物語る亀

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物語愛好者の雑文

映画『銀魂(2017年 実写版)』感想 銀魂の実写化としては100点、映画としては……賛否両論かなぁ

カエルくん(以下カエル)

「さて、実写版の銀魂の公開だよ!」

 

ブログ主(以下主)

「めちゃくちゃ楽しみにしていた作品がいよいよ公開だ!

 この週は夏休みに入る直前ということもあって注目作が目白押しで『カーズ』『ポケモン』『パワーレンジャー』などもあるわけだ。

 そんな注目度の高い作品が多く並ぶ中で、ジャンプでも歴史に残る人気作の実写化はどこまで興行成績を残せるのか!?」

 

カエル「歴史に残るって……でも、まあ確かに売上は他作品と比べても卓越したものがあるのは当然だけど……」

主「ジャンプ作品の実写化ということもあって賛否はあるだろうけれど、自分はすっごく楽しみにしていたんだよ!

 Twitterでも公開前にこんなツイートをしていて……」

 

 

主「さすがに年間ランキングベスト10は言い過ぎかな? って思いつつも、それだけのポテンシャルを秘めているのではないか? と期待していた作品でもあるわけだ!」

カエル「……具体的になんでそこまで期待したのかは本筋で語るとして、ここまでハードルが上がったのは理由があるの?」

 

主「今週のジャンプを読んでよ!

 あの状況で〇〇が出てきてさ! 〇〇があんなことになって、だけど〇〇達がみんなでわーっとなって、そして〇〇が〇〇になって、最後は〇〇がドーンだよ! 

 このタイミングで空知は攻めてきたなって褒めるしかないじゃない! 誰よりも、何よりも援護射撃をしているのが空知だよ!」

カエル「えー、さすがに原作のネタバレ部分のため誤魔化しておりますのでニュアンスだけお楽しみください。

 それでは本記事のスタートです」

 

  • 1 期待した理由
  • 2 感想
    • 紅桜編の実写化
    • キャストについて
  • 3 シリアスとコメディ
    • 最後に

 

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書評『蜜蜂と遠雷』感想 本屋大賞と直木賞のW受賞も納得! 恩田陸の集大成にもなる作品では?

亀爺(以下亀)

「それでは、久々に書評と行くかの」

 

ブログ主(以下主)

「ここ最近は全く書いていなかったかなぁ。映画ばかりで小説を読む頻度も減っていく一方だし」

 

亀「発売からだと半年以上、直木賞も本屋大賞も当の昔じゃからの。旬もとうに逃しておる。全く、勿体無い話じゃの。

 しかも購入したのも1月の寒い時期じゃったと記憶しておるから……すでに半年は読み終えるのにかかった計算じゃの」

主「ほら、映画を見るのに忙しかったから!

 ブログを書いたりさ、色々とやることが多かったんだよ!

亀「そうやって時期を逃していき、いい作品を語る時期を逃してしまうわけじゃな。

 しかも直木賞と本屋大賞のW受賞というこれ以上ないくらいの話題作であるはずなのに……」

主「これを機に映画レビューサイトから書評サイトへと変化するか!」

亀「その読む時間がないから2時間で確実に終えることができる映画を論評している記事が多いのではなかったかの?」

 

主「本作は読み終えるのにかなりの月日が必要としたしなぁ。

 元々ノベルス形式は好きなんだけれど、ちょっと読むのに時間がかかるからね……」

亀「元々長い作品じゃしの。

 2段組のノベルス形式でもあり、それが500P以上となったら読み終えるのに時間はかかるのもわかるんじゃがな。それにしても半年はかかりすぎじゃな」

主「いい作品だから一気にまとまった時間をとって読みたかったんだよ! だけど、それだけの長さを読み切る時間がなかなか取れなくてさ……そんなこんなを繰り返しているうちに、かなり時間が経ってしまった。やっぱりあれだね、読める時に読んでいかないと読まなくなるね」

亀「では半年かけた作品の感想をこれから書いていくかの」

 

  • 1 感想
    • 音楽を言葉にするということ
  • 2 構成について
    • キャラクターの描き方
    • 精神的なつながり
  • 3 表現のお話
    • 最後に

 

 

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映画『ライフ(2017、SFホラー作品)』感想 あいつの造形が……すっごくいい!

