物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『コードギアス 反逆のルルーシュI 興道』感想 総集編映画ではあるけれど、ファンなら満足度も高い作品!

カエルくん(以下カエル)

「今回は谷口悟朗監督の名作アニメシリーズの総集編版になるけれど……先に言っておくと、この作品に対しては相当面倒臭いことになると思います。

 なんでって……この作品、谷口悟朗監督だからで……」

 

ブログ主(以下主)

「さ〜て! じゃあ、悟朗ちゃんについて語ろうか!」

 

カエル「……えっとね、まず今回はギアスの映画の話だからね? 谷口悟朗監督について語るのはまた後々に改めてってことで……」

主「いや〜いいよ、セットで語っちゃおう、どうせならさ、ギアスだけじゃなくて他の作品もまとめて語っちゃおうよ。もう3万文字でも5万文字でもいいからさ!」

カエル「……そんな下手な新書よりも長い話を誰が聞くのさ。

 絶対うざいことたくさん言うんだろうなぁ……」

 

主「まずさ、谷口悟朗監督というのは素晴らしい才能なわけですよ!

 若い子はギアスしか知らないかもしれないけれど、まぁ自分に言わせてもらえばギアスは谷口作品の中でも3、4番目くらいかなぁ……世間的には代表作って言われるかもしれないけれど、1番売れたってだけだね。いや、世間的な基準からすると名作だけれどさ、谷口悟朗の作品の中では……まあ、普通かなぁ!

 え? 1番? そりゃ『プラネテス』でしょう! あの作品に匹敵するお仕事アニメなんて今でも出てないよ。まあいい勝負をした作品はあるけれどね!

 いや、でも『スクライド』『リヴァイアス』『ガンソード』も捨てがたいなぁ!」

カエル「……うわぁ、絶対これで8割ぐらいの人が反感持ったわぁ、クッソウゼェわ……」

主「じゃあ、まあ語っていきましょうか!

 なお一応完結した作品であるとはいえ、この作品から入門する人もいると思うので、この先のネタバレはしませんが、やはりニュアンス等でわかってしまうこともあると思いますので、そこはご承知おきを……

 すごく有名なラストだけれどね!」

カエル「では感想記事のスタートです」

 

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 谷口悟朗監督について
    • 谷口作品の特徴
  • 2 コードギアスという物語
    • ルルーシュとスザク
    • 本作のヒロイン、シャーリー
    • 音楽の良さ
    • 最後に

 

 

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映画『斉木楠雄のΨ難』感想 果たしてこの作品を『映画』と呼んでもいいいいものか…… 

 秋の長雨は止む気配を見せるどころか、次第に勢いを増していった。これでもう1週間は降り続けていることになる。1日だけ太陽が顔を出したタイミングを見計らって洗濯物を干したのに、もう下着もタオルもほとんど残っていなかった。

 家の近くにあるコインランドリーの乾燥機にぶっこまないとなぁ……

 厚手のバスタオルをしっかりと乾かすためには300円入れないといけない。 せっかくレイトショーで映画料金を浮かせたのに、ちょっとだけ憂鬱な気分になる。雨の中に洗濯物を乾かしに行き、自分が少し雨に濡れながら帰ってくるバカバカしさよ。

 

 時間はちょうど夜の9時を過ぎたばかりだった。映画館の周辺の店もチラホラと店を閉め始めている。その中で、僕は喫茶店のガラス越しに雨の中、相合傘で映画館から駅へと向かうカップルを眺めていた。これ見よがしに赤い傘を指しているカップルはさっさと爆発するか、暗い脇道でペッティングでもしているところで殺人鬼にでも出くわして、傘を真っ赤に染め上げてしまえばいい。

 ホラー映画であればそんな展開もあるかもしれないが、ただのコメディ映画では血みどろのスプラッター展開が起きても、次の瞬間には生き返ってイチャイチャし始めるのかもしれない。

 

「はい、買ってきたよー」

 彼女が机にコーヒーとココアを置いた。映画代は自分が支払ったから、ここの代金は彼女持ちだというのがいつもの習慣なのだ。

 僕は目の前のココアを一口飲む。

「なんでココアなの?」

 コーヒーにガムシロップを入れてかき混ぜながら、にこやかに聞いてきた。

「夜のカフェインは禁物なの」

「眠れなくなるから?」

「そう、眠れなくなるから」

「ココアもカフェインあるのに?」

 単なるプラシーボだねぇ、と笑われる。そんなこと、僕が知ったこっちゃない。紅茶はダメで緑茶はいい、コーヒーはダメでココアはいい、レッドブルはダメでオロCはいいのだ。僕だって理由は知らないけれど、でもそうなっているのだから、それでも気になるなら僕の体に訊いてほしい。

 

 さて、映画の話をしよう。

 今日は『斉木楠雄のΨ難』だ。

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 役者について
  • 2 作品演出について
    • 繰り返されるギャグ
  • 3 邦画はどのようになっていくのか?
    • テレビと映画
    • 最後に

 

 

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映画『ミックス。』感想 新垣結衣と瑛太をはじめとした役者陣の魅力がたくさん詰まった1作!

