2016年10月1日から2017年12月29日までに劇場公開をされた作品が対象

② 2016年にノミネートした作品は除外

③ リバイバル上映は除外。国内初上映は制作年がいつのものでも対象

 

 となっています」

 

主「簡単に言えば『2017年に公開された新作映画が対象』ということです。2016年の10月からの作品も含めたのは、小規模公開映画などは鑑賞する機会が少なく、年をまたいでしまう可能性があるからです。

 なお、当ブログでは毎月ランキングをつけていますが、その中でも対象は公開3ヶ月以内のため、それに倣った形です」

カエル「ですが、一応対象ではありますが記事の後半に『特別賞』として大体の順位とともに発表していきます。

 なので、基本的には2017年の新作映画のみのランキングになります」

 

 

亀「ちなみに劇場で鑑賞した作品は月間ランキングにてご確認してほしいの。さすがに多すぎるので、全て羅列することはできん。

 あと、このブログはアニメが多めであるが洋画、邦画、ドキュメンタリー、アジア映画なども問わずに鑑賞しておるので、一風変わったランキングにもなっておる。

 そこも楽しんでほしいの」

カエル「それから、12月度のノミネート作品は後ほど12月の月間ランキングを発表します。おそらくここに来て年間ランキングは変わらないと思いますが、場合によっては変更の可能性もあることをご了承ください」

主「では、2017年の映画ランキングTOP30を発表していきます!」

 

 

  • 30位から21位まで
    • 21位までを振り返って
  • 20位から11位まで
    • ここまでを振り返って
  • 10位から6位まで
  • TOP5の発表!
  • 特別賞
    • 総評

 

 

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2017年映画 各部門賞の発表! 最優秀主演男優賞や脚本賞などを選出したよ!

ざわざわ……

  ざわざわ……

 

カエル『えー、みなさま、大変長らくお待たせいたしました。

 これより、第2回、物語る亀で賞、映画年間部門賞の発表を始めます。それでは、まずは審査委員長であるブログ主からの挨拶と参ります』

 

登壇

 

ブログ主『えー、本日はこの年末のお忙しい時に、この記事を読んでくださり、皆様本当にありがとうございます。

 みなさまのご愛顧もありまして、この賞も2回目を迎えることができました。ここに日頃の感謝の念をお伝えしたく存じます。

 

 えー…2017年に劇場で鑑賞した映画の本数としましては206本、DVDなどを足しますと220本ほどの作品を鑑賞し、約2/3ほどの作品を記事にしていると思います。なお、今回は2016年末公開であり、鑑賞は2017年の作品も数作品(『アイ・イン・ザ・スカイ』『WIRD~私の中のけもの〜』『MILES AHEAD/マイケル・デイヴィス 空白の5年間』など)含まれていますことをご了承ください。

 また、これから『ゲット・アウト』『エンドレスポエトリー』などの一部評判の高い作品も鑑賞に向かおうと思っておりますが、今回は除外とさせていただきます。また、今回は下半期の作品を厚めにノミネートさせていますので、上半期の作品は? と思う方は上半期の記事をご覧ください。

 2017年もいい映画がたくさんあり……(以下略)』

 

 

カエル『それではこれより、各部門賞を発表していきます。

 なお、このブログの最大の特徴はアニメ映画を中心に鑑賞している点ではありますが、アニメ、実写、ドキュメンタリー、洋画、邦画関係なく選んでいきますので、他の映画ランキングとはまた違うものになると思います。

 そちらも楽しみながら読んでいっていただければ嬉しいです。

 それでは、部門賞の発表に入ります』

 

 

  • 最優秀音楽賞
  • 最優秀脚本賞 
  • 最優秀演出賞
  • 最優秀助演女優賞
  • 最優秀助演男優賞
  • 最優秀主演女優賞
  • 最優秀主演男優賞
  • 最優秀監督賞
  • 尖っていたで賞
  • 最優秀記事
    • 作品賞は……!?

