物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『中二病でも恋がしたい!-Take on Me- 』感想 勇太の思いは果たして届くのか!?

カエルくん(以下カエル)

「新年1発目の新作映画レビューであり、映画館初めと参りましょう!

 その作品はもちろん、うちでは京アニ作品です!

 

亀爺(以下亀)

「なぜキングスマンなどを回避したのか、と問われたら、その理由はこの映画を新年1発目に決めていたからであるからの」

 

カエル「映画初めが京アニでできる機会なんてそうそうないからね!

 この作品のために年始も1度も映画館に行かず、じっとしていたぐらいなんだから! かける意気込みが違うよね!」

亀「……それは単に寝正月を過ごしておっただけだがの」

カエル「さて、新年1発めの新作映画レビューだよ! 張り切って行っちゃうよ〜!!」

 

亀「ちなみに、中二病でも恋がしたい! は1期は鑑賞したがほとんど忘れており、ついこの間総集編を見直した程度であり、2期は全く見ておらん」

カエル「本当は前日のニコニコ動画の一挙放送でも見て予習しようかなぁ、と思っていたけれど……デビルマンが配信開始てそちらを見ていた関係上、すっかり忘れていたというね」

亀「なので若干的外れなことを言い出すかもしれんが、それはそれでご愛嬌で。

 では、感想記事を始めるとするぞ」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • ロードムービー
    • 中二病でも恋がしたい! という作品が描いてきたもの
    • 勇太の男性像
  • 以下作中に言及あり
  • 2 本作の意義とは?
    • あの作品と対になる存在?
    • 本作から見えてくる決意
    • 最後に

 

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『DEVILMAN crybaby』感想 泣き虫デビルマンに湯浅政明が込めた願いと祈りに涙が溢れる

 Netflixで配信されているデビルマンの感想を書いていこうと思うのだが、あまりの衝撃に言葉が出ない自分がいる。

 それほどまでの作品であり、この記事を書き始めた今、どのような記事になるのか、構成なども何も考えずに書き出している。

 

 そもそも、デビルマンを語るということはとても難しいことである。

 何せ、相手は漫画史に残る名作中の名作であり、漫画の神様である手塚治虫と並ぶほどの大巨匠、永井豪の代表作でもある。そして、おそらく100年経った後でも読み続けられるであろう、文学的価値の高い作品である。

 そのような作品を現代にリメイクしようという試みだけでも、ハードルが高くプレッシャーが強かったことだろう。

 しかも手掛けるのは世界的な評価の高い湯浅政明である。

 

 まず、最初に注意しておきたいのがデビルマンのアニメ化である。

 今作は人を選ぶ。

 そして、かなりのエログロの物語となっている。

 そのために、鑑賞する際はかなりの覚悟を持ってNetflixを覗いてほしい。決してテレビでは味わえない刺激、その先にある感動があなたを待っているはずだ。

 

 

 ネタバレ含みます!

 

  • 1 デビルマンについて
    • 悪魔のデザイン
    • 本作の欠点について
  • 以下ネタバレあり
  • 2 本作が描き出したもの
    • キリスト教の影響
    • 悪と称される存在への祝福
  • 3 実写版デビルマンと本作
    • 実写版の影響
    • あの名台詞がカットされた理由について
  • 4 インターネット配信で公開される意義
    • 走ること、その意義
    • 最後に

 

 

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映画『あゝ、荒野(あぁ、荒野)』前篇後篇通しての感想 

 子供の頃から格闘技が好きで、何度もテレビにかじりつくようにその試合を観戦していた。ブラウン管の奥では筋肉隆々の男たちが、己の意地と相手への親しみと憎しみを込めながら拳を振るい、その腕を、足を、首を折るかのように関節を極めていた。

 なぜ人は格闘技に熱中するのだろうか?