カエルくん(以下カエル)

「では、ガッキー主演の映画について語っていきましょうか!」

 

ブログ主(以下主)

「いきなりなんだけれどさ……ちょっとぶっこんでいい?」

 

カエル「え? 何? 荒れないようにお願いね?」

主「知り合いの誰に言ってもわかってくれないんだけれどさ……今作のガッキーって鳥居みゆきに似ていない?

 予告の段階から……特に顔がアップになるたびに『鳥居みゆきに似ているなぁ』って思っていて……」

カエル「え〜? それはどうかなぁ……もちろん、鳥居みゆきも芸人でエキセントリックな芸風があるけれど、女優で映画にも主演するほど顔立ちは整っていて綺麗だけれどさ……」

 

主「リアルの知り合いに何人か聞いたら、最初は『え〜? ありえない』ってみんな言うけれど、本作の新垣結衣の画像の後に鳥居みゆきを見せるとわずかに納得する人もいるんだけれどさ……同じこと言っている人に会ったことがない。

 そりゃ、みんな『恋空』の天使のような高校生ガッキーが好きなのはわかるけれど……

カエル「何と言っても美少女の象徴みたいな存在だもんね。

 どんな女性が好き? って聞かれたら、無難に終えたいならばガッキーって答えればいいし、一時期はそれこそ日本で1番かわいい女の子だった時代もあるわけで……」

 

主「でもさ、そこからの脱却も難しいよな。いつまでも可愛らしい美少女ではいれないし……もちろん、今でもかわいいのは間違いないけれどさ、そろそろ女優としての幅を広げないといけない時期でもあって……じゃないと、年取って可愛らしさがなくなると使いづらくなるからね。

 その意味でもガッキーがどのような演技をするのか? ということも含めて注目であります」

カエル「では感想記事を始めましょう!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 欠点として
    • スタッフ・キャストについて
  • 以下ネタバレあり
  • 2 笑いと涙とかっこよさと
    • 本作のテーマについて
  • 3 演出について
    • 一方で後半の欠点も……
    • 最後に

 

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映画『アトミック・ブロンド』感想 映画の味である色と音の世界、そしてシャーリーズ・セロンに酔いしれろ!

カエルくん(以下カエル)

「今週も注目映画が目白押しでございます」

 

ブログ主(以下主)

「なんだろうねぇ……ここから数週間、話題作が続くよねぇ……」

 

カエル「特に今週は洋画、邦画ともに……言葉は悪いけれど『今年トップクラスの大ヒット‼︎』とはならなそうだけれど、映画好きを中心に話題になりそうな作品が多くて……

 洋画だとこの作品以外でもトムクルーズの『バリー・シール』があって、邦画ではガッキーの『ミックス』に漫画の実写化作品『斎木楠雄』があり、アニメでは『コードギアス』があって……もちろん小規模上映もたくさんあるという、ある意味では激戦区なんだよね

主「興行収入年間トップクラスを狙える作品や、若者向け作品は夏休みや冬休みに集中するから、10月って谷間なんだけれどね……

 これだけたくさん作品が公開されるから映画好きとしては嬉しいけれど、もう少し分散してくれてもいいよ?

 

カエル「全部見ようって人は中々いないからねぇ。ファン層もかぶらないし」

主「その中でも今回はシャーリーズ・セロン主演のアクションスパイ映画からスタート!

 結構期待もしているけれど……さてどうなるか」

カエル「……あれ? セロンって特別好きな女優だっけ?」

主「出演作品はそこまで見たことないけれど、興味がある女優ではあるよ

カエル「……なんか不思議な物言いだけれど、じゃあ作品の感想記事を始めましょう!」

 

  • 作品紹介・あらすじ
  • 1 感想
    • 一方でちょっと気になった点も……
    • シャーリーズ・セロンについて
  • 以下作中への言及あり
  • 2 演出の妙
    • セロンの演技
    • 冷戦を扱った理由
  • 3 考察
    • 本作の真相
    • 最後に

 

 

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デジモンアドベンチャー tri. 第4章「喪失」 第5章『共生』感想 ちょっと厳しいなぁ……

カエルくん(以下カエル)

「デジモンもいよいよ4章になって、半分が公開されたね!」

 

ブログ主(以下主)

「ここまでずっと見てきたからなぁ……仮にデジモンじゃなくて、ポケモンが出てきても最後まで見に行くよ

 

カエル「……それって詐欺だよね?」

主「それでも何年も付き合ってきたからさぁ……今更どんな作品を見せられても、もう許しちゃうよね。

 デジモンには思い出とか、そんなことで簡単には語れないものが色々あるよ

カエル「この前のアニソンランキングでも5位だし、それより上がラブライブとかの熱狂的なファンを持つ最近の作品が多い中での上位だからね。

 しかも本放送がもう……15年以上前、もう少しで20年になるわけだからね……特別な作品だよね

 

