物語る亀

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物語愛好者の雑文

旧作映画

<ネタバレ>感想&評価『秒速5センチメートル』 成長と失う心情を解き明かす

新海作品の中でも特に高く評価しており、作家性が非常に強く現れた作品。SF要素を排除して日常のドラマを描いたことが成功と評価している。 映像表現において高いレベルが特筆され、スタッフが少ない中で驚異的なクオリティを実現したことに関して改めて驚嘆…

<絶賛!>映画『アバター』感想&解説! 今作の画期的な”物語”の素晴らしさを読み解くと高評価間違いなし!?

今回は『アバター2』の公開に合わせて、前作の『アバター1』の感想・解説記事となります! 3Dで見逃していた作品だから、再上映してくれて嬉しかったなぁ カエルくん(以下カエル) 実は観ていない洋画大作の1つだったから、ここでベストな環境で観れたのは…

<考察>『天使のたまご』ネタバレ感想&解釈 押井守の難解作に込められた意味を独自解釈で読み解く

今回は旧作の『天使のたまご』の感想&考察・解釈披露の記事になります! いやー、久々に観たけれと、語りたいことが大いにある作品だったね! カエルくん(以下カエル) 押井監督が好きだから、かなり昔に鑑賞したけれど、その当時は『???』という印象し…

️<絶賛!>映画『灼熱の魂』ネタバレ感想&評価! ヴィルヌーヴの作家性全開! 必見の名作です

初出 2017年10月17日 改訂 2022年8月12日 なんだか、久々に洋画を扱う気がするの。ここ最近はアニメに次ぐアニメばかり語っておったし…… あれ、もしかしたら『ダンケルク』以来の洋画の記事になるのか? ここ最近はアニメ映画が多かったとはいえ……確かに久々…

映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』ネタバレ感想&考察・評価

今回は新年1発目に、年末に映画館で鑑賞した『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の記事となります! いきなり旧作からスタートするわけじゃな // カエルくん(以下カエル) 「いやー、でもさ、やっぱり1度は語っておくべき題材だと思うんだよね! …

『GTO』が捉えた2000年代前後の学校教育と学生の問題〜エヴァからGTOへ到る流れ〜

今回は、なぜに今更? 感もありますが『GTO 』の記事になります! // やるんだったら、せめてリメイクドラマが放送されていた数年前だよねぇ カエルくん(以下カエル) 「……いや、歴史的な漫画だけれど、新たな展開もないのに今更語るの?」 主 「しかも、今…

『エヴァンゲリヲン新劇場版Q』ネタバレ考察&解説! エヴァQのラストに込められた、今作にかける意気込みと覚悟を読み解く

では、いよいよエヴァQの感想記事とまいりましょう! ……今回も難産だった! カエルくん(以下カエル) 「少し日が空いてしまったね」 主 「家だと書けない人間なんだよねぇ。 外に出たいけれど、自粛生活なので…はぁ」 カエル「今回も”ぼくがかんがえたエヴ…

映画『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に』ネタバレ感想&解説! 旧劇が表現したエヴァの強烈な人間賛歌!

それでは、今回は問題作と名高い『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に』の記事となります! // ……どう語っても荒れるよね カエルくん(以下カエル) 「エヴァファンは熱すぎて怖い人も多いからねぇ。 ちなみに、当たり前のようにこの記事も…

テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』感想&解説! 95年という時代だからこそ生まれ、流行した歴史的コンテンツの構造に迫る!

今回は日本で最も語られたアニメコンテンツの1つ『新世紀エヴァンゲリオン』のお話です! // テレビシリーズを中心に語っていくよ カエルくん(以下カエル) 「この後に旧劇と新劇のお話もしたいので、ちょっとだけ語る余地を残しながらの記事となります!」…

映画『AKIRA』感想&評価! 予言的とも言える本作を支えた大友克洋などの若い力と時代の熱さを感じられる一作!

今回はIMAXで上映も始まった『AKIRA』の感想記事になります! // ……映画館が閉まってしまったから、ネタがないと嘆くしかないの カエルくん(以下カエル) 「より正確にいうならば、ネタはいくらでもあるんだけれど、書きたいと思える作品・あるいは集客力の…

映画『ロッキー』ネタバレ考察&解説 クリードにつながる、アメリカとイタリア系の歴史を象徴するような作品!

今回は『グリード2』の上映もありますので、アメリカを代表するボクシング映画『ロッキー』のお話をしていきましょう // 改めて見直してみるとすごい映画だよねぇ カエルくん(以下カエル) 「ロッキーシリーズは詳しいの?」 主 「全く。 1は遠い昔に見たこ…

映画『ホームアローン』ネタバレ感想&考察 クリスマスにぴったりの本作が描いた政治、宗教的なメッセージとは?

