物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『ゴジラ(1954)』の簡単な解説

カエルくん(以下カエル)

「今週はゴジラだよ!! ゴジラシーズン到来だよ!!」

亀爺(以下亀)

「主はハイスコアガールの新刊の記事も迷ったようじゃが、公開日となればやはりゴジラじゃの」

 

カエル「主は会社を休んでまでゴジラを見るみたいだからね! もちろん感想記事も公開初日に書くつもりだよ!」

亀「……やる気があるのぉ。小説執筆もそれだけのやる気があれば、それなりに結果を残せたのではないか」

カエル「それは言いっこなしだよ! じゃあ、気を取り直して感想スタート!」

 

 

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ゴジラシリーズに対する印象 

 

亀「感想スタートといっても、もうすでに内容に関しては語りつくされた感もあるからの。改めて言うこともないような気もするのじゃが、すこしばかり解説をするかの」

カエル「初代ゴジラは後々のゴジラに比べると、ずんぐりむっくりとした体形が目に入るよね。それから、なんといっても町を破壊する恐ろしい怪獣として描かれているのも特徴的かな」

 

亀「どのゴジラで育ったかという問題はあるじゃろうが、ゴジラというものに正義のヒーローとしての印象が強い人も少なくないじゃろうな。特に今の20代、30代はゴジラ松井の影響もあるじゃろう。野球界のスーパーヒーローとしてイチローと二分する人気じゃったスターの愛称がゴジラということを考えても、放射能や核という恐ろしいテーマとはもはや印象が全く違うの」

 

カエル「VSシリーズを見てきた世代だったら、悪の存在はキングギドラやスペースゴジラだし、昭和ゴジラを考えてもゴジラよりも善玉の印象があるのはモスラくらいかな」

亀「その後にミレニアムシリーズで悪としてのゴジラに目を向けたが、それだけではないじゃろうが、評判は決してよくないの。ゴジラを撮るうえで、この問題をどうするのか、そこも庵野監督の手腕に期待じゃな」

 

 

核の象徴のゴジラ

カエル「一作目のゴジラはどちらかというとおどろおどろしい雰囲気だよね、怪獣映画特有の子どもが喜びそうな雰囲気が全くないというかさ」

亀「映画監督の山本晋也も語っておるが、ゴジラというのは本来子ども映画ではなく、学校の教育の一環として見に行くものじゃった。つまり明確にゴジラは悪であるし、倒さなければならない怪獣として描かれておったのじゃ。

 では、核の象徴というのは当然じゃが、その他に何を象徴しておったのか、わかるか?」

 

カエル「え? 何だろう……やっぱり兵器とか戦争とか?」

亀「まあ、それも間違いではないの。ないが、もっと大きく言うとこれは天災の象徴なんじゃ

カエル「天災? 地震や火事とか、雷とかのこと?」

亀「それもあるの。そういった人の姿ではどうしようもないもの、その中に戦争というものも含まれておる。だから直接的な銃や戦車の攻撃が効かないんじゃな。足音も砲撃や爆撃に似ておるじゃろ? あれは戦争のモチーフとして存在しておるからじゃの

 

カエル「じゃあ、最後のオキシジェンデストロイヤーは何のモチーフなの?」

亀「将来的に訪れるであろう、核を超える兵器のモチーフじゃな。幸運と言っていいのかもしれんが、核を超える兵器はまだ開発されておらん。それでも、いつかは核兵器が生み出した怪獣を倒す兵器が生まれることがあるのかもしれないの……」

 

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ゴジラらしい音楽

カエル「亀爺にとって、ゴジラらしさって何? さっきもあげたけれど、正義としてのゴジラと、悪としてのゴジラの両方があるじゃん。これがないとゴジラじゃないって要素は何かあるの?」

亀「そうじゃの……これも月並みな回答になるかもしれんが、やはり音楽かの

カエル「音楽? あのテーマ曲になっている、『ドシラ ドシラ ドシラソラシドシラ』のあの曲?」

 

亀「そうじゃの、あの曲の有無によってゴジラらしさは変化すると思うのじゃ。

 ハリウッド版のゴジラが何かが足りないと思ったら、やはりこの音楽がなかったことに尽きるのではないか? この音楽と戦闘の、軍歌っぽい音楽があってこそのゴジラのような気がするの」

カエル「わかりやすい音楽として、主は音楽の練習でよく奏でていたらしいけれど、今の子供達もリコーダーとかで奏でているのかな?」

 

亀「子供にも伝わりやすい音楽じゃからな。

 特に絵に関しては時代が経るとどうしても見劣りしてしまうものになりがちじゃ。何せ、作られた当時は東京タワーもない上に、建造物の高さも全く違うから、その大きさも今に比べると小さいものじゃ。

 じゃが、音楽はそう簡単に変わりはしない。もちろん、音の迫力であったりという違いはあるが、名曲は今聴いても色褪せないものじゃよ

カエル「そういった部分がゴジラを彩る魅力として積み重ねられた、歴史なんだね」

 

 

最後に

カエル「もうすでに語り尽くされた作品だから、今更語ることもそう多くないね」

亀「どちらかというとゴジラ公開に向けての準備みたいなものじゃからな。さあ、特撮ファンよ! これから祭りじゃ!!」

 

カエル「シン・ゴジラはどうなるんだろうね?」

亀「いよいよ本日公開じゃからな。良きにしろ、悪しきにしろ大きな話題にはなるじゃろう。越えねばならぬハードルも大きいじゃろうが、期待したいものじゃな」

カエル「……やっぱり、ゴジラはいつの時代も男の子の夢だよね」

亀「……そうじゃな。できれば、この先も多くの子供達にその雄姿と、そして恐怖を与えるスターであって欲しいものじゃ」

 

ゴジラ

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