 刀を持てばどんなに屈強な男でも女性にも負ける。銃ならば子供でも殺せる。原子爆弾を使えば人類が滅亡する。それほどの科学力を人間は獲得しながらも、血みどろになりながら戦う男たちの姿に熱狂し、誰が、どの格闘技が最強なのか、正解のない答えを求めて戦い続ける。

 ステゴロ最強。

 

 時々、残酷なスポーツの世界に憧れることがある。彼らがおかれた状況は過酷であり、どんな努力も、どんな才能も、どんな経歴も全て結果の前には儚く散りゆくしかない。

 それに比べると芸術や文化の世界というのは、勝敗が曖昧な分言い訳もできる。

 この記事が思ったよりも読まれなかったのはGoogleが評価しなかったからであり、その評価方法が不明である以上仕方ないじゃないか、と毒吐くことができる。このGoogleを審査員なり観客なりにすり替えてしまえば、奴らの見る目がないからだ、と吐き捨てて今日も酒を呷りに行けるのだ。

 だが、彼らはそうではない。

 審査員は己の体、倒れたら負け、倒したら勝ち。極めて単純明快で、それゆえに逃げ道のないリングである。

 

 この映画は、そんな男たちの物語だ。

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 寺山修司について
    • ボクシングと成り上り
    • 全てを憎め!
    • 寺山が愛したもの
  • 2 不完全な死体
    • 祖国をぶち壊せ!
    • 完全なる死体へ 
    • 蛇足

 

 

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短編小説『棚の中にあるものは……』

 小さい頃に亡くなった父が僕に遺してくれたのは、映画のソフトが詰まった背が高い棚だけだった。

 

 

 父は自分が死ぬということを予想もしていなかったに違いない。僕が4歳の誕生日を迎える日に走って帰っている最中に、老朽化した高架下を通っていると上からコンクリートブロックが落下し、それが運悪く頭に直撃してそのまま亡くなってしまった。

 その一報が家に飛び込んできた時のことはよく覚えていて、目の前に置かれていたケーキと誕生日を祝うハンバーグやエビフライなどのいかにも子供が好きそうな食べ物が並ぶ食卓と、母の絶句した表情と祖父母の狼狽する様を僕はじっと見つめていた。その時、考えていたことはこの状況に対する戸惑いでも、これからの生活に対する不安でもなく、目の前の食卓に好物の塩辛がないことと、プレゼントが早く欲しいな、ということだけだった。

 まだ、死を理解するにも幼すぎたのだ。

 

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2017年12月公開新作映画ランキング! 今年1年を締めくくる1位はもちろんあの作品!

カエルくん(以下カエル)

「では、最後に2017年度12月度の映画ランキングの発表です!」

 

亀爺(以下亀)

「今年もこれが最後の記事となるわけじゃな」

 

カエル「2017年の記事は2017年のうちに! ということでもあります! 

 結構ギリギリのアップになってしまったのは……ごめんなさい。本当はこの記事ももっと早めに書いて、年が変わった瞬間に新年の書き初めをアップしようとも思っていたけれど……それは難しいです」

亀「師走で色々と忙しいからの」

カエル「……寝ていただけねんだけれどね」

 

亀「まだ寝正月にも早いがの」

カエル「ほら、年の瀬ということで……ってなんで僕が主の擁護をしなければいけないんだろ?

 では早く始めてしまいましょう!

 2017年最後のランキング記事のスタートです!!」

 

 

  • 対象作品
  •  第5位
  • 第4位
  • 第3位
  • 第2位
  • 第1位
    • 最後に〜総評と挨拶〜

 

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2017年新作映画ランキングTOP30を紹介します! 今年もいい映画がいっぱいだった!

亀爺(以下亀)

「それでは、年末恒例になるであろう企画のスタートじゃな」

 

ブログ主(以下主)

これより、物語る亀で賞

 2017年年間映画ランキングの発表です!!

