物語る亀

物語る亀

物語愛好者の雑文

ネタバレなし!映画『ラ・ラ・ランド』感想と解説、評価 アカデミー賞総なめの理由とは?

カエルくん(以下カエル)

「今週はいよいよ大注目映画! ララランドの公開だよ!

 2016年のハリウッドの話題を独占し、日本でも大注目を浴びる映画がついに公開されたね!」

 

ブログ主(以下主)

「ああ、そうだね」

 

カエル「……何? また天邪鬼発動?」

主「まあ、それもあるんだけどさ……どうにも個人的にアカデミー賞作品て相性があまり良くないんだよね。特にアカデミー作品賞を受賞した映画って、どうにもノレないというか……」

カエル「えー? 例えば?」

主「昨年だと『スポットライト 世紀のスクープ』とか、あとは『英国王のスピーチ』とかもイマイチだったなぁ……いや、うまいのはわかるのよ? 確かにアカデミー賞などの賞レースに強そうな作品だとは思うけれど……」

カエル「どうにもノレないのね」

 

主「まあ、そんなにたくさん見ているわけでもないんだけどね。

 なんというか、アカデミー賞もそうだけど舞台裏を知ってしまうと『ああ……なるほどね』という分析ができてしまうから、それはあまり良くないよねぇ……」

カエル「その分析結果などはこの記事で発表するの?」

主「そうだね。

 この記事ではネタバレ抜きの『感想、解説』を書いていきます。この映画のもっと具体的な……技術的なうまさとか、ツッコミどころ……は特にないけれど、なぜこの映画が評価されるのか? と言ったような細かいポイントは『ネタバレありの批評記事』で行いますので、あしからず。

 

 

blog.monogatarukame.net

 

 

 ということは、今回も結構語ることが多い映画であることは間違いない、ということだ」

カエル「じゃあ、まずはネタバレなしの感想記事を行ってみよう!」

 

  • 1 デミアン・チャゼル監督について
    • 監督の特徴
  • 2 キャストについて
  • 3 今作の受賞アンドノミネート歴
    • アカデミー賞について
    • 本作の評価が良い理由
  • 4 個人的な感想
    • 脚本について
    • 音楽について
    • 演出について
  • 5 参考作品
    • 最後に

 

 

続きを読む

メイドインアビス(既刊6巻)感想と紹介 可愛らしいだけではない世界観に引き込まれる!

カエルくん(以下カエル)

「今回は久々の漫画感想の記事だね!」

 

ブログ主(以下主)

「漫画はなぁ……本当は力を入れていきたいメディアでもあるけれど、続刊の扱いとかが難しくて……」

 

カエル「やっぱり完結していた方が語りやすいしね」

主「1巻増えるたびに状況が大きく変わるし、作品にもよるけれど刊行速度も速いものも多いし、ちょっと対応が追いついていない。

 将来性は大きく感じるし、それこそメディアミックスも多い分野だから、力を入れていると後々活きてくる作品も多いと思うけれどねぇ……」

カエル「今回は新しい試みもあるんでしょ?

主「2月28日に正式にサービスを開始する、マンガルーさんにテストユーザーのお願いをされたので、そちらを使用しながら記事を書いていきます。

 結構このサービスが面白くて……今はまだテスト段階だけど、本格的に始動したらブロガーとしてもありがたい話なんだよね。詳しくは最後にお話しします」

カエル「では、感想記事をスタート!」

 

  • 登場人物紹介
  • 世界観説明
    • アビス
    • アビスの中に眠る遺物
    • アビスの呪い
  • 感想
    • 3巻は必見!
    • アニメ化も決定!
    • 最後に
    • マンガルーについて

 

 

 

続きを読む

映画『たかが世界の終わり』感想と批評 この映画が描き出した『日常』の姿……

亀爺(以下亀)

「それでは、今回は天才とも称されるグザヴィエ・ドランの新作の感想記事になるが……」

 

ブログ主(以下主)

「自分、ドランって初めて名前聞いたんだよね」

 

亀「主はこういうブログをやっているとは思えないほど映画について無知だし、監督やスタッフ、役者についても理解が浅いからの」

主「基本的にはアニメ専門の観客だったからね。このブログを初めて『映画ってこんなに面白いんだ!』って思っているような人間だし。

 演出論やその監督がどのような意図を持ってその作品を作ったのかを調べて、過去作も全てとまでは言わないけれど、主要作品なども調べてから語るというのが本来の批評なんだろうけれど……」

亀「この似非批評家が! 恥を知れ!

 

主「うるさい!