カエルくん(以下カエル)

「この作品はさ、結構予告編などでも伏せられたところが多いみたいで、秘密が多いから、ネタバレなしにパートはどこまで語っていいのか迷うところだねぇ」

 

ブログ主(以下主)

まあ、なんかあるんだよ。なんかあって、宇宙にいる6人の男女が大変な目にあうんだよ」

 

カエル「……うん、まあ、何も間違ってないけれど、その説明って『エイリアン』『ゼロ・グラヴィティ』『スターウォーズ』も同じような映画ってことになってしまうよね?

 基本的に物語って『何かトラブルがあって、それを解決するために(目標に向かって)頑張る』ってものだし……」

主「その意味では本作は『エイリアン』だけでなく『スターウォーズ』や……もしかしたら『ガメラ』などの系譜にある作品かもしれない。いや、1番近い作品は『もやしもん』なのか? いやいや『プラネテス』も相当近いぞ?」

カエル「……うん、頑張って煙に巻こうとしているのは伝わってくるよ」

主「若干マジで言っているところもあるんだけどなぁ。

 それにしてもさ、ライフというタイトル自体は悪くないけれど、同じ名前の作品があまりにも多すぎるから困るよね」

 

カエル「近いところでは『光』もそうだよね。今年だけで何作『光』が出てくるんだ? って思ったし」

主「検索するときも大変だし、本作が歴史に残る大傑作だとしても『どのライフの話をしているの?』ってことになりかねない。

 原作のままのタイトルなんだろうけれど、これだけは考えたほうがいいかもしれない

 ……別に誰が悪いって話でもないんだけれどさ」

カエル「じゃあ、感想記事を始めるよ」

 

  • 1 ネタバレなしの感想
    • キャストとあいつについて
  • 以下ネタバレあり
  • 2 序盤について
    • 少し疑問に思ったところ
  • 3 あいつについて
    • フォルムについて
    • 最後に

 

 

 

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映画『ジョン・ウィック チャプター2』感想 圧倒的なアクションの魅力は増しているけれど、前作に比べると……?

カエルくん(以下カエル)

「ジョン・ウィックかぁ……どうせ前作見ないで観に行くんだろうなぁ」

 

亀爺(以下亀)

「いや、一応見てから行っているからの。1作しかないからの、それなら見ることもできるし、結構評価の高い作品みたいじゃな」

 

カエル「面白い作品だよね。

 前作の感想はまた後で語るとして……

 この手の作品って1番語ることが少ないんだよねぇ。結局主演がかっこいい、アクションがすごい! で終始しちゃうからさ。あらすじ丸々語って単なるネタバレにしても面白くないし……

亀「その意味ではすごく映画的だということもできるかの。映画館やDVDで映像としてみることにのみ意義があって、文章で面白さを伝えることは相当難しいものじゃの」

 

カエル「一言で表したら『映画館で楽しく鑑賞してね!』ぐらいしか魅力を語れない作品ってこと?」

亀「『アクションすごいよ!』
『キアヌ・リーブスすごいよ!』

『アクションすごいよ!』

 簡単に言ってしまえばそれでおしまいじゃな。脚本的などうのこうのとか、メッセージ性とかが特別あるわけではないから……まあ、そんなものを求める作品ではないけれどの」

カエル「そういう映画の語り口もそろそろ見つけないとね」

亀「ちなみに本作は冒頭で前作の大まかなあらすじを語ってくれるから、初見の人でも大丈夫な仕様になっておる。安心して劇場へ向かって欲しいの。

 というわけで、感想記事を開始するぞ」

 

  • ネタバレなしの感想
    • アクションの一方で脚本は……
    • キャラクター映画の見本か?
  • 以下ネタバレあり
  • 目立ったところ
    • 最後に

 

 

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映画『メアリと魔女の花』感想と考察 ジブリや宮崎駿を脱却した米林監督の決意宣言!