// クリスマスといえばやっぱりこの作品だよねぇ 今でも人気の高い作品じゃの カエルくん(以下カエル) 「改めて鑑賞すると、結構エゲツない物語だよねぇ…… あのイタズラとも言える泥棒撃退法の1つ1つが結構危ないから……なんだか途中から泥棒に感情移入して…

映画『グリンチ』ネタバレ感想&評価 ジムキャリーの名演が光るも、実写版の物語はだいぶ展開が甘い点も……

// 今回はグリンチの感想記事ですが、こちらは2000年公開の実写版の感想となります 新作映画の公開前に、少しばかり振り返ってみようという話じゃな カエルくん(以下カエル) 「ちなみに、僕は今回のアニメーション映画版が公開されるということでグリンチ…

映画『そして父になる』ネタバレ感想 是枝監督が描き出す親子の血縁と絆の物語……

もっと早くに語りたい作品だったけれど……ちょっと遅くなってしまったねぇ 是枝作品の中でも特に人気のある作品の1つじゃからな カエルくん(以下カエル) 「やっぱり海街と本作がテレビでよく放送されているイメージかな。多分、わかりやすいからというのも…

映画『十二人の怒れる男』感想&考察 シンプルな脚本と演出が最高の法廷劇を見せてくれる! ネタバレあり

カエルくん(以下カエル) 「おお……ついにこの作品の記事を書くんだね。 苦節2年ちょっと……いつも書こう書こうと思っていて、結局書くことができずにいた名作を扱うときがくるなんて!」 ブログ主(以下主) 「以前に旧作を扱うよ、と告知した時に白黒作品も…

映画『サマーウォーズ』感想&考察 細田守が一躍有名作家になった要因はデジモンにあり!

カエルくん(以下亀) 「では、細田守について語ろう! 第2夜ということでサマーウォーズについて語っていきます!」 亀爺(以下亀) 「今回は細田守を語る際に絶対外せない作品と言われておる、『デジモン』とセットで語るんですけどじゃな」 カエル「今回…

映画『時をかける少女(アニメ版、細田守)』感想&考察 おジャ魔女どれみの神回を参考に解釈する

今回はいつもと趣向を変えて、普通のブログのように書いていこうと思います。 特に理由はありません。 気分転換と、たまにはこういう書き方もちゃんとできるんだよ、というアピールをしておけば、何らかの寄稿の依頼とか来ないかな……とワンチャン狙っている…

映画『ブレードランナー』『ブレードランナー2022 ブラックアウト』などの感想 2022は必見のアニメ作品!

亀爺(以下亀) 「いよいよブレードランナーの新作が公開じゃの」 ブログ主(以下主) 「いやー、いろいろな意味で楽しみだね!」 亀「このブログとしては『ブレードランナー』の新作として楽しみというよりも、監督を務めるのが今や世界中がその続編を熱望…

映画『パプリカ』感想と今敏が遺したものとはいったい何か?

亀爺(以下亀) 「またこの時期がやってきたの」 ブログ主(以下主) 「2010年の8月24日に今敏監督が永眠されていて……もう結構日が過ぎてるんだね」 亀「今作品も語ったのは『千年女優』だけじゃからな。 現代の、そしてアニメ映画文化を……さらに言えば世界…

映画『スカイクロラ』感想&考察、解説 『退屈』なことの偉大さ

亀爺(以下亀) 「さて、今回は押井守作品を基にした実写映画が近いということで、押井作品を扱うということであるが……なぜここに来てスカイクロラなのじゃ? いや、悪い作品ではないが……もっと他にあるじゃろう」 ブログ主(以下主) 「何となく、スカイク…

映画『千年女優』感想と評論 『虚構』の中に潜む『真実』を暴いた映画

カエルくん(以下カエル) 「今回は今敏の千年女優について語っていくんだね」 ブログ主(以下主) 「ちょっと前に今敏について語った際に、千年女優を語ってみたいなって思ってさ」 カエル「もう何年前の作品だっけ?」 主「2002年公開だから、もう14年前か…

映画『ゴジラ(1954)』の簡単な解説

カエルくん(以下カエル) 「今週はゴジラだよ!! ゴジラシーズン到来だよ!!」 亀爺(以下亀) 「主はハイスコアガールの新刊の記事も迷ったようじゃが、公開日となればやはりゴジラじゃの」 カエル「主は会社を休んでまでゴジラを見るみたいだからね! …

映画『お熱いのがお好き』感想と評論 ワイルダーのヘイズ・コードとの戦い

私のような映画を観る際は脚本に注目する人間からすると、40年代から60年代付近にかけてのハリウッド映画というものは大好物で、その中でも特にビリーワイルダーは脚本で映画を語るのであれば必ず通らねばならない監督だろう。 今回はその中でも代表作『お熱…

チャップリン『街の灯』の本当の主題は何か?〜作品考察と評論〜

久々にチャップリンの『街の灯』を鑑賞したので、その感想と考察をしていきたい。 チャップリンは私の少ない映画鑑賞歴でも特に好きな映画監督の1人であり、数あるチャップリン映画の中でも街の灯はやはり代表作だけあって非常に上手く作られている。 映画監…