主「もう第4章なのであらすじなどは特に触れることはしません。

 なのでいきなり感想記事にスタートします。

 あと、ネタバレありでやっていくし、それまでの章を全て見ていることを前提とした記事になるので、あしからず

カエル「4章から観に行く人ってそんなにいないと思うけれどね……

 それじゃあ、記事をスタート!」

 

(5章の感想も後半に追記しています)

 

  • 1 簡単な感想
    • ツッコミどころ満載の脚本
  •  2 本作の問題点
    • 太一、ヤマトの扱い
    • キャラクター数の多さ
    • 話の構成について
  • 3 今作の敵は誰?
  • 4 見えてきたもの(少し褒めます)
  • 第5章の感想
    • 最後に

 

 

blog.monogatarukame.net

 

 

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テレビアニメ『月がきれい』感想 文学的で写実的な中学生たちの等身大を描き、心がえぐられる……

カエルくん(以下カエル)

「えー、今回は少し前のテレビアニメでリクエストの声もあった『月がきれい』について語っていきますが……」

 

ブログ主(以下主)

「正直、ちょっとやりにくいところがあるんだよねぇ」

 

カエル「少し前の作品だから? でも2017年のアニメを語る上では欠かせないし、それこそ今後のアニメ界にも影響を与えるであろう作品であると思うけれど……」

主「いや、そういうのもあるんだけれどさ……

 この作品を観ている人の多くがそうだろうけれど、自分の過去とを向き合わなければいけないところがあるじゃない? 特に自分はダメなんだよね……この作品を直視するには覚悟がいる」

カエル「まあ、作家志望の中学生って覚えがあるもんね。今でも一応作家志望であるのは変わらないんだよ、一応ね。だけれど、ブログ書いて人の作品にケチつけてってことを繰り返して、どれだけ意味があるんだかわからないけれど。

 最近は短編すらも書いてないしさ、1万文字超える記事を書くんだったら、その分作品を描いていればもっと結果が……」

 

主「ウルセェ!

 そういうのも全部わかった上で運営しているの! 

 まあ、でも小太郎の気持ちはよくわかるんだよねぇ……もちろんその恋愛模様の良さもわかるけれど、この作品で惹かれるのは小太郎の趣味の方だからさ……」

カエル「恋愛を除いてオタク成分をたっぷりと乗せれば、そのまんま中学時代になるしねぇ」

主「というわけで、本作を語るのは意図して避けていたところもありますが……でもやはり重要な作品であることには変わりないと思うので、感想を書いていきますがmまあ、何を語ればいんだろうなぁ、という思いも実はあって……

 いや、悪い意味ではなくて客観的に見るのが難しいので……」

カエル「色々とあぶり出される作品だよねぇ」

 

  • 1 感想〜前置きとして〜
    • 『放浪息子』『たまこラブストーリー』と本作
    • 岸監督の異色作?
  • 2 本作の魅力
    • プレスコ方式と声優の演技
    • アイテムの使い方
    • 最後に

 

 

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『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』感想 (第3章 『純愛編』まで) ヤマトよ、宇宙へ旅立て!

亀爺(以下亀)

「いよいよこの熱いファンが多い作品に手を出していくのか……」

 

ブログ主(以下主)

「しかも第1章は鑑賞するも記事にしておらんわけだしね」

 

亀「ヤマトは日本のアニメ史の中でも燦然と輝く作品じゃが、この作品に特別な思い入れがあるのかの?」

主「特にはないかなぁ……多分、今時のアニメファンに多い『2199おもしれぇ!!』ってところから入っただけだし。むしろ、原作のヤマトも続編があるなんて一切知らなかったレベルだし。

 面白いんだろうな、とは思いつつも、初代はさすがに古すぎて手が伸ばしづらいし、そんなに長くはないけれど打ち切りといえば打ち切りだしねぇ。リメイクも何回もされていてその度にお話が若干変わっていくから、新規参入にはちょっと辛いなぁって思いはある」

 

亀「もちろん伝説的な作品じゃから鑑賞しておくべき作品だとも思うがの」

主「だけど、2199をテレビで放送してくれたからさ。

 あれはヤマト初心者にも優しいし、見事に現代版にリメイクされていて、おそらく初代の重要な部分を継承しながらも新しいヤマトになっていたんだと思うんだよね。ファンの評価も高いし。

 そんな作品の続編とだけあって、本作にはすごく高い期待をしていたんだよ」

亀「ヤマトにかける思いというのは特に昔からアニメを愛する者であれば、熱いものがあるはずじゃからな。

 それでは、感想記事を始めようかの」

 

  • 1章の感想
  • 第2章の感想
    •  立場と思い
  • 第3章の感想
    • 2202の現代性
    • 『純愛編』
    • 最後に

 

 

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