物語る亀

ネタバレありの物語批評

有川浩の「新品を買ってほしい」という提言に関して反論する

こんな記事を見つけたので、思うところを書いていく。 (消えちゃいましたので代わりの記事をはります) blog.monogatarukame.net

通勤途中に小説を〜短編小説 桜花〜

西高東低の冬の寒気も少しずつ去っていき、少し前まで身を切らんばかりに冷えた風が、ほのかに暖かくなってきた。今年は暖冬だったから冬の間も暖かい日が何日も続いたが、それでも春の匂いの訪れはようやく、といったところだろうか。 このくらいの気温にな…

ましろのおと 弘前大会編までをまとめて感想(8巻〜15巻まで)

ここ最近発売された15巻にて一つの区切りがついたので、8巻から15巻まで(竹の華入店から弘前大会まで)を読み直した。その感想や気になった部分をあげていく。 絵が上手いだけでなく、これだけ内容の深い世界観を描き出せるから本作はやはり素晴らしい作品…

通勤途中に小説を〜エンジェルキッス〜

お題 初夏 女 下駄 雲ひとつ無い青空にぽっかりと存在を強く主張する太陽が周囲を焼きつける。まだまだ日差しは弱いというが、暑さは日に日に増していき、すでに長袖はタンスの奥にしまわれて久しい。 アパートを出ると熱気が俺を襲う。一歩足を踏み出すだけ…

パンプキン・シザーズ 20巻の感想 面白い思想と細やかな作り

月刊少年マガジンで連載中のパンプキン・シザーズの新刊が発売されたのでそのレビューみたいなものを書いていきたい。 本当は今月の月マガレビューでも書こうと思っていたのだが、川原正敏作品が新連載に伴う準備のため休載(むしろ始まってもいない)、ポー…

通勤途中に小説を〜短編小説 『星』

気がつくと周囲は夕闇に閉ざされて、ほんの少し先さえも、光のしっぽすら見えない中、俺は草むらに横になっていた。別に遭難したとかいう大事な話ではなく、町外れの森の中を、真っ昼間から陽の光を木々で避けながら、ずっと草を敷き布団にしていたのだ。 大…

通勤途中に小説を〜短編小説 『幽霊』

線香の灰や枯れた花が一掃され、ぺんぺん草一つ生えないまでにキレイに片つけられたのは少し前のことなのに、今では夏に供えられた花がそのままに風に身を揺らしている。枯れススキは風情があるが、枯れ仏花は恐怖心を煽るだけだ。それだけに墓場には相応し…

物語を作りたい人が始めにやるべきこと

個人的物語論 今回は小説が上手くなるためにやるべきことについて語っていこう。 いきなりだが、ある当たり前のような常識を覆すような言葉から言わせてもらう。 「物語を作りたければ、まずその手にある本や映画を見てはいけない」

今更語る火花 又吉直樹は高すぎるハードルを越えられるのか?

2015年に発売された書籍の中で、最も売れた本は又吉直樹の『火花』だったようだ。 当然のことながら芸人としての知名度込みの人気だろうが、芥川賞を取ったことでより注目度は増してしまい世間では『太宰越え』なんて言われてしまう始末(太宰どころか村上春…