カエルくん(以下カエル)

「えー、先に言っておきますと、このブログはアニメ映画を多く論評しています。当然のようにジブリ映画は昨年の『レッドタートル』なども鑑賞していますが、比較的厳しい論調が多いということを念頭に置いていただきたいです

 

ブログ主(以下主)

「いや、誤解があるな。別にジブリだから厳しいってわけではないよ?」

 

カエル「でも下書きを書こうかな? としていた時、結構厳しい論調が並んでいたじゃない。まだ鑑賞もしていないのに、なんとなくこんな感じだろうな、ってことを並べたてて……」

主「その下書きは全て抹消したから。

 それに自分は宮崎駿アンチでもなければ、スタジオジブリアンチでもない。アニメファンとしてはジブリも宮崎駿も好きだし、尊敬しているよ。

 ただ『ポスト宮崎駿論争』というものが大ッッッッッッッッ嫌いなだけでさ。

 そんなことをぬかした奴は端から怒声を上げていきたい気分だよ

カエル「……新海誠監督が『ポスト宮崎駿』って言われた時に大否定したしねぇ」

 

主「アニメ映画が好きだからたくさん見ているし、語っているけれど、本当に傑作はたくさんある。日本のアニメのクオリティの高さは異常なほどで、毎年のように歴史に残る大傑作が次々と生まれている。

 だけどさ、それが売れているかと問われると、あんまりそうじゃない時もある。まあ、それはしょうがないよ。それが映画だし、興行ってものだからさ。気にくわないのは『ジブリっぽい』って言葉が否定的なニュアンスで使われる時でさ、そのジブリっぽいってなんだよ? ってこと!

 日本のアニメ界、特にアニメ映画界は宮崎駿の影響が強すぎる。それこそ、もう呪いのレベルなんだよ。その呪いのせいで余計な苦労をしているし、マスメディアは『ポスト宮崎駿』ばっかり報道するし……その人の個性もちゃんとあるんだよ! そっちを見てあげてよ!」

 

カエル「ジブリ作品なら比べられるのはしょうがないにしても、その他のアニメ映画が比べれられる必要もないしね。

 『ポスト高畑勲』や『ポスト富野由悠季』って話を聞いたこともないし」

主「別に実写映画でも同じでしょ? じゃあ誰が『ポスト黒澤明』なのよ? 『小津安二郎』の座には誰が座ったのよ? それは誰もいないでしょ?

 黒澤は黒澤だから撮れたし、小津は小津だから撮れた。

 他の人にできることじゃないし、やる必要もない。そんな当たり前のことが当たり前になっていないからいつも異議を唱えているわけだ。

 その意味では本作に対する期待値ってそんなに高くなかった。

 『また宮崎駿の幻影かぁ』って気分だったから」

カエル「じゃあそんな人が鑑賞後にどのような意見になったのか、感想記事のスタートです」

 

 

  • 1 ネタバレなしの感想から
    • 過去の米林監督作品と比べて
    • キャストについて
  • 以下ネタバレあり
  • 2 ジブリ要素がいっぱい!
    • 1番重要な作品は?
  • 3 考察 本作のおける魔法とは?
    • 批評1 魔法=表現論説
    • 批評2 魔法=発展しすぎた技術説
  • 4 本作はなぜここまでジブリオマージュが多かったのか?
    • 批評3 メアリの正体
    • ピーターは何者か?
    • フラナガンについて
  • 5 呪いと戦うということ
    • セカオワの音楽について
    • 最後に

 

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2017年上半期映画上半期ベスト20を発表! あなたの好きな作品は入っているかな?

亀爺(以下亀)

「少し遅れてしまったが、いよいよ発表の瞬間じゃの」

 

ブログ主(以下主)

「これより、物語る亀で賞、2017年上半期映画部門作品賞の発表です!!」

 

カエルくん(以下カエル)

「この賞は2017上半期に公開された新作映画の順位をランキング形式で発表していきます。

 上半期は洋画を中心に素晴らしい作品が多く、他の方のランキングを見ても『この作品もいいよなぁ』と迷う一方です」

 

亀「2017年に劇場で鑑賞した作品は101作その中で記事にしたのは……ほぼ2/3というところかの?