 

 

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2017年の映画をおさらい! 各月の主役と話題になった作品を選出してみた

カエルくん(以下カエル)

「今回はランキング記事とはまた違う形式で2017年の映画を振り返るということだよね?」

 

亀爺(以下亀)

「あくまでもランキングは個人の趣向がはっきりと出てしまうものになってしまうからの。

 今回はこの2017年で代表的な映画であったり、話題になった作品、多くの人が評価するであろう、いわば『主役の作品』を扱っていこうと思っておる

 

カエル「まあ、確かに個人の好き嫌いでランキングからは除外しがちではあるけれど、今年話題になった作品はたくさんあるものね」

亀「そしてこれはTwitter等のランキングでも多く票を集めるであろう作品たちということじゃな。

 簡単に言えば、2017年を知る上でこの映画を見ておけばだいたいの流れはわかるだろう、ということじゃ。

 小規模公開映画や、評価が芳しくない映画はある程度抜いていく。

 この年末年始にDVDなどで鑑賞するのもいいじゃろう」

 

カエル「なるほど……で、その基準は?」

亀「主観じゃ

カエル「……あ、結局主観なんだ」

亀「ただ、興行収入ランキングやTwitterでの評判、各サイトやブロガーなどの評判なども考慮しておるので、ある程度は中立性はあるものだと思っておる。そして、この記事では主の好き嫌いなどは一切なく、単純に『話題になった』『多くの人に支持された』主役の映画たちということなので……」

カエル「話題作を中心に今年の映画を振り返っていきましょう!」

 

  • 1月の映画
  • 2月の映画
  • 3月の映画
  • 4月の映画
  • 5月の映画
  • 6月の映画
  • 7月の映画
  • 8月の映画
  • 9月の映画
  • 10月の映画
  • 11月の映画
  •  12月の映画
    • 最後に

 

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映画『バケモノの子』感想&考察 細田守が本作に込めた思いを読み解いていく

カエルくん(以下カエル)

「金曜ロードショーでも多く公開されている、細田守監督の『バケモノの子』に触れて、細田守特集は終了にしましょうか」

 

ブログ主(以下主)

「アニメ映画だけでもデジモンやワンピースもあるけれど、とりあえずここいらで終えるとしようか」

 

カエル「でもさ、やっぱり、細田守特集は夏にやるべきだったんじゃないの?」

主「……」

カエル「どうせ夏になれば細田作品を金ローで放送するだろうしさ、代表的な細田作品って『時をかける少女』以降は4作品だから、月曜日から書けばちょうど金曜日の放送には間に合うし」

主「……」

カエル「やっぱりさ、ブログも時期があるからね。この時期にバケモノの子を調べる人はそんなに多くないだろうし、夏に書いたほうがPVを稼ぐチャンスにも……」

 

主「あー、うるさいうるさい!!

 好きに書かせろや!!

カエル「なんだよ! 僕たちの夢のアニメ化が果てせなくてもいいの!?」

主「僕たちってなんだよ、僕たちって! お前と亀爺の……(以下見苦しいため略)」

 

  •  1 細田守監督について
    • 細田守作品の特徴
  • 2 バケモノの子の感想
    • 脚本構成について
    • キャラクターについて
    • 声優について
    • 演出について
  • 3 本作が描きたかったことの考察
    • もう一方の見方
    • 結局のところ
    • 最後に

 

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映画『リベンジGirl(リベンジガール)』感想 覆面系ノイズもそうだけれど三木監督ってもしかして……

カエルくん(以下カエル)

「クリスマス到来! この日にデートムービーを見に行くというのもなかなかのチャレンジャーだよね」

 

亀爺(以下亀)

「意外とレイトショーに行ったらカップルは少なかったの。一人で来ているおじさんや女の子2人というのが多かった印象じゃな」

 

カエル「まあ、レイトショーはまた違うからね。桐谷美玲のファンだから見たい! という男性だって少なくないだろうし」

亀「最近、スイーツ映画をそこそこ見ておったから、その見方もなんとなくわかってきたしの

カエル「……スイーツ映画に見方なんてあるの?」

亀「基本は役者を見ておればいいのかもしれんが、監督ごとの個性や演出の味を楽しめるからの。

 特にこの手の映画はサイクルが早く、今作の三木康一郎監督は先月『覆面系ノイズ』を公開した後なのに、もうこの映画を撮っておる。

 毎年3作4作は公開している監督もいるしの」

 

カエル「本来は制作期間の短さとか闇を感じる話でもあるけれど、でもその分いろいろと経験を積むにはいいのかな?」

亀「ある意味で、昔のピンク映画みたいなことになっているのかもしれんの。女優と原作とキスシーンがあれば、後はどんな演出もいいよ……みたいな。まあ、そんな簡単な話であるはずもないが、これはこれで面白いものじゃな。

 では、今回はそんな三木康一郎監督の前作『覆面系ノイズ』も感想を書いていなかったので、そちらを交えながら『リベンジガール』について語っていくかの

カエル「では、感想記事のスタートです!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 役者について
    • 本作が制作された意義と課題点
  • 以下作中に言及あり
  • 2 演出的なうまさと惜しさ
    • 脚本の突っ込みどころ
    • 覆面系ノイズと本作に見る三木監督について
    • 最後に

 

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