 まあ、演出論とかは少し勉強したり、アニメが好きだから……アニメって偶然が入り込まない映像表現なのね。例えばそこに花が描かれていれば、誰かが意図を持って描いたわけだ。実写ならば偶然咲いていました、というものかもしれないけれど、アニメは全てレイアウトから何から作り込まれている。

 そういう経験が少しは生きているなぁって印象」

亀「今回このような話からスタートしたのは、一言で語れば『ドランって何者?』という状態からのスタートということを伝えたかったということじゃの」

主「初ドランで、天才と呼ばれているから楽しみにして行ったけれど……さて、その感想は? と言うと……

 

亀「ちなみに主にとっての『現役天才監督』とは誰じゃと思う?」

主「う〜ん……パッと思い浮かぶのは、やっぱり『セッション』や『ラ・ラ・ランド』のデミアン・チャゼル。あとはやっぱりアニメ業界だと『聲の形』などの山田尚子かな?

 この辺りは若いながらも実績があるし、天才だなぁって感心する部分もある。物語に愛される人っているんだよね。悔しいけれど」

亀「……よくわからん若干の恨み節も交えながらのスタートじゃな」

 

  • 登場人物紹介
  • 1 ネタバレなしの感想
    • 見終えた後に『残る作品』
  • 2 不親切な脚本
    • 語る演出
  • 以下ネタバレあり
  • 3 演出が語りかけるもの
    • 顔のアップ
  • 4 それぞれのキャラクターの思い
    • 本作におけるルイの立ち位置
    • シュザンヌとマルティーヌ
    • アントワーヌの思い
    • カトリーヌについて
  • 5 兄の葛藤
    • 鳩時計
    • 最後に

 

 

映画チラシ たかが世界の終わり ギャスパー・ウリエル

 

 

続きを読む

映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年 押井守監督)』感想など この未来、案外近いかも?

カエルくん(以下カエル)

「今回は約20年前に公開になって、今でもアニメ史に残る大傑作と評判の押井守版攻殻機動隊だね。

 ちょうど実写映画も公開されるし、押井さんの一番弟子とも称される神山健治監督の最新作も公開間近だから、ちょうどいいタイミングなんじゃない?」

 

ブログ主(以下主

アニメの押井作品は初めて記事にするなぁ。一時期激的にハマったことがあって、その時に書いていれば相当濃密な記事になったと思うけれど……

 今回はその時の記憶も思い返しながら書いていくことにするよ」

 

カエル「押井作品って人気度は高いし、アニメ史的にもすごく重要な立ち位置にいるのに、オタク人気に反比例するように一般的に人気も知名度少し落ちるよね。オタク人口が増えたから知名度も上がったみたいな……」

主「ジブリとか細田作品のように誰にでもオススメできるアニメではないしね。

 だけど『アニメ』『映画』にしたのは押井守だと思う。確かに宮崎駿なども素晴らしい技術をもって作品を書き上げたけれど、それはやっぱり昔から続くアニメは子供向け、の延長線上にある。

 そんなアニメを大人も鑑賞できる『アニメ映画』にしたのは間違いなく押井守……だと思うよ。それが海外の芸術性の高い『アニメーション映画』とも違う、日本特有の文化を生み出したというのが個人的評価」

 

カエル「詳しい人に言わせれば『〇〇さんの功績は?』とか言われそうだけどね」

主「でもやっぱり押井守……あとはテレビアニメでいうと富野由悠季か。この2人が今の『アニメ』に残した功績って素晴らしいものがある。子供向けアニメからの脱却を図ったというか、人間を描いたというか……

 日本には元々手塚治虫がいたり、漫画やアニメを子供だけのオモチャにしないというクリエイターの下地があるとはいえ、文学的要素などを加味した功績などはもっと評価されるべきだ。

 海外だとそういうことがよく見えるのかな? 押井さん、海外ではよく表彰されるしね」

カエル「それじゃとりあえず攻殻機動隊の話に入っていくよ。

 あと20年以上前の作品なのでネタバレありです」

 

  • 1 十年過ぎて理解される押井守
    • SF作品として
  • 2 作品テーマについて
    • 素子の悩み
  • 3 人間の必要性
  • 4 ゴーストの存在
    • ゴーストの存在
    • ゴーストを獲得した情報体
    • 最後に

 

 

続きを読む

ネタバレなし 映画『愚行録』感想と演出の見所紹介

亀爺(以下亀)

「今回は愚行録の感想を書いていくことにするか。『愚考録』とならんように気をつけんとな」

 

ブログ主(以下主)

「やっぱり映画をたくさん観ることができるっていいね! 今週末は4作品と少し少なめだったけれど、個人的には大満足な作品が続いたよ!

 

亀「世間的には4作品は十分多い部類に入るがの。

 今週観たのはすでに感想記事をあげた絶賛記事をあげた『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』に、酷評になってしまった『一週間フレンズ。』じゃが……」

主「あとは2回目の鑑賞となった『この世界の片隅に』と、本作だね。この世界の片隅に、は1回目よりも2回目の方が楽しめる作品だったよ。恐ろしい存在だよねぇ……

 完成度は頭1つも2つも抜けている。アニメだけでなく、邦画も含めてとんでもない作品になっていると感じたね」

 