 

カエルくん(以下カエル)

「この賞は2017年に公開された新作映画の順位をランキング形式で発表していきます。

 今年は洋画を中心に話題になった作品が多かったものの、2016年と比べると盛り上がりは後一歩足りなかった印象もあります。まあ、昨年が異常だったのですが」

 

亀「2017年に劇場で鑑賞した作品は208作品であり、DVD鑑賞を含めれば220作品くらいになるかの。

 その中で記事にしたのは……ほぼ2/3というところじゃろうか」

 

カエル「まずはルールの発表です。

① 2016年10月1日から2017年12月29日までに劇場公開をされた作品が対象

② 2016年にノミネートした作品は除外

③ リバイバル上映は除外。国内初上映は制作年がいつのものでも対象

 

 となっています」

 

主「簡単に言えば『2017年に公開された新作映画が対象』ということです。2016年の10月からの作品も含めたのは、小規模公開映画などは鑑賞する機会が少なく、年をまたいでしまう可能性があるからです。

 なお、当ブログでは毎月ランキングをつけていますが、その中でも対象は公開3ヶ月以内のため、それに倣った形です」

カエル「ですが、一応対象ではありますが記事の後半に『特別賞』として大体の順位とともに発表していきます。

 なので、基本的には2017年の新作映画のみのランキングになります」

 

 

亀「ちなみに劇場で鑑賞した作品は月間ランキングにてご確認してほしいの。さすがに多すぎるので、全て羅列することはできん。

 あと、このブログはアニメが多めであるが洋画、邦画、ドキュメンタリー、アジア映画なども問わずに鑑賞しておるので、一風変わったランキングにもなっておる。

 そこも楽しんでほしいの」

カエル「それから、12月度のノミネート作品は後ほど12月の月間ランキングを発表します。おそらくここに来て年間ランキングは変わらないと思いますが、場合によっては変更の可能性もあることをご了承ください」

主「では、2017年の映画ランキングTOP30を発表していきます!」

 

 

  • 30位から21位まで
    • 21位までを振り返って
  • 20位から11位まで
    • ここまでを振り返って
  • 10位から6位まで
  • TOP5の発表!
  • 特別賞
    • 総評

 

 

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2017年映画 各部門賞の発表! 最優秀主演男優賞や脚本賞などを選出したよ!

ざわざわ……

  ざわざわ……

 

カエル『えー、みなさま、大変長らくお待たせいたしました。

 これより、第2回、物語る亀で賞、映画年間部門賞の発表を始めます。それでは、まずは審査委員長であるブログ主からの挨拶と参ります』

 

登壇

 

ブログ主『えー、本日はこの年末のお忙しい時に、この記事を読んでくださり、皆様本当にありがとうございます。

 みなさまのご愛顧もありまして、この賞も2回目を迎えることができました。ここに日頃の感謝の念をお伝えしたく存じます。

 

 えー…2017年に劇場で鑑賞した映画の本数としましては206本、DVDなどを足しますと220本ほどの作品を鑑賞し、約2/3ほどの作品を記事にしていると思います。なお、今回は2016年末公開であり、鑑賞は2017年の作品も数作品(『アイ・イン・ザ・スカイ』『WIRD~私の中のけもの〜』『MILES AHEAD/マイケル・デイヴィス 空白の5年間』など)含まれていますことをご了承ください。

 また、これから『ゲット・アウト』『エンドレスポエトリー』などの一部評判の高い作品も鑑賞に向かおうと思っておりますが、今回は除外とさせていただきます。また、今回は下半期の作品を厚めにノミネートさせていますので、上半期の作品は? と思う方は上半期の記事をご覧ください。

 2017年もいい映画がたくさんあり……(以下略)』

 

 

カエル『それではこれより、各部門賞を発表していきます。

 なお、このブログの最大の特徴はアニメ映画を中心に鑑賞している点ではありますが、アニメ、実写、ドキュメンタリー、洋画、邦画関係なく選んでいきますので、他の映画ランキングとはまた違うものになると思います。

 そちらも楽しみながら読んでいっていただければ嬉しいです。

 それでは、部門賞の発表に入ります』

 

 

  • 最優秀音楽賞
  • 最優秀脚本賞 
  • 最優秀演出賞
  • 最優秀助演女優賞
  • 最優秀助演男優賞
  • 最優秀主演女優賞
  • 最優秀主演男優賞
  • 最優秀監督賞
  • 尖っていたで賞
  • 最優秀記事
    • 作品賞は……!?

 

 

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