 今回ノミネートしている作品は毎月発表している各月ランキングでノミネートした作品であり、2016年末公開の『アイ・イン・ザ・スカイ』なども候補に入るが、公開は上半期じゃが、7月に鑑賞した『私はダニエル・ブレイク』『人生フルーツ』は除外とさせてもらったぞ」

 

主「最初に言っておくと見ていない中でもランキング入りしそうな作品は……『イップマン継承』『ナイスガイズ』『ありがとうドニ・エルドマン』などになるのかな?

 それから『クーリンチェ少年殺人事件』も気になるなぁ。リバイバル上映だけど入れている人はかなり高評価なんだよね。長いけれどさ」

 

カエル「公開初日に観に行こうか迷っていたけれど、長いからねぇ……見たいことは見たいけれど、4時間はつらいよねぇ」

主「名画なんだろうけれどねぇ。映画館で見たいけれど……もしかしたら年間ランキングには登場するかな?

 というわけでランキングスタート!」

 

  • 20位から16位まで
  • 15位から11位まで
    • ここまでを振り返って
  • 10位から6位まで
  • TOP5の発表!
    • 総評

 

 

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2017年上半期の映画各部門賞発表! 印象に残った演技、脚本、音楽などが多かった!

ざわざわ……

  ざわざわ……

 

カエル『えー、みなさま、大変長らくお待たせいたしました。

 これより、物語る亀で賞、2017年上半期の映画部門の発表を始めます。それでは、まずは審査委員長であるブログ主からの挨拶と参ります』

 

登壇

 

ブログ主『えー、先日は台風に見舞われる地域の方も多い中、わざわざご足労いただきまして誠にありがとうございます。

 みなさまのご協力もありまして、このブログも2017年の上半期も映画を見続けて参ることができました。ここに感謝の念をお伝えしたく存じます。

 

 えー…上半期で劇場で鑑賞した映画の数は数え間違いがなければ101本になり、約2/3の作品を記事にしていると思います。なお、今回は2016年末公開であり、鑑賞は2017年の作品も数作品(『アイ・イン・ザ・スカイ』『WIRD~私の中のけもの〜』『MILES AHEAD/マイケル・デイヴィス 空白の5年間』)含まれていますことをご了承ください。

 他にも様々ないい映画もありましたが、7月に鑑賞した『私はダニエル・ブレイク』『人生フルーツ』は2017年公開ですが、鑑賞した時にはすでにランキング、各部門賞を決定していたので除外させていただきます。

 2017年に劇場で鑑賞した小規模公開映画といたしましては『無垢の祈り』『イノセント15』『退屈な日々にさようならを』は好評価でランキングを塗り替えるほどの作品ではありますが、公開時期を考慮してこの記事からは除外とさせていただきます。

 

 なお、上半期でこのような各部門賞を発表させていただく意図としましては、年末ですとどうしても上半期、特に1〜3月度の作品は印象に残りにくく、不利なのでは? という思いがあったためであります。

 2017年もいい映画がたくさんあり……(以下略)』

 

 

カエル『それではこれより、各部門賞を発表していきます。

 なお、このブログの最大の特徴はアニメ映画に特化している点ではありますが、アニメ、実写、ドキュメンタリー、洋画、邦画関係なく選んでいきますので、他の映画ランキングとはまた違うものになると思います。

 そちらも楽しみながら読んでいっていただければ嬉しいです。

 それでは、部門賞の発表に入ります』

 

 

  • 最優秀音楽賞
  • 最優秀脚本賞 
  • 最優秀演出賞
  • 最優秀助演女優賞
  • 最優秀助演男優賞
  • 最優秀主演女優賞
  • 最優秀主演男優賞
  • 最優秀監督賞
  • 尖っていたで賞
    • 作品賞は……!?

 

 

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