亀「ふむ……その話は後々書くかもしれん批評同人誌で書くとして、今回は愚行録じゃな」

主「結構バラエティに富んだ作品になったなぁ……全部邦画になったのは偶然だけど、色々なものが観れて結構楽しかったよ。

 自分がアニメが好きだから、というのはあるけれど、アニメ映画は1つ飛び抜けてるね。結局昨年はアニメばかりが叫ばれた1年だったけれど、その意味を実写邦画は考えないと。

 まあ、いい実写邦画も多かったけれどね」

 

亀「世界規模で見れば邦画興行収入を塗り替えたりと、アニメばかりが話題になったからの」

主「まあ、それもまた別の機会で語るとして……それじゃあ、愚行録についての感想記事を始めるよ」

 

  • 1 ネタバレなしの感想
    • 貫井徳郎と石川監督について
    • 役者について
  • 以下(若干)ネタバレあり
  • 2 三つの物語
    • 過去と現実を行ったり来たり
  • 3 卓越した演出能力
    • カメラワークの妙
    • 最後に

 

 

続きを読む

映画『一週間フレンズ(2017 実写版)』感想 う〜ん、この映画の何を語ればいいんだ…… 

カエルくん(以下カエル)

「くわ〜いさ〜つ〜の〜前〜 ツナァグツェ〜とテェ〜♪」

 

亀爺(以下亀)

「おや、カエル。上機嫌じゃの。下手な歌がよく響き渡っているわい」

 

カエル「わざと下手に歌っているの! あんまり上手すぎるとどこかかから怒られちゃうかもしれないでしょ!?」

亀「色々とうるさい時代じゃからの。名曲を思いおこすだけで怒られてしまうような世の中じゃ」

カエル「さて、今作はアニメ化もされた漫画原作映画である『一週間フレンズ』の感想記事だよ! 松竹の恋愛映画って久しぶりだね」

亀「あまり見に行かんジャンルじゃからの。

 漫画原作の実写恋愛映画というだけで言われることもあるし、作品自体はそこまで突飛な話ではないが、やはり原作や漫画を知る者としては色々と思うところもあるのも事実じゃ

 

カエル「……でもさ! 『ちはやふる 上の句』のように漫画原作の実写化作品でも名作ってあるし!」

亀「……主演が同じ山崎賢人でいうと『四月は君の嘘』もあるがの」

カエル「う……確かに恋愛映画としては似たような部分を感じるのは四月の方かもしれないけれど、でもさ! 見ないとわからないから!

 ほら、この直前に見た『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の記事の時も食わず嫌いはダメだ! と主は語っているし!」

亀「……その主が今回来ていなようじゃが」

カエル「僕と亀爺に任せてくれたんだよ! ほら、じゃあ記事を始めるよ!」

 

  • 1 ネタバレなしの感想
    • 役者について
  • 以下ネタバレあり
  • 2 雑な脚本
    • キャラクター造形の失敗
    • 冗長な演出
    • 最後に

 

 

続きを読む

ネタバレあり 『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-(SAO)』考察と批評

カエルくん(以下カエル)

「じゃあ、引き続いて感想記事とは別の批評記事を書いていくことになるけれど……」

 

ブログ主(以下主)

「このやり方も久々だなぁ……ちょっと前は結構やっていた気がするけれど」

 

カエル「あんまりそれだけやる意味のある映画がなかったということなの?」

主「いや? そんなことはないよ。

 例えば『僕と世界の方程式』なんかは記事の長さも考えたら批評記事とわけても良かったよね。このブログって、基本的に文字数が多いから。

 作品によっては1万文字を大きく超えることもあるし……そういう作品はなるべく分割していかないと、ただ読みづらいだけになりそうだから

 

カエル「まあねぇ……それで今回はこういう形にしたのね」

主「これからはあんまり長くなりそうだったら、なるべく分割化していきます。そうじゃないと読み手も辛いし。

 あと、書きたいことがたくさんあるから! 

 今作もそうだけど、文字数が増える作品は込められたテーマとか、素晴らしい部分がすごく多いから!

 そういうのを逃さないようにと思ったら、やっぱりこの形式が1番なのかもしれないね」

 

カエル「文字数を誇るのはやめようってことか」

主「短くても密度のあるいいブログは多いしねぇ。このブログもそれを目指して頑張っていくよ!」

カエル「はいはい……

 で、今回はネタバレありの批評記事になるわけだ」

主「一応公開初日なんで、あんまりネタバレしすぎないようには気をつけるつもりだけど、さてどうなるか?

 ちなみにネタバレなしが読みたい方はこちらをごらんください」

 

blog.monogatarukame.net

 

カエル「じゃあ批評記事、行ってみよう!」

 

以下ネタバレあり!

 

  • 1 スタートのうまさ
    • 説明のうまさ
  • 2 映像と音楽の融合
    • SF台詞について
  • 3 キリトとエイジの関係性
    • キリトのもう一つの姿
    • 少しだけ苦言
  • 4 悠那について
    • 白い蝶について
  • 5 本作のテーマについて
    • 『ゲーム的』であるということ
    • ユーナとバーチャル
  • 6 胡蝶の夢
    • 記憶と現実
    • 最後に

 

 

 